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第七章
七話 【強襲】
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宝箱が現れ、モモが開けると中には青白く光るチェーンメイルが入っていた。
ダンジョン産だろう鎖帷子は、何かしらの魔法が付与されている様だった。
バオに聞くも、それどころでは無い様子。
「惣一郎! おかしいのです! 魔法の威力が上がっている!」
コクコク!
コレで杖作ったら、また化け物の完成かな……
奥の階段を降りて行き魔法陣の場所を過ぎると、寒さも和らいぎ、防寒着を脱ぐ。
バオ達は返却を渋るが、最後には諦めて返してもらった。
三階層に着く。
鼻をつく匂いが漂う広い洞窟の様だった。
所々に、体に悪そうな色の水溜りが出来ており、ブクブクと泡立って鼻を刺す匂いを撒き散らしていた。
「この階層は、長居すると体を壊す。先を急ぎましょう!」
有毒なのかな?
防毒マスクを人数分購入、犬用は無かった……
みんなに配り、付け方を教える。
クロにはまめに、キュアをかけよう。
モモのサーチで確認しながら進むと、カサカサ音が聞こえて来る。
段々と近づく音の正体が、一気に襲い掛かって来る。
現れた郵便ポスト並みの大きな赤いネズミの大群は、牙を剥き出し、噛みつこうと惣一郎の前で飛び跳ねる。
背後からモモの槍が惣一郎の顔のすぐ横を通り、ネズミを刺し落とす。
ベンゾウもすでに小刀で、他のネズミを両断していた。
遅れた惣一郎が4本のククリ刀を投げ置き、印を結ぶと、音を立て円盤が飛び立つ。
バオもビルゲンもさっきのボス戦で、魔力が足らなくなり、杖と弓を振り回す。
惣一郎の結界が範囲を広げ、バオ達は息をつくがネズミの勢いは収まらない!
ラッセル車の様に進む惣一郎。
円盤が回転を早め、ネズミを両断すると2個、3個と宝箱が出現するが、開けてる余裕が無い!
そのまま収納して後で確認しよう。
ベンゾウ達を今のうちに休ませ、惣一郎が魔力を振り絞って、結界を維持し続ける。
バオ達の魔力の回復までは見込めないが、息を整える時間は作れるだろう……
流石に惣一郎にも頭痛がしはじめ、円盤が勢いを無くす。
「ベンゾォォウ!」
円盤が力無く落ちると、ベンゾウとモモが前後に分かれ、斬りつけ、刺しまくるが、ネズミの物量に押されて行く。
倒したネズミがそのまま消えて行くのが救いであった。
激しい頭痛のする惣一郎は、ネットでネズミ用の忌避剤を買い慌てて噴射すると、ネズミの嫌がる匂いを撒き散らしす。
蜘蛛の子散らす様にネズミが逃げて行き、全員が安堵のため息を漏らす。
「凄い量だな…… ありゃ無理だわ」
「ベンゾウ、ハァハァ…… まだ戦える」
「もう……無理…です… ハァハァ」
「すまん惣一郎、魔力が……」
コクコク……
クゥ~ン(すまぬ、何も出来なかった……)
休まないと……
宝箱は全部で12個も出たが、何故か収納出来たのは7つだけだった。
惣一郎はスプレー撒きながら、前に重い足を出す。
バオの話では、この階層には[キャビック]と言うネズミしか出ないそうだが、こんな数は初めてで聞いたことも無いそうだ。
コレでは普通の冒険者では進めないだろう。
モモの案内で、近くの安全地帯を探す。
行き止まりの隅でテントを出して、周りに水で焚く忌避剤を置く。
一先ず回復を!っと、全員ベッドに倒れこむ。
惣一郎が目を覚ますと、バオとビルゲンが先に起きていた。
震えるビルゲンをバオが心配している。
「大丈夫か?」
「ええ、彼女の魔力が今、共鳴しているだけなので、少しすれば落ち着きます」
何のこっちゃ分からんが、心配は無いって事か?
