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26.報告と兄の見解
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俺は朝一番で転移魔法を使い兄の泊まっている宿まで転移したものの、クリストファー王子が泊まっていたらと思うと困ってしまった。
一応昼まで待った方がいいだろうか?
そう思い、午前中いっぱいは冒険者ギルドに行って仕事を受けることにした。
そして改めて昼時に兄の元へと向かうと、クリストファー王子の姿はなく、代わりに訝し気な顔をした兄に出迎えられてしまった。
「エディアス。ちゃんとアリスト殿下のところへ行ってきたのか?」
どうやら兄としては行かなかった可能性の方を考えたらしい。
「ちゃんと行ってきましたよ」
でも余計に傷ついただけだったと、つい落ち込んでしまう。
そんな俺の様子を見て兄はちゃんと話せと言ってソファに俺を座らせた。
「その様子だと誤解は解けなかったようだな。何があった?」
「その…アリストとは会ったと言えば会ったんですが…」
「ちゃんと話さなかったのか?」
「……はい」
「何故だ?」
「…………アリストが好きなのは婚約者だけだって聞いてしまって、つい逃げてしまいました」
そう言ったら兄は重い溜息を吐いて、『困った奴だ』と口にした。
「折角のチャンスを無駄にしたアリスト殿下は馬鹿だとは思うが、お前も早とちりが過ぎるぞ?」
「早とちりなんてしていませんけど」
「はぁ…本当にお前は頑固だな。もっと冷静に多角的に物事を考えてみろ。決めつけてかかると真実から遠ざかることだってある。俺とクリスの件だって似たようなものだっただろう?」
確かにそれはそうだ。
兄にしては珍しく取り乱していたし、冷静になるのに時間がかかっていた。
「一つ言えるのはアリスト殿下はお前を大事に想っているということ。これはわかるな?」
「はい」
それはまあまず間違いはない。
「それと、お前以外にアリスト殿下が恋人を作る暇はなかった。これは?」
「え?それはないでしょう?」
「何故だ?」
「アリストは優しいし、カッコいいからモテる奴ですよ?」
「そこは否定しないが、モテるという意味では王太子のほうがモテていたぞ?」
「そうですか?」
「あれでも次期王だからな。婚約者の席も空いていたし、女ならまず間違いなくそちらにいく。それにあの王太子は女好きな上にナルシストだ。なんだったらアリスト殿下に来ていた縁談話も全部自分に来たものだと考えて、姿絵なんか全部奪っていたくらいだ。馬鹿過ぎて話にならん」
(え~……)
それは流石に初耳だ。
「そんな王太子を差し置いて王がアリスト殿下を優先して婚約者を置くこともなかったし、他国からの縁談も俺が調べた限り一切なかった。故に政略結婚の線はほぼない」
なるほど。兄の話は説得力がある。
そもそもアリストに王から縁談話が持ちかけられたなら、当然王子妃にとなるはず。
なのにアリストは王位継承権を放棄してまで爵位と領地を貰ったと言っていたから、自主的に好きな相手と結婚するというのはまず間違いない。
でも兄はアリストが恋人を作る暇はなかったという。
これはどう見るべきなんだろう?
