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優羽奈

優羽奈⑨

公園


ベンチに座り話をしている優羽奈と夏樹。それを隠れて見ている裕太、奏太、不知火

裕太｢彼女なんですが｣
不知火｢・・・｣

不知火は優羽奈を凝視する。優羽奈の首に赤い首輪があるのに気付く

奏太｢なんだ!?やはり幽霊なのか!?よし任せろ!!｣
不知火｢違うよ。彼女は生霊だよ｣
裕太｢生｣
奏太｢霊!?｣
裕太｢ちょっと待って下さい!!あいつ霊感ないですよ!!｣
不知火｢生霊に霊感はあまり関係ないよ。それにない人でも色々と重なれば見えたりするしね。まー彼に素質があったとかだろうね。昔とか、幽霊見えてたりしたんじゃないかなー｣
裕太｢・・・え？｣
不知火｢とりあえず早く彼女を戻してあげないと本当に戻れなくなるよ｣
奏太｢マジで!?よしこのまま｣
裕太｢後どれくらいなんですか!?｣
不知火｢人によるけど、ほら彼女の首に首輪があるの分かるかい？｣

裕太は優羽奈の首を凝視する。だが首輪が見つけられない

裕太｢首輪なんてないですよ？｣
不知火｢・・・なら耳は？｣

裕太は優羽奈の耳を見るが何も見つけられない

裕太｢ないですね｣
不知火｢君は本当に強い子なんだね、なら手首はどうだい？｣


裕太は優羽奈の手首を見る。そこに赤い鎖の様な物が見える

裕太｢あります｣
不知火｢あれで身体と魂を繋げているんだ。あれが濃くなりくっきりとしたら、彼女はもう帰れない。他にもお腹や足など人によって見える箇所が違う。共通してるのは色が濃くなり、砕けてしまえば、本物の幽霊の出来上がりだ｣
裕太｢なら早く戻してあげないと!!｣
 
裕太は2人の元に急ぐ

奏太｢おい!!やめろ!!俺の運命の相手かもしれないだろ!!｣

奏太は裕太のあとを追う

不知火｢・・・全く｣

不知火はゆっくりと2人に続く