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御礼閑話.※そのハードルは高すぎる
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それは意を決した父の言葉から始まった。
「カリンでもロキでもいい。妃を娶って欲しい」
そう言われて兄は即座に無理だと言って断っていた。
兄曰く、もう女は抱けないらしい。
俺も兄がいてくれればいいから妃をと言われてもなと思ったけれど、多分ここでそう言ってもこれから何度も言われるだろうと思ったので、にっこり笑って自分の出す条件を聞き入れてくれる方ならいいですよと言っておいた。
兄は驚愕の眼差しでこちらを見てきたけど、別に兄上を捨てる気はないので心配しないで欲しい。
それからサラサラと条件を紙に書いて父に渡しておいた。
さて、希望者が出るとは思えないが……どうなるだろう?
「……意外と剛胆だったんですね。宰相」
それから暫くして俺の元に娘を連れた宰相がやってきた。
その顔には決意の色が見える。
だが娘の方は蒼白で視線を逸らしているので恐らく宰相が暴走しただけなのだろう。
まあいい。見せしめには丁度いいだろう。
「こちらが私の娘リラ=ジェクサーでございます」
「リ…リラでございます。ロキ様。本日は宜しくお願い致します」
「宜しく」
そして俺はリラ嬢に椅子を勧め、宰相をベッドに誘った。
「宰相、本当にいいんですね?」
「も、もちろん!私はストレートなので楽しくはないと思いますが…!」
「まあいいですよ。じゃあリラ嬢。ちゃんと見ていてくださいね?」
俺が出した条件はただ一つ、3Pの閨でいいと言ってくれる胆力のある女性である事。
但しこの条件だけだと父親がゴリ押ししてくる可能性が高かったので、胆力がある事を確認するため、俺が父親を玩具で犯している姿を気絶せずに最後まで見届けられることと付け足しておいた。
ここまで書いておけばゴリ押ししてくる猛者もいないだろうと思っていたのに、まさか本当に来るとは……。
けれど終わってみれば何故か雌犬になってしまった宰相と、ショックで気絶した令嬢がいた。
どうやら彼女は不合格のようだ。
「ロキ様ぁあっ!」
「残念でしたね?宰相。まぁ今はそれどころじゃないでしょうけど…」
***
「そんなわけで、今のところ余程自信がある方々しか挑戦してきていませんので、ご心配なく」
兄が物凄く気にしていたから、最初から彼らの相手は昼間と決めている。
因みにやって来るのは自分は絶対に大丈夫だと自信を持っている父親が多い。
もう年だし子持ちのストレートだから後ろでは感じないと皆最初は自信満々だった。
時間帯が昼であり、直接ではなく玩具でされるというのも自信に繋がる要因なのだろう。
まあ悉く堕ちたが…。
中には興味はあるけど大っぴらには言えないから、娘をダシにして試したかったという隠れた嗜好の持ち主もいて少し面白く感じた。
「ロキ…」
「娘を妃にとやってくる方々とちょっと玩具で遊んでいるだけですよ?俺が挿れたいのは兄上だけです」
ソファに座り、思い出し笑いをしていた俺を不安そうに見つめる兄にチュッとキスをしてそっと抱き寄せる。
何も心配はいらないのに。
「でも……」
どうやら今日たまたま目撃してしまった下僕志願者達の姿が不安を煽ってしまったらしい。
「ロキ様。私は貴方のお力になれる事も多いと思うので、何かありましたらすぐに!すぐに仰ってください!ご褒美を頂けるのでしたら私の手腕でなんでもやりますので!」
ご褒美待ちの宰相。
必要があれば兄に言うし、そういうのは兄と相談して勝手にやってくれ。
「ロキ様…鍛錬をされるのでしたら是非!私をご指名下さい!貴方のサンドバッグに進んでなりますのでッ!」
恍惚とした顔で虐めてと言ってきた騎士団長。
自ら俺の剣の前に飛び出してきそうで怖い。やめてくれ。
「ロキ様!娘には貴方の高尚な趣味がわからなかったようですが、私は違いますよ?!あれ程素晴らしい世界は見たことがありません!海外の珍しい道具も取り揃えてみました!もっと色々教えてください!」
そうしてうっとりしながら『夫婦間にも取り入れます』と言い出した外務大臣。
夫婦仲がいいのはいいことだが、教えてくださいと言って執務室に突撃してくるのはやめてほしい。
「ロキ様の為ならこの奴隷が幾らでも国庫の金を増やしてみせますぞ!ですから是非!是非閨に呼んでくださいませ!」
娘じゃなく自分を3Pに混ぜて欲しいと頼んでくる財務大臣。
国庫が潤うのはありがたいが、混ざるのはやめてほしい。
国庫の金が三倍になったら考えてやると言ってやったら、知恵を絞って頑張りますと嬉しそうに尻尾を振っていたのが気になる。
まあ考えてやるとは言ったが、混ぜるとは言ってないのでいいだろう。
全員何故か俺のイヌに成り下がったけど、正直これには首を傾げるばかりだ。
思っていたのとは違う効果が出てしまい困惑を隠せない。
俺は妃について煩く言われなくなればそれで良かったし、期待されても応える気はないので冷たく笑って放置してやったというのに、それさえ放置プレイだと嬉しそうに悶えられた。
……どうしろと?
「まあ皆変態だったってことですね。皆仕事は張り切ってやってくれているようですし、放っておきましょう。兎に角これでもう父上も強くは言ってきませんよ。良かったですね?兄上」
結果良ければ全て良し。
何故か仕事はやりやすくなったし、周囲のこちらを見る目も侮るような色は一切見られなくなったような気がする。
少なくともマイナスにはなっていないだろう。
けれど父だけはそんな周囲とは違い、自分が信頼を置く年の近い者達が次々俺の手管に陥落されてショックだったらしく、三人目が堕ちたところでとうとう寝込んでしまった。
どう考えても自業自得だから気にはしないが…。
これできっともう煩く言ってくる事もないだろう。
それに…本当に胆力がある女性がいれば兄の妃として迎えるのはありだとは思う。
3Pの閨だとしても俺は兄にしか挿入しない。
俺に堕とされた兄に自分で跨ってもらうつもりだ。
逆に言うとそれだけ積極的な相手でないと子をなすのは無理だろう。
兄の子なら多分俺も愛せると思うし、気持ち的には前向きと言えるかもしれない。
「ロキ…今日はいつもより激しく抱いてくれ」
「ご主人様お願いしますって言ってくれたら激しく抱いてあげますよ?可愛い可愛い俺の兄上」
そう言って微笑めば目を輝かせて俺に甘えてきた。
「ご主人様……」
けれどそこであっさりと邪魔が入る。
「ロキ様!ご主人様!今日はこの僕もどうか一緒に可愛がってくださいぃっ!」
部屋の隅に転がされていた邪魔者、もといミュゼがそう叫んだのだ。
「煩いぞ、犬。俺とロキの邪魔をするな!」
折角の雰囲気を邪魔された兄がミュゼに冷たく言い放つが、ミュゼはめげない。
「ご主人様。ミュゼはあの快感をもう一度与えて欲しいんです。沢山虐めて可愛がってください!」
「ふふっ。縛られて転がされるだけじゃ足りないなんて、ミュゼも変態だな」
「ああ…その目はどうしてそんなにどこか官能的でゾクゾクしてしまうんでしょう?もっと舐め回すように見て、もっともっとこのミュゼを辱めてください」
普通に視姦してやっただけなのに、そんなに恍惚とした目で見てこないで欲しい。
昼間は普通だったのにおかしな奴だ。
思えば財務大臣の発言を聞いてからソワソワし始めた気がする。
兄の周りは変態ばかりなのかと少し心配になってしまう。
ちょっとは気を配って調教してみた方がいいんだろうか?
兄以外に興味はないが、兄のためなら動いてもいいかなと思い直す。
ミュゼは仕事が終わって夕餉を食べた後、兄に用があるように装って部屋を訪れ、そのまま居座ったからお仕置きと称して練習がてら縛ってやったのだが全く反省していない。
手心など加えずもっときつく縛り上げてやればよかった。
鬱陶しいから、目の前で兄上を犯して見せつけてやろうか?
「ミュゼ。縛りは解いてやるからベッドがよく見える位置で床に伏せろ」
「はいっ!」
「いい子だ」
目を輝かせ床に伏せ、腰を高々と上げた状態で物欲しげに見つめてくるミュゼ。
そんなミュゼの後孔をトロリと垂らした潤滑油でしっかりとほぐしてやり、玉が連なった玩具をゆっくりと押し込み奥まで挿入してやる。
「あっ…あぁぁあぁ……」
「ああ。気持ち良さそうだな?ほら、ここ。ここをこうして自分でグリグリしながら待っていろ。気が向いたら呼んでやる。ああそうだ。前はイケないようにこれで塞いでいてやろうか。長く楽しめるぞ?嬉しいな?」
「ひやぁっ!そ、そんなっ!無理ッ!無理ですぅっ!」
ツププと前に金属の棒を差し込んでトントンと奥を突いてやったら涎を垂らして悦ばれた。
「前も触っていいが、あくまでもメインは後ろの方だ。位置はここだぞ?いいな?」
「んひぃっ!む、無理でふぅッ!グリグリしにゃいでぇ…ッ!気持ひいぃッ!」
「折角場所を教えてやっているのにもう無理と言うなんて、躾がなってないな」
「あぁぅッ!ロキ様!ロキ様がこのまま躾をしてくださいぃッ!そこ好きぃッ!」
「ハハッ!指示を守って待てができたら呼んでやる。ちゃんとサボらずグリグリするんだぞ?」
「あ…やりますっ、頑張りまふぅうっ!ぁあんッ!」
「ふっ…。さぁ兄上。お待たせしました。ミュゼは一人で楽しみながら待ってくれるらしいので、二人で楽しみましょうね?」
「ロキ…」
「いっぱい見せつけて、俺は兄上だけが好きなんだってわからせてやりましょう」
そう言えば兄は物凄く嬉しそうに笑って、自分からキスしてきてくれた。
「ご主人様。俺も今日は縛って沢山可愛がって欲しいです」
「いいですよ?でも今日は後ろではなく前で縛ってあげますね」
肘と膝でそれぞれ括り合わせて無防備に俺を受け入れられるように縛ってあげよう。
思うように動けないからきっともどかしさが増して気に入ってくれるはず。
「今日は全部丸見えの恥ずかしい格好で、思うように腰を振れず与えられる快楽だけを甘受して、どこまでも堕ちていってくださいね?」
「あ…あぁああぁあっ…!」
やっぱり兄の堕ちていく姿が一番目の保養になるなと思いながら、俺は嬉々として今日も兄を抱く。
ミュゼ?時折意味深に見てやるだけで自分で勝手に堕ちていくからどうでもいい。
そっちを見るのだって兄が嫉妬して可愛いからに過ぎない。あれはただの小道具だ。
「ご主人様、もっと奥を嬲ってっ!そこがいいのっ!凄く気持ちいいのぉ!」
「ああ…兄上。なんて可愛いんでしょうね。そんなに奥を甚振られるのが好きですか?こんな恥ずかしい格好で串刺しにされて…。ほら、前は玩具でなく指でグリグリ可愛がってあげますよ?奥に嵌められながら揺さぶられてこうされたら、もどかしくていいでしょう?」
「んひぃいいぃっ!」
「その顔……たまらないっ!」
犯せば犯すだけ瞳に熱を孕む。
激しくなる。
嗜虐的になっていくのを自分で止められない。
「俺に愛されて、幸せそうですね?兄上?」
「ああっ、ああっ!幸せぇッ!気持ちいっ…!はぁんっ、奥がたまらないのぉっ!」
歓喜の声を上げ蕩けた顔で至福を貪る兄の言葉に嘘はない。
「んふぅ…っ!あ、そこっそこぉっ!」
「ああ、兄上っ!締めてッ!もっと…っ!はぁっ…、う…っ出るッ…」
「アッアッ…!ご褒美ぃッ!せーえき、熱くてきもひいぃいっ!」
今日はプジーを挿していなかったから兄が自身も射精しながら激しく腰を揺らすが、笑ってそれを押さえつけてやる。
飛び散った白濁がまた酷く淫靡に映って、たまらなく興奮させられてしまう。
「兄上ッ。…はぁっ、我慢」
「ん…んんぅ……」
「いい子ですね」