「本当に恋人を作る時間はなかったんでしょうか?」
「ないに決まっているだろう?あの半年でどれだけ俺がアリスト殿下に仕事を回したと思っている?お前だって知っているはずだ。加えて言うなら学園ではお前と行動を共にしていただろうし、お前の知らない出会いがあるとも思えない。そんなアリスト殿下に新たな出会いがあるとしたら卒業式後に行われる予定だった王城記念パーティーくらいのものだろう」
ああ、あれか。
俺が兄に渡すことなく死守したアリストが指定してきた色を入れた服。
綺麗な深紫色のタキシードで、タイの色はアリストの髪色を取り入れたものだ。
俺は髪色が赤銅色だから似合わないんじゃないかって言ったんだけど、いつも黒系か茶系だし、たまには違う色も着てみたらいいじゃないかと勧められたんだよな。
「おまけに夜だって殆どお前と過ごしていたはずだ。そんなアリスト殿下が現時点で伴侶にと望むなら、それはお前以外にあり得ない」
「……え?」
「こんなにわかりやすくて簡単な答えがどうしてわからないのか、本当に理解に苦しむぞ?」
兄は呆れたようにそう言うけど、それこそあり得ないだろう。
「あの、兄上?マーヴァインでは同性婚はできませんけど?」
兄が知らないはずがないと思いながらも、一応そう言ってみる。
すると案の定、不機嫌そうに『それくらい知っている』と叱られた。
「マーヴァインにその制度がなくても他国ではあるだろう?その証拠にここサザナードでは認められている。視野を広く持てといつも言っているだろう。この馬鹿者が!」
「うっ…そ、それはそうですが…」
「更に言うなら人の価値観などそれこそ様々だ。国の法で認められていないからと言って、早々諦めがつくものではない。それはお前が一番よくわかっているはずだ。アリスト殿下が好き過ぎて逃げ出してきたくらいだからな」
「うぅ…」
それは確かに。
流石兄。傷口に容赦なく塩をグリグリ擦り込んでくる。
「お前は視野が狭まっているようだから敢えてヒントをやるが、アリスト殿下がお前をお前と同じように好きだと仮定した場合、お前と家族になるにはどうすべきだと思う?」
「え…?アリストが、ですか?」
俺と同じ好きと言うのはないと思う。
でもここで兄に言っても『仮定した場合と言っただろう?!お前の耳は飾りなのか?!』と言われるだけだから、ちゃんと考える。
「ええと…単純に結婚したいなら同性婚が認められている国で挙式して結婚、家族になって合法的に結婚となると…そうですね、なんとか法の抜け穴を突いて籍を入れ…て?」
(あれ?)
「そうだ。そしてマーヴァインならその場合養子縁組が最も容易な方法となる」
そう言われて俺はダラダラと冷や汗が出始めてしまった。
「あ、あの、兄上」
「なんだ?」
「俺…アリストから養子縁組を提案されて、サインしてしまったんですが?」
「ならお前がサインした時点でアリスト殿下はお前と結婚したつもりだっただろうな」
「で、でもそれは俺をジルフィール公爵家から穏便に除籍させるためで…」
「単に友情からお前を助けたいと思ったなら、裏から手を回してあのふざけた両親を陥れてお前を当主に据える方法だってあっただろう?それをせずお前と家族になる選択をしたということは、他の相手と結婚する気はないという意思表示だ。つまりお前以外と人生を歩む気はないということだな。アリスト殿下はそんな言葉をお前に言わなかったのか?」
どうしよう?
冷や汗が止まらない。
だって俺は確かに『生涯を共に』とアリストから言われていたんだから。
「言って…ました」
「ほら見てみろ。俺はいつだって正しいだろう?」
敬えと言わんばかりの得意顔にイラッとするが、確かに兄の言葉はいつも正しい。
だから本当にどうしようもなく困った時はつい兄のところに来てしまうのだけど…。
「まあお前のことだから、でもでもだってとグルグル考えて、すぐには納得しないだろうがな。今すぐアリスト殿下のところに飛んでいって真偽を確認するか、向こうからやってきて熱く口説かれて逃げ場がなくなるのがいいか…さて、お前はどうする?」
自分で判断しろと言われて俺は思い切りたじろいだ。
でも兄は絶対にこういう時俺を逃してはくれない。
判断を後回しにしても、問題は大きくなることはあってもなくなることはないと何度も教えられてきたし、その言葉は何も間違ってはいなかった。
だから兄からこう言われたのなら絶対に問題から目を背けてはいけないし、答えを出せと言われたなら答えないといけない。
その代わり間違った答えを口にしたら暴言が飛び出してくるけど、ちゃんと止めてはもらえる。
だから俺は思い切ってその言葉を口にした。
「……今夜…行ってきます」
「そうか。ならそれまで俺に付き合え。クリスが俺に魔法陣学を教えてやると言ってくれたんだ。折角だからお前も連れて行ってやろう。お前は魔法が得意だからな。良い気分転換になるはずだ」
「…それ、兄上がやらかした時のフォロー役にと考えていませんか?」
「もちろんそうなった時は任せる。だが折角の機会だ。しっかり学んでお前の糧にしろ。魔法陣の事を学ぶことは決してマイナスには繋がらないしな」
いつもならこんな兄に『相変わらず無理矢理巻き込んでくるんだから』と溜息しか出ない俺だけど、今日は弱っているせいか何故か兄の言葉がいつもとは違って聞こえるような気がした。
それは昨日の不器用な慰め方が頭をよぎったせいかもしれない。
さっきの言葉はなんとなく見方を変えると、こうならないだろうか?
『会うのが夜ならそれまで側にいてやるか。ついでに新しい事にも取り組ませてみよう。その方がきっと気も紛れるだろうしな』
まあ…きっとただの気のせいだろうけど。
一応昼まで待った方がいいだろうか?
そう思い、午前中いっぱいは冒険者ギルドに行って仕事を受けることにした。
そして改めて昼時に兄の元へと向かうと、クリストファー王子の姿はなく、代わりに訝し気な顔をした兄に出迎えられてしまった。
「エディアス。ちゃんとアリスト殿下のところへ行ってきたのか?」
どうやら兄としては行かなかった可能性の方を考えたらしい。
「ちゃんと行ってきましたよ」
でも余計に傷ついただけだったと、つい落ち込んでしまう。
そんな俺の様子を見て兄はちゃんと話せと言ってソファに俺を座らせた。
「その様子だと誤解は解けなかったようだな。何があった?」
「その…アリストとは会ったと言えば会ったんですが…」
「ちゃんと話さなかったのか?」
「……はい」
「何故だ?」
「…………アリストが好きなのは婚約者だけだって聞いてしまって、つい逃げてしまいました」
そう言ったら兄は重い溜息を吐いて、『困った奴だ』と口にした。
「折角のチャンスを無駄にしたアリスト殿下は馬鹿だとは思うが、お前も早とちりが過ぎるぞ?」
「早とちりなんてしていませんけど」
「はぁ…本当にお前は頑固だな。もっと冷静に多角的に物事を考えてみろ。決めつけてかかると真実から遠ざかることだってある。俺とクリスの件だって似たようなものだっただろう?」
確かにそれはそうだ。
兄にしては珍しく取り乱していたし、冷静になるのに時間がかかっていた。
「一つ言えるのはアリスト殿下はお前を大事に想っているということ。これはわかるな?」
「はい」
それはまあまず間違いはない。
「それと、お前以外にアリスト殿下が恋人を作る暇はなかった。これは?」
「え?それはないでしょう?」
「何故だ?」
「アリストは優しいし、カッコいいからモテる奴ですよ?」
「そこは否定しないが、モテるという意味では王太子のほうがモテていたぞ?」
「そうですか?」
「あれでも次期王だからな。婚約者の席も空いていたし、女ならまず間違いなくそちらにいく。それにあの王太子は女好きな上にナルシストだ。なんだったらアリスト殿下に来ていた縁談話も全部自分に来たものだと考えて、姿絵なんか全部奪っていたくらいだ。馬鹿過ぎて話にならん」
(え~……)
それは流石に初耳だ。
「そんな王太子を差し置いて王がアリスト殿下を優先して婚約者を置くこともなかったし、他国からの縁談も俺が調べた限り一切なかった。故に政略結婚の線はほぼない」
なるほど。兄の話は説得力がある。
そもそもアリストに王から縁談話が持ちかけられたなら、当然王子妃にとなるはず。
なのにアリストは王位継承権を放棄してまで爵位と領地を貰ったと言っていたから、自主的に好きな相手と結婚するというのはまず間違いない。
でも兄はアリストが恋人を作る暇はなかったという。
これはどう見るべきなんだろう?
「本当に恋人を作る時間はなかったんでしょうか?」
「ないに決まっているだろう?あの半年でどれだけ俺がアリスト殿下に仕事を回したと思っている?お前だって知っているはずだ。加えて言うなら学園ではお前と行動を共にしていただろうし、お前の知らない出会いがあるとも思えない。そんなアリスト殿下に新たな出会いがあるとしたら卒業式後に行われる予定だった王城記念パーティーくらいのものだろう」
ああ、あれか。
俺が兄に渡すことなく死守したアリストが指定してきた色を入れた服。
綺麗な深紫色のタキシードで、タイの色はアリストの髪色を取り入れたものだ。
俺は髪色が赤銅色だから似合わないんじゃないかって言ったんだけど、いつも黒系か茶系だし、たまには違う色も着てみたらいいじゃないかと勧められたんだよな。
「おまけに夜だって殆どお前と過ごしていたはずだ。そんなアリスト殿下が現時点で伴侶にと望むなら、それはお前以外にあり得ない」
「……え?」
「こんなにわかりやすくて簡単な答えがどうしてわからないのか、本当に理解に苦しむぞ?」
兄は呆れたようにそう言うけど、それこそあり得ないだろう。
「あの、兄上?マーヴァインでは同性婚はできませんけど?」
兄が知らないはずがないと思いながらも、一応そう言ってみる。
すると案の定、不機嫌そうに『それくらい知っている』と叱られた。
「マーヴァインにその制度がなくても他国ではあるだろう?その証拠にここサザナードでは認められている。視野を広く持てといつも言っているだろう。この馬鹿者が!」
「うっ…そ、それはそうですが…」
「更に言うなら人の価値観などそれこそ様々だ。国の法で認められていないからと言って、早々諦めがつくものではない。それはお前が一番よくわかっているはずだ。アリスト殿下が好き過ぎて逃げ出してきたくらいだからな」
「うぅ…」
それは確かに。
流石兄。傷口に容赦なく塩をグリグリ擦り込んでくる。
「お前は視野が狭まっているようだから敢えてヒントをやるが、アリスト殿下がお前をお前と同じように好きだと仮定した場合、お前と家族になるにはどうすべきだと思う?」
「え…?アリストが、ですか?」
俺と同じ好きと言うのはないと思う。
でもここで兄に言っても『仮定した場合と言っただろう?!お前の耳は飾りなのか?!』と言われるだけだから、ちゃんと考える。
「ええと…単純に結婚したいなら同性婚が認められている国で挙式して結婚、家族になって合法的に結婚となると…そうですね、なんとか法の抜け穴を突いて籍を入れ…て?」
(あれ?)
