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数日後
僕達は大勢の人達に祝われ、
無事に婚礼式を終え夫婦となった
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
結婚初夜
僕は教会にいた
祭壇の前で膝まつき、手を組む
深呼吸をし、ゆっくりと目を瞑る
・
・
・
・
・
目を開ける
そこには深い森が広がっている
「ここか」
悪魔の招待を受けた
【婚約者は見逃してやる
婚礼を終えたら教会に来い
他言したり来なかったら
村人は全員殺す】
エマの悪魔祓いの儀式の時
頬を掠めた風から悪魔の言葉が聞こえた
……悪魔の声に従うしかない……
従わければ村人の命はない
もちろん…エマも…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━深い森の中をしばらく歩く
すると、目の前に大きな館が見えた
「…………」
館に近付く事すら
怖気付いてしまう程に威圧感が凄い
しかし、行かなければ
門を潜り抜け、館の扉を軽くノックをする
直ぐに扉は開かれた
「お待ちしておりました」
メイド服を着た綺麗な女性が
頭を下げ立っている
館に入ると直ぐに大広間に通される
大広間に入り、目線だけを移し辺りを見渡す
祭壇だけがあり怪しい物は見当たらない
「ジャン様、祭壇の傍に寄り
ご主人様に挨拶をなさって下さい」
大広間まで案内したメイドに
【ご主人様】に挨拶を急かされる
メイドは…案内というより僕の監視役だろう
祭壇の前に立ち深々と頭を下げる
!?
驚いた…
祭壇に光のオーブが集まり、光輝いている
いらっしゃい
オーブの中から声が聞こえた
これは…悪魔の声だ…
優しい声をしているが、間違いなく悪魔の声
僕をここへ呼んだ、張本人が目の前にいる
貴方怖い物知らずね
私は人間の心を読む事が出来るの
無礼者は容赦なく殺すわよ
!?
「…失礼致しました…」
僕は悪魔の脅しに怖気付き
詫びの言葉を口にする
私の言う事を大人しく聞けば
村の住民や貴方の愛おしいエマちゃんにも
手出しはしないわ
貴方、私がどういう存在か知っているわよね?
人間を恐怖の地獄に落とす悪魔、出来ない事はない
聖職者である僕が知らないわけがない
「えぇ、存じ上げております」
なら仕事をして来てちょうだい
言い分は聞かない
サビーナ、モルテ、後は任せたわ
気が付くと僕は教会に戻っていた
傍にはサビーナとモルテがいる
「………………」
神よ!!どうかお救い下さい!!
僕は目を瞑り、手を組み
神に救いを求める
「無駄」
サビーナに僕の腕を掴まれた
「ぎゃはははは!!」
サビーナは恐ろしい笑みを浮かべ
僕を祭壇の前まで引き摺(ず)る
そのまま床に顔を、何度も何度も叩きつけられる
「…ア゙ア゙…」
僕は声にならない呻き声を上げた
「サビーナ止めろ、重要な駒が使い物にならなくなる」
モルテの一言にサビーナの手が止む
「モルテは優しいよね…
少しぐらい、遊んでも良いのに…」
モルテの言葉にサビーナは拗ねる
「お前がサイコパスなだけだ」
「あ、酷~いモルテ♡そんな事言うんだ」
「人が来るぞ」
騒ぎを聞き付けた
他の祭司達が駆けつける足音が聞こえる
「あんた、もう用済みね」
サビーナの言葉を最後に
頭に激痛が走り、僕の意識は暗黒に包まれた
僕達は大勢の人達に祝われ、
無事に婚礼式を終え夫婦となった
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
結婚初夜
僕は教会にいた
祭壇の前で膝まつき、手を組む
深呼吸をし、ゆっくりと目を瞑る
・
・
・
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・
目を開ける
そこには深い森が広がっている
「ここか」
悪魔の招待を受けた
【婚約者は見逃してやる
婚礼を終えたら教会に来い
他言したり来なかったら
村人は全員殺す】
エマの悪魔祓いの儀式の時
頬を掠めた風から悪魔の言葉が聞こえた
……悪魔の声に従うしかない……
従わければ村人の命はない
もちろん…エマも…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━深い森の中をしばらく歩く
すると、目の前に大きな館が見えた
「…………」
館に近付く事すら
怖気付いてしまう程に威圧感が凄い
しかし、行かなければ
門を潜り抜け、館の扉を軽くノックをする
直ぐに扉は開かれた
「お待ちしておりました」
メイド服を着た綺麗な女性が
頭を下げ立っている
館に入ると直ぐに大広間に通される
大広間に入り、目線だけを移し辺りを見渡す
祭壇だけがあり怪しい物は見当たらない
「ジャン様、祭壇の傍に寄り
ご主人様に挨拶をなさって下さい」
大広間まで案内したメイドに
【ご主人様】に挨拶を急かされる
メイドは…案内というより僕の監視役だろう
祭壇の前に立ち深々と頭を下げる
!?
驚いた…
祭壇に光のオーブが集まり、光輝いている
いらっしゃい
オーブの中から声が聞こえた
これは…悪魔の声だ…
優しい声をしているが、間違いなく悪魔の声
僕をここへ呼んだ、張本人が目の前にいる
貴方怖い物知らずね
私は人間の心を読む事が出来るの
無礼者は容赦なく殺すわよ
!?
「…失礼致しました…」
僕は悪魔の脅しに怖気付き
詫びの言葉を口にする
私の言う事を大人しく聞けば
村の住民や貴方の愛おしいエマちゃんにも
手出しはしないわ
貴方、私がどういう存在か知っているわよね?
人間を恐怖の地獄に落とす悪魔、出来ない事はない
聖職者である僕が知らないわけがない
「えぇ、存じ上げております」
なら仕事をして来てちょうだい
言い分は聞かない
サビーナ、モルテ、後は任せたわ
気が付くと僕は教会に戻っていた
傍にはサビーナとモルテがいる
「………………」
神よ!!どうかお救い下さい!!
僕は目を瞑り、手を組み
神に救いを求める
「無駄」
サビーナに僕の腕を掴まれた
「ぎゃはははは!!」
サビーナは恐ろしい笑みを浮かべ
僕を祭壇の前まで引き摺(ず)る
そのまま床に顔を、何度も何度も叩きつけられる
「…ア゙ア゙…」
僕は声にならない呻き声を上げた
「サビーナ止めろ、重要な駒が使い物にならなくなる」
モルテの一言にサビーナの手が止む
「モルテは優しいよね…
少しぐらい、遊んでも良いのに…」
モルテの言葉にサビーナは拗ねる
「お前がサイコパスなだけだ」
「あ、酷~いモルテ♡そんな事言うんだ」
「人が来るぞ」
騒ぎを聞き付けた
他の祭司達が駆けつける足音が聞こえる
「あんた、もう用済みね」
サビーナの言葉を最後に
頭に激痛が走り、僕の意識は暗黒に包まれた
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