それならと惣一郎は黙って食事の準備をする。
大分魔力は戻った様だった……
ダンジョン産だろう鎖帷子は、何かしらの魔法が付与されている様だった。
バオに聞くも、それどころでは無い様子。
「惣一郎! おかしいのです! 魔法の威力が上がっている!」
コクコク!
コレで杖作ったら、また化け物の完成かな……
奥の階段を降りて行き魔法陣の場所を過ぎると、寒さも和らいぎ、防寒着を脱ぐ。
バオ達は返却を渋るが、最後には諦めて返してもらった。
三階層に着く。
鼻をつく匂いが漂う広い洞窟の様だった。
所々に、体に悪そうな色の水溜りが出来ており、ブクブクと泡立って鼻を刺す匂いを撒き散らしていた。
「この階層は、長居すると体を壊す。先を急ぎましょう!」
有毒なのかな?
防毒マスクを人数分購入、犬用は無かった……
みんなに配り、付け方を教える。
クロにはまめに、キュアをかけよう。
モモのサーチで確認しながら進むと、カサカサ音が聞こえて来る。
段々と近づく音の正体が、一気に襲い掛かって来る。
現れた郵便ポスト並みの大きな赤いネズミの大群は、牙を剥き出し、噛みつこうと惣一郎の前で飛び跳ねる。
背後からモモの槍が惣一郎の顔のすぐ横を通り、ネズミを刺し落とす。
ベンゾウもすでに小刀で、他のネズミを両断していた。
遅れた惣一郎が4本のククリ刀を投げ置き、印を結ぶと、音を立て円盤が飛び立つ。
バオもビルゲンもさっきのボス戦で、魔力が足らなくなり、杖と弓を振り回す。
惣一郎の結界が範囲を広げ、バオ達は息をつくがネズミの勢いは収まらない!
ラッセル車の様に進む惣一郎。
円盤が回転を早め、ネズミを両断すると2個、3個と宝箱が出現するが、開けてる余裕が無い!
そのまま収納して後で確認しよう。
ベンゾウ達を今のうちに休ませ、惣一郎が魔力を振り絞って、結界を維持し続ける。
バオ達の魔力の回復までは見込めないが、息を整える時間は作れるだろう……
流石に惣一郎にも頭痛がしはじめ、円盤が勢いを無くす。
「ベンゾォォウ!」
円盤が力無く落ちると、ベンゾウとモモが前後に分かれ、斬りつけ、刺しまくるが、ネズミの物量に押されて行く。
倒したネズミがそのまま消えて行くのが救いであった。
激しい頭痛のする惣一郎は、ネットでネズミ用の忌避剤を買い慌てて噴射すると、ネズミの嫌がる匂いを撒き散らしす。
蜘蛛の子散らす様にネズミが逃げて行き、全員が安堵のため息を漏らす。
「凄い量だな…… ありゃ無理だわ」
「ベンゾウ、ハァハァ…… まだ戦える」
「もう……無理…です… ハァハァ」
「すまん惣一郎、魔力が……」
コクコク……
クゥ~ン(すまぬ、何も出来なかった……)
休まないと……
宝箱は全部で12個も出たが、何故か収納出来たのは7つだけだった。
惣一郎はスプレー撒きながら、前に重い足を出す。
バオの話では、この階層には[キャビック]と言うネズミしか出ないそうだが、こんな数は初めてで聞いたことも無いそうだ。
コレでは普通の冒険者では進めないだろう。
モモの案内で、近くの安全地帯を探す。
行き止まりの隅でテントを出して、周りに水で焚く忌避剤を置く。
一先ず回復を!っと、全員ベッドに倒れこむ。
惣一郎が目を覚ますと、バオとビルゲンが先に起きていた。
震えるビルゲンをバオが心配している。
「大丈夫か?」
「ええ、彼女の魔力が今、共鳴しているだけなので、少しすれば落ち着きます」
何のこっちゃ分からんが、心配は無いって事か?
それならと惣一郎は黙って食事の準備をする。
大分魔力は戻った様だった……
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