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71.エピローグ Side.バド
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いよいよ帰還魔法の決行日がやってきた。
俺はルースから『場合によってはその場で範囲魔法を使うし、バドは城で待っててほしい』と言われたものの、黙って待つなんてできなくて、無理を言ってその場に立ち会わせてもらうことにした。
認識阻害や範囲魔法なんて高度な魔法を使えるルースだけど、実は回復魔法が苦手なのを俺は知っているからだ。
『だってあの魔法って光魔法でも使えなくはないけど、熟練度がものを言うだろう?そっちは神聖魔法の使い手の方が得意だし、そういうのは医師や専門家に任せて、新しく魔法を開発する方が楽しいからついおざなりになったと言うか……』
あれこれ言っていたが、要は興味ないからやる気が出ない、結果的に熟練度が上がらないからほぼ使えないということのようだった。
だから万が一があった場合、俺がルースを助けようと思ったのだ。
まあ…結果から言えばその心配は不要ではあったのだが。
光り輝く魔法陣。
これまで国へと貢献してきた者達が皆その光に包まれ異世界へと帰っていく。
その光景はどこか悲しくもあり、けれど帰りたいと願う彼らの思いが痛いほどにわかるだけに『良かった』と思う自分もいて……なんとも複雑な心境だった。
それもこれも、俺がルースの魔法で逆召喚されなければわからなかった気持ちと言えるだろう。
今にして思えばあれは必要な経験だったのだ。
そうでなければこの光景を見てもただ悔しく思うだけだっただろうから。
現に父は怒りからルースを攻撃しようと攻撃魔法の詠唱を行った。
ヘルバーストと呼ばれる地獄の猛火を思わせるほどの苛烈な火魔法。
発動すれば辺り一面火の海になってもおかしくはなかっただろう。
なのにルースはそれをあっさりと解除し、逆に心をへし折りにかかった。
『お前なんか俺の足元にも及ばないんだよ』と言わんばかりの笑みで父を見つめる姿に、ちょっとノリノリで悪役をやっていないかとツッコミを入れたくなる。
あれでは可愛い顔が台無しだ。
まあここ一番の見せ場と言えば見せ場だし、張り切る気持ちもわからなくはないが…。
(恨みを買わないよう気を付けておいてやらないと…)
この場にいるのは父と護衛、それと平民達だから、大臣達には城に戻ってから説明する形になるだろう。
問題なく終わるよう手は尽くそうと思いながら俺は深々と溜息を吐いた。
***
それから城でも一通り悪役を買って出たルースは部屋に戻ってから大笑いしていた。
「ハハッ!上手くいったな」
「ルース…」
「これでバドと俺の身の安全は保障されたし、問題はないな」
晴れ晴れとした顔でルースはそう言うが、油断はできないと思う。
城の者達がそう簡単に大人しくなるとはとても思えなかったから。
だからルースに『暫くは身の回りに気を付けてくれ』と伝えた。
そんな俺にルースは優しく微笑んでそのまま腕の中へと抱き込み、キスをしながら頭を撫でてくる。
「バドは心配性だな」
可愛いとルースは嬉しそうに笑っているが、流石に油断が過ぎると思って俺は食って掛かった。
「ルース!甘く考えすぎだ!」
「ん。バドが心配して言ってくれてるのはちゃんとわかってる」
これでも自分も王族だからとルースは言うが、魔法大好きな面と恋愛音痴の面くらいしか知らないし、全く説得力がない。
「ルース…頼むから、本当に気を付けてくれ」
「わかった。じゃあ一か月で皆味方につける。それならいいだろう?」
「…………無理だろう」
そう言い切った俺にルースは意味深に笑って、『好感度の上げ方って案外簡単なんだぞ?』と言い放った。
それを聞いて『恋愛音痴のくせに』と思った俺は悪くないはずだ。
そしてきっかり一か月後。
ルースはこの国での需要が高い庶民向けの魔法を公開した。
その名も『湯はり魔法』。
応用は自由自在。
温度と湯量を自分で設定し魔法陣を発動。
あっと言う間に風呂に入れるという優れものだった。
これまで湯を沸かし、それを水で薄めてちょうどいい湯加減にして入るのが常で、最後に入る者は冷めた湯を使うというのが普通だったのに、これで張った湯は冷めることがないので民に非常に喜ばれた。
