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パンパパの活躍
しおりを挟む「煩い。お前たち、クビを跳ねられたいのか」
恫喝するように叫んだヴァイスに皆一様に気まずそうに顔を見合わせる
あせあせと縮こまる面々に歯を食いしばる
まずい!旅に出れない上に、ヴァイスの手が遠慮なく体を撫で回す動きになってきている
しかし、王妃様も青ざめていてヴァイスに対抗できる人がいなさそうだ
「お、お待ちください、持ち主を確かめる方法がございます…」
控えめに端っこにいたから気がつかなかったが、パンパパが恐る恐る手を挙げたのを、ヴァイスは射殺さんばかりに睨んでいた
「け、剣の柄を掴めば、光るんです……」
消え入りそうなパンパパの声と言葉に、ヴァイスは、はっと鼻で笑う
「光るわけがないだろう!何を言ってるんだ、全く」
もうヴァイスは話を早く終わらせたそうだったが、ひょいと飛び降りて、剣を手にすると、本当に光った
キラキラと光るそれに目を輝かせる
「綺麗…」
「他の者でも光るだろう!!!!!」
ヴァイスの叫びに、他の人たちが顔を見合わせて、ぼくから剣を受け取るも誰も光らない
「ウール様が勇者様です。おめでとうございます」
うやうやしく拝礼をする面々にヴァイスは苦虫を潰したかのような顔をしている
王妃様も、やれやれといった安堵の表情だ
「勇者だとしても、側室が他のアルファと旅など許されぬ」
「あ、バース性が発現するまでの子供とベータ性で組めば良いのではないでしょうか?上手くすれば、4.5年で終わる旅ですし」
パンパパの発言に、ヴァイスは考えこんでいるが、王妃様も言葉尻に乗ることにしたらしい
「ナード家に出しゃばられるよりバース性が発現するまで旅に出てもらう方が良いかと思います。」
王妃様の言葉にヴァイスも眉根を寄せて考えこむ
「…発情期の兆候が見られたら、すぐに帰還すること。何人も半径1m以内の立ち入りを禁止すること」
踵を返すヴァイスは唇を噛んでいた
パンパパは、パンと旅ができるようにしてくれたのだろう
パンも一緒ならば、安心だ
「……共の侍女も付けよう。侍女を奪ってばかりだったからな。カンナを連れていけ」
パッと顔を上げる。カンナ、無事だったんだ!
じわじわ湧いてくる喜びに、ヴァイスは複雑そうな表情を見せる
「ウール、2人で話がしたい」
疲れた顔のヴァイスの言葉に王妃様がぴくりと動いたが、ヴァイスが手で制した
「話をするだけだ。まだ、子供で情がわからないのもわかっている。話だけ…話は以上だ…解散」
ヴァイスの言葉に、王妃様や他の人たち、侍衛たちまで廊下まで下がっている
「ウール……」
底冷えしそうなヴァイスの声が、広間に響いた
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