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40話 狼犬は生が好き
仲の良さそうな五人家族は、ドラクロワ達とは最も遠く離れた、階段直近の六人掛けテーブル席に着く。
前髪の長い、薄い茶の頭髪を真ん中分けにした、家族お揃いの犬耳の一人息子が、ブルーグレイの生命力に満ち充ちた澄んだ瞳を輝かせ、それがクセなのか、首から下げた表面に黒い天鵞絨を張り付けた金属製ペンダントを握りしめて
「ねえねえ、やっぱり僕達の立ってた所からじゃ殆ど舞台は見えなかったね?来年こそはもっと前でみたいなー。
せっかくの伝説の勇者様達も、こーんな赤と紫の蚤(のみ)みたいだったよ。ボク、すっごく残念だった」
不満そうな顔でナイフに映った天井を見る。
まだ若さの残る褐色の肌の母親はそれに柔らかに微笑み
「アレク、それは流石に無理よ。前の方の人達は祭りの四日前もから場所を取って、あそこに寝泊まりしているらしいわ。あなたは四日も頑張れますか?」
アレクと呼ばれた快活な少年は前に鼻が伸びた顔をしかめ、ちょっと考えて
「無理、かなぁ。流石に四日は本を持って行っても暇で嫌になっちゃうと思う。
あ、それよりさ、今日出てた伝説の勇者様って、いやはやの自警団長が言ってたように、大会に出られるってことは当たり前だけど二人共女なんだね。
母さんがいうような凄いカッコイイ男の方は何処にいるのかな?」
母親は給仕からメニューを受け取りながら困ったように柳眉の根を寄せ
「ちょっとアレク?私、勇者様がカッコイイなんて言ったからしら?
フフフ、ホントにどちらにいらっしゃるのかしらね?
もしもあの方が十五年前のあの日、あの森にいらっしゃらなければ、きっと私達は全員あの恐ろしい男に殺されてしまって、あなたも生まれてなかったでしょう。
生きている限り、心から七大女神様達への感謝を忘れてはいけませんよ。
あ、すみません。じゃあ、このオススメ黒獅子亭コースを五つお願いします。肉の焼き加減はどれもブルー(表面を数秒焼くだけ)で、はい。
さぁ、お料理が来る前にお祈りをしましょう。あなた、お願いします」
もじゃもじゃ頭の給仕は伝票書きを終え、「ではそのように」と愛想よく口角を上げて、ブリンブリンと尻を振って地上階の調理場へオーダーを通しに登った。
注文を妻に委せていた夫はうなずいて右手をテーブルの上に置き、目を瞑ると家族もそれに倣った。
「この星の全ての正しきものの源であられます七大女神様、今日のパンをここに能えて下さる事に感謝します。
他の人達が私達に害するとも、その全てを赦し、忘れますので、どうか私達の至らない事もお赦しください。
そして願わくば、15年前に私達の元に遣わして下さった伝説の勇者様に、この生涯の内にもう一度お引き合わせ下さいませ。
全ての正しきものが明日も光の内に歩めますように」
最後の句を全員が唱え、短い祈りが終り、五人は紙の前掛けをする。
アンが首の後ろから手を下ろして、姉へ向き
「ビス、私達の意識は確かに今日の七十回目の神前組手大会の舞台で、あの鈴の力で15年前に飛ばされたきり戻れず、もう一度子供からやり直したけれど、勇者ドラクロワ様はきっと今日に戻られてるはずだわ。食事が済んだらもう一度街をくまなく探しましょう」
ビスも神妙な面持ちで深くうなずくと
「うん。私たちをあの森で鷹狩りの途中で拾わなかった、今はなんら面識のないシラー様に頼っても無理だろうからね。
何とかして伝説の勇者様を探し出して、お礼をし、是非ともお供に加えていただかないとね!
