103 / 108
6章 それぞれの旅立ちとこれから
色々とお話しましょう!
しおりを挟む
バーベキューも終盤にさしかかり、落ち着いてきたおちび達は椅子に座り黙々と肉を食べていた。
「でもこんなにちびなのによく食べるわね?」
三人の食欲に苦笑いしているアンリだが、そんな彼女も信じられない量の肉を食べている。
「おいちいからいっぱいたべれまちゅ!」
ヨシュアが嬉しそうに答えた。そんな愛しい我が子の姿に心が温まる公爵夫妻。
「そうよね?ヨシュアはいっぱい食べて筋肉もりもりの兵士になるのよね?」
「うん!じーじみたいになってジョンしゃんをたおちゅの!!」
「ブッ!何でだよ!?」
ヨシュアの爆弾発言に驚くジョンさんことこの国の国王陛下ジェラルド。
「アハハハ!謀反じゃん!ジョンさん早くヨシュアを捕まえないと!」
大笑いしているアンリだが、周りにいる護衛騎士やヨシュアの父親であるランバートは笑えない。
「むほんってなんでしゅか?おいちいの?」
ヨシュアがポカンと首を傾げた。
「アハハハ!全然その気がないじゃん!ルル!あんたが説明してよ!」
「アンリ⋯。ヨシュアがそんな事考えるわけ無いでしょ?⋯⋯まぁ私がジョンさんを倒すように仕向けていたから⋯」
ルルは今までの行動を少しだけ反省した。だがまさか公爵家の嫡男だとは誰も思わないだろう。
「まぁ、ルルとこいつの兵士ごっこは俺がいつも標的だったからな!勝てるまでいつでも相手するぞ?」
「くっ⋯煽ってるな!よし!ヨシュア!勝つまでジョンさんを追いかけるぞ!」
「あい!!」
ルルに対して綺麗な敬礼をするヨシュアだが、決して肉は放さない。
「そういえばリクとエドワードが大人しいけど寝たか?」
ジェラルドが振り返ると、リクは真剣に肉を頬張っていて、エドワードは肉を焼き続ける先王ヨルドの元に行きジッと見つめていた。
「お?何じゃ、お主も焼きたいか?」
「あい!じぶんでやいてくいたいでちゅ!」
「食いたいって⋯アンリにそっくりになってきたね、心配だわ」
ルルにそう言われたが、的を射ていて言い返せないアンリ。
「ガハハ!よし!誰か椅子を持ってきてくれ!」
ヨルドの言葉に護衛騎士がすぐに動き、椅子を持ってきた。その椅子に靴を脱がせたエドワードを自ら乗せてあげるヨルドに周りはタジタジだ。
「よしこの箸で肉を掴んで網に乗せてみるんじゃ!熱いから気をつけるんじゃぞ?」
「あい、イエッサー!」
綺麗な敬礼をした後、箸を器用に使い肉を掴むと慎重に網に乗せられた。
「のせまちた!もうたべていいでちゅか?」
「ガハハ!まだ生だぞ!片面を焼いたらひっくり返してもう片面を焼くんじゃ!」
「⋯にくをやくのはたいへんでしゅね」
もう飽き始めたエドワードだが、横から姉であるアンリの野次が入る。
「よ!上手く焼けたら私が食べてあげるぞ!」
「ダメ!はじめてのにくはぼくがたべりゅの!!」
「おう!アンリも自分で焼いたらどうじゃ?楽しいぞ!」
ヨルドに言われたアンリだが、面倒くさいのでそそくさと席に戻って行った。
「先王に対して失礼ですよ!」
護衛騎士の一人が我慢できずにアンリに食ってかかる。
「⋯やめんか。ここは私的な場所じゃ。わしがこの子達と一緒にいたくているんじゃ!この子も場所をわきまえる子じゃ」
ヨルドに凄まれた護衛騎士は黙って一礼した。
「確かに私は失礼で口も悪いよ。大人も嫌い。でも先王ヨルド様やジェラルド国王陛下を心から尊敬しています。何も分からない人には憎たらしい子供に見えるのは分かってる」
アンリがボソリと呟いた。ルルはアンリが苦労してきたのを知っているのでただただ優しく抱きしめたのだった。そんな姉を見たエドワードもヨルドに下ろしてもらい、アンリに抱きついた。
そんな光景を微笑ましく見守るジェラルドや公爵夫妻。
「あらあらどうしたのかしら?」
そこへやってきた人物に皆が驚き、護衛騎士やメイド達に次いで公爵であるランバートも跪いたのだった。
「でもこんなにちびなのによく食べるわね?」
三人の食欲に苦笑いしているアンリだが、そんな彼女も信じられない量の肉を食べている。
「おいちいからいっぱいたべれまちゅ!」
