26 / 35
23 ピアノのかたち
しおりを挟む
「ヴァイオリンとチェロ、どっちが大きい?」
どうやらこちらの世界にはピアノ以外にも多くの楽器があるらしく、さらにライザがそれらを知っているようなので、例え話に先ほど彼女が口にした楽器を用いることにした。
「そりゃチェロだね」
「なんでだ?」
「なんでってそりゃ……なんで……?」
楽器の形や大きさについては“そういうもの”という認識が強く、なぜそうなっているのかについて考える機会など、普通の人にはあまりないだろう。
「弦というのはな、長ければ音が低く、短ければ音が高くなるんだ」
「へええ。だから長い弦を張らなくちゃいけないチェロのほうが大きいんだ?」
「そういうこと」
さらにいえば音の高低には弦の太さも関わってくるのだが、いまはピアノの形の説明途中なのでそれには触れなかった。
「さて」
今度は蔵人が立ち上がり、ピアノの横に立つ。
「よいせ……っと」
大屋根を開いて突き上げ棒で固定したが、薄暗くて中があまり見えなかった。
「悪いけど、ちょっと明るくしてくれるか?」
「うん」
ライザが立ち上がり、その場を離れてまもなく、ピアノの内部が見える程度に明るくなった。
とはいえさすがに全体の照明をつけたわけではないので、明るいのはピアノが置かれてある当たりだけだが。
「おまたせ」
そう言って小走りに駆け寄ってくるライザだが、先ほどまで薄暗くてそこまで見えなかった、はためくガウンの内側で揺れるものが蔵人の目に飛び込んでくる。
「――っ!?」
蔵人の視線に気付いたライザは慌ててガウンの前を閉じた。
「……スケベ」
「いやいや、そんな格好してるライザが悪いんだろ?」
「むぅ……」
蔵人が言うことももっともなので、ライザは口を尖らせながらも抗議をやめた。
ガウンの腰紐は用意していなかったらしく、常に手で前端を抑えておく必要があった。
「まぁ、とにかく、中を見てみろよ」
蔵人の隣に立ったライザは、ガウンがはだけないよう胸郭のあたりで重ねた前端を押さえながら、ピアノの内部をのぞき込んだ。
「あ、ほんとだ。手前にくるほど弦が短いね」
鍵盤を正面に見た場合、ピアノの音は左から右にかけて――ピアノの右側に立つライザから見て奥から手前にかけて――音が高くなっていく。
その高さに合わせるように、弦は左から右へと短くなっていき、その弦の長さに合わせるように側板は曲線を描いているのだ。
「なんか奥のほうは斜めに交差してるね?」
「ああすることで、弦の長さを確保してるのさ」
ピアノの弦は基本的に手前――鍵盤のある側――から奥に向かって、やや斜め左に向けて張られているのだが、低音弦のいくつかは、それらと交差するような形で斜め右に張られている。
そうすることによって、ピアノの大きさをある程度コンパクトにしたまま、長い弦を張ることができるのだ。
「ちゃんと意味があるんだねぇ」
「ああ。ピアノに限らず楽器は全部そうだ」
多少の装飾はあるだろうが、その楽器のベースとなる形にはちゃんとした意味がある。
感心したように何度か頷いたあと、ライザが再びピアノの前に座ったので、蔵人は突き上げ棒を外して大屋根を閉じた。
彼女は先ほどふたりで並んだときのように椅子の右側に座り、左側を空けていた。
「あたしもね、このピアノがウチに来てしばらくして、自分でも弾いてみたくなったんだ」
そして彼女はまた、拙い手つきで鍵盤を何度か叩く。
「いろんな人がこいつを弾くのを見たんだけど、子供心に羨ましくなっちゃったのかな」
でたらめなようで、やはりどこか聞き覚えのある音の羅列。
ただ、座る位置のせいか、先ほどまでよりは1オクターブ高いところを弾いていた。
「誰かに習えばよかったんだろうけど、なんか恥ずかしかったんだろうね。当時のあたしは、父さんに頼んで簡単な楽譜を買ってもらったんだ。五線譜はなんとなく読めたから」
右手でガウンを押さえながら、左手でトントンと鍵盤を叩く。
「ちょうど町を出ようとした行商人がいて、たまたま楽譜を扱ってたから、買ってくれたんだけど……」
そこでライザは手を止めて顔を上げ、蔵人を見て少し照れたような笑みを浮かべた。
