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第十六章
二十六話 【ビジネスとエコノミー】
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惣一郎はみんなに、プロテクターなどの防具を配ると、施設長のギドに事情を説明する。
先ずは、フロスト諸島にある施設[ゴーラルド街]へ門を開くので待って欲しいと言われる。
「ツナマヨ、ミコ、無理はするなよ! 危険とわかったら足止めだけに集中してくれ。サーズリを通して連絡くれればこっちが済み次第、応援に向う」
「了解した。だが心配することはない! 相手は一匹だ」
「ああ、逆にコッチがさっさと終わらせて応援に行ってやるよ!」
「あんまり舐めてかかるなよ! 殺虫剤も必ず使うんだぞ」
「あいよ! 任せておけ」
ギドの案内で光出す魔法陣へと、先行チームが討伐に向かった。
連絡用の魔導具、また増やさないとな~
続いて魔法陣は、グビノ国にある[サイの街]へと繋がる。
「行くぞ」
「「「 おお~! 」」」
光に包まれて訪れたサイの街にある施設は、ギルドの地下であった。
「お疲れさん。ここのギルド長をしている[ピルグラ]だ。よろしく頼むよ! 厄災は今、冒険者達によるグラマラの煙での誘導で、西のキキトの町手前80kmの位置をゆっくりと進行中だ」
年齢不詳の牛の獣人の男は、大きな体を狭そうな地下室に収めている。
「ジビカガイライの惣一郎だ。直ぐに西に向かう、町の避難は済んでるのか?」
ピルグラは狭い階段を登りながら、避難は無事済んでいると答え、階段を登り切ると、階段はギルドの裏庭に通じていた。
さて、移動はどうするか……
馬を借りて行くか、荷車を連結させるか。
「クロ、荷車もう一台追加しても問題ないか?」
「ああ、貴様の荷車なら何台でも引けるだろう…… が、礼はしろよ」
コイツ喋る様になって、ホント生意気になったな……
まぁ、礼はするがね。
惣一郎は荷車を出し、後ろにもう一台繋げる。
「じゃピルグラ、行ってくる。帰りも頼むよ!」
軽く手を振り荷車に乗り込むと、急いで向かい始める。
クロの引く荷車の快適さに、スーサイド・キップスが驚きを隠せずにいた。
「エリリンテで買った荷車より、全然いいぞ!」
「ああ、最近流行りの馬車より、全然速いんじゃないか?」
木々が生い茂る森の、西へ続く道をクロの荷車列車が、悪路をものともせずスピードを上げて行く。
サイの街から少し離れると、ベルフが狼を連れ現れる。
久しぶりに遭うベルフは可愛く見えた。
が、クロが吠えると林へと姿を隠す。
威嚇だけで追払うとは、クロも成長したな~
荷車は速度を緩める事もなく、進み続けた。
一方、先に転移門を通ったゴリラング・ログとクルセウスの両チームは、ゴーラルド街の施設からギルマスと合流し、詳細を確認する。
被害に遭った街はここから大分距離があるそうで、ギルドで馬と馬車を借り南東にある[ゴミヤ]と言う変な名前の街に向かっていた。
御者をギコルとガオが務め、馬車の中はすし詰め状態であった。
「狭いって!」
「我慢しろ」
「トーマがひとりで場所をとり過ぎなのじゃ!」
「仕方あるまい、どうしろと言うのだ!」
「屋根の上が空いてるぞ」
「ええい辞めんか、余計に暑苦しいぞ!」
「我慢しろ!」
馬を休ませながら、まる二日はかかるだろう距離を進む。
先ずは、フロスト諸島にある施設[ゴーラルド街]へ門を開くので待って欲しいと言われる。
「ツナマヨ、ミコ、無理はするなよ! 危険とわかったら足止めだけに集中してくれ。サーズリを通して連絡くれればこっちが済み次第、応援に向う」
「了解した。だが心配することはない! 相手は一匹だ」
「ああ、逆にコッチがさっさと終わらせて応援に行ってやるよ!」
「あんまり舐めてかかるなよ! 殺虫剤も必ず使うんだぞ」
「あいよ! 任せておけ」
ギドの案内で光出す魔法陣へと、先行チームが討伐に向かった。
連絡用の魔導具、また増やさないとな~
続いて魔法陣は、グビノ国にある[サイの街]へと繋がる。
「行くぞ」
「「「 おお~! 」」」
光に包まれて訪れたサイの街にある施設は、ギルドの地下であった。
「お疲れさん。ここのギルド長をしている[ピルグラ]だ。よろしく頼むよ! 厄災は今、冒険者達によるグラマラの煙での誘導で、西のキキトの町手前80kmの位置をゆっくりと進行中だ」
年齢不詳の牛の獣人の男は、大きな体を狭そうな地下室に収めている。
「ジビカガイライの惣一郎だ。直ぐに西に向かう、町の避難は済んでるのか?」
ピルグラは狭い階段を登りながら、避難は無事済んでいると答え、階段を登り切ると、階段はギルドの裏庭に通じていた。
さて、移動はどうするか……
馬を借りて行くか、荷車を連結させるか。
「クロ、荷車もう一台追加しても問題ないか?」
「ああ、貴様の荷車なら何台でも引けるだろう…… が、礼はしろよ」
コイツ喋る様になって、ホント生意気になったな……
まぁ、礼はするがね。
惣一郎は荷車を出し、後ろにもう一台繋げる。
「じゃピルグラ、行ってくる。帰りも頼むよ!」
軽く手を振り荷車に乗り込むと、急いで向かい始める。
クロの引く荷車の快適さに、スーサイド・キップスが驚きを隠せずにいた。
「エリリンテで買った荷車より、全然いいぞ!」
「ああ、最近流行りの馬車より、全然速いんじゃないか?」
木々が生い茂る森の、西へ続く道をクロの荷車列車が、悪路をものともせずスピードを上げて行く。
サイの街から少し離れると、ベルフが狼を連れ現れる。
久しぶりに遭うベルフは可愛く見えた。
が、クロが吠えると林へと姿を隠す。
威嚇だけで追払うとは、クロも成長したな~
荷車は速度を緩める事もなく、進み続けた。
一方、先に転移門を通ったゴリラング・ログとクルセウスの両チームは、ゴーラルド街の施設からギルマスと合流し、詳細を確認する。
被害に遭った街はここから大分距離があるそうで、ギルドで馬と馬車を借り南東にある[ゴミヤ]と言う変な名前の街に向かっていた。
御者をギコルとガオが務め、馬車の中はすし詰め状態であった。
「狭いって!」
「我慢しろ」
「トーマがひとりで場所をとり過ぎなのじゃ!」
「仕方あるまい、どうしろと言うのだ!」
「屋根の上が空いてるぞ」
「ええい辞めんか、余計に暑苦しいぞ!」
「我慢しろ!」
馬を休ませながら、まる二日はかかるだろう距離を進む。
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