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100万オンスかあ…
しおりを挟む最低額が100万オンスなのだ。最高額ではない
リンとハナの1ヶ月分の給金なのだ
その癖、刃はこぼれまくり、とても切れ味が良さそうには見えない上に逆刃刀で使いにくそう
これが100万オンス!!!?
次に安いのは200万オンスだ。2人分のお値段だが、まともそうな剣ではある
チラリと2人を見ると、100万オンスの方を買えと威圧をかけてきている様に思えてならない
「いや…さすがに使いにく……」
「これくださーい!ウール様は初心者なんですから、充分ですよ!」
いや、流石に使いにくいなら意味がないしまともな方が欲しい
しかし、リンが有無を言わせず武器屋も在庫処分をしたいのか結託して、順調に剣が使えるようになってから新しいのを買うようすすめてくる
ハナ、お前は違うよな?どうなんだ?
ちらりとハナを見ると、ハナは黙って首を振った
ま、まあ、リンのが気が強いからハナが逆らえるわけはなかったのだが
あっという間に梱包された100万オンスの逆刃刀を抱えて外に追い出された
返品駄目だよと言う言葉と共に
「じゃあ、さっそくクエストを受けに行きましょう!なんですか?ウール様、その顔」
思いっきり不満を顔に出していたのをリンに咎められ、唇を突き出す
ちっと舌打ちされた
わし、雇用主ちゃうんか……!何やその態度…!!!
とは言えず、すごすごとリンとハナについて行く
受付でクエストの紙を受け取り、剣の梱包を解いていると同じ年くらいの男の子が近寄ってきた
「わあ、きみ、その逆刃刀買ったんだ!だれがあんなの買うんだよっていわれていたしろものを」
「しろものを…」
言葉を繰り返し、なんとなく悪い気分ではなくなって少年に笑いかけると、少年は少したじろいだ
「俺、パンっていうんだ。君は駆け出しのー、剣士かな?俺は武闘家だよ」
「ぼくはウール。剣士だよ」
握手をしていると、リンが嫌な顔をしていた。あまり他人と接するなということらしい
「ウール様、外で他人と関わっていいことないですよ?大人になった時、あとで何に利用されるか。お立場をお考えください」
まあそれはそう。本当にリンの言う通りだ。ただ、ぼくは同じ年ぐらいの友達も欲しいのだ。大人ばかりの冷宮は退屈だった
「パンは、ギルド登録の冒険家なの?」
「そうだよ!俺は最年少でAランクの冒険家なんだよ!」
胸を張るパンに、リンとハナと3人で顔を合わせる
「…これは利用…きるのでは…」
「子供だし、ちょろそう?」
「Aランクの平均報酬は……うわっ!一件200万オンス……!?」
こそこそと3人で話し合った結果、パンと肩を組み、リンとハナが囲い込む
パンは武闘家だけあって軽装でも筋肉質で精悍な顔をしている。巻き毛の金髪と丸い青い目が気弱にも見えるが性格も良さそうだ
「パン、ぼくたち駆け出しの冒険者なの」
「ご一緒にクエストを回ってランク上げさせてもらえないですか?」
「お願いしますぅ、パン様とご同行させてください」
3人で頼み込む
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