ここで少し我慢してからまた弱いところを突かれ、イク寸前で何度も我慢を強いられるのが兄は大好きなのだ。
その限界で奥を抉られ絶頂に至ればまさに天国が見られるのだとか。
だからビクビク身を震わせながらもなんとか我慢しようと後孔をキュッと締め付けてくる。
健気で欲望の塊に満ちた愛しい兄上…。
「さあ、焦らしに焦らす楽しい時間の始まりですよ?」
「あ…あひぃ…。ご主人様、早くぅ…」
快感に蕩け、期待に満ち溢れたその瞳にどこまでも応えてやりたくなる。
「思い切りイッた後の焦らしを沢山堪能してくださいね?兄上」
「あぁ…ロキ、ロキぃ……」
「ちゃんと今日も雌犬になって可愛い声で啼いてください。たっぷり追い込んであげますから」
そうしてジワリジワリと弱いところを責め始める。
「ひぅんっ!」
「ああ…兄上。今日も素敵ですよ」
獲物を見つめる獣のようにギラギラした目を向けると兄がうっとりと俺を見つめ返して……。
それを合図に、今日も狂乱の夜が始まる────。
Fin.
************
※ちなみにロキは兄が快楽堕ちしている姿を見るのが大好きなので、そのポイントさえ外してなければ割となんでもあり。
本編のセドのようなヤキモチなんて可愛いものはちょっとだけしか持ちあわせておりません。
愛する兄以外は割と本気でどうでもいいと思ってるので、破滅思考は健在。
兄が喜ぶことをと追及しすぎて暴走する事もあり、ちょいちょいリヒターに止めてもらっています。
道具を使ったプレイを追求するより安全だろうということで、今はリヒターの勧めで色々縛り方を勉強中。
カリン王子の方はロキの逸物最高!天然のドSっぷりがたまらないし誰にもあげたくない!って感じなのでちょいちょい嫉妬したり不安になったりライバルを威嚇したりと忙しいです。
優秀なだけにロキの仕事の補佐も完璧で、他のやるべき事もこなしまくり、夜にご褒美もらって幸せって感じでしょうか?
ブルーグレイで調教されちゃってるので、割とどんなプレイも平気。
結果的に、こんな感じの歪んだ相思相愛カップルとなりました。
後は裏設定を少し。
ロキの3Pのお供、リヒターはミュゼの友人で侯爵家の次男。近衛隊所属の24才。
仕事柄ロキの姿を見る機会が多かったけど、お人好しな性格から「ロキ王子のアレはちょっと病んでる気がして心配だな~。誰かストッパー役はいるのか?」的にミュゼにこぼしたら、じゃあこんな話あるけど様子見も兼ねてどうだ的に言われてお試しで参加。
閨事には特にこだわりはないので、呼ばれたら行くしやりたい事があるなら付き合いますというスタイル。
どちらかと言うと、エッチ目当てと言うよりすぐ側でロキの様子が見れるから参加しているといった感じ。
ロキが暴走しすぎないように見守ってるお兄さん的立ち位置。
カリン王子に威嚇されてもはいはいと笑って流し、特にロキ王子をどうこうする気はないですよと普段からちゃんとアピールしているので敵認定はされていなかったりします。
そんなこんなの歪んだ兄弟愛のお話でした。
ここまでお付き合いくださった皆様、ありがとうございました(*´꒳`*)
「カリンでもロキでもいい。妃を娶って欲しい」
そう言われて兄は即座に無理だと言って断っていた。
兄曰く、もう女は抱けないらしい。
俺も兄がいてくれればいいから妃をと言われてもなと思ったけれど、多分ここでそう言ってもこれから何度も言われるだろうと思ったので、にっこり笑って自分の出す条件を聞き入れてくれる方ならいいですよと言っておいた。
兄は驚愕の眼差しでこちらを見てきたけど、別に兄上を捨てる気はないので心配しないで欲しい。
それからサラサラと条件を紙に書いて父に渡しておいた。
さて、希望者が出るとは思えないが……どうなるだろう?
「……意外と剛胆だったんですね。宰相」
それから暫くして俺の元に娘を連れた宰相がやってきた。
その顔には決意の色が見える。
だが娘の方は蒼白で視線を逸らしているので恐らく宰相が暴走しただけなのだろう。
まあいい。見せしめには丁度いいだろう。
「こちらが私の娘リラ=ジェクサーでございます」
「リ…リラでございます。ロキ様。本日は宜しくお願い致します」
「宜しく」
そして俺はリラ嬢に椅子を勧め、宰相をベッドに誘った。
「宰相、本当にいいんですね?」
「も、もちろん!私はストレートなので楽しくはないと思いますが…!」
「まあいいですよ。じゃあリラ嬢。ちゃんと見ていてくださいね?」
俺が出した条件はただ一つ、3Pの閨でいいと言ってくれる胆力のある女性である事。
但しこの条件だけだと父親がゴリ押ししてくる可能性が高かったので、胆力がある事を確認するため、俺が父親を玩具で犯している姿を気絶せずに最後まで見届けられることと付け足しておいた。
ここまで書いておけばゴリ押ししてくる猛者もいないだろうと思っていたのに、まさか本当に来るとは……。
けれど終わってみれば何故か雌犬になってしまった宰相と、ショックで気絶した令嬢がいた。
どうやら彼女は不合格のようだ。
「ロキ様ぁあっ!」
「残念でしたね?宰相。まぁ今はそれどころじゃないでしょうけど…」
***
「そんなわけで、今のところ余程自信がある方々しか挑戦してきていませんので、ご心配なく」
兄が物凄く気にしていたから、最初から彼らの相手は昼間と決めている。
因みにやって来るのは自分は絶対に大丈夫だと自信を持っている父親が多い。
もう年だし子持ちのストレートだから後ろでは感じないと皆最初は自信満々だった。
時間帯が昼であり、直接ではなく玩具でされるというのも自信に繋がる要因なのだろう。
まあ悉く堕ちたが…。
中には興味はあるけど大っぴらには言えないから、娘をダシにして試したかったという隠れた嗜好の持ち主もいて少し面白く感じた。
「ロキ…」
「娘を妃にとやってくる方々とちょっと玩具で遊んでいるだけですよ?俺が挿れたいのは兄上だけです」
ソファに座り、思い出し笑いをしていた俺を不安そうに見つめる兄にチュッとキスをしてそっと抱き寄せる。
何も心配はいらないのに。
「でも……」
どうやら今日たまたま目撃してしまった下僕志願者達の姿が不安を煽ってしまったらしい。
「ロキ様。私は貴方のお力になれる事も多いと思うので、何かありましたらすぐに!すぐに仰ってください!ご褒美を頂けるのでしたら私の手腕でなんでもやりますので!」
ご褒美待ちの宰相。
必要があれば兄に言うし、そういうのは兄と相談して勝手にやってくれ。
「ロキ様…鍛錬をされるのでしたら是非!私をご指名下さい!貴方のサンドバッグに進んでなりますのでッ!」
恍惚とした顔で虐めてと言ってきた騎士団長。
自ら俺の剣の前に飛び出してきそうで怖い。やめてくれ。
「ロキ様!娘には貴方の高尚な趣味がわからなかったようですが、私は違いますよ?!あれ程素晴らしい世界は見たことがありません!海外の珍しい道具も取り揃えてみました!もっと色々教えてください!」
そうしてうっとりしながら『夫婦間にも取り入れます』と言い出した外務大臣。
夫婦仲がいいのはいいことだが、教えてくださいと言って執務室に突撃してくるのはやめてほしい。
「ロキ様の為ならこの奴隷が幾らでも国庫の金を増やしてみせますぞ!ですから是非!是非閨に呼んでくださいませ!」
娘じゃなく自分を3Pに混ぜて欲しいと頼んでくる財務大臣。
国庫が潤うのはありがたいが、混ざるのはやめてほしい。
国庫の金が三倍になったら考えてやると言ってやったら、知恵を絞って頑張りますと嬉しそうに尻尾を振っていたのが気になる。
まあ考えてやるとは言ったが、混ぜるとは言ってないのでいいだろう。
全員何故か俺のイヌに成り下がったけど、正直これには首を傾げるばかりだ。
思っていたのとは違う効果が出てしまい困惑を隠せない。
俺は妃について煩く言われなくなればそれで良かったし、期待されても応える気はないので冷たく笑って放置してやったというのに、それさえ放置プレイだと嬉しそうに悶えられた。
……どうしろと?