「父さんもピアノに詳しいわけじゃなくてさ、片手で弾ける曲だから簡単だろうって買ってくれたのがこの曲のピアノ譜だったんだ」
そして再び鍵盤を叩き始める。
「最初のほうの音符がいっぱい重なってるところはさ、難しそうだから、真ん中当たりの簡単そうなところ選んで練習したんだけど……やっぱり難しくてね。才能ないと駄目ね、こういうのって」
その言葉でなにか思い当たることがあったのか、蔵人は少し小走りに移動し、ライザの隣に座った。
そして彼女が弾いていたのと1オクターブ下の鍵盤を、左手で弾き始める。
そのメロディーを聴いたライザは顔を上げ、目を見開いて蔵人を見た。
「やっぱりこれだったか」
手を止めた蔵人は、自分を見るライザを見返し、苦笑を漏らした。
長くピアノに触っていなさそうな彼女が、いまでもなんとなく覚えているくらいだから、それなりに練習したのだろう。
だがいくら頑張っても上手く弾けないから、ついに彼女はピアノを弾くことを諦めてしまった、といったところか。
「よりによってラヴェルの『左手』とはなぁ」
モーリス・ラヴェル作『左手のためのピアノ協奏曲』
彼女が弾こうとしていたのは、ちょうど曲の真ん中あたりに出てくる、低音が印象的なピアノパートのメロディーだった。
たしかにこの曲のピアノパートは片手――左手――だけで弾けるが、そもそもこれは戦勝で右手を失った達人の依頼で作曲されたものだ。
初心者が手を出していいものではない。
「そっか……。やっぱそういうことだったんだね」
「ああ、そうだ。いくら才能があっても初心者に弾けるもんじゃないぞ?」
「ちがう、そういう意味じゃないんだ……」
蔵人の言葉に、ライザは軽く頭を振った。
「クロードは、その曲、知ってるんだね?」
「ああ、まぁ、な……」
少しのあいだライザはじっと蔵人を見つめた。
彼はちょっとした居心地の悪さを感じていたが、なぜかこのときは何も言えず、無言で視線を返した。
ほどなくライザは、なにかを悟ったような、穏やかな笑みを浮かべた。
「クロード、あんた渡人だね」
どうやらこちらの世界にはピアノ以外にも多くの楽器があるらしく、さらにライザがそれらを知っているようなので、例え話に先ほど彼女が口にした楽器を用いることにした。
「そりゃチェロだね」
「なんでだ?」
「なんでってそりゃ……なんで……?」
楽器の形や大きさについては“そういうもの”という認識が強く、なぜそうなっているのかについて考える機会など、普通の人にはあまりないだろう。
「弦というのはな、長ければ音が低く、短ければ音が高くなるんだ」
「へええ。だから長い弦を張らなくちゃいけないチェロのほうが大きいんだ?」
「そういうこと」
さらにいえば音の高低には弦の太さも関わってくるのだが、いまはピアノの形の説明途中なのでそれには触れなかった。
「さて」
今度は蔵人が立ち上がり、ピアノの横に立つ。
「よいせ……っと」
大屋根を開いて突き上げ棒で固定したが、薄暗くて中があまり見えなかった。
「悪いけど、ちょっと明るくしてくれるか?」
「うん」
ライザが立ち上がり、その場を離れてまもなく、ピアノの内部が見える程度に明るくなった。
とはいえさすがに全体の照明をつけたわけではないので、明るいのはピアノが置かれてある当たりだけだが。
「おまたせ」
そう言って小走りに駆け寄ってくるライザだが、先ほどまで薄暗くてそこまで見えなかった、はためくガウンの内側で揺れるものが蔵人の目に飛び込んでくる。
「――っ!?」
蔵人の視線に気付いたライザは慌ててガウンの前を閉じた。
「……スケベ」
「いやいや、そんな格好してるライザが悪いんだろ?」
「むぅ……」
蔵人が言うことももっともなので、ライザは口を尖らせながらも抗議をやめた。
ガウンの腰紐は用意していなかったらしく、常に手で前端を抑えておく必要があった。
「まぁ、とにかく、中を見てみろよ」
蔵人の隣に立ったライザは、ガウンがはだけないよう胸郭のあたりで重ねた前端を押さえながら、ピアノの内部をのぞき込んだ。
「あ、ほんとだ。手前にくるほど弦が短いね」
鍵盤を正面に見た場合、ピアノの音は左から右にかけて――ピアノの右側に立つライザから見て奥から手前にかけて――音が高くなっていく。
その高さに合わせるように、弦は左から右へと短くなっていき、その弦の長さに合わせるように側板は曲線を描いているのだ。
「なんか奥のほうは斜めに交差してるね?」
「ああすることで、弦の長さを確保してるのさ」
ピアノの弦は基本的に手前――鍵盤のある側――から奥に向かって、やや斜め左に向けて張られているのだが、低音弦のいくつかは、それらと交差するような形で斜め右に張られている。
そうすることによって、ピアノの大きさをある程度コンパクトにしたまま、長い弦を張ることができるのだ。
「ちゃんと意味があるんだねぇ」
「ああ。ピアノに限らず楽器は全部そうだ」
多少の装飾はあるだろうが、その楽器のベースとなる形にはちゃんとした意味がある。
感心したように何度か頷いたあと、ライザが再びピアノの前に座ったので、蔵人は突き上げ棒を外して大屋根を閉じた。
彼女は先ほどふたりで並んだときのように椅子の右側に座り、左側を空けていた。
「あたしもね、このピアノがウチに来てしばらくして、自分でも弾いてみたくなったんだ」
そして彼女はまた、拙い手つきで鍵盤を何度か叩く。
「いろんな人がこいつを弾くのを見たんだけど、子供心に羨ましくなっちゃったのかな」
でたらめなようで、やはりどこか聞き覚えのある音の羅列。
ただ、座る位置のせいか、先ほどまでよりは1オクターブ高いところを弾いていた。
「誰かに習えばよかったんだろうけど、なんか恥ずかしかったんだろうね。当時のあたしは、父さんに頼んで簡単な楽譜を買ってもらったんだ。五線譜はなんとなく読めたから」
右手でガウンを押さえながら、左手でトントンと鍵盤を叩く。
「ちょうど町を出ようとした行商人がいて、たまたま楽譜を扱ってたから、買ってくれたんだけど……」
そこでライザは手を止めて顔を上げ、蔵人を見て少し照れたような笑みを浮かべた。
「父さんもピアノに詳しいわけじゃなくてさ、片手で弾ける曲だから簡単だろうって買ってくれたのがこの曲のピアノ譜だったんだ」
そして再び鍵盤を叩き始める。
「最初のほうの音符がいっぱい重なってるところはさ、難しそうだから、真ん中当たりの簡単そうなところ選んで練習したんだけど……やっぱり難しくてね。才能ないと駄目ね、こういうのって」
その言葉でなにか思い当たることがあったのか、蔵人は少し小走りに移動し、ライザの隣に座った。
そして彼女が弾いていたのと1オクターブ下の鍵盤を、左手で弾き始める。
そのメロディーを聴いたライザは顔を上げ、目を見開いて蔵人を見た。
「やっぱりこれだったか」
手を止めた蔵人は、自分を見るライザを見返し、苦笑を漏らした。
長くピアノに触っていなさそうな彼女が、いまでもなんとなく覚えているくらいだから、それなりに練習したのだろう。
だがいくら頑張っても上手く弾けないから、ついに彼女はピアノを弾くことを諦めてしまった、といったところか。
「よりによってラヴェルの『左手』とはなぁ」
モーリス・ラヴェル作『左手のためのピアノ協奏曲』
彼女が弾こうとしていたのは、ちょうど曲の真ん中あたりに出てくる、低音が印象的なピアノパートのメロディーだった。
たしかにこの曲のピアノパートは片手――左手――だけで弾けるが、そもそもこれは戦勝で右手を失った達人の依頼で作曲されたものだ。
初心者が手を出していいものではない。
「そっか……。やっぱそういうことだったんだね」
「ああ、そうだ。いくら才能があっても初心者に弾けるもんじゃないぞ?」
「ちがう、そういう意味じゃないんだ……」
蔵人の言葉に、ライザは軽く頭を振った。
「クロードは、その曲、知ってるんだね?」
「ああ、まぁ、な……」
少しのあいだライザはじっと蔵人を見つめた。
彼はちょっとした居心地の悪さを感じていたが、なぜかこのときは何も言えず、無言で視線を返した。
ほどなくライザは、なにかを悟ったような、穏やかな笑みを浮かべた。
「クロード、あんた渡人だね」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
黒騎士団の娼婦
星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる