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可愛いおみやげGETです!
あっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロ。
物珍しさに首をめぐらしていると肩を引かれた。
「おっと、悪い」
すぐそばを荷物を大量に抱えた男の人が足早に通り過ぎていく。
「人が多いからあまりよそ見してると危ないぞ」
「ごめんなさい。ありがと、兄さん」
それなりの広さのある通りには大勢の人たちが行き来していた。
道幅はあるが小さな出店が左右を囲んでいるうえに人が多いので、ぼんやりしているとすぐに人にぶつかりそうになる。
「すっごい人だね!それにお店がたくさん!」
「この辺りは観光客も多いからな。ここを抜ければもう少し余裕があるはずだ。どこか見たいところはあるか?シルク嬢たちもご要望があれば気軽に言ってくださいね」
「ありがとうございます」
ピクニックの翌日、シルクたちの滞在2日目の今日は観光です!
午前中はその荘厳さから観光名所としても有名になっている聖堂を見学し、ついさっきレストランでお昼ご飯をたべたとこです。
この地方はサーモンが有名なので、ランチはサーモンのポットパイとムニエルでした。
肉厚なサーモンとお野菜がゴロゴロ入ったポットパイは絶品だったし、ムニエルも味付けがおいしかった。
大満足なご当地メニューを堪能し、腹ごなしのお散歩がてらマーケットが立ち並ぶエリアを散策中。
侯爵家の護衛のほか、心配性な王子さまが派遣した近衛騎士のエドワードと、本日お休みでついてきたローランも一緒です。
王子さま?
「俺も行く!」ってだだこねたけど側近たちに「ムリです!」って却下されてお仕事みたいですよ。
大変ですね。まぁ、昨日休みもぎとってましたし。
「あっ、ベビーカステラがあるよっ。買おう!」
「ローラン……」
甘い匂いに鼻をひくつかせ、そのありかをたどったローランが露店へと足を向ける。
自由すぎる行動に呆れた顔を向けるエドワードなど知ったこっちゃないとばかりにローランは列に並んだ。
「おいしいじゃん、ベビーカステラ。わけてつまめるし。ねー?」
「はい!好きです」
ただよう甘い香りにクラレンスはローランに味方した。
「お姫さまと弟くんは?ふつうのの他にハチミツとチョコのもあるって。なにがいい?」
「チョコ……!」
「あー、弟くんはチョコ好きなんだ。じゃ、全部買おっか。ミックスってのがあるみたいだし」
チョコ好きのエリシュオンがチョコに反応すれば、順番が回ってきたローランは3種ミックスの中くらいサイズを注文した。
「焼きたておいしー」
受け取った紙袋からさっそく一つつまんでローランは相好を崩す。
「はい、ふわりんたちも」
差し出された紙袋へとクラレンスたちも手を伸ばした。
焼きたてなこともあり、外側が少しだけカリっとしているのがまたおいしい。
ふんわりとした優しい甘さと食感でついつい手が伸びてしまう味わいだ。
ベビーカステラ、おいしいですよね。
「色んなお店があって楽しいね」
「目移りしてしまいますわね。あっ……」
「なんか見たいお店あった?」
おしゃべりしながら歩いているとふいにシルクが小さく声をあげた。
気になるお店があったのかと顔を向けるも、シルクはちょっとだけ立ち止まったあとふるふると首を振って歩き出そうとする。
「どうしたの?」
「姉さま??」
きょとりと首を傾げて覗き込んでくるクラレンスとエリシュオンに口ごもるシルク。
「えと、その……。そこの小物屋さんが可愛いな、と。でも大丈夫ですわ」
大丈夫、といいつつその表情はどこか名残惜しそうだ。
視線を向ければ確かにシルクの好きそうな可愛らしいお店があった。
「なんで?寄ってけばいいじゃん」
「ですが……女性向けの小物しかありませんし……」
「ローランさん、ローランさん。寄っていいですか?」
「いいよ」
シルクの手を取ったクラレンスは同行者のローランへと確認をとった。
あっさり許可をもらい、こじんまりした可愛らしい店へと足を向ける。
「ほら、シルク。せっかくだし見よう?」
ね?とエリシュオンを見れば彼もコクリと頷く。
お店に並ぶのは可愛らしい小物やアクセサリーなど。
男性陣は見るものもないだろうと遠慮したのだろうが、気になるお店があったなら見るべきだ。そうそう来られる場所じゃないんだからなおさら。
「可愛いお店だねー。姉さんへのおみやげ、ここで買おうかなー」
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