「まあ皆変態だったってことですね。皆仕事は張り切ってやってくれているようですし、放っておきましょう。兎に角これでもう父上も強くは言ってきませんよ。良かったですね?兄上」
結果良ければ全て良し。
何故か仕事はやりやすくなったし、周囲のこちらを見る目も侮るような色は一切見られなくなったような気がする。
少なくともマイナスにはなっていないだろう。
けれど父だけはそんな周囲とは違い、自分が信頼を置く年の近い者達が次々俺の手管に陥落されてショックだったらしく、三人目が堕ちたところでとうとう寝込んでしまった。
どう考えても自業自得だから気にはしないが…。
これできっともう煩く言ってくる事もないだろう。
それに…本当に胆力がある女性がいれば兄の妃として迎えるのはありだとは思う。
3Pの閨だとしても俺は兄にしか挿入しない。
俺に堕とされた兄に自分で跨ってもらうつもりだ。
逆に言うとそれだけ積極的な相手でないと子をなすのは無理だろう。
兄の子なら多分俺も愛せると思うし、気持ち的には前向きと言えるかもしれない。
「ロキ…今日はいつもより激しく抱いてくれ」
「ご主人様お願いしますって言ってくれたら激しく抱いてあげますよ?可愛い可愛い俺の兄上」
そう言って微笑めば目を輝かせて俺に甘えてきた。
「ご主人様……」
けれどそこであっさりと邪魔が入る。
「ロキ様!ご主人様!今日はこの僕もどうか一緒に可愛がってくださいぃっ!」
部屋の隅に転がされていた邪魔者、もといミュゼがそう叫んだのだ。
「煩いぞ、犬。俺とロキの邪魔をするな!」
折角の雰囲気を邪魔された兄がミュゼに冷たく言い放つが、ミュゼはめげない。
「ご主人様。ミュゼはあの快感をもう一度与えて欲しいんです。沢山虐めて可愛がってください!」
「ふふっ。縛られて転がされるだけじゃ足りないなんて、ミュゼも変態だな」
「ああ…その目はどうしてそんなにどこか官能的でゾクゾクしてしまうんでしょう?もっと舐め回すように見て、もっともっとこのミュゼを辱めてください」
普通に視姦してやっただけなのに、そんなに恍惚とした目で見てこないで欲しい。
昼間は普通だったのにおかしな奴だ。
思えば財務大臣の発言を聞いてからソワソワし始めた気がする。
兄の周りは変態ばかりなのかと少し心配になってしまう。
ちょっとは気を配って調教してみた方がいいんだろうか?
兄以外に興味はないが、兄のためなら動いてもいいかなと思い直す。
ミュゼは仕事が終わって夕餉を食べた後、兄に用があるように装って部屋を訪れ、そのまま居座ったからお仕置きと称して練習がてら縛ってやったのだが全く反省していない。
手心など加えずもっときつく縛り上げてやればよかった。
鬱陶しいから、目の前で兄上を犯して見せつけてやろうか?
