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夢のチョコの噴水・チョコレートファウンテン
「やっぱりイチゴは定番だよねー。ぜったいに外せない」
ふんふんと鼻歌を歌いつつ、イチゴのヘタを取っていく。
鮮やかな緑のヘタがあった方が見栄えはいいかもしれないが……今回は食べやすさ重視で事前に全部取っておきます。
食べるときにもだもだするの面倒なので。
きれいに洗ったイチゴをお皿に乗せれば、お皿の上は色とりどりで鮮やかだった。
皮を向いて食べやすい一口大にカットしたオレンジとパイナップル、輪切りにしたキウイフルーツにバナナ、そして皮付きのブドウ。
チョコレートファウンテンにフルーツは欠かせません。
見栄えも華やかで豪華さもアップなのです。
そしてイチゴなどのフルーツと同じく欠かせないもの。
それはマシュマロ!
こちらもたっぷりお皿に盛りつけます。
こっそり1つ摘まんでお口へぽいっ。
あむあむしつつ、真っ赤なイチゴにも手を伸ばしてそちらも味見した。
「ん~♪」
甘味だけではなく、ほどよい酸味もあってジューシーなイチゴはそのまま食べても絶品だった。きっとチョコレートにもよく合うはずだ。
「クラレンス……あっ、ずるーい!先に食べてる!」
呼びに来たイリーネにつまみ食いを見つかってしまった。
だけどそんな彼女も「私も」とパイナップルを口へと入れたので共犯である。
こっそりとつまみ食いをした姉弟は用意したお皿を台車へと乗せ、みんなが待つ場へと向かった。
「おおっ!!」
前世で見た通りのチョコレートファウンテンの姿に感嘆の声をあげる。
どどーん!!と佇むのは、家庭用の小型のではなくまさしくホテルやパーティー会場にありそうな立派なチョコレートファウンテンだった。
つやつやとしたチョコレートが滑らかに流れ落ちては巡回していく。
「すごいです!ローランさん!完璧です!!」
「ふふん。僕は天才だからね」
両こぶしを握って絶賛すればローランが胸を張る。
見たこともない機会を魔法で再現してみせる彼は言葉の通り天才だ。
「使いどころを間違ってる気もするがね……」
頭が痛そうに呟いたクラリッサ団長の言葉は聞こえないフリ。
はたから見ればそうかもしれませんが……クラレンスをはじめ、チョコレートファンテンに瞳を輝かせているお姉さまたちにとっては実に有意義な使いどころです!
「それより早く食べようよ」
「「「賛成ー」」」
「はい。じゃあ……好きな具材を刺してこうやって…………チョコの滝にくぐらせて食べまーす」
イチゴをプスッと刺し、ホットチョコレートの滝に具材をくぐらせ実践して見せればきゃあきゃあと華やかな声があがった。
騎士団のお姉さんたちが奪うようにフォークを手にお皿とチョコレートファウンテンに群がる。
完全に獲物を狙う目だ。
「甘酸っぱくておいしい」
ふわりと濃厚なチョコの香り、そしてチョコの甘さがまず口内に広がった。歯を立てればそこに加わる果実の甘みと酸味。
思わず頬を緩めてしまうおいしさだった。
甘いチョコレートには酸味のあるフルーツがよく合うのです。
「これ楽しいね」
「夢がありますよね。なんせチョコの噴水」
和やかに会話しつつマシュマロやクッキーなど様々な具材をチョコへくぐらせて楽しむ。
最初は戦闘中ですか?ってぎらつく目をしていたお姉さんたちも目じりを緩めて満足そうだ。
チョコレートフォンデュがしたいと言い出しっぺのイリーネも実に幸せそうに楽しんでいた。
「これもおススメですよ!」
そう言って手元に寄せた皿には一口大の白いなにか。
「なにこれ?」
「アイスです!」
そう、これ。
実は一口大に固めたバニラアイスなんです。
フォークに刺したアイスをチョコへとくぐらす。
とろりとまとわりついたチョコレートがアイスの冷たさにほんのりと固まったそれを口に入れれば……パリッとした歯に心地いい食感のあとで甘さが口へと溶けだした。
おいしい!
ピ〇(自主規制)だぁー。
6個入りのロングセラー商品名を思い浮かべつつ、2個目に突入。
さすがにあの商品まんまとはいかないけどすごくおいしい。
ローランも気にいったようだし、耳ざとく会話を聞いていたお姉さんたちもアイスに群がった。
「「「またやってください!」」」
再度の開催を熱望され、大盛況のチョコレートファウンテンなのでした。
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