他にも『折角魔素が多いし、遠方への転移魔法陣も作りたいな』と言い出し、実験と称して退位後の父達が住む屋敷と城に魔法陣を描き、しょっちゅう行き来をしている。
ルースは嫌がらせも兼ねてるんだと笑っていたが、父はそんなルースを見て『神とは無邪気なものだと聞くしな』と遠い目になっていた。
退位してから暇になったとかで神殿に足繁く通っているそうで、最近は伝記を書くとかなんとか言い出しているとか。
こっそり母から聞いたところによると『ルルナス神とスルーダ国』という物騒なタイトルらしい。
頼むから暇つぶしのネタは選んでくれと思いながらルースにため息交じりに愚痴をこぼしたら、何がツボに入ったのか大笑いして『なんだそれ!見たい~!』なんて言っていた。
まさかそれが何百年も語り継がれる伝説になるなんて思いもせず、俺は『まあ出来上がったら見てみたらいいんじゃないか?』なんて軽く流していた。
500年後────。
「お母さん!未遂だったらしいけど、この街の近くに人攫いが出たんだって。私、怖い」
「大丈夫よ。この国で人攫いは大罪なんだから。すぐに捕まるわよ」
「本当?」
「本当よ。だからエリスがもし人攫いに捕まりそうになったらちゃんと『ルース神様、お助けください』って言うのよ?わかった?」
「はーい!」
そんな会話を母とした翌日、私は友達のところへ遊びに行くために一人で家を出た。
見知った道。
見知った人達。
いつもと変わらない風景。
平和な日常。
(大丈夫、大丈夫。この国はルース神様が守ってくださっているんだもの)
ルース神様────本当の名はルルナス神様と言うらしいのだけれど、実名を口にするのは恐れ多いということで、伴侶の方が呼んでいた愛称で呼ばれるこの国に実在していたという守り神様だ。
その昔この国の王様が異世界から民を略取していたとかで、それに怒ったルース神様が裁きの鉄槌を下したのだとか。
それを受けて王様は心を入れ替え、ルース神様と心を通わせた王子を祝福しつつ、退位したそうだ。
その後ルース神様は全てを許し、沢山の素晴らしい魔法を作り出してこの国を王子と共に発展させたという、まあよくある夢のような話。
普通ならただのおとぎ話だし、周辺国でもそう思われているはずだ。
ただこの国に住んでいる者達はそれをただのおとぎ話と片付けることはない。
だって────。
そこまで考えたところでグイッと横から腕を引かれ、ナイフを突きつけられた。
「嬢ちゃん。悪ぃがこっちについてきてもらおうか?」
その声にサッと血の気が引いた。
でも私は勇気を振り絞り、その言葉を口にする。
「ルース神様!お助けください!」
その言葉と同時に発動する護身魔法。
それは切実な思いの強さに比例して強くなるらしい。
だから当然犯人は……。
「グ…グハッ……」
動けないほどの重力をその身に受けて地へと沈み込む。
ちなみに発動条件もそのままこの言葉なので、周囲から見て何があったのかわかりやすくなっているらしい。
「大丈夫か?!」
「エリスちゃん!怪我はない?!」
顔見知りの人達が心配そうに駆け寄ってきてくれる。
「ま~た余所からやってきた奴らか?」
「本当に馬鹿よね?この国で悪いことなんてできるはずがないのに」
皆が口々に呆れたようにそうだそうだと口にする。
それと共に呼ばれてやってきた警吏の人がバタバタと駆けつけ男を拘束しにかかる。
「確保!」
その言葉と同時に護身魔法が解除される。
ちなみにちゃんと縛ってから『確保』と言わないと解除されない仕組みになっているところがこの魔法の面白いところだった。
実によく考えられている。
こういうちょっと特殊なこの国にしかない魔法は実は他にもある為、この国に住んでいる人達は日々ルース神様に感謝をしながら生活している。
(ルース神様。ありがとうございました)
日々をそんな風に感謝しながら過ごす私達を、きっとルース神様は天から見守ってくれているんだろうなと思いながら私はそっと笑顔で空を見上げた。
『ちょっと冗談で書物を広げる許可出しただけだったんだけど?!』
取り返しがつかないほど書物と信仰が広まった後に本人が慌ててストップかけたけど無駄に終わった、なんてそんな話は後世には伝わらないんだということを────私は知らない。
****************
※一先ず本編はここで終了です。
お付き合いくださった皆様ありがとうございましたm(_ _)m
あとは番外編などを上げられたらいいなと思っていますので、お付き合いいただける方はそちらもよろしくお願いします。
俺はルースから『場合によってはその場で範囲魔法を使うし、バドは城で待っててほしい』と言われたものの、黙って待つなんてできなくて、無理を言ってその場に立ち会わせてもらうことにした。
認識阻害や範囲魔法なんて高度な魔法を使えるルースだけど、実は回復魔法が苦手なのを俺は知っているからだ。
『だってあの魔法って光魔法でも使えなくはないけど、熟練度がものを言うだろう?そっちは神聖魔法の使い手の方が得意だし、そういうのは医師や専門家に任せて、新しく魔法を開発する方が楽しいからついおざなりになったと言うか……』
あれこれ言っていたが、要は興味ないからやる気が出ない、結果的に熟練度が上がらないからほぼ使えないということのようだった。
だから万が一があった場合、俺がルースを助けようと思ったのだ。
まあ…結果から言えばその心配は不要ではあったのだが。
光り輝く魔法陣。
これまで国へと貢献してきた者達が皆その光に包まれ異世界へと帰っていく。
その光景はどこか悲しくもあり、けれど帰りたいと願う彼らの思いが痛いほどにわかるだけに『良かった』と思う自分もいて……なんとも複雑な心境だった。
それもこれも、俺がルースの魔法で逆召喚されなければわからなかった気持ちと言えるだろう。
今にして思えばあれは必要な経験だったのだ。
そうでなければこの光景を見てもただ悔しく思うだけだっただろうから。
現に父は怒りからルースを攻撃しようと攻撃魔法の詠唱を行った。
ヘルバーストと呼ばれる地獄の猛火を思わせるほどの苛烈な火魔法。
発動すれば辺り一面火の海になってもおかしくはなかっただろう。
なのにルースはそれをあっさりと解除し、逆に心をへし折りにかかった。
『お前なんか俺の足元にも及ばないんだよ』と言わんばかりの笑みで父を見つめる姿に、ちょっとノリノリで悪役をやっていないかとツッコミを入れたくなる。
あれでは可愛い顔が台無しだ。
まあここ一番の見せ場と言えば見せ場だし、張り切る気持ちもわからなくはないが…。
(恨みを買わないよう気を付けておいてやらないと…)
この場にいるのは父と護衛、それと平民達だから、大臣達には城に戻ってから説明する形になるだろう。
問題なく終わるよう手は尽くそうと思いながら俺は深々と溜息を吐いた。
***
それから城でも一通り悪役を買って出たルースは部屋に戻ってから大笑いしていた。
「ハハッ!上手くいったな」
「ルース…」
「これでバドと俺の身の安全は保障されたし、問題はないな」
晴れ晴れとした顔でルースはそう言うが、油断はできないと思う。
城の者達がそう簡単に大人しくなるとはとても思えなかったから。
だからルースに『暫くは身の回りに気を付けてくれ』と伝えた。
そんな俺にルースは優しく微笑んでそのまま腕の中へと抱き込み、キスをしながら頭を撫でてくる。
「バドは心配性だな」
可愛いとルースは嬉しそうに笑っているが、流石に油断が過ぎると思って俺は食って掛かった。
「ルース!甘く考えすぎだ!」
「ん。バドが心配して言ってくれてるのはちゃんとわかってる」
これでも自分も王族だからとルースは言うが、魔法大好きな面と恋愛音痴の面くらいしか知らないし、全く説得力がない。
「ルース…頼むから、本当に気を付けてくれ」
「わかった。じゃあ一か月で皆味方につける。それならいいだろう?」
「…………無理だろう」
そう言い切った俺にルースは意味深に笑って、『好感度の上げ方って案外簡単なんだぞ?』と言い放った。
それを聞いて『恋愛音痴のくせに』と思った俺は悪くないはずだ。
そしてきっかり一か月後。
ルースはこの国での需要が高い庶民向けの魔法を公開した。
その名も『湯はり魔法』。
応用は自由自在。
温度と湯量を自分で設定し魔法陣を発動。
あっと言う間に風呂に入れるという優れものだった。
これまで湯を沸かし、それを水で薄めてちょうどいい湯加減にして入るのが常で、最後に入る者は冷めた湯を使うというのが普通だったのに、これで張った湯は冷めることがないので民に非常に喜ばれた。
他にも『折角魔素が多いし、遠方への転移魔法陣も作りたいな』と言い出し、実験と称して退位後の父達が住む屋敷と城に魔法陣を描き、しょっちゅう行き来をしている。
ルースは嫌がらせも兼ねてるんだと笑っていたが、父はそんなルースを見て『神とは無邪気なものだと聞くしな』と遠い目になっていた。