「ミュゼ。縛りは解いてやるからベッドがよく見える位置で床に伏せろ」
「はいっ!」
「いい子だ」
目を輝かせ床に伏せ、腰を高々と上げた状態で物欲しげに見つめてくるミュゼ。
そんなミュゼの後孔をトロリと垂らした潤滑油でしっかりとほぐしてやり、玉が連なった玩具をゆっくりと押し込み奥まで挿入してやる。
「あっ…あぁぁあぁ……」
「ああ。気持ち良さそうだな?ほら、ここ。ここをこうして自分でグリグリしながら待っていろ。気が向いたら呼んでやる。ああそうだ。前はイケないようにこれで塞いでいてやろうか。長く楽しめるぞ?嬉しいな?」
「ひやぁっ!そ、そんなっ!無理ッ!無理ですぅっ!」
ツププと前に金属の棒を差し込んでトントンと奥を突いてやったら涎を垂らして悦ばれた。
「前も触っていいが、あくまでもメインは後ろの方だ。位置はここだぞ?いいな?」
「んひぃっ!む、無理でふぅッ!グリグリしにゃいでぇ…ッ!気持ひいぃッ!」
「折角場所を教えてやっているのにもう無理と言うなんて、躾がなってないな」
「あぁぅッ!ロキ様!ロキ様がこのまま躾をしてくださいぃッ!そこ好きぃッ!」
「ハハッ!指示を守って待てができたら呼んでやる。ちゃんとサボらずグリグリするんだぞ?」
「あ…やりますっ、頑張りまふぅうっ!ぁあんッ!」
「ふっ…。さぁ兄上。お待たせしました。ミュゼは一人で楽しみながら待ってくれるらしいので、二人で楽しみましょうね?」
「ロキ…」
「いっぱい見せつけて、俺は兄上だけが好きなんだってわからせてやりましょう」
そう言えば兄は物凄く嬉しそうに笑って、自分からキスしてきてくれた。
「ご主人様。俺も今日は縛って沢山可愛がって欲しいです」
「いいですよ?でも今日は後ろではなく前で縛ってあげますね」
肘と膝でそれぞれ括り合わせて無防備に俺を受け入れられるように縛ってあげよう。
思うように動けないからきっともどかしさが増して気に入ってくれるはず。
「今日は全部丸見えの恥ずかしい格好で、思うように腰を振れず与えられる快楽だけを甘受して、どこまでも堕ちていってくださいね?」
「あ…あぁああぁあっ…!」
やっぱり兄の堕ちていく姿が一番目の保養になるなと思いながら、俺は嬉々として今日も兄を抱く。
ミュゼ?時折意味深に見てやるだけで自分で勝手に堕ちていくからどうでもいい。
そっちを見るのだって兄が嫉妬して可愛いからに過ぎない。あれはただの小道具だ。
「ご主人様、もっと奥を嬲ってっ!そこがいいのっ!凄く気持ちいいのぉ!」
「ああ…兄上。なんて可愛いんでしょうね。そんなに奥を甚振られるのが好きですか?こんな恥ずかしい格好で串刺しにされて…。ほら、前は玩具でなく指でグリグリ可愛がってあげますよ?奥に嵌められながら揺さぶられてこうされたら、もどかしくていいでしょう?」
「んひぃいいぃっ!」
「その顔……たまらないっ!」
犯せば犯すだけ瞳に熱を孕む。
激しくなる。
嗜虐的になっていくのを自分で止められない。
「俺に愛されて、幸せそうですね?兄上?」
「ああっ、ああっ!幸せぇッ!気持ちいっ…!はぁんっ、奥がたまらないのぉっ!」
歓喜の声を上げ蕩けた顔で至福を貪る兄の言葉に嘘はない。
「んふぅ…っ!あ、そこっそこぉっ!」
「ああ、兄上っ!締めてッ!もっと…っ!はぁっ…、う…っ出るッ…」
「アッアッ…!ご褒美ぃッ!せーえき、熱くてきもひいぃいっ!」
今日はプジーを挿していなかったから兄が自身も射精しながら激しく腰を揺らすが、笑ってそれを押さえつけてやる。
飛び散った白濁がまた酷く淫靡に映って、たまらなく興奮させられてしまう。
「兄上ッ。…はぁっ、我慢」
「ん…んんぅ……」
「いい子ですね」
ここで少し我慢してからまた弱いところを突かれ、イク寸前で何度も我慢を強いられるのが兄は大好きなのだ。
その限界で奥を抉られ絶頂に至ればまさに天国が見られるのだとか。
だからビクビク身を震わせながらもなんとか我慢しようと後孔をキュッと締め付けてくる。
健気で欲望の塊に満ちた愛しい兄上…。
「さあ、焦らしに焦らす楽しい時間の始まりですよ?」
「あ…あひぃ…。ご主人様、早くぅ…」
快感に蕩け、期待に満ち溢れたその瞳にどこまでも応えてやりたくなる。
「思い切りイッた後の焦らしを沢山堪能してくださいね?兄上」
「あぁ…ロキ、ロキぃ……」
「ちゃんと今日も雌犬になって可愛い声で啼いてください。たっぷり追い込んであげますから」
そうしてジワリジワリと弱いところを責め始める。
「ひぅんっ!」
「ああ…兄上。今日も素敵ですよ」
獲物を見つめる獣のようにギラギラした目を向けると兄がうっとりと俺を見つめ返して……。
それを合図に、今日も狂乱の夜が始まる────。
Fin.
