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第二章(謎解きのおわり)
風下大吉クン。
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「……あの」
僕は、恐るおそる口を開いた。
「……ん?」
「……そもそもどうして、間宮のスマホを、太郎さんが持ってるんですか?」
「……あー」
太郎さんは、気持ち目線を上にあげて、何かを考えているようだった。
「……言っていい?」
「……えっ」
「あっ、違うちがう、この子に聞いてるの」
そう言って、太郎さんは、スマホを指差した。
「……」
でも、スマホの向こう側からは、沈黙の返事だった。
「……じゃあ、俺が言いたいから言っちゃうけど、それでいい?」
「……」
スマホからの返事はない。
それから太郎さんは、スゥッと大きく深呼吸をして、僕を真っ直ぐに見た。
「……あの日の夜、マミリンから俺に電話が掛かってきたんだよ」
「……えっ」
僕はドキッとした。そりゃそうだ。あの日の夜っていうのは、つまりあの日の夜のことに決まっているからだ。
「マミリンは最初、気が動転してたのか……憔悴しきってたのか……とにかく全然会話ができなくて、それで、ゆっくり時間をかけて、何があったか教えてもらったんだけど」
「エエッ!? ちょっと待ってください、太郎さん、僕らのホテルでのこと全部知ってたんですか!?」
「……全部ってなに? 顔射したこととか?」
「……んがっ!?」
そのまま僕はフリーズした。どことなく、蔑むような眼差しで太郎さんは続ける。
「興奮してるのは自分だって同じクセしてさ、勝手に一人だけ気持ちよくなってスッキリして蹴り飛ばしてバイバイってのは、男の風上にも置けねーだろ」
うぐぐっと、何かが喉元までせり上がって来るけれども、何も言い返せない。
「もーお前は今日から風下クン決定な!」
僕はうつむいた。僕だって、好きで親友に興奮したかったわけじゃない。
「あと、マミリンはゲイだ」
ハッとして、僕は顔を上げる。
「だから男しか愛せない」
「……でも」
僕は、高校時代の二人で過ごした日々を思い出しながら答えた。
「間宮は普通に女子との合コンにも参加してましたよ」
忘れるはずもない。
間宮は、クラスの女子や、他のクラスの女の子たちにも、ちょくちょく合コンの話を持ちかけられることが多かった。
僕が覚えている限りでも、月に1、2回は開催されていたはずだ。
男女それぞれ2対2のときもあるし、それ以上のときもあった。人数に合わせて、場所はマ◯クだったり、ファミレスだったりなどした。
そして、その間宮が主催していると思しき合コンに、必ず参加していたのが僕だ。
「……そりゃー、お前。単なる虫除けだろ?」
「……虫よけ??」
「マミリンは、女子たちにお前との合コンをセッティングするよう、せっつかれてただけだろ?」
「……はああ!?」
「マミリンが好きで、お前と女子との合コン開くわけなんかねーだろが」
「……」
「せめて自分が主催者になって、悪い虫が付かないよう目え光らせとくのが関の山だったんだろ?」
「…………」
僕は、スマホからの答えを待ったが、依然として黙秘権が行使されたままだった。
自然と思い出されるのは、一年前に、間宮が主催したモデル選考のときの会合だ。
深酒して僕の意識が無くなる直前に、僕がしていたであろう姿だ。
隣の女の子に膝枕されて、ぐうすか寝ている僕を、どんな思いで見ていたのだろう。
間宮が、僕をホテルに連れ込んで、変な気を起こしてしまったのも、今なら合点が行くような気がした。
僕は、恐るおそる口を開いた。
「……ん?」
「……そもそもどうして、間宮のスマホを、太郎さんが持ってるんですか?」
「……あー」
太郎さんは、気持ち目線を上にあげて、何かを考えているようだった。
「……言っていい?」
「……えっ」
「あっ、違うちがう、この子に聞いてるの」
そう言って、太郎さんは、スマホを指差した。
「……」
でも、スマホの向こう側からは、沈黙の返事だった。
「……じゃあ、俺が言いたいから言っちゃうけど、それでいい?」
「……」
スマホからの返事はない。
それから太郎さんは、スゥッと大きく深呼吸をして、僕を真っ直ぐに見た。
「……あの日の夜、マミリンから俺に電話が掛かってきたんだよ」
「……えっ」
僕はドキッとした。そりゃそうだ。あの日の夜っていうのは、つまりあの日の夜のことに決まっているからだ。
「マミリンは最初、気が動転してたのか……憔悴しきってたのか……とにかく全然会話ができなくて、それで、ゆっくり時間をかけて、何があったか教えてもらったんだけど」
「エエッ!? ちょっと待ってください、太郎さん、僕らのホテルでのこと全部知ってたんですか!?」
「……全部ってなに? 顔射したこととか?」
「……んがっ!?」
そのまま僕はフリーズした。どことなく、蔑むような眼差しで太郎さんは続ける。
「興奮してるのは自分だって同じクセしてさ、勝手に一人だけ気持ちよくなってスッキリして蹴り飛ばしてバイバイってのは、男の風上にも置けねーだろ」
うぐぐっと、何かが喉元までせり上がって来るけれども、何も言い返せない。
「もーお前は今日から風下クン決定な!」
僕はうつむいた。僕だって、好きで親友に興奮したかったわけじゃない。
「あと、マミリンはゲイだ」
ハッとして、僕は顔を上げる。
「だから男しか愛せない」
「……でも」
僕は、高校時代の二人で過ごした日々を思い出しながら答えた。
「間宮は普通に女子との合コンにも参加してましたよ」
忘れるはずもない。
間宮は、クラスの女子や、他のクラスの女の子たちにも、ちょくちょく合コンの話を持ちかけられることが多かった。
僕が覚えている限りでも、月に1、2回は開催されていたはずだ。
男女それぞれ2対2のときもあるし、それ以上のときもあった。人数に合わせて、場所はマ◯クだったり、ファミレスだったりなどした。
そして、その間宮が主催していると思しき合コンに、必ず参加していたのが僕だ。
「……そりゃー、お前。単なる虫除けだろ?」
「……虫よけ??」
「マミリンは、女子たちにお前との合コンをセッティングするよう、せっつかれてただけだろ?」
「……はああ!?」
「マミリンが好きで、お前と女子との合コン開くわけなんかねーだろが」
「……」
「せめて自分が主催者になって、悪い虫が付かないよう目え光らせとくのが関の山だったんだろ?」
「…………」
僕は、スマホからの答えを待ったが、依然として黙秘権が行使されたままだった。
自然と思い出されるのは、一年前に、間宮が主催したモデル選考のときの会合だ。
深酒して僕の意識が無くなる直前に、僕がしていたであろう姿だ。
隣の女の子に膝枕されて、ぐうすか寝ている僕を、どんな思いで見ていたのだろう。
間宮が、僕をホテルに連れ込んで、変な気を起こしてしまったのも、今なら合点が行くような気がした。
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