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三性 新学期の恒例行事
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昼食を食べ終わったということで、今から何をしようか?
女子と関わりが少なかった私はこういう時間の使い方が分からない。
高一の時は本を読んで時間を潰していたけど、それは一人だった時の時間の使い方だ。
集団の場合はどうするのだろうか?
「あ、オナスギって今日、フェラで来たでしょ!」
「お、千心は気づいてたか!」
「そら気づくわよ。男成君のフェラは物凄い音ですからね」
「まさか真心にもバレていたとは……。あれ以上、静かにできないらしくて」
なるほど。ここのクラスは男子と女子の仲が良いのね。だから、こういう時は男子と話をして過ごすってことね。
って、『フェラで来てる』ってどういうこと?
金持ちだからメイドにフェラさせながら登校してるってこと?
それでその音が凄くうるさいということなのかな?
みんなの会話的にはこれで合ってると思うけど、大丈夫だよね。
てか、千心に『オナスギ』、真心に『男成君』って呼ばれている君は誰なの?
「あ、工口さんだよね? 僕の名前は男成椙也《おなりすぎや》。オナスギとか男成って呼ばれてるから呼び方は何でもいいよ!」
「あ、工口翔朱未です」
「敬語なんか使わなくていいよ! 普通に話してくれていいからね!」
なんかこのクラスの中心的存在だな。
明るくて話しやすくて笑顔がとても似合う。可愛い男子だ。
「それで今は何の話を?」
「フェラだよ! フェラ!」
「カスミンは見てない?」
「んー、見てないと思う」
まず、見てたら驚いて二度見、いや、ガン見してるね。
それぐらい登校中にそんなことしている人がいたら、インパクトが強すぎでしょ!
てか、歩きながらするってかなりの高等テクニックだよね。
それに何分かけてここに来ているのかな? それとメイドさんの体力が半端ないよね。
あ、そこは何人かで回してやっているのか。それなら理解できる。
「けど、アレは見なくても音で分かるレベル。カスミの通学路にもよるけど」
「もしかして、佐倉も聞こえてたのか?」
「あんな物凄い音がしていて、聞こえないわけないよ」
一体どんな音なのだろうか?
私もフェラの時は音を出す派だけど、そこまで思う音は出したことがない。
正直、そのメイドさんにフェラでは勝てる気がしない。
てか、教えてもらいたいぐらいだ。その音を聞いたら尊敬するだろうな。
「けど、フェラってアレが普通だよ」
「そ、そんなの知らないよ」
そら、マナは純粋だから知らないよ。今日の朝にそのことは知ったしね。
「オナスギ! フェラの写真見せて! 私、好きなんだ!」
「待ってね。えっと、良いのがここらへんに……あ、あった!」
「どれどれ?」
千心は何で急にフェラの写真なんて見たくなったの?
てか、男成もそこですぐに見せようとするってどうなってるの?
「ほら、千心の好きなフェラだよ!」
そう言って男成はスマホを千心に見せる。
「うわ、やっぱり男成のフェラはいいね! 羨ましいな~」
「でしょ! 僕もこの角度のフェラはお気に入りの一枚だよ!」
フェラの写真に角度を使うって、今流行りの映えを狙ってるの?
てか、お気に入り角度って何度だよ。そんな角度聞いたことないわ。
「確かにいい感じですね」
「いつも見てるのに、なんかこの角度だと新鮮」
「二人も分かってくれるとは流石だね!」
二人とも何で分かるの? 私も見れば、あーなるほどね~ってなるの?
想像ができないよ……。
「工口さんも見る?」
「え、私は……」
慌てて、口に溜まった唾を呑み込む。この私が少し動揺してしまっているよ。
「そんな遠慮しなくてもいいのに! ほれ!」
って断っても見せるのか。
って、これは……。
輝きを放つ赤色のボディー、キリっとした表情、銀色の四つの丸い物、天使の翼のような手、そしてシンボルマークの跳ね馬。これは見事なフェラーリだ。
みんなが褒める理由がよく分かる。角度も理解できる。
けど……フェラーリをフェラっていうのは分からない。全く分からない。
なぜ訳した? 普通にフェラーリでいいよね? それなのになぜ?
普通の人なら絶対にあのフェラだと思うよ。私みたいな普通の人なら。
「工口さんはあまり車には興味ない?」
「あ、なんかこんな高級車とは縁がなかったから見とれちゃって……」
「え、工口さんもこのフェラの魅力を惚れたってことか!」
惚れていない。それにフェラじゃなくてフェラーリな。
それにしても、この赤いフェラーリどこかで見たような……。
「いつも学校までかなりのスピードで来てるんだ! 今日もいい感じだったよ!」
学校まで? かなりのスピード?
なんか思い出しそう……あ、あのスカートを捲った車か。
そのせいで幼稚園児に私の新鮮なパンツを見られたんだからね。
「なんか顔が怖いよ? どうしたの? 工口さん?」
お前のせいだよ! 朝からあんなスピードで車を走らせやがって!
私以外にも絶対に迷惑している女子がいるはずだ。
「え? そんな顔してたかな? 私ってすぐにぼーっとしちゃうからそのせいかな?」
ここは苦笑いっと!
「それならいいけど、フェラの角度が悪かったのかと思っちゃったよ!」
だから、そのフェラっていうのをフェラーリに変えろ!
それと角度が悪いんじゃなくてスピードが悪いの!
