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68.フラグを立てたつもりはない
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「あんなにお膳立てしたのに寝てないって…マジか……」
何故か朝食に呼びに来ないなと思っていたら、勝手に気を回していたヒロの第一声がそれだった。
人の顔見た途端「あれ?」って顔して言う言葉がそれか!
人の情事想像しないで欲しいんだけど?
本気で怒りたい。
腹が立つからさっさと日本に送り返してやろうかと凄んでやったら返って喜ばれた。
どうやら本気で早く帰りたかったようだ。
ハイジが少し寂しそうなのは気になるが、こればかりは仕方がないだろう。
そしてこの日、王太子が一先ず王代理となり、一月後にきちんとした冊立のための戴冠式が執り行われることが決定した。
それが終われば晴れて国王としてこの国を統べるようになる。
ちなみに宰相や大臣達の椅子もそれまでに少しずつ埋めていく形になるらしい。
実質それが終わってからでないとヴェルはカテオロスに帰れそうにないなと思ったんだが、王太子の一言は酷くあっさりしたものだった。
「最大ひと月と言っただけでひと月丸々行けとは言っていない。さっさと出立して戴冠式までに戻ってくればいいだろう?」
これを聞いたヴェルはもう言葉もないようで、がっくりと肩を落としてた。ご愁傷様。
やっぱり鬼だな。王太子。
それともやっぱりまだヴェルに何か嫌疑でも掛けてるんだろうか?
なんだか扱いが本気で酷い気がする……。
「聖者様!一先ずお部屋の方はより広い部屋にお移り頂けるようすぐに手配いたしました。これまでご不快な思いをさせてしまっていたようなので周囲の者達にも的確な通達を行っておきました。今後は改善されると思われますのでご安心を。他にも気になることや入用のものがあればなんなりと侍女にお伝えください。お戻りになるまでに全てご要望のままに整えさせていただきますので」
対して俺に対するこのキラキラの好意は何なんだろう?
侍女って…俺なんかに必要ないと思うんだが…。
王太子がこの調子だからか、これまで俺に辛く当たっていた連中は真っ青になりながら取り繕うように愛想笑いを向けてくるから滅茶苦茶居心地が悪い。
いくら通達を受けたからって嫌ならそんなに無理しなくていいのに。胃を壊すぞ?
それにしてもどうして王太子はこんなに聖者贔屓なんだろう?
単純に食事の恩という訳ではなさそうなんだけど…。
そうして首を傾げていたら王太子の婚約者というノーラ嬢が苦笑しながら教えてくれた。
なんでも王家にとって聖女や聖者は王家が間違った道に進まないよう道を正すものだから特別なのだそうだ。
それこそ勇者と同じかそれ以上とのこと。
(あ~…だからか)
やたらと王宮に留まらせようとしているのはそのせいだったのかと腑に落ちた気がした。
多分ヴェルを王宮に留まらせようと思い直したのもそのせいなんだろう。
物凄い個人的な事情である意味びっくりだ。
俺をここに留めても俺に出来ることなんてたかが知れてるのにな。
でもまあ俺に出来ることがあるならなんでも協力できればいいなとは思った。
そして次々とこれからのことを話し終えたところで、王太子がジフリートの現状を口にしてきた。
「今朝フィ…、フィーア=レッヒェルンから改めて報告があった」
それによると、ジフリートはフィーアの監視の元鎖に繋がれているとのことだった。
絶対逃がす気はないというおっそろしい言葉を言っていたらしいので、きっともう大丈夫なのだろう。
ちなみに行方不明者の件についてもフィーアを通してジフリートに聞いてみてくれるそうだ。
フィーアがあのジフリートを相手にどんな手で聞き出すつもりかは知らないが、きっと確実に情報を引き出してくるのだろうなとは思った。
あの男は絶対ヤバいと俺の第六感が叫んでいる気がするし、できればあまりお近づきにはなりたくはない。
そして彼はこのまま外務大臣兼塔の管理人となるそうだ。
各国との調整役を行うことになるそうで、若くはあるがきっと卆なくこなしてくれることとなるだろう。
ちなみに王太子からは俺に内務大臣か王佐になってもらえないかとの打診が来たが、そちらはサクッと断っておいた。
さすがにそんな大役は俺には無理だ。
新しい宰相にはミルフィスが就任予定で、ヴェルは俺が断ったからかじゃあ内務大臣はお前だと言われて愕然としていた。
本当に申し訳ない!
本当に頼むよ、王太子様!
ヴェルに優しくしてあげて?!
あと、人手不足なのはやはり否めないので今回各領に王太子直々に手紙を書くことにしたらしい。
現在借り受けている人材をこのまま国の情勢が落ちつくまで借り受けられないかということと、もし無理なら代わりの人員を回してもらえないかという旨をしたためることにしたとのことだ。
「ああ、そういうことなら各地の現状なんかも併せて知らせてもらう形にしたらどうでしょう?それならそこの情勢がわかるのでこちらも融通を利かせられることが出るかもしれませんし」
例えば日本でだって決算期に人を回してくれって言っても難しくても、ひと月ずらしたら全然大丈夫だったりすることもある。
人事異動は時期が大事。
ついでに特産品なんかも教えて貰えたらそこから新しい産業に繋がるかもしれないし、王宮内が落ち着いてから手を付けられることも考えていきたいな~なんてこっそりイシュカ達と盛り上がっていたら、そういう話は自分にして欲しいと後から王太子に強く訴えられた。
ただの思い付きの世間話だからわざわざ王太子に話すことでもないのにな。
そしてこの日はこんな感じで一日が終わって、いつも通りの夕食を迎えた。
けれどそれは明日帰るヒロとの最後の晩餐で────少しだけしんみりしてしまったのは仕方のないことだっただろう。
ちなみにその席で帰還魔法について聞かれたから、改めて詳細を確認してみた。
────────────────
帰還魔法【Lv.2】
レベル70を超えると使用可能になる聖者、聖女の固有魔法。
人を元いた場所、時間へと帰す魔法。本来あるべきはずだった時間と場所へと帰す。
異世界に対しても適応可能。
Lv.1では一度の帰還(片道)のみ可能。Lv.2では二度の帰還(往復)が可能。Lv.3で自由に行き来が可能となる。
────────────────
読んでわかる通りかなりのチート魔法だ。
一応俺はLv.2が使えるからヒロがあっちに行ってからこっちに戻りたいと願えば戻ってくることは可能だろう。
あちらに戻ってからヒロが魔法を使えるのかどうかは知らないが、この魔法はLv.2で発動させるとすでに発動されている状態がキープされるようなので、ヒロがこちらに帰りたいと願うと共に俺の名を口にしたら戻ってくることはできるようだ。
ただ、きっとヒロはそれをしないだろう。
何故ならヒロにはバンドデビューという夢があるからだ。
だから、この場合往復魔法だろうと片道切符なのには変わりはないのだ。
「ま、地球が滅びそうになったらこっちに戻ってくるから」
そう言ってニカッと笑ったヒロの顔に、こいつはこういう奴だったなと思いながらもそんな明るさに助けられていたなと思ってやっぱり寂しくなった。
「バンド、頑張れよ」
「ああ」
「戻ってくる時はギターを忘れるな」
「ははっ!そうだな。今度はギター持ってくる!」
「地球が滅ぶなんてないと思うけど……死にそうになったら俺のこと、思い出せよ?」
「変なフラグ立てるなよな!本当に死んだらどうするんだよ。ま、爺さんになって戻ってきたら笑ってくれよな!」
そんな感じでふざけ合って、いつもと変わらない時間を惜しみながら明日へと思いを馳せた。
何故か朝食に呼びに来ないなと思っていたら、勝手に気を回していたヒロの第一声がそれだった。
人の顔見た途端「あれ?」って顔して言う言葉がそれか!
人の情事想像しないで欲しいんだけど?
本気で怒りたい。
腹が立つからさっさと日本に送り返してやろうかと凄んでやったら返って喜ばれた。
どうやら本気で早く帰りたかったようだ。
ハイジが少し寂しそうなのは気になるが、こればかりは仕方がないだろう。
そしてこの日、王太子が一先ず王代理となり、一月後にきちんとした冊立のための戴冠式が執り行われることが決定した。
それが終われば晴れて国王としてこの国を統べるようになる。
ちなみに宰相や大臣達の椅子もそれまでに少しずつ埋めていく形になるらしい。
実質それが終わってからでないとヴェルはカテオロスに帰れそうにないなと思ったんだが、王太子の一言は酷くあっさりしたものだった。
「最大ひと月と言っただけでひと月丸々行けとは言っていない。さっさと出立して戴冠式までに戻ってくればいいだろう?」
これを聞いたヴェルはもう言葉もないようで、がっくりと肩を落としてた。ご愁傷様。
やっぱり鬼だな。王太子。
それともやっぱりまだヴェルに何か嫌疑でも掛けてるんだろうか?
なんだか扱いが本気で酷い気がする……。
「聖者様!一先ずお部屋の方はより広い部屋にお移り頂けるようすぐに手配いたしました。これまでご不快な思いをさせてしまっていたようなので周囲の者達にも的確な通達を行っておきました。今後は改善されると思われますのでご安心を。他にも気になることや入用のものがあればなんなりと侍女にお伝えください。お戻りになるまでに全てご要望のままに整えさせていただきますので」
対して俺に対するこのキラキラの好意は何なんだろう?
侍女って…俺なんかに必要ないと思うんだが…。
王太子がこの調子だからか、これまで俺に辛く当たっていた連中は真っ青になりながら取り繕うように愛想笑いを向けてくるから滅茶苦茶居心地が悪い。
いくら通達を受けたからって嫌ならそんなに無理しなくていいのに。胃を壊すぞ?
それにしてもどうして王太子はこんなに聖者贔屓なんだろう?
単純に食事の恩という訳ではなさそうなんだけど…。
そうして首を傾げていたら王太子の婚約者というノーラ嬢が苦笑しながら教えてくれた。
なんでも王家にとって聖女や聖者は王家が間違った道に進まないよう道を正すものだから特別なのだそうだ。
それこそ勇者と同じかそれ以上とのこと。
(あ~…だからか)
やたらと王宮に留まらせようとしているのはそのせいだったのかと腑に落ちた気がした。
多分ヴェルを王宮に留まらせようと思い直したのもそのせいなんだろう。
物凄い個人的な事情である意味びっくりだ。
俺をここに留めても俺に出来ることなんてたかが知れてるのにな。
でもまあ俺に出来ることがあるならなんでも協力できればいいなとは思った。
そして次々とこれからのことを話し終えたところで、王太子がジフリートの現状を口にしてきた。
「今朝フィ…、フィーア=レッヒェルンから改めて報告があった」
それによると、ジフリートはフィーアの監視の元鎖に繋がれているとのことだった。
絶対逃がす気はないというおっそろしい言葉を言っていたらしいので、きっともう大丈夫なのだろう。
ちなみに行方不明者の件についてもフィーアを通してジフリートに聞いてみてくれるそうだ。
フィーアがあのジフリートを相手にどんな手で聞き出すつもりかは知らないが、きっと確実に情報を引き出してくるのだろうなとは思った。
あの男は絶対ヤバいと俺の第六感が叫んでいる気がするし、できればあまりお近づきにはなりたくはない。
そして彼はこのまま外務大臣兼塔の管理人となるそうだ。
各国との調整役を行うことになるそうで、若くはあるがきっと卆なくこなしてくれることとなるだろう。
ちなみに王太子からは俺に内務大臣か王佐になってもらえないかとの打診が来たが、そちらはサクッと断っておいた。
さすがにそんな大役は俺には無理だ。
新しい宰相にはミルフィスが就任予定で、ヴェルは俺が断ったからかじゃあ内務大臣はお前だと言われて愕然としていた。
本当に申し訳ない!
本当に頼むよ、王太子様!
ヴェルに優しくしてあげて?!
あと、人手不足なのはやはり否めないので今回各領に王太子直々に手紙を書くことにしたらしい。
現在借り受けている人材をこのまま国の情勢が落ちつくまで借り受けられないかということと、もし無理なら代わりの人員を回してもらえないかという旨をしたためることにしたとのことだ。
「ああ、そういうことなら各地の現状なんかも併せて知らせてもらう形にしたらどうでしょう?それならそこの情勢がわかるのでこちらも融通を利かせられることが出るかもしれませんし」
例えば日本でだって決算期に人を回してくれって言っても難しくても、ひと月ずらしたら全然大丈夫だったりすることもある。
人事異動は時期が大事。
ついでに特産品なんかも教えて貰えたらそこから新しい産業に繋がるかもしれないし、王宮内が落ち着いてから手を付けられることも考えていきたいな~なんてこっそりイシュカ達と盛り上がっていたら、そういう話は自分にして欲しいと後から王太子に強く訴えられた。
ただの思い付きの世間話だからわざわざ王太子に話すことでもないのにな。
そしてこの日はこんな感じで一日が終わって、いつも通りの夕食を迎えた。
けれどそれは明日帰るヒロとの最後の晩餐で────少しだけしんみりしてしまったのは仕方のないことだっただろう。
ちなみにその席で帰還魔法について聞かれたから、改めて詳細を確認してみた。
────────────────
帰還魔法【Lv.2】
レベル70を超えると使用可能になる聖者、聖女の固有魔法。
人を元いた場所、時間へと帰す魔法。本来あるべきはずだった時間と場所へと帰す。
異世界に対しても適応可能。
Lv.1では一度の帰還(片道)のみ可能。Lv.2では二度の帰還(往復)が可能。Lv.3で自由に行き来が可能となる。
────────────────
読んでわかる通りかなりのチート魔法だ。
一応俺はLv.2が使えるからヒロがあっちに行ってからこっちに戻りたいと願えば戻ってくることは可能だろう。
あちらに戻ってからヒロが魔法を使えるのかどうかは知らないが、この魔法はLv.2で発動させるとすでに発動されている状態がキープされるようなので、ヒロがこちらに帰りたいと願うと共に俺の名を口にしたら戻ってくることはできるようだ。
ただ、きっとヒロはそれをしないだろう。
何故ならヒロにはバンドデビューという夢があるからだ。
だから、この場合往復魔法だろうと片道切符なのには変わりはないのだ。
「ま、地球が滅びそうになったらこっちに戻ってくるから」
そう言ってニカッと笑ったヒロの顔に、こいつはこういう奴だったなと思いながらもそんな明るさに助けられていたなと思ってやっぱり寂しくなった。
「バンド、頑張れよ」
「ああ」
「戻ってくる時はギターを忘れるな」
「ははっ!そうだな。今度はギター持ってくる!」
「地球が滅ぶなんてないと思うけど……死にそうになったら俺のこと、思い出せよ?」
「変なフラグ立てるなよな!本当に死んだらどうするんだよ。ま、爺さんになって戻ってきたら笑ってくれよな!」
そんな感じでふざけ合って、いつもと変わらない時間を惜しみながら明日へと思いを馳せた。
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