【完結】逆召喚!~いつまでも黙って召喚されると思うなよ?~

オレンジペコ

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15.※脈なしにも程がある Side.バド

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ルースと距離を縮めようと研究室へと差し入れを持って行ったり、お互いのことを話して相互理解に努めたりと頑張ってはいたのだけど、ルースはちっとも俺に靡いてはくれない。
やっぱり年下じゃない時点で俺には興味がないんだろうか?
少し焦る。
でもルースの好む食べ物や菓子、飲み物なんかも把握できたし、魔法が大好きだということも嫌というほど知った。
お勧めの本なども教えてもらえたし、お勧めスポットなども教えてもらえたからこちらにとってもプラスにはなっている。
そんな日々を一月ほど過ごしたところで、あれほど満ち満ちていた魔力が3/4ほど減った。
残る1/4で無理に過ごすべきかここで補給をしてもらうべきか判断に悩み、結局俺はルースに相談してみることに。

「ルース。魔力がだいぶ目減りして、あと1/4の量になったんだが、どこを基準に補給を頼めばいい?」
「ひと月で3/4が減ったのか。まだまだ補給は必要そうだな。よし。じゃあ今回もう一度Maxまで補給して経過を観察しよう。減り具合のデータを取りたい。徐々に補給までの期間が延びていけば治療に繋がってる証拠にもなるし、お前が国に帰るまでに完治できそうならそうしてやりたいしな」

その言葉にズキッと胸が痛む。
完全に善意での言葉だとわかってはいるが、完治したらしたでもう抱いてもらえなくなる。
それがただ辛かった。
そんな俺の心境など知るはずもないルースは『じゃあ今夜な』と言ってひらひらと俺に手を振り見送ってくる。
そこには何の感情も見られない。
どうしたらルースに意識してもらえるんだろう?
そう思いながら俺は重い溜息を吐いた。

その夜、シャワーを浴びてからルースの部屋へとやってきた俺をルースはサクッとベッドへと誘った。
前回俺を抱いた時に弱い箇所を沢山見つけたせいか、前よりももっと感じさせてくるルース。

「は…っ、ル、ルース…っ」
「気持ちよさそうな顔。やっぱバドはこうして感じてる時の顔は可愛いよな」

『声、我慢しなくていいからな』────そんな風に耳元で甘く囁いて笑みを浮かべてくるルースの表情が胸と股間を直撃してきて、完勃ちさせてしまう。

(うわぁあああっ!)

恥ずかしい。
なんで俺だけこんなに翻弄されているんだろう?
でも、好き…なんだ。
側に居ればいるほどルースの良いところが見えてきて、魔法バカなところも可愛く思えて、気づけばいつだってルースのことで頭がいっぱいになっていた。
多分研究室の皆は俺の気持ちに気づいていると思う。
なんだか『頑張れよ』みたいな生温かな目で見られることが多いし。
気づいていないのは当の本人であるルースだけだ。

「んっ、あっ、ル、ルースっ…!」

中を擦られるのが気持ちいい。
奥を突かれるのも好きだ。
正面から挿れてくれるから抱き着けるのもいい。

「は、ぁあっ…!早く奥に出してっくれ…!」

魔力を俺に与えて────そう言ったらキスをしながら腰を引き寄せて、何度も奥を穿ってくれる。
正直俺はこれが大好きだ。
きっとルースはそれを知っててやってくれるんだと思う。

「んぁあっ!き、きもちい、きもちいいぃ…っ」

ピクンピクンと震えながら中に出されたものの魔力とキスで与えられた魔力に酔う。

「ふ…っ。メチャクチャいい顔。可愛い」

ルースがそう言って笑う。
なんだかそれが嬉しかった。

そして俺が一度落ち着くのを待つための小休憩の際、ルースは世間話をし始めたのだが、それがまさかの婚約話だった。
なんでも王がルースに婚約者を作ろうとしているのだとか。

「ルース…」
「なんだ?」
「お前!それがひと月ぶりに俺を抱いた後にする話か?!」
「うぉっ?!何怒ってるんだよ?ちょっと小休止の間の雑談だろう?怒るなよ」

さっき俺に可愛いと言ったその同じ口で残酷な話をしてくる方が悪い。
期待するなと言われたようなものだ。
腹立たしいにもほどがある。

「大体そんな話、きっぱり断れば済む話だろう?!」
「断っても聞いてもらえなかったんだ!俺はちゃんと年下の可愛い男が好きだって言った!」
「じゃあどうして探して連れてくるって話になるんだ?!」

年下の男が好きなら好きでそんな話、しっかりその場で断ればいいじゃないか。
その方がライバルも減るし、俺からすれば願ったり叶ったりなのに。
なのにここでルースは意外なことを言いだした。

「そんなの知るか!大体元はと言えばそっちが毎年召喚なんてしてくるからややこしい話になるんだ!」

(俺の国の召喚のせいで、なんだって?)

そんなものが何かルースのあれこれに影響なんてあるんだろうか?
そう思って尋ねてみる。

「どういう意味だ?」
「俺は昔から天才って言われてきたからな。18才を超えたら絶対召喚されるだろうって言われてて、それなら婚約者を作っても悲しませるだけだって、同じ年頃の女と近づけないようにされてたんだ」

それは……確かに言われてみればあり得る話だった。
ルースは現時点でも素晴らしく優秀だ。
当然18才以降に召喚されてしまう可能性は高かったことだろう。

もし召喚でルースがあちらへと召喚されていたら…この関係も全然違ったものになっていたんだろうか?

(考えても仕方がないな)

多分ルースならあちらでも好きなように魔法を研究して、自力で帰還魔法を生み出し帰っていた気がする。
そんなことより、今の問題だ。

ルースが女より男が好きな理由は単純に昔から接触が少なかったせいだということが判明した。
ルースが今後召喚される心配がなくなった今、王がここぞとばかりに女を勧めようとする気持ちもわからなくはない。
ルースは第三王子とは言え王子は王子だし、顔だって良い上に魔法の天才でもある。
今回の逆召喚魔法の件で功績だって上げているし、モテないはずがないのだ。
婚約者になりたい女なんてそれこそ山程いることだろう。
ルースの意識を女に持っていけばイケると踏んだんだと思う。
正直ルースを好きな俺からすれば嫌な展開だ。
でもそれよりもなによりも、ルースが自国のせいで出会いがなくなっていた事実に胸が痛んだ。
俺達はどれだけこの国に負担を敷いていたんだろう?

「……お前が女より男にいく理由はそれか」

もしそうなら俺はどう詫びればいいんだろう?

「いや、違うけど?」

けれど返ってきた答えはあっさりしたもので…。

「俺が可愛い男が好きになった切っ掛けは単純だぞ?」
「……?」
「あれは初めて俺が魔法を使った時だった」

そして語られるまさかの初恋話。
切っ掛けは本当に単純なものだった。
初めて使った光魔法を年下の可愛いらしい少年?幼児?が凄いと笑顔で褒めちぎり、大好きだと言った。ただそれだけ。

(俺が…俺が言ってやりたかった!)

それくらいでルースに惚れてもらえるなんて羨ましいの一言だ。
俺なんて何をしても全く脈なしだというのに。悔しい。

そしてそこまで聞いたらその後が気になるだろう。
だからさり気なく探りを入れる。

「…………その後その男は?」

もう付き合って別れたとかならいいんだが…。

「え?ああ。実は後から聞いた話、あれは隣国の王子だったらしくてさ、ずっと会えず仕舞いなんだよな」
「会えず仕舞い…」
「そう。まあそのうちどこかの国際交流の場で会うこともあるだろうし、その時運命の出会いに繋がるかもなんて思ったりもするんだけど」

(ライバルが強力すぎる…!!)

メチャクチャ期待しているじゃないかと嫉妬心が膨らんで、思わずそのまま唇を重ねてルースの口を塞いでしまっていた。

(そんな初恋相手じゃなく、目の前の俺を見ろ!!)

「んっ?!」

そんな俺の嫉妬も何のその。
驚きはしたようだが、ルースは俺を恋愛相手としてその瞳に映してくれることはなかった。
それが辛くて落ち込んでしまう。

「ルース。雑談は終わりだ。研究資料にするんだろう?ちゃんと俺を抱いて、たっぷり魔力で満たせよ?」

それなら俺はこう言うしかない。
義務でもいいから抱いてくれと。

「バド。そう落ち込むなよ。年上の女程サービスはできないとは思うけど、魔力はしっかり満たしてやれるし、いっぱい気持ちよくしてやるからな」

そんな残酷な言葉と共に、ルースは俺をこれでもかと感じさせながら丁寧に抱いた。



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