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※ちなみにロキは兄が快楽堕ちしている姿を見るのが大好きなので、そのポイントさえ外してなければ割となんでもあり。
本編のセドのようなヤキモチなんて可愛いものはちょっとだけしか持ちあわせておりません。
愛する兄以外は割と本気でどうでもいいと思ってるので、破滅思考は健在。
兄が喜ぶことをと追及しすぎて暴走する事もあり、ちょいちょいリヒターに止めてもらっています。
道具を使ったプレイを追求するより安全だろうということで、今はリヒターの勧めで色々縛り方を勉強中。
カリン王子の方はロキの逸物最高!天然のドSっぷりがたまらないし誰にもあげたくない!って感じなのでちょいちょい嫉妬したり不安になったりライバルを威嚇したりと忙しいです。
優秀なだけにロキの仕事の補佐も完璧で、他のやるべき事もこなしまくり、夜にご褒美もらって幸せって感じでしょうか?
ブルーグレイで調教されちゃってるので、割とどんなプレイも平気。
結果的に、こんな感じの歪んだ相思相愛カップルとなりました。
後は裏設定を少し。
ロキの3Pのお供、リヒターはミュゼの友人で侯爵家の次男。近衛隊所属の24才。
仕事柄ロキの姿を見る機会が多かったけど、お人好しな性格から「ロキ王子のアレはちょっと病んでる気がして心配だな~。誰かストッパー役はいるのか?」的にミュゼにこぼしたら、じゃあこんな話あるけど様子見も兼ねてどうだ的に言われてお試しで参加。
閨事には特にこだわりはないので、呼ばれたら行くしやりたい事があるなら付き合いますというスタイル。
どちらかと言うと、エッチ目当てと言うよりすぐ側でロキの様子が見れるから参加しているといった感じ。
ロキが暴走しすぎないように見守ってるお兄さん的立ち位置。
カリン王子に威嚇されてもはいはいと笑って流し、特にロキ王子をどうこうする気はないですよと普段からちゃんとアピールしているので敵認定はされていなかったりします。
そんなこんなの歪んだ兄弟愛のお話でした。
ここまでお付き合いくださった皆様、ありがとうございました(*´꒳`*)
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顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。
元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。
【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】
※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
表紙:meadow様(X:@into_ml79)
挿絵:Garp様(X:garp_cts)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
【8話完結】魔王討伐より、不機嫌なキミを宥める方が難易度「SSS」なんだが。
キノア9g
BL
世界を救った英雄の帰還先は、不機嫌な伴侶の待つ「絶対零度」の我が家でした。
あらすじ
「……帰りたい。今すぐ、愛する彼のもとへ!」
魔王軍の幹部を討伐し、王都の凱旋パレードで主役を務める聖騎士カイル。
民衆が英雄に熱狂する中、当の本人は生きた心地がしていなかった。
なぜなら、遠征の延長を愛する伴侶・エルヴィンに「事後報告」で済ませてしまったから……。
意を決して帰宅したカイルを迎えたのは、神々しいほどに美しいエルヴィンの、氷のように冷たい微笑。
機嫌を取ろうと必死に奔走するカイルだったが、良かれと思った行動はすべて裏目に出てしまい、家庭内での評価は下がる一方。
「人類最強の男に、家の中まで支配させてあげるもんですか」
毒舌、几帳面、そして誰よりも不器用な愛情。
最強の聖騎士といえど、愛する人の心の機微という名の迷宮には、聖剣一本では太刀打ちできない。
これは、魔王討伐より遥かに困難な「伴侶の機嫌取り」という最高難易度クエストに挑む、一途な騎士の愛と受難の記録。
全8話。
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