その為にこの15年、神聖魔法の猛勉強と修行をしたのだからね」
双子は正か直ぐ目と鼻の先、そこの植木と煉瓦の出っぱった柱壁の裏に、恩人ドラクロワが葡萄酒のラッパを吹いているとは夢にも想わなかった。
その席ではマリーナが早くも酔っ払い、地元の民謡を歌い上げていた。
ユリアが慌てて立ち上がり、マリーナが鞘ごと振り回す両手剣を頭を下げて避け、その引き締まった腰へと組み付いて
「ちょ、ちょっとマリーナさん!ダメですよ!あちらの席の方々に迷惑ですよ!?」
シャンは止めもしないで金色の紅の唇の端を上げていたが
「フフフ。これはこれで楽しいが、確かに近所迷惑だな。
マリーナ!今度は私が海の民唄を披露してやろう。少し休め」
やおら立ち上がると細い腰に手をやり、空のグラスを口の脇にあて、それに音響効果を持たせて歌い始めた。
ユリアが目を剥いてそれに振り向き
「ちょっ!!シャ、シャンさん!?一緒になって騒いでどうするんですか!?
今日は貸し切りじゃないんですよ!?
わ!マリーナさん!や、やめて!ローブをひっぱらないでー!!」
マリーナは椅子に乗った高みから、ユリアのサフラン色の襟をムンズと掴んで、スリムで小柄な少女を釣り上げると、熟柿のごとき香りを撒き散らすその口をユリアの耳元へ寄せ
「ユリアー、アンタさー、なんでいつも飲まないんだい?そりゃ酒が飲めないのはしょーがないけどさー。今日はなんてったってドラクロワ抜きの正真正銘、アタシ達の力だけでもぎ取った初めての勝利だよ!?
ハーイ!分かったら今日だけは素直に飲みなさーい!」
ユリアは猟師に捕まった兎のごとくバタバタともがいて
「マリーナさんやめてー!私、ホントにお酒はダメなんですー!!魔法ギルドの先生も絶対に飲んじゃダメって!!」
そこへシャンが立って、巨大な水晶玉のようなワイングラスのブルーカクテルを手にして歩み寄る。
「マリーナ!飲めない者に無理に酒を飲ませるものじゃないぞ!
ユリア、怖かったな。もう大丈夫だぞ」
優しく懐抱の手を伸ばしてくれるものかと、泣き顔のユリアはその懐へ飛び込もうと両手を伸ばしたが、女アサシンは突然、女魔法賢者のそのちんまりとした鼻を摘まんだ。
「ニャンサン???」
予想外のシャンの行動に面食らったユリアは、思わず新鮮な酸素を求めてパカッと口を開いた。
そこへ、シャンの手首のスナップを利かせたブルーカクテルが、美しいガラス細工のような青い螺旋の槍となって投げ込まれた。
大量の空気と共にそれを、ゴグンッ!と飲み込んでしまうユリア。
マリーナは唖然として、ユリアをドサッと解放した。
「アハッ!それってアンタ好みのキッツいヤツでしょ!?
アハハハハ!シャン!アンタってばさー、たまーに渋いことするよねー!?アハハハハ!」
シャンは無言でうなずき、大将軍の凱旋のように手を上げてそれに応えた。
ユリアは糸の切れたマリオネットのごとく床にペタンと座り込んで、灼熱の胸を押さえて激しく咳き込んだ。
魔王は我関せずと葡萄酒のラッパを吹いている。
その隣のバンパイアはタメ息を吐いて
「お前達、静かにせんか。田舎の祭りで少しばかり騒がれた程度で浮かれおって、デカイ図体をして酒に飲まれて乱痴気の醜態を晒すとは、少しは恥を知れ恥を。
全く、飲めない者に無理に酒を飲ませおるとは。この娘が更に低知能になったらどうする?
おいユリア。大事ないか?水でも飲むか?」
魔族のバンパイアが一番まともなことを言ったところへ
「うるせえ!黙れ、このチビババァ……」
ドラクロワも含め、勇者一行は眼を点にした。
なぜならその怒声が、明らかにしゃがみ込んだ女魔法賢者から聞こえたからである。
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「アレク、それは流石に無理よ。前の方の人達は祭りの四日前もから場所を取って、あそこに寝泊まりしているらしいわ。あなたは四日も頑張れますか?」
アレクと呼ばれた快活な少年は前に鼻が伸びた顔をしかめ、ちょっと考えて
「無理、かなぁ。流石に四日は本を持って行っても暇で嫌になっちゃうと思う。
あ、それよりさ、今日出てた伝説の勇者様って、いやはやの自警団長が言ってたように、大会に出られるってことは当たり前だけど二人共女なんだね。
母さんがいうような凄いカッコイイ男の方は何処にいるのかな?」
母親は給仕からメニューを受け取りながら困ったように柳眉の根を寄せ
「ちょっとアレク?私、勇者様がカッコイイなんて言ったからしら?
フフフ、ホントにどちらにいらっしゃるのかしらね?
もしもあの方が十五年前のあの日、あの森にいらっしゃらなければ、きっと私達は全員あの恐ろしい男に殺されてしまって、あなたも生まれてなかったでしょう。
生きている限り、心から七大女神様達への感謝を忘れてはいけませんよ。
あ、すみません。じゃあ、このオススメ黒獅子亭コースを五つお願いします。肉の焼き加減はどれもブルー(表面を数秒焼くだけ)で、はい。
さぁ、お料理が来る前にお祈りをしましょう。あなた、お願いします」
もじゃもじゃ頭の給仕は伝票書きを終え、「ではそのように」と愛想よく口角を上げて、ブリンブリンと尻を振って地上階の調理場へオーダーを通しに登った。
注文を妻に委せていた夫はうなずいて右手をテーブルの上に置き、目を瞑ると家族もそれに倣った。
「この星の全ての正しきものの源であられます七大女神様、今日のパンをここに能えて下さる事に感謝します。
他の人達が私達に害するとも、その全てを赦し、忘れますので、どうか私達の至らない事もお赦しください。
そして願わくば、15年前に私達の元に遣わして下さった伝説の勇者様に、この生涯の内にもう一度お引き合わせ下さいませ。
全ての正しきものが明日も光の内に歩めますように」
最後の句を全員が唱え、短い祈りが終り、五人は紙の前掛けをする。
アンが首の後ろから手を下ろして、姉へ向き
「ビス、私達の意識は確かに今日の七十回目の神前組手大会の舞台で、あの鈴の力で15年前に飛ばされたきり戻れず、もう一度子供からやり直したけれど、勇者ドラクロワ様はきっと今日に戻られてるはずだわ。食事が済んだらもう一度街をくまなく探しましょう」
ビスも神妙な面持ちで深くうなずくと
「うん。私たちをあの森で鷹狩りの途中で拾わなかった、今はなんら面識のないシラー様に頼っても無理だろうからね。
何とかして伝説の勇者様を探し出して、お礼をし、是非ともお供に加えていただかないとね!
その為にこの15年、神聖魔法の猛勉強と修行をしたのだからね」
双子は正か直ぐ目と鼻の先、そこの植木と煉瓦の出っぱった柱壁の裏に、恩人ドラクロワが葡萄酒のラッパを吹いているとは夢にも想わなかった。
その席ではマリーナが早くも酔っ払い、地元の民謡を歌い上げていた。
ユリアが慌てて立ち上がり、マリーナが鞘ごと振り回す両手剣を頭を下げて避け、その引き締まった腰へと組み付いて
「ちょ、ちょっとマリーナさん!ダメですよ!あちらの席の方々に迷惑ですよ!?」
シャンは止めもしないで金色の紅の唇の端を上げていたが
「フフフ。これはこれで楽しいが、確かに近所迷惑だな。
マリーナ!今度は私が海の民唄を披露してやろう。少し休め」
やおら立ち上がると細い腰に手をやり、空のグラスを口の脇にあて、それに音響効果を持たせて歌い始めた。
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