7 / 11
6 白い竜と灰色の魔物
しおりを挟む
また、灰色の『何か』に出会わないように慎重に森を進む。
大きなものがこの森に居るとわかってしまえば、警戒はしやすい。
エルフィは奥へ奥へと歩き続け、暖かい光が溢れるひらけた場所に辿り着いた。
「こんにちは。プラティヴィーチェさん」
滅多に見ない笑顔で挨拶をしたエルフィは、目の前の竜を見上げる。
鋭い爪のある手だけで、エルフィが隠れるくらいあるこの大きな竜は白水晶の森の主であり、エルフィの大切な友である白竜、プラティヴィーチェだ。
透き通るような白い鱗は、光が滑り落ちるように輝いている。
白銀の瞳は優しげに揺れて、エルフィを見つめ返していた。
「この前は会いに行けなくて……」
プラティヴィーチェは、エルフィの近くまで顔を下げると軽く鼻先で小突く。
拗ねているように瞳を細め、吐いたため息が風となってエルフィのローブをはためかせた。
しがみついた子蜘蛛が、ぴゅいぴゅいと慌てたように鳴いている。
診療所が休みの日はギルドで依頼を受けるついでに――いや、プラティヴィーチェに会いに行くついでに、この森での依頼を受けているのだが、この前は丁度ディーガウムの事で慌ただしかったため、会いに行く時間が取れなかったのだ。
「すみません。でも今日はプラティヴィーチェさんに会えて嬉しいです」
近づいている鼻先に手をあて頬をよせるエルフィは、普段の無表情ではなく心から嬉しそうに、ほわほわと微笑んでいる。
白竜はもう一度軽くため息を吐くと、自分もだというように目をゆっくり閉じて更に顔をよせた。
「あ、そうだ。白晶樹の葉取らせてください」
プラティヴィーチェの居る場所の後ろには大きな白晶樹がある。
白竜は軽く頷くと、地面をなるべく揺らさないように、ゆっくりとした動きで横にずれた。
「ありがとうございます」
エルフィは、シャリシャリと音を立てて割れる葉の欠片の上を歩き、白晶樹の元へと辿り着く。
白竜は、『自分よりそっちを取るのか……そうか』とでも言いそうなくらい、しょんぼりした雰囲気でその様子を見ている。
「……すみません。先に依頼を終わらせないと、ゆっくりお話できないので」
プラティヴィーチェはエルフィの言葉にあっさり機嫌を直した。
「これ綺麗ですよ。ピノさん」
プラティヴィーチェの、まだかまだかという視線を気にしないようにしながら、白晶樹の葉が砕けて砂のように積もった、木の下にしゃがみこんでその葉を探す。
エルフィは一枚、綺麗な葉を見つけた。
少しそこから離れた場所で同じように探していた子蜘蛛が、ぴゅき! と鳴きながら糸で何かを巻きつけて近寄って来る。
「わ、ピノさんすごいです!」
ほどけた糸の中から、綺麗な状態の白晶樹の葉が三枚、エルフィの前に並べられた。
ピノさん、とエルフィに呼ばれているこの子蜘蛛は、この白水晶の森が故郷である『ピースマリチェ』という種類の魔物だ。
古い言葉で『落ちてる毛玉』という意味になるそうで、その名の通りふわふわの長い毛に覆われたその姿は、蜘蛛というより何かの毛玉に見える。
足が動くとそれなりに蜘蛛らしいシルエットが見えることもあるが、基本的にもそもそとしか動かないため、地面に居る姿はまさに『落ちてる毛玉』だ。
「よくこんなに見つかりましたね。もう少しかかると思っていましたが、あと一枚で依頼達成ですよ」
エルフィは四枚の葉を包んで鞄にしまい、胸をはるように体を浮かせた子蜘蛛を、指先でなでた。
すぐ近くで、ガシャン! という音が鳴り響き、地面が揺れる。
手伝おうとしたのであろう白竜は、手の下の砕けた葉を見つめ、申し訳なさそうにエルフィから目をそらしていた。
「プラティヴィーチェさん……」
エルフィの視線の先で、かつん、と落ちてきた葉が白竜の鱗で跳ねた。
「あ、落ち葉」
「五杖……と予備の七杖。これで大丈夫ですね」
まさかの大収穫になってる。
プラティヴィーチェが地面を揺らしたお陰で葉が落ち、その中から割れずに残ったものを拾うことができたエルフィは、依頼分以上の葉を入手することができた。
結果的に手助けができた白竜は、満足そうに尻尾を揺らしている。
「ありがとうございました、プラティヴィーチェさん」
目元を緩ませ、微笑んでいるかのような雰囲気の白竜は、言葉を話していないのにわかりやすい。
ふと、エルフィの頭に、言葉は通じるのにまったくわからない人物が浮かんだ。
「ああ、すみません。ぼうっとしてました」
黙りこんだエルフィの顔を心配そうに覗き込んだ白竜に、考えていたことを話す。
「最近、気になる方がいるんです」
バキィ、とプラティヴィーチェの足元の硬い岩が砕けた。
さっきまで機嫌が良かった白竜は、不機嫌そうに尻尾を振り上げ空中を叩いている。
「プラティヴィーチェさん?」
エルフィがどうしたのかと名前を呼ぶが、それに反応は返されない。
不思議に思いつつも、エルフィは話を続けた。
「その方、怪我が多くてよく診療所に来るんですけど……どこであんな怪我を負ってくるんでしょうか? 干渉のし過ぎは良くないと思うんですが、気になってしまって」
プラティヴィーチェの力がわずかに緩む。
振り上げられた尻尾は地面を叩くことなく、静かに下ろされた。
「とても強い方だったので、それが不思議で――あ」
エルフィは連鎖的に、ディーガウムより前にあった灰色のことを思い出した。
「そういえば、さっき見慣れない灰色の魔物を見かけました」
白水晶の森の主である白竜なら知っているかと思い訪ねると、プラティヴィーチェは深く考えこむように唸り、ゆっくりと首を振った。
「プラティヴィーチェさんも知らなかったんですか?」
白竜はゆったりとした動きで頷く。プラティヴィーチェが把握していないなら、今日この森に来たばかりの魔物なのかもしれない。
「ギルドで聞いた話に、未確認の魔物の話があったんですが……それかもしれません。帰ったらギルドに報告しておきますね」
エルフィがそう言っている間、プラティヴィーチェは目を鋭く細め、何かを考えているようだった。
「木を弾き飛ばして突進してくるなんて、やっぱり危ないですし――」
しかし、次の言葉に軽く目を見開いた白竜は、『突進されたの!?』と言うようにエルフィに顔をよせ、怪我が無いか確認する。
「わっ、大丈夫です! プラティヴィーチェさん! ピノさんが助けてくれましたから」
全身鼻先でつつかれ、慌てたエルフィは白竜を止める。
それを聞いてぴたりと止まった白竜は、『本当に本当? 嘘ついてない?』と疑っているような表情で、エルフィを見つめていた。
「すごいです。全く信用が無い」
エルフィは、日が落ちかけて帰る時まで白竜に心配されながら、森を後にしたのだった。
――夜、白い葉が舞い落ちる森の中。幻のように美しい人がそこに居た。
足元に散らばるものは、その場の白い風景から浮くように暗い、灰色の欠片。
「全く……忌々しいことだ」
ぽつり、とそう呟くと美しい人は、無機質な瞳を足元の欠片に向け、角ような一際大きな欠片を粉々に踏み砕く。
欠片はきらきらと月の光を受けながら、空気に溶けるように消えていった。
大きなものがこの森に居るとわかってしまえば、警戒はしやすい。
エルフィは奥へ奥へと歩き続け、暖かい光が溢れるひらけた場所に辿り着いた。
「こんにちは。プラティヴィーチェさん」
滅多に見ない笑顔で挨拶をしたエルフィは、目の前の竜を見上げる。
鋭い爪のある手だけで、エルフィが隠れるくらいあるこの大きな竜は白水晶の森の主であり、エルフィの大切な友である白竜、プラティヴィーチェだ。
透き通るような白い鱗は、光が滑り落ちるように輝いている。
白銀の瞳は優しげに揺れて、エルフィを見つめ返していた。
「この前は会いに行けなくて……」
プラティヴィーチェは、エルフィの近くまで顔を下げると軽く鼻先で小突く。
拗ねているように瞳を細め、吐いたため息が風となってエルフィのローブをはためかせた。
しがみついた子蜘蛛が、ぴゅいぴゅいと慌てたように鳴いている。
診療所が休みの日はギルドで依頼を受けるついでに――いや、プラティヴィーチェに会いに行くついでに、この森での依頼を受けているのだが、この前は丁度ディーガウムの事で慌ただしかったため、会いに行く時間が取れなかったのだ。
「すみません。でも今日はプラティヴィーチェさんに会えて嬉しいです」
近づいている鼻先に手をあて頬をよせるエルフィは、普段の無表情ではなく心から嬉しそうに、ほわほわと微笑んでいる。
白竜はもう一度軽くため息を吐くと、自分もだというように目をゆっくり閉じて更に顔をよせた。
「あ、そうだ。白晶樹の葉取らせてください」
プラティヴィーチェの居る場所の後ろには大きな白晶樹がある。
白竜は軽く頷くと、地面をなるべく揺らさないように、ゆっくりとした動きで横にずれた。
「ありがとうございます」
エルフィは、シャリシャリと音を立てて割れる葉の欠片の上を歩き、白晶樹の元へと辿り着く。
白竜は、『自分よりそっちを取るのか……そうか』とでも言いそうなくらい、しょんぼりした雰囲気でその様子を見ている。
「……すみません。先に依頼を終わらせないと、ゆっくりお話できないので」
プラティヴィーチェはエルフィの言葉にあっさり機嫌を直した。
「これ綺麗ですよ。ピノさん」
プラティヴィーチェの、まだかまだかという視線を気にしないようにしながら、白晶樹の葉が砕けて砂のように積もった、木の下にしゃがみこんでその葉を探す。
エルフィは一枚、綺麗な葉を見つけた。
少しそこから離れた場所で同じように探していた子蜘蛛が、ぴゅき! と鳴きながら糸で何かを巻きつけて近寄って来る。
「わ、ピノさんすごいです!」
ほどけた糸の中から、綺麗な状態の白晶樹の葉が三枚、エルフィの前に並べられた。
ピノさん、とエルフィに呼ばれているこの子蜘蛛は、この白水晶の森が故郷である『ピースマリチェ』という種類の魔物だ。
古い言葉で『落ちてる毛玉』という意味になるそうで、その名の通りふわふわの長い毛に覆われたその姿は、蜘蛛というより何かの毛玉に見える。
足が動くとそれなりに蜘蛛らしいシルエットが見えることもあるが、基本的にもそもそとしか動かないため、地面に居る姿はまさに『落ちてる毛玉』だ。
「よくこんなに見つかりましたね。もう少しかかると思っていましたが、あと一枚で依頼達成ですよ」
エルフィは四枚の葉を包んで鞄にしまい、胸をはるように体を浮かせた子蜘蛛を、指先でなでた。
すぐ近くで、ガシャン! という音が鳴り響き、地面が揺れる。
手伝おうとしたのであろう白竜は、手の下の砕けた葉を見つめ、申し訳なさそうにエルフィから目をそらしていた。
「プラティヴィーチェさん……」
エルフィの視線の先で、かつん、と落ちてきた葉が白竜の鱗で跳ねた。
「あ、落ち葉」
「五杖……と予備の七杖。これで大丈夫ですね」
まさかの大収穫になってる。
プラティヴィーチェが地面を揺らしたお陰で葉が落ち、その中から割れずに残ったものを拾うことができたエルフィは、依頼分以上の葉を入手することができた。
結果的に手助けができた白竜は、満足そうに尻尾を揺らしている。
「ありがとうございました、プラティヴィーチェさん」
目元を緩ませ、微笑んでいるかのような雰囲気の白竜は、言葉を話していないのにわかりやすい。
ふと、エルフィの頭に、言葉は通じるのにまったくわからない人物が浮かんだ。
「ああ、すみません。ぼうっとしてました」
黙りこんだエルフィの顔を心配そうに覗き込んだ白竜に、考えていたことを話す。
「最近、気になる方がいるんです」
バキィ、とプラティヴィーチェの足元の硬い岩が砕けた。
さっきまで機嫌が良かった白竜は、不機嫌そうに尻尾を振り上げ空中を叩いている。
「プラティヴィーチェさん?」
エルフィがどうしたのかと名前を呼ぶが、それに反応は返されない。
不思議に思いつつも、エルフィは話を続けた。
「その方、怪我が多くてよく診療所に来るんですけど……どこであんな怪我を負ってくるんでしょうか? 干渉のし過ぎは良くないと思うんですが、気になってしまって」
プラティヴィーチェの力がわずかに緩む。
振り上げられた尻尾は地面を叩くことなく、静かに下ろされた。
「とても強い方だったので、それが不思議で――あ」
エルフィは連鎖的に、ディーガウムより前にあった灰色のことを思い出した。
「そういえば、さっき見慣れない灰色の魔物を見かけました」
白水晶の森の主である白竜なら知っているかと思い訪ねると、プラティヴィーチェは深く考えこむように唸り、ゆっくりと首を振った。
「プラティヴィーチェさんも知らなかったんですか?」
白竜はゆったりとした動きで頷く。プラティヴィーチェが把握していないなら、今日この森に来たばかりの魔物なのかもしれない。
「ギルドで聞いた話に、未確認の魔物の話があったんですが……それかもしれません。帰ったらギルドに報告しておきますね」
エルフィがそう言っている間、プラティヴィーチェは目を鋭く細め、何かを考えているようだった。
「木を弾き飛ばして突進してくるなんて、やっぱり危ないですし――」
しかし、次の言葉に軽く目を見開いた白竜は、『突進されたの!?』と言うようにエルフィに顔をよせ、怪我が無いか確認する。
「わっ、大丈夫です! プラティヴィーチェさん! ピノさんが助けてくれましたから」
全身鼻先でつつかれ、慌てたエルフィは白竜を止める。
それを聞いてぴたりと止まった白竜は、『本当に本当? 嘘ついてない?』と疑っているような表情で、エルフィを見つめていた。
「すごいです。全く信用が無い」
エルフィは、日が落ちかけて帰る時まで白竜に心配されながら、森を後にしたのだった。
――夜、白い葉が舞い落ちる森の中。幻のように美しい人がそこに居た。
足元に散らばるものは、その場の白い風景から浮くように暗い、灰色の欠片。
「全く……忌々しいことだ」
ぽつり、とそう呟くと美しい人は、無機質な瞳を足元の欠片に向け、角ような一際大きな欠片を粉々に踏み砕く。
欠片はきらきらと月の光を受けながら、空気に溶けるように消えていった。
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる