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24.戻って逃げて、さてどうしよう。
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兄とクリストファー王子が元の鞘に戻ってよかったと安堵したのも束の間、クリストファー王子は俺を見た後、さっさとアリストのところへ行けと言ってきた。
「エディアス。今すぐアリストのところへ行ってこい」
その目は兄を抱きたいから出て行って欲しいと言わんばかりだ。
まあわからなくはない。
でも兄はもう抱かれたくないと言っていた気がするけど、大丈夫なんだろうか?
「兄上。頑張ってくださいね。ちなみに前からというのは別に普通です。ちゃんとクリストファー王子に教えてもらってください」
「……は?」
「では失礼します」
「待て、エディアス!あれが普通だなんて、あるはずがないだろう?!」
「なんだ、ジオラルド。エディアスにそんな話をしていたのか?もしかして閨の勉強をしたことがないのか?」
「なっ?!わ、悪いか!そんな時間があったら他にやることがいくらでもあるだろう?!」
「そうか。なら俺が手取り足取り教えてやろう。大丈夫だ。お前は賢いからな。あっという間に覚えられるはずだ」
「当然だ!でも…っ」
「心配するな。ちゃんと正しい知識を教えてやる。それとも怖いのか?」
「こ…っ?!そんなはずがないだろう?!」
(クリストファー王子、メチャクチャ嬉しそうだな)
きっと楽しくてしょうがないんだろう。
まさかあの兄が掌の上でコロコロ転がされる日が来るなんて思いもしなかった。
上には上がいるということか。
まあこれなら兄を任せても大丈夫だろう。
「エディアス!ちゃんとアリストのところに行くんだぞ?」
最後にクリストファー王子のそんな声を背に受けながら、俺はそっと部屋を出て扉を閉めた。
(さて。どうしよう?)
正直戻りたくはないし、このまま逃げたかった。
でもどこに?
そう考えたところで、ハッと思い出してしまった。
(しまった…)
勢いで転移魔法を発動して戻ってきてしまったから、収納魔法に皆の着替えなどを入れっぱなしにしてしまっていたことに気づいてしまう。
これは流石に返さないとマズいだろう。
なにせ城まで遠いのだ。
着替えがないのは困るはず。
他にも野営道具などもいくつか収納してしまっているから困るのは明らかだった。
(やってしまった……)
俺はそっとその場を離れ、チラッと腕時計へ目をやった。
(21時半…か)
どうやら随分話し込んでいたらしい。
思っていたよりも時間が経過していて驚いた。
「う~ん……」
正直言ってアリストと顔を合わせるのは御免だった。
あんな風に飛び出してしまったのだから当然だ。
兄が言っていたようなことはもちろんできそうにない。
俺はちゃんと分を弁えているつもりだし、アリストの幸せを壊すような真似はしたくなかった。
俺が我慢したら済む話だし、距離を置いて気持ちの整理をゆっくりしていこうと思う。
でも、預かっている品々については別だ。
これはないと困るだろう。
「お付きの騎士にそっと渡しておいたらいいかな?」
きっと誰かはアリストの護衛として宿の扉の所に立っているだろうし、その相手に渡せばいいかと思い至る。
それなら気まずい思いはしなくても済むし、向こうだって助かるはずだ。
まだ移動前の今のうちに渡しておくべきだろう。
「よし。そうしよう」
そうと決まったらさっさと実行に移そう。
アリストの魔力と近しい場所にいる相手の近くに、【転移】!
「…………あれ?」
てっきり街中の宿に転移すると思っていたのに、何故かそこは木々が生い茂る場所で、困惑を隠せなかった。
一体どうなっているんだろう?
そう思いながらキョロキョロとあたりを見回すと、目当ての相手はちゃんとすぐ近くにいた。
近衛騎士のフランクだ。
「フランク!フランク!」
「……?エ、エディアスさ…っ」
「しー!静かに!」
慌てて静かにするようひそひそ声で静止すると、向こうも慌てて口を噤んで小さくコクリと頷いてくれる。
「エディアス様。心配致しました」
「ゴメン」
「いえ。でも戻ってきていただけて安心しました」
ホッとしたようなフランクに心配をかけていたんだと申し訳ない気持ちになるけど、俺は戻る気はないとちゃんと言っておくことにした。
「急にいなくなって悪かった。でもその…戻ってくる気はなかったんだ。ただ、色々預かっていたのを思い出して…」
「……!そうですか。それなら…ええと、こちらの方に出してもらってもいいですか?荷物の振り分けはちょっと俺にはわからないので、すぐにレントかオグナーを呼んできます。すみませんがこちらでお待ちください」
フランクは気を遣ったのか、アリストの従者としてついてきている二人の名を出してそう言ってくれた。
これなら安心だ。
そう思って一先ずその場に着替えやら野営道具やらを出していったのだけど、案外出すのはあっという間で、フランクが戻ってくる前に全部出してしまった。
「どうしよう…?」
やっぱり待っておいた方がいいだろうか?
そう思いつつ、あんな風に飛び出したせいでアリストが無駄に心配していないか気になって、少しだけ様子を見に行ってみることに。
けれどそこにはフランクと従者の二人も一緒に居て、なにやら取り込み中のように見えた。
「アリスト殿下!落ち着いてください!」
「そうですよ!急いては事を仕損じると言うではないですか!今度失敗したら取り返しがつきません!」
「でも、折角向こうから来てくれたのにっ…」
「落ち着いてください。まずは誤解を解くのが一番かと。我々が説明しますので、アリスト殿下はまだ出ないでください」
なんとなく出辛い。
(どうしよう?)
そう思っていたところでその言葉が耳に飛び込んできた。
「エディアスの誤解は俺が解く!ちゃんと話せばわかってくれるはずだ!」
「アリスト殿下!」
「だってそうだろう?俺の愛情はたった一人にしか向けられていないって言えば済む話なんだから!」
正直言ってその言葉は強烈だった。
改めて言われなくたってちゃんとアリストの愛情が婚約者に向けられてるって…わかってるけど、思った以上に胸を抉られて、ショックで涙が込み上げてきてしまう。
「うぅ…」
「…っ?!アリスト殿下!黙ってください!」
その言葉と同時に全員の目がこちらを向く。
「エディアス?!」
アリストがこちらを向く。
でも、やっぱり無理だと思った。
「ゴメン。でも俺、誤解なんてしてないしっ…アリストが婚約者の事、俺より好きなのもちゃんとわかってるから!」
「待て、エディアス!違うんだ!頼むから聞いてくれ!誤解だ!俺が愛してるのは…っ!」
もうこれ以上傷つきたくない。
そう思って、俺は今度は兄の元ではなく、アリストとの思い出が詰まった場所へと転移した。
そこは城の中にあるアリストの自室だ。
奥に行けば幾度となく抱かれたベッドが置かれてある。
流石にそこを借りて寝る気はないから、ソファを借りて少しだけ眠ることに。
「はぁ……」
俺も兄のようにもっと自分本位になれたらいいのに────。
そんな事を考えながら、俺はそっと目を閉じた。
****************
※次はクリストファー×ジオラルドの仲直りエッチの話なので、興味のない方はパスしてください。
宜しくお願いしますm(_ _)m
「エディアス。今すぐアリストのところへ行ってこい」
その目は兄を抱きたいから出て行って欲しいと言わんばかりだ。
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「……は?」
「では失礼します」
「待て、エディアス!あれが普通だなんて、あるはずがないだろう?!」
「なんだ、ジオラルド。エディアスにそんな話をしていたのか?もしかして閨の勉強をしたことがないのか?」
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「当然だ!でも…っ」
「心配するな。ちゃんと正しい知識を教えてやる。それとも怖いのか?」
「こ…っ?!そんなはずがないだろう?!」
(クリストファー王子、メチャクチャ嬉しそうだな)
きっと楽しくてしょうがないんだろう。
まさかあの兄が掌の上でコロコロ転がされる日が来るなんて思いもしなかった。
上には上がいるということか。
まあこれなら兄を任せても大丈夫だろう。
「エディアス!ちゃんとアリストのところに行くんだぞ?」
最後にクリストファー王子のそんな声を背に受けながら、俺はそっと部屋を出て扉を閉めた。
(さて。どうしよう?)
正直戻りたくはないし、このまま逃げたかった。
でもどこに?
そう考えたところで、ハッと思い出してしまった。
(しまった…)
勢いで転移魔法を発動して戻ってきてしまったから、収納魔法に皆の着替えなどを入れっぱなしにしてしまっていたことに気づいてしまう。
これは流石に返さないとマズいだろう。
なにせ城まで遠いのだ。
着替えがないのは困るはず。
他にも野営道具などもいくつか収納してしまっているから困るのは明らかだった。
(やってしまった……)
俺はそっとその場を離れ、チラッと腕時計へ目をやった。
(21時半…か)
どうやら随分話し込んでいたらしい。
思っていたよりも時間が経過していて驚いた。
「う~ん……」
正直言ってアリストと顔を合わせるのは御免だった。
あんな風に飛び出してしまったのだから当然だ。
兄が言っていたようなことはもちろんできそうにない。
俺はちゃんと分を弁えているつもりだし、アリストの幸せを壊すような真似はしたくなかった。
俺が我慢したら済む話だし、距離を置いて気持ちの整理をゆっくりしていこうと思う。
でも、預かっている品々については別だ。
これはないと困るだろう。
「お付きの騎士にそっと渡しておいたらいいかな?」
きっと誰かはアリストの護衛として宿の扉の所に立っているだろうし、その相手に渡せばいいかと思い至る。
それなら気まずい思いはしなくても済むし、向こうだって助かるはずだ。
まだ移動前の今のうちに渡しておくべきだろう。
「よし。そうしよう」
そうと決まったらさっさと実行に移そう。
アリストの魔力と近しい場所にいる相手の近くに、【転移】!
「…………あれ?」
てっきり街中の宿に転移すると思っていたのに、何故かそこは木々が生い茂る場所で、困惑を隠せなかった。
一体どうなっているんだろう?
そう思いながらキョロキョロとあたりを見回すと、目当ての相手はちゃんとすぐ近くにいた。
近衛騎士のフランクだ。
「フランク!フランク!」
「……?エ、エディアスさ…っ」
「しー!静かに!」
慌てて静かにするようひそひそ声で静止すると、向こうも慌てて口を噤んで小さくコクリと頷いてくれる。
「エディアス様。心配致しました」
「ゴメン」
「いえ。でも戻ってきていただけて安心しました」
ホッとしたようなフランクに心配をかけていたんだと申し訳ない気持ちになるけど、俺は戻る気はないとちゃんと言っておくことにした。
「急にいなくなって悪かった。でもその…戻ってくる気はなかったんだ。ただ、色々預かっていたのを思い出して…」
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これなら安心だ。
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やっぱり待っておいた方がいいだろうか?
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「アリスト殿下!」
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正直言ってその言葉は強烈だった。
改めて言われなくたってちゃんとアリストの愛情が婚約者に向けられてるって…わかってるけど、思った以上に胸を抉られて、ショックで涙が込み上げてきてしまう。
「うぅ…」
「…っ?!アリスト殿下!黙ってください!」
その言葉と同時に全員の目がこちらを向く。
「エディアス?!」
アリストがこちらを向く。
でも、やっぱり無理だと思った。
「ゴメン。でも俺、誤解なんてしてないしっ…アリストが婚約者の事、俺より好きなのもちゃんとわかってるから!」
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もうこれ以上傷つきたくない。
そう思って、俺は今度は兄の元ではなく、アリストとの思い出が詰まった場所へと転移した。
そこは城の中にあるアリストの自室だ。
奥に行けば幾度となく抱かれたベッドが置かれてある。
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いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
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