退位してから暇になったとかで神殿に足繁く通っているそうで、最近は伝記を書くとかなんとか言い出しているとか。
こっそり母から聞いたところによると『ルルナス神とスルーダ国』という物騒なタイトルらしい。
頼むから暇つぶしのネタは選んでくれと思いながらルースにため息交じりに愚痴をこぼしたら、何がツボに入ったのか大笑いして『なんだそれ!見たい~!』なんて言っていた。
まさかそれが何百年も語り継がれる伝説になるなんて思いもせず、俺は『まあ出来上がったら見てみたらいいんじゃないか?』なんて軽く流していた。
500年後────。
「お母さん!未遂だったらしいけど、この街の近くに人攫いが出たんだって。私、怖い」
「大丈夫よ。この国で人攫いは大罪なんだから。すぐに捕まるわよ」
「本当?」
「本当よ。だからエリスがもし人攫いに捕まりそうになったらちゃんと『ルース神様、お助けください』って言うのよ?わかった?」
「はーい!」
そんな会話を母とした翌日、私は友達のところへ遊びに行くために一人で家を出た。
見知った道。
見知った人達。
いつもと変わらない風景。
平和な日常。
(大丈夫、大丈夫。この国はルース神様が守ってくださっているんだもの)
ルース神様────本当の名はルルナス神様と言うらしいのだけれど、実名を口にするのは恐れ多いということで、伴侶の方が呼んでいた愛称で呼ばれるこの国に実在していたという守り神様だ。
その昔この国の王様が異世界から民を略取していたとかで、それに怒ったルース神様が裁きの鉄槌を下したのだとか。
それを受けて王様は心を入れ替え、ルース神様と心を通わせた王子を祝福しつつ、退位したそうだ。
その後ルース神様は全てを許し、沢山の素晴らしい魔法を作り出してこの国を王子と共に発展させたという、まあよくある夢のような話。
普通ならただのおとぎ話だし、周辺国でもそう思われているはずだ。
ただこの国に住んでいる者達はそれをただのおとぎ話と片付けることはない。
だって────。
そこまで考えたところでグイッと横から腕を引かれ、ナイフを突きつけられた。
「嬢ちゃん。悪ぃがこっちについてきてもらおうか?」
その声にサッと血の気が引いた。
でも私は勇気を振り絞り、その言葉を口にする。
「ルース神様!お助けください!」
その言葉と同時に発動する護身魔法。
それは切実な思いの強さに比例して強くなるらしい。
だから当然犯人は……。
「グ…グハッ……」
動けないほどの重力をその身に受けて地へと沈み込む。
ちなみに発動条件もそのままこの言葉なので、周囲から見て何があったのかわかりやすくなっているらしい。
「大丈夫か?!」
「エリスちゃん!怪我はない?!」
顔見知りの人達が心配そうに駆け寄ってきてくれる。
「ま~た余所からやってきた奴らか?」
「本当に馬鹿よね?この国で悪いことなんてできるはずがないのに」
皆が口々に呆れたようにそうだそうだと口にする。
それと共に呼ばれてやってきた警吏の人がバタバタと駆けつけ男を拘束しにかかる。
「確保!」
その言葉と同時に護身魔法が解除される。
ちなみにちゃんと縛ってから『確保』と言わないと解除されない仕組みになっているところがこの魔法の面白いところだった。
実によく考えられている。
こういうちょっと特殊なこの国にしかない魔法は実は他にもある為、この国に住んでいる人達は日々ルース神様に感謝をしながら生活している。
(ルース神様。ありがとうございました)
日々をそんな風に感謝しながら過ごす私達を、きっとルース神様は天から見守ってくれているんだろうなと思いながら私はそっと笑顔で空を見上げた。
『ちょっと冗談で書物を広げる許可出しただけだったんだけど?!』
取り返しがつかないほど書物と信仰が広まった後に本人が慌ててストップかけたけど無駄に終わった、なんてそんな話は後世には伝わらないんだということを────私は知らない。
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※一先ず本編はここで終了です。
お付き合いくださった皆様ありがとうございましたm(_ _)m
あとは番外編などを上げられたらいいなと思っていますので、お付き合いいただける方はそちらもよろしくお願いします。
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