「そうだ。そしてマーヴァインならその場合養子縁組が最も容易な方法となる」
そう言われて俺はダラダラと冷や汗が出始めてしまった。
「あ、あの、兄上」
「なんだ?」
「俺…アリストから養子縁組を提案されて、サインしてしまったんですが?」
「ならお前がサインした時点でアリスト殿下はお前と結婚したつもりだっただろうな」
「で、でもそれは俺をジルフィール公爵家から穏便に除籍させるためで…」
「単に友情からお前を助けたいと思ったなら、裏から手を回してあのふざけた両親を陥れてお前を当主に据える方法だってあっただろう?それをせずお前と家族になる選択をしたということは、他の相手と結婚する気はないという意思表示だ。つまりお前以外と人生を歩む気はないということだな。アリスト殿下はそんな言葉をお前に言わなかったのか?」
どうしよう?
冷や汗が止まらない。
だって俺は確かに『生涯を共に』とアリストから言われていたんだから。
「言って…ました」
「ほら見てみろ。俺はいつだって正しいだろう?」
敬えと言わんばかりの得意顔にイラッとするが、確かに兄の言葉はいつも正しい。
だから本当にどうしようもなく困った時はつい兄のところに来てしまうのだけど…。
「まあお前のことだから、でもでもだってとグルグル考えて、すぐには納得しないだろうがな。今すぐアリスト殿下のところに飛んでいって真偽を確認するか、向こうからやってきて熱く口説かれて逃げ場がなくなるのがいいか…さて、お前はどうする?」
自分で判断しろと言われて俺は思い切りたじろいだ。
でも兄は絶対にこういう時俺を逃してはくれない。
判断を後回しにしても、問題は大きくなることはあってもなくなることはないと何度も教えられてきたし、その言葉は何も間違ってはいなかった。
だから兄からこう言われたのなら絶対に問題から目を背けてはいけないし、答えを出せと言われたなら答えないといけない。
その代わり間違った答えを口にしたら暴言が飛び出してくるけど、ちゃんと止めてはもらえる。
だから俺は思い切ってその言葉を口にした。
「……今夜…行ってきます」
「そうか。ならそれまで俺に付き合え。クリスが俺に魔法陣学を教えてやると言ってくれたんだ。折角だからお前も連れて行ってやろう。お前は魔法が得意だからな。良い気分転換になるはずだ」
「…それ、兄上がやらかした時のフォロー役にと考えていませんか?」
「もちろんそうなった時は任せる。だが折角の機会だ。しっかり学んでお前の糧にしろ。魔法陣の事を学ぶことは決してマイナスには繋がらないしな」
いつもならこんな兄に『相変わらず無理矢理巻き込んでくるんだから』と溜息しか出ない俺だけど、今日は弱っているせいか何故か兄の言葉がいつもとは違って聞こえるような気がした。
それは昨日の不器用な慰め方が頭をよぎったせいかもしれない。
さっきの言葉はなんとなく見方を変えると、こうならないだろうか?
『会うのが夜ならそれまで側にいてやるか。ついでに新しい事にも取り組ませてみよう。その方がきっと気も紛れるだろうしな』
まあ…きっとただの気のせいだろうけど。
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