ヨシュアが嬉しそうに答えた。そんな愛しい我が子の姿に心が温まる公爵夫妻。
「そうよね?ヨシュアはいっぱい食べて筋肉もりもりの兵士になるのよね?」
「うん!じーじみたいになってジョンしゃんをたおちゅの!!」
「ブッ!何でだよ!?」
ヨシュアの爆弾発言に驚くジョンさんことこの国の国王陛下ジェラルド。
「アハハハ!謀反じゃん!ジョンさん早くヨシュアを捕まえないと!」
大笑いしているアンリだが、周りにいる護衛騎士やヨシュアの父親であるランバートは笑えない。
「むほんってなんでしゅか?おいちいの?」
ヨシュアがポカンと首を傾げた。
「アハハハ!全然その気がないじゃん!ルル!あんたが説明してよ!」
「アンリ⋯。ヨシュアがそんな事考えるわけ無いでしょ?⋯⋯まぁ私がジョンさんを倒すように仕向けていたから⋯」
ルルは今までの行動を少しだけ反省した。だがまさか公爵家の嫡男だとは誰も思わないだろう。
「まぁ、ルルとこいつの兵士ごっこは俺がいつも標的だったからな!勝てるまでいつでも相手するぞ?」
「くっ⋯煽ってるな!よし!ヨシュア!勝つまでジョンさんを追いかけるぞ!」
「あい!!」
ルルに対して綺麗な敬礼をするヨシュアだが、決して肉は放さない。
「そういえばリクとエドワードが大人しいけど寝たか?」
ジェラルドが振り返ると、リクは真剣に肉を頬張っていて、エドワードは肉を焼き続ける先王ヨルドの元に行きジッと見つめていた。
「お?何じゃ、お主も焼きたいか?」
「あい!じぶんでやいてくいたいでちゅ!」
「食いたいって⋯アンリにそっくりになってきたね、心配だわ」
ルルにそう言われたが、的を射ていて言い返せないアンリ。
「ガハハ!よし!誰か椅子を持ってきてくれ!」
ヨルドの言葉に護衛騎士がすぐに動き、椅子を持ってきた。その椅子に靴を脱がせたエドワードを自ら乗せてあげるヨルドに周りはタジタジだ。
「よしこの箸で肉を掴んで網に乗せてみるんじゃ!熱いから気をつけるんじゃぞ?」
「あい、イエッサー!」
綺麗な敬礼をした後、箸を器用に使い肉を掴むと慎重に網に乗せられた。
「のせまちた!もうたべていいでちゅか?」
「ガハハ!まだ生だぞ!片面を焼いたらひっくり返してもう片面を焼くんじゃ!」
「⋯にくをやくのはたいへんでしゅね」
もう飽き始めたエドワードだが、横から姉であるアンリの野次が入る。
「よ!上手く焼けたら私が食べてあげるぞ!」
「ダメ!はじめてのにくはぼくがたべりゅの!!」
「おう!アンリも自分で焼いたらどうじゃ?楽しいぞ!」
ヨルドに言われたアンリだが、面倒くさいのでそそくさと席に戻って行った。
「先王に対して失礼ですよ!」
護衛騎士の一人が我慢できずにアンリに食ってかかる。
「⋯やめんか。ここは私的な場所じゃ。わしがこの子達と一緒にいたくているんじゃ!この子も場所をわきまえる子じゃ」
ヨルドに凄まれた護衛騎士は黙って一礼した。
「確かに私は失礼で口も悪いよ。大人も嫌い。でも先王ヨルド様やジェラルド国王陛下を心から尊敬しています。何も分からない人には憎たらしい子供に見えるのは分かってる」
アンリがボソリと呟いた。ルルはアンリが苦労してきたのを知っているのでただただ優しく抱きしめたのだった。そんな姉を見たエドワードもヨルドに下ろしてもらい、アンリに抱きついた。
そんな光景を微笑ましく見守るジェラルドや公爵夫妻。
「あらあらどうしたのかしら?」
そこへやってきた人物に皆が驚き、護衛騎士やメイド達に次いで公爵であるランバートも跪いたのだった。
424
あなたにおすすめの小説
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓
恋愛
伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
【完結】アッシュフォード男爵夫人-愛されなかった令嬢は妹の代わりに辺境へ嫁ぐ-
七瀬菜々
恋愛
ブランチェット伯爵家はずっと昔から、体の弱い末の娘ベアトリーチェを中心に回っている。
両親も使用人も、ベアトリーチェを何よりも優先する。そしてその次は跡取りの兄。中間子のアイシャは両親に気遣われることなく生きてきた。
もちろん、冷遇されていたわけではない。衣食住に困ることはなかったし、必要な教育も受けさせてもらえた。
ただずっと、両親の1番にはなれなかったというだけ。
---愛されていないわけじゃない。
アイシャはずっと、自分にそう言い聞かせながら真面目に生きてきた。
しかし、その願いが届くことはなかった。
アイシャはある日突然、病弱なベアトリーチェの代わりに、『戦場の悪魔』の異名を持つ男爵の元へ嫁ぐことを命じられたのだ。
かの男は血も涙もない冷酷な男と噂の人物。
アイシャだってそんな男の元に嫁ぎたくないのに、両親は『ベアトリーチェがかわいそうだから』という理由だけでこの縁談をアイシャに押し付けてきた。
ーーーああ。やはり私は一番にはなれないのね。
アイシャはとうとう絶望した。どれだけ願っても、両親の一番は手に入ることなどないのだと、思い知ったから。
結局、アイシャは傷心のまま辺境へと向かった。
望まれないし、望まない結婚。アイシャはこのまま、誰かの一番になることもなく一生を終えるのだと思っていたのだが………?
※全部で3部です。話の進みはゆっくりとしていますが、最後までお付き合いくださると嬉しいです。
※色々と、設定はふわっとしてますのでお気をつけください。
※作者はザマァを描くのが苦手なので、ザマァ要素は薄いです。
よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて
碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。
美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。
第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
婚約破棄されたトリノは、継母や姉たちや使用人からもいじめられているので、前世の記憶を思い出し、家から脱走して旅にでる!
山田 バルス
恋愛
この屋敷は、わたしの居場所じゃない。
薄明かりの差し込む天窓の下、トリノは古びた石床に敷かれた毛布の中で、静かに目を覚ました。肌寒さに身をすくめながら、昨日と変わらぬ粗末な日常が始まる。
かつては伯爵家の令嬢として、それなりに贅沢に暮らしていたはずだった。だけど、実の母が亡くなり、父が再婚してから、すべてが変わった。
「おい、灰かぶり。いつまで寝てんのよ、あんたは召使いのつもり?」
「ごめんなさい、すぐに……」
「ふーん、また寝癖ついてる。魔獣みたいな髪。鏡って知ってる?」
「……すみません」
トリノはペコリと頭を下げる。反論なんて、とうにあきらめた。
この世界は、魔法と剣が支配する王国《エルデラン》の北方領。名門リドグレイ伯爵家の屋敷には、魔道具や召使い、そして“偽りの家族”がそろっている。
彼女――トリノ・リドグレイは、この家の“戸籍上は三女”。けれど実態は、召使い以下の扱いだった。
「キッチン、昨日の灰がそのままだったわよ? ご主人様の食事を用意する手も、まるで泥人形ね」
「今朝の朝食、あなたの分はなし。ねえ、ミレイア? “灰かぶり令嬢”には、灰でも食べさせればいいのよ」
「賛成♪ ちょうど暖炉の掃除があるし、役立ててあげる」
三人がくすくすと笑うなか、トリノはただ小さくうなずいた。
夜。屋敷が静まり、誰もいない納戸で、トリノはひとり、こっそり木箱を開いた。中には小さな布包み。亡き母の形見――古びた銀のペンダントが眠っていた。
それだけが、彼女の“世界でただ一つの宝物”。
「……お母さま。わたし、がんばってるよ。ちゃんと、ひとりでも……」
声が震える。けれど、涙は流さなかった。
屋敷の誰にも必要とされない“灰かぶり令嬢”。
だけど、彼女の心だけは、まだ折れていない。
いつか、この冷たい塔を抜け出して、空の広い場所へ行くんだ。
そう、小さく、けれど確かに誓った。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる