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第五章
九話 【港町セルロイ】
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港町に着くとリヴォイ達と一緒に来た事もあり、すんなりと街に入る事が出来る。
リヴォイ達は早速ギルドに報告に行くとの事で、ゴブリンの耳を渡しここで別れる事にした。
「この命の御恩は一生忘れません! 本当にありがとうございます。約束は必ず守りますので安心して下さい!」
手を振り別れた惣一郎は、宿屋か倉庫を探しに向かう。
宿屋に着きクロもいる事を伝えると、外に貸し倉庫があるそうで、そこを借りる事にする。
流石は港町!
昨夜の事もあり寝不足気味なので、まだ早いがベッドで寝りたかった惣一郎は、倉庫に着くとテントを出し、すぐにベッドの中に潜り込む。
ベンゾウもつられてか大きなあくびをし、しれっと同じベットに潜り込む… Zzzz
目が覚めると、すっかり外は暗くなっていた。
まだ店もやってる様なので、夕食は魚を食べに街に繰り出す事にする。
夜でも賑わいを見せている港町。
街の中心地以外は船の積荷なんかを保管している倉庫が並んでいる。
冒険者を引退した人達が、その倉庫の警備の仕事に就いているそうだ。
中心地は飲み屋が多く、船乗りの様な酔った人達が道でも騒いでいた。
美味そうな匂いのする店にベンゾウが鼻から先に入って行くので、ここで夕食にしようと惣一郎も後を追う。
中に入ると「ソウイチロウ殿!」と声をかけられる。
見ると昼間別れた3人が酒を飲んでいた。
「偶然ですねぇ、せっかくだご一緒に。お礼もかねて払は任せてください!」
やや強引にリヴォイ達に拉致られる。
この店の魚料理は絶品との事で、ベンゾウの鼻も流石と言える。
リヴォイ達に注文を任せ、どんどん運ばれる料理に舌鼓をうつ惣一郎。
確かに勧めるだけの事はあった。
酒を飲みながらサヴォイが、赤い顔で話しかけて来る。
「ソウイチロウ殿の旅の目的はやはり[ガーデイル]ですか?」
ガーデイル?
この後の事は特に何も決めておらず、行き当たりばったりの惣一郎が聞き返す。
「ガーデイルとは?」
ここから船で東南にある[アースリア大陸]にある[コレイ王国]にはダンジョンがあり、そのダンジョンを囲む様に街が出来ているそうで、冒険者が各地から集まっていると言う。
その街の名がガーデイルらしい。
ダンジョンキターーー!っと喜ぶ前にアレを聞かないとだな…
「で、サヴォイ君… ダンジョンとはどういうもの?」
「ダンジョンとは、人を宝などで誘い込む魔物の一種です!」
この子、出来る子だ…
恐ろしい子!(白目)
聞き飽きた説明ありがとう!
でもまぁ、ダンジョンも悪くないかも!
見知らぬ土地で知り合った人達と飲む酒は、格別に美味い。
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
ご馳走になったお礼にと、地球産の傷薬を3人にあげ、倉庫に戻る惣一郎。
明日、ギルドで情報でも集めてみよう。
ほろ酔いで倉庫に戻ると、夜も更けた時間に男が立っていた。
長めの髪に体格の良い男は、腰から物騒なものを下げこちらに気付く。
「ジビカガイライの方か…」
異様な雰囲気の男が用があるのは惣一郎達で間違いない様だ…
「そうですが… 何か?」
ベンゾウも一応は警戒してる様子。
「夜分にすまぬ。私はセルロイの冒険者ギルドを仕切っている[サーズリ]と言う。昼間に海神の矛の報告を聞いたのだが、森でゴブリン討伐に居合わせたそうだな」
何この空気… なんかバレたのか?
「海神の3人はギルドでも中々の手練れ、あの3人に傷を作るゴブリンと聞いて違和感を覚え問い詰めたんじゃが口を割らなくてな。目撃情報はオークだったのだが… 何か知らないか?」
「その確認をこんな時間に? どうせここまで来るんだ、確認は済んでるのでしょ?」
「ふふふっ中々食えんな… 早馬を出しハイオークの群れの死骸を確認したのがつい先ほどでな、勘が当たっていればその場に居合わせた其方に聞くのが早かろうと宿を調べさせ… いや済まん。別に虚偽の報告を責めに来たんじゃ無いのだ」
「では、何をお聞きになりたいんですか?」
「いや見た者の話ではハイオークの王まで居たらしいのだが、人の身で本当にハイオークの王がやれるのかが、どうしても知りたくてな… 倒したんだろ? 単独で。調べたら王の傷は全て同じ一つの武器によるものだったそうだ」
ギルマスのサーズリは笑顔で喋りながら、上着を脱ぎ捨て、簡単に剣を抜く…
ただのバトルマニアだった。
面倒臭!
ため息を吐く惣一郎。
ベンゾウもやる気の様だ。
「ハァ… 殺さない様にね…」
すでに勝つ前提でお願いする惣一郎。
コクンと頷き、腰の小刀に手をかけるベンゾウは… 笑っていた。
こいつもバトルマニアだった…
リヴォイ達は早速ギルドに報告に行くとの事で、ゴブリンの耳を渡しここで別れる事にした。
「この命の御恩は一生忘れません! 本当にありがとうございます。約束は必ず守りますので安心して下さい!」
手を振り別れた惣一郎は、宿屋か倉庫を探しに向かう。
宿屋に着きクロもいる事を伝えると、外に貸し倉庫があるそうで、そこを借りる事にする。
流石は港町!
昨夜の事もあり寝不足気味なので、まだ早いがベッドで寝りたかった惣一郎は、倉庫に着くとテントを出し、すぐにベッドの中に潜り込む。
ベンゾウもつられてか大きなあくびをし、しれっと同じベットに潜り込む… Zzzz
目が覚めると、すっかり外は暗くなっていた。
まだ店もやってる様なので、夕食は魚を食べに街に繰り出す事にする。
夜でも賑わいを見せている港町。
街の中心地以外は船の積荷なんかを保管している倉庫が並んでいる。
冒険者を引退した人達が、その倉庫の警備の仕事に就いているそうだ。
中心地は飲み屋が多く、船乗りの様な酔った人達が道でも騒いでいた。
美味そうな匂いのする店にベンゾウが鼻から先に入って行くので、ここで夕食にしようと惣一郎も後を追う。
中に入ると「ソウイチロウ殿!」と声をかけられる。
見ると昼間別れた3人が酒を飲んでいた。
「偶然ですねぇ、せっかくだご一緒に。お礼もかねて払は任せてください!」
やや強引にリヴォイ達に拉致られる。
この店の魚料理は絶品との事で、ベンゾウの鼻も流石と言える。
リヴォイ達に注文を任せ、どんどん運ばれる料理に舌鼓をうつ惣一郎。
確かに勧めるだけの事はあった。
酒を飲みながらサヴォイが、赤い顔で話しかけて来る。
「ソウイチロウ殿の旅の目的はやはり[ガーデイル]ですか?」
ガーデイル?
この後の事は特に何も決めておらず、行き当たりばったりの惣一郎が聞き返す。
「ガーデイルとは?」
ここから船で東南にある[アースリア大陸]にある[コレイ王国]にはダンジョンがあり、そのダンジョンを囲む様に街が出来ているそうで、冒険者が各地から集まっていると言う。
その街の名がガーデイルらしい。
ダンジョンキターーー!っと喜ぶ前にアレを聞かないとだな…
「で、サヴォイ君… ダンジョンとはどういうもの?」
「ダンジョンとは、人を宝などで誘い込む魔物の一種です!」
この子、出来る子だ…
恐ろしい子!(白目)
聞き飽きた説明ありがとう!
でもまぁ、ダンジョンも悪くないかも!
見知らぬ土地で知り合った人達と飲む酒は、格別に美味い。
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
ご馳走になったお礼にと、地球産の傷薬を3人にあげ、倉庫に戻る惣一郎。
明日、ギルドで情報でも集めてみよう。
ほろ酔いで倉庫に戻ると、夜も更けた時間に男が立っていた。
長めの髪に体格の良い男は、腰から物騒なものを下げこちらに気付く。
「ジビカガイライの方か…」
異様な雰囲気の男が用があるのは惣一郎達で間違いない様だ…
「そうですが… 何か?」
ベンゾウも一応は警戒してる様子。
「夜分にすまぬ。私はセルロイの冒険者ギルドを仕切っている[サーズリ]と言う。昼間に海神の矛の報告を聞いたのだが、森でゴブリン討伐に居合わせたそうだな」
何この空気… なんかバレたのか?
「海神の3人はギルドでも中々の手練れ、あの3人に傷を作るゴブリンと聞いて違和感を覚え問い詰めたんじゃが口を割らなくてな。目撃情報はオークだったのだが… 何か知らないか?」
「その確認をこんな時間に? どうせここまで来るんだ、確認は済んでるのでしょ?」
「ふふふっ中々食えんな… 早馬を出しハイオークの群れの死骸を確認したのがつい先ほどでな、勘が当たっていればその場に居合わせた其方に聞くのが早かろうと宿を調べさせ… いや済まん。別に虚偽の報告を責めに来たんじゃ無いのだ」
「では、何をお聞きになりたいんですか?」
「いや見た者の話ではハイオークの王まで居たらしいのだが、人の身で本当にハイオークの王がやれるのかが、どうしても知りたくてな… 倒したんだろ? 単独で。調べたら王の傷は全て同じ一つの武器によるものだったそうだ」
ギルマスのサーズリは笑顔で喋りながら、上着を脱ぎ捨て、簡単に剣を抜く…
ただのバトルマニアだった。
面倒臭!
ため息を吐く惣一郎。
ベンゾウもやる気の様だ。
「ハァ… 殺さない様にね…」
すでに勝つ前提でお願いする惣一郎。
コクンと頷き、腰の小刀に手をかけるベンゾウは… 笑っていた。
こいつもバトルマニアだった…
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