僕等の世界

綺砂

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僕等の世界

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これは二〇二二年から二〇〇年後の二二二二年の話だ。
時の流れによって人間の支配する世界から
獣、動物の支配する世界に変わっていた。
頂点に君臨するは誰もが恐れ敬うライオン。

人里離れた森の中にひっそりと
たたずむ家がある。
廊下をバタバタと走る音が聞こえるかと思えば
ドアが乱暴に開けられる。
「父さーん!朝だぞーーー!」
子供オオカミが父親の寝ているベットにダイブする。
「ぐへ、、、。重たい、」
父親が起きたのを確認すると子供はベットから降りた。
「父さん、腹減ったー」
「おはよう、クレオ。朝飯作るから手伝え。」
クレオと呼ばれた子供は走ってキッチンへ
父親は顔を洗ってからキッチンへやって来た。
クレオはお皿とスプーンをテーブルに並べていた。
父親は作った朝ご飯を出されたお皿に盛り付ける。
「確か、今日もウォーリスと遊ぶんだったな」
「そーそ。多分昼には1回戻ってくると思うけど。うひょー、美味そうー。いっただきまーす!」
クレオはそう言うとガツガツと食べ始めた。
「おいおい、そんなに慌てて食べると喉につまらすぞ。」
父親がそう注意するとクレオは口にいっぱい詰め込んだまま答える。
「だって父さんの作るご飯はうまいんだもん!大丈夫、だいじょ、ブフッ」
クレオは慌てて水を流し込んだ。
父親は呆れながらクレオの背中をさする。
「だから言わんこっちゃない。あ、あと今日は早く帰って来いよ。天気が崩れるみたいだからな。」
「はーい。」
クレオが元気に返事をすると同時に家のチャイムが鳴った。
「クゥー、早く遊ぼうぜー。」
クレオがドアを開けると白色の耳の垂れた犬が立ちっていた。
体つきは成犬のように立派で筋肉も程よくついている。
「やぁ、ウォーリス。父さーんっ。行ってくるー」
クレオは食器を洗っている父親に声をかけた。
「ああ。あと、今日は早めに帰って来いな」
父親がそう言ったがクレオ達はすでに家を出ていた。

「クゥー、今日は何するんだー?」
「うーん、父さんに早めに帰って来いって言われてるからなー。どうしようかー」
2匹がこれから何して遊ぶか考えながら
山道を登っていく。
しばらくしてウォーリスが道端に
紙が落ちているのを見つけた。
「なんだこれー」
クレオもつられて紙をのぞき込んだ。
「これ、もしかして、バツのとこ宝があったりしてー」
「宝!え、まじか。近いし行こうぜっ」
ウォーリスはそう言ってクレオの返事を
聞かずに走り出した。
クレオは慌ててウォーリスのあとを追う。
2匹はしばらく歩いた。
すると、いかにも怪しげな館に辿りついた。
館に近づくウォーリスの手をクレオが掴む。
「ウォーリス、まさか入る気じゃないよな」
「おいおい、ここまで来て怖気づいたのかよ。宝が目の前にあんのにクゥーは欲しくねぇのか」
ウォーリスの言っていることが正論のようで
クレオは黙って後ろをついて行った。
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