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第五章
十三話 【船出!】
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明日にはこの街を… この国を離れるので、街をぶらつきながら帰る事にした。
露店で買った焼き魚を食いながら歩くベンゾウはボロボロとこぼし、それをクロが食べながら付いて歩く。
「ソウイチロウ殿!」
リヴォイとサヴォイの兄弟だ。
「聞きました、明日立たれるのですね! 御恩は一生忘れません。また帰ってきて下さいね、いつでも力になりますから!」
ええ子や!
また再会の約束をして別れた。
事情を知るギルマスにも挨拶していった方がいいか?っとそのままギルドに向かう。
受付の子にギルマスに会いたいと伝えると、裏の解体倉庫にいると言うので、そちらに向かう。
倉庫で職員と魔獣の解体をしてたギルマスに声をかける。
「おお、ソウイチロウ殿! ミトルには会えましたかな?」
ん?
「ターツルの事、聞きませんでしたか? うちじゃあれを倒せる者はおりませんからな、お恥ずかしい。嫁が困ってたので、ソウイチロウ殿に相談してみる様にと話したのですが…」
嫁だと… マジ?
嫌いだわぁ、急に嫌いになったわコイツ!
「あぁ昨日来ましたよ、サクッと倒してさっき届けて来ました」
「えっもうですか? さすがですな…」
「ええ、運が良かっただけですよ、運命なんて信じてませんがね!」
「は、はぁ…」
「では、明日には船が出ますので」
「そ、そうですか… 残念ですが本当に感謝しています。いい旅になる様、心から願っております。どうかお元気で」
「あなたもミトルさんと末永くお幸せに!」
「えっ? はぁ…」
ギルドを出る惣一郎は、涙で前が見えなかった…
倉庫に戻り惣一郎は食事の準備をしながら、曲がったククリ刀の事を考えていた。
流石にもう使えないか。
あの回転速度に耐える刃物は無いだろうか… 刃物… 回転… 回る… 寿司!
あぁ~寿司が食いたい。
惣一郎の集中力は続かなかった…
翌朝、朝食を済ませてから港に向かう。
天気も快晴、いい船出日和だ!
港で受付に乗船札を見せ、案内されたのは大きな帆船であった。
船に乗り込み個室に案内され入ると、板張りの狭い部屋に紐に吊るされたハンモックが2つあるだけの部屋だった。
「流石にテントは出せない広さだな」
大きな帆船の割に乗客は少なく、船の乗組員の方が多いぐらいであった。
個室も部屋数の2割も客は入っておらず、あとは下の階の大部屋になる。
ハンドベルが船中に鳴り響き、出港を知らせる。
甲板に出て港町を見ながら、この世界に来てからの事を思い出す…
騎士団のみんなに助けられ、ジュグルータさんに世話になり、ニールさんに学び、ベンゾウと出会った。
スワロは元気にしているだろうか?
ギルドの濃い人々、他にもたくさんの人との出会いがあった。
ピノもきっと立ち直ってくれるはずだ。
いつかまた、ここに帰って来よう!
鳴り響くベルの中、船はゆっくりと港を離れる。
行き先は、アースリア大陸のコレイ王国、港町チョイロ。
露店で買った焼き魚を食いながら歩くベンゾウはボロボロとこぼし、それをクロが食べながら付いて歩く。
「ソウイチロウ殿!」
リヴォイとサヴォイの兄弟だ。
「聞きました、明日立たれるのですね! 御恩は一生忘れません。また帰ってきて下さいね、いつでも力になりますから!」
ええ子や!
また再会の約束をして別れた。
事情を知るギルマスにも挨拶していった方がいいか?っとそのままギルドに向かう。
受付の子にギルマスに会いたいと伝えると、裏の解体倉庫にいると言うので、そちらに向かう。
倉庫で職員と魔獣の解体をしてたギルマスに声をかける。
「おお、ソウイチロウ殿! ミトルには会えましたかな?」
ん?
「ターツルの事、聞きませんでしたか? うちじゃあれを倒せる者はおりませんからな、お恥ずかしい。嫁が困ってたので、ソウイチロウ殿に相談してみる様にと話したのですが…」
嫁だと… マジ?
嫌いだわぁ、急に嫌いになったわコイツ!
「あぁ昨日来ましたよ、サクッと倒してさっき届けて来ました」
「えっもうですか? さすがですな…」
「ええ、運が良かっただけですよ、運命なんて信じてませんがね!」
「は、はぁ…」
「では、明日には船が出ますので」
「そ、そうですか… 残念ですが本当に感謝しています。いい旅になる様、心から願っております。どうかお元気で」
「あなたもミトルさんと末永くお幸せに!」
「えっ? はぁ…」
ギルドを出る惣一郎は、涙で前が見えなかった…
倉庫に戻り惣一郎は食事の準備をしながら、曲がったククリ刀の事を考えていた。
流石にもう使えないか。
あの回転速度に耐える刃物は無いだろうか… 刃物… 回転… 回る… 寿司!
あぁ~寿司が食いたい。
惣一郎の集中力は続かなかった…
翌朝、朝食を済ませてから港に向かう。
天気も快晴、いい船出日和だ!
港で受付に乗船札を見せ、案内されたのは大きな帆船であった。
船に乗り込み個室に案内され入ると、板張りの狭い部屋に紐に吊るされたハンモックが2つあるだけの部屋だった。
「流石にテントは出せない広さだな」
大きな帆船の割に乗客は少なく、船の乗組員の方が多いぐらいであった。
個室も部屋数の2割も客は入っておらず、あとは下の階の大部屋になる。
ハンドベルが船中に鳴り響き、出港を知らせる。
甲板に出て港町を見ながら、この世界に来てからの事を思い出す…
騎士団のみんなに助けられ、ジュグルータさんに世話になり、ニールさんに学び、ベンゾウと出会った。
スワロは元気にしているだろうか?
ギルドの濃い人々、他にもたくさんの人との出会いがあった。
ピノもきっと立ち直ってくれるはずだ。
いつかまた、ここに帰って来よう!
鳴り響くベルの中、船はゆっくりと港を離れる。
行き先は、アースリア大陸のコレイ王国、港町チョイロ。
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