「もう五時間目が始まる時間です。戻りましょ」
ハァー、なんか疲れたな。授業中は一眠りするか。
疲れた時は睡眠。これが一番。
ってことでおやすみ~。
女子と関わりが少なかった私はこういう時間の使い方が分からない。
高一の時は本を読んで時間を潰していたけど、それは一人だった時の時間の使い方だ。
集団の場合はどうするのだろうか?
「あ、オナスギって今日、フェラで来たでしょ!」
「お、千心は気づいてたか!」
「そら気づくわよ。男成君のフェラは物凄い音ですからね」
「まさか真心にもバレていたとは……。あれ以上、静かにできないらしくて」
なるほど。ここのクラスは男子と女子の仲が良いのね。だから、こういう時は男子と話をして過ごすってことね。
って、『フェラで来てる』ってどういうこと?
金持ちだからメイドにフェラさせながら登校してるってこと?
それでその音が凄くうるさいということなのかな?
みんなの会話的にはこれで合ってると思うけど、大丈夫だよね。
てか、千心に『オナスギ』、真心に『男成君』って呼ばれている君は誰なの?
「あ、工口さんだよね? 僕の名前は男成椙也《おなりすぎや》。オナスギとか男成って呼ばれてるから呼び方は何でもいいよ!」
「あ、工口翔朱未です」
「敬語なんか使わなくていいよ! 普通に話してくれていいからね!」
なんかこのクラスの中心的存在だな。
明るくて話しやすくて笑顔がとても似合う。可愛い男子だ。
「それで今は何の話を?」
「フェラだよ! フェラ!」
「カスミンは見てない?」
「んー、見てないと思う」
まず、見てたら驚いて二度見、いや、ガン見してるね。
それぐらい登校中にそんなことしている人がいたら、インパクトが強すぎでしょ!
てか、歩きながらするってかなりの高等テクニックだよね。
それに何分かけてここに来ているのかな? それとメイドさんの体力が半端ないよね。
あ、そこは何人かで回してやっているのか。それなら理解できる。
「けど、アレは見なくても音で分かるレベル。カスミの通学路にもよるけど」
「もしかして、佐倉も聞こえてたのか?」
「あんな物凄い音がしていて、聞こえないわけないよ」
一体どんな音なのだろうか?
私もフェラの時は音を出す派だけど、そこまで思う音は出したことがない。
正直、そのメイドさんにフェラでは勝てる気がしない。
てか、教えてもらいたいぐらいだ。その音を聞いたら尊敬するだろうな。
「けど、フェラってアレが普通だよ」
「そ、そんなの知らないよ」
そら、マナは純粋だから知らないよ。今日の朝にそのことは知ったしね。
「オナスギ! フェラの写真見せて! 私、好きなんだ!」
「待ってね。えっと、良いのがここらへんに……あ、あった!」
「どれどれ?」
千心は何で急にフェラの写真なんて見たくなったの?
てか、男成もそこですぐに見せようとするってどうなってるの?
「ほら、千心の好きなフェラだよ!」
そう言って男成はスマホを千心に見せる。
「うわ、やっぱり男成のフェラはいいね! 羨ましいな~」
「でしょ! 僕もこの角度のフェラはお気に入りの一枚だよ!」
フェラの写真に角度を使うって、今流行りの映えを狙ってるの?
てか、お気に入り角度って何度だよ。そんな角度聞いたことないわ。
「確かにいい感じですね」
「いつも見てるのに、なんかこの角度だと新鮮」
「二人も分かってくれるとは流石だね!」
二人とも何で分かるの? 私も見れば、あーなるほどね~ってなるの?
想像ができないよ……。
「工口さんも見る?」
「え、私は……」
慌てて、口に溜まった唾を呑み込む。この私が少し動揺してしまっているよ。
「そんな遠慮しなくてもいいのに! ほれ!」
って断っても見せるのか。
って、これは……。
輝きを放つ赤色のボディー、キリっとした表情、銀色の四つの丸い物、天使の翼のような手、そしてシンボルマークの跳ね馬。これは見事なフェラーリだ。
みんなが褒める理由がよく分かる。角度も理解できる。
けど……フェラーリをフェラっていうのは分からない。全く分からない。
なぜ訳した? 普通にフェラーリでいいよね? それなのになぜ?
普通の人なら絶対にあのフェラだと思うよ。私みたいな普通の人なら。
「工口さんはあまり車には興味ない?」
「あ、なんかこんな高級車とは縁がなかったから見とれちゃって……」
「え、工口さんもこのフェラの魅力を惚れたってことか!」
惚れていない。それにフェラじゃなくてフェラーリな。
それにしても、この赤いフェラーリどこかで見たような……。
「いつも学校までかなりのスピードで来てるんだ! 今日もいい感じだったよ!」
学校まで? かなりのスピード?
なんか思い出しそう……あ、あのスカートを捲った車か。
そのせいで幼稚園児に私の新鮮なパンツを見られたんだからね。
「なんか顔が怖いよ? どうしたの? 工口さん?」
お前のせいだよ! 朝からあんなスピードで車を走らせやがって!
私以外にも絶対に迷惑している女子がいるはずだ。
「え? そんな顔してたかな? 私ってすぐにぼーっとしちゃうからそのせいかな?」
ここは苦笑いっと!
「それならいいけど、フェラの角度が悪かったのかと思っちゃったよ!」
だから、そのフェラっていうのをフェラーリに変えろ!
それと角度が悪いんじゃなくてスピードが悪いの!
「もう五時間目が始まる時間です。戻りましょ」
ハァー、なんか疲れたな。授業中は一眠りするか。
疲れた時は睡眠。これが一番。
ってことでおやすみ~。
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