転生司祭は逃げだしたい!!

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【その後】

転生司祭は休日を過ごす 11

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会話も少しずつ弾み、それなりに和やかに食事は進んだ。
もっとも、他人に気なんざつかうウルフやシルフィーナじゃないので、彼らは時折相槌あいづちを打ったりするぐらいだが。
勇者パーティはどっちかっていうと若い子らの方が気ぃ使えるからね。

レーネは自分の分の食事を終えると「そろそろ片付けのお手伝いをします」と空になった皿を重ねはじめた。僕も席を立とうとしたが大丈夫だと断られたのでお言葉に甘え腰を降ろす。
まとめた皿を持ち上げようとして、レーネはなにかに気付いたかのようにテーブルへと戻した。

「そうだ、大事なことを言い忘れてました」

そういってレーネは真っすぐに姿勢を正した。

「勇者パーティの皆さま、魔王や魔物を倒してくださってありがとうございました。私たちを守ってくださったこと、心からお礼を言わせてください」

下げられた頭と真摯な声音に思わず目を見開いた。

呆然とした僕と眼が合ったレーネが「ミカエルさん?」と首を傾げる。

「いや、ちょっと吃驚びっくりしただけです。急に真面目にお礼なんてされたので」

「そりゃあそうですよ!それに私、小さいころ魔物に襲われたことありますもん。すっごく怖かったです。それに旅ってすっごく大変じゃないですか。感謝するのは当然でしょう?第一、アーサーさんやユリアさんなんて私とほほ年齢だって変わらないし。本当に凄い。尊敬します」

勇者だから、聖女だから、特別だからと押し付けるのを当然だと思わず、そんな風に想ってくれる彼女に心がほわりと温かくなった。

ふわりと笑みを浮かべて頭を撫でれば何故かやたらと動揺された。

しまった……つい癖でやってしまったが年頃の女の子にはNGだったか。
ユリアや孤児院の子たちは嫌がらないからうっかりしてた。

真っ赤な顔で両手にお皿を抱えて厨房へと引っ込んでいくレーネを、「レーネちゃん、いい子ですね」とユリアがニコニコと見送る。
アーサーもあまり関わりのない人間に向けるにしては取り繕った笑顔でなく好意的な感じだ。

その一方で、何故かひどく面白そうな表情でグラス片手に僕と厨房とを見比べるシルフィーナ。

「あなたも意外とやるじゃない」

ニヤニヤとした表情に首を傾げれば、シルフィーナが身を乗り出してそっと囁く。

「あれは絶対あなたに気があるでしょう」

「彼女はユリアの一つ下ですよ?私とは年だって10歳以上離れてる」

まさか、と苦笑いを浮かべれば、やれやれと肩を竦めるシルフィーナの動作にちょっとイラッとした。
非常にワザとらしいリアクションが腹立つわー。

にやにやしたままのシルフィーナはそういえば、と今度はその表情をユリアへと向けた。

「ユリアはミシェルに対して恋愛そういう感情はないの?やっぱアーサーがいるから?」

話しを振られたユリアはカルパッチョを食べてた手を止め、うーんと考えながら口の中のものを飲み込んだ。

「わたしにとってミシェル様は神様的な立ち位置だから」

「「「…………」」」

非常にコメント困る発言に思わず黙った。

「教祖様だしな……」

「教祖様だものね……」

待て、ウルフにシルフィーナ。
その言葉でまとめようとすんな!
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