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第十七章
八話 【災いの主】
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ネウロを追って来たベリルは、そのネウロに見向きもせず、街を破壊し始める。
逃げ惑う町の人々。
膝を突き、絶望に打たれるネウロ。
俺は何を蘇らせてしまったのだろうと……
目の前で町を破壊していくベリルは、楽しんでいる様だった。
町の冒険者達が、一丸となって立ち向かう。
腐ってもダンジョンの町。
冒険者の質も他とは違う。
向かって来る小さな生き物から、戦いを学ぶベリル。
冒険者達も町を守る為、必死だった。
だが、最初に破壊されてしまったギルド。
他所から応援を呼ぶことも出来ない。
運はそんな冒険者達の味方ではなかった。
町の人々を逃そうと動き出すが、ベリルは誰も街から逃がさない様、ムカデを呼び出し町を囲む。
数十匹のムカデは町を囲むと、出て行こうとする者だけを襲い食べる。
厄災に乗り、町を破壊していくベリル。
だが陽が落ちると、二匹の厄災と共に姿を消した。
何処に消えたか分からない。
生き残った人々が、瓦礫の中から集まり救助が始まる。
ネウロも自分の責任と、町の人々の救助に動き出す。
生き残った冒険者達も、なんとか町の人を逃そうと動くが、ムカデは夜も町を見張っていた。
襲っては来ない。
ベリルの命令だろう、逃げようとする者だけを襲う。
生き残った人々を連れ、冒険者達はダンジョンに逃げ込み始める。
ベリルが姿を消した夜のうちに……
翌朝、日の出と共に現れたベリルは、町に人がいなくなった事に気付くと、一気に興味を無くしたのか、また姿を消した。
隠れ残ったネウロが瓦礫と化した町に、絶望する。
自分のせいだと……
涙を流しながら瓦礫をかき分け、生存者を探す。
俺が逃げる事は許されないと。
悲しみの中、町を徘徊するネウロ。
その2日後。
十数人の鎧を着た者達が、町の外でムカデと戦っていた。
ムカデの数は二匹だけだった。
ネウロはこの事を伝えないといけないと、走り出す。
誰かがベリルを止めなければ、他の町も被害に遭う!
見事ムカデを倒した騎士達が町の中に入ると、ベリルが二匹の厄災を連れ、また現れる!
騎士達は勇敢に戦う!
ネウロはベリルに止める様、叫び続ける!
勇敢に戦う騎士達は強かった。
町の冒険者達よりも!
ベリルも楽しそうだった。
厄災の一匹に傷を負わせるも、徐々に倒れていく騎士達。
ネウロの叫びも届かない。
生き残った騎士達は一人を逃がそうと、必死に戦う!
その馬に乗った騎士に、ベリルの剣が飛ぶ。
厄災のツノで出来た剣は、逃がそうと庇うネウロを貫き、その騎士の脇腹を掠める。
消えゆく意識の中で、馬が逃げ切った事を見届けると意識を失くす。
意識が戻った時、ネウロは背中に傷を負った鎧の騎士だった。
悪夢は続く……
立っている騎士は7人だけになっていた。
「ハァハァ、団長! どうする!」
俺の事だろうか?
身体が上手く動かない……
転生のせいか、背中の傷のせいなのか。
以前は転生に儀式的な準備が必要だった。
だが、転生を繰り返しているうちに、魂がこの世界に定着したのか、近くの遺体に勝手に転生を繰り返す様になった。
死ぬ事が出来なくなったネウロ。
俺が犠牲になり、生き残った騎士達だけでも逃さねば……
「ダ、ダンジョンだ! ダンジョンに逃げ込め」
槍を支えに立ち上がるネウロ。
騎士達が逃げる時間を稼がないと!
ひとり逃した事に腹を立てているかと思っていたが、ベリルには興味がない様子であった。
槍の使い方は体が覚えている。
だが、槍の支えなしに立つのがやっとであった。
すると騎士の一人が、
「サリーワイズ! 団長を連れて先に行け!」
そう言うと剣から炎を出し、厄災に斬りかかる騎士!
ネウロは女騎士に抱えられ、ダンジョンの中に飛び込む。
逃げ延びたのは5人。
追いかけて来ない所を見ると、入り口を塞がれたのだろうと………
「それで、ここにいると?」
「ああ、だが騎士のうち二人は、その時の傷が深く、ダンジョン内での戦闘で……」
おいおい、なんちゅう展開だ……
逃げ惑う町の人々。
膝を突き、絶望に打たれるネウロ。
俺は何を蘇らせてしまったのだろうと……
目の前で町を破壊していくベリルは、楽しんでいる様だった。
町の冒険者達が、一丸となって立ち向かう。
腐ってもダンジョンの町。
冒険者の質も他とは違う。
向かって来る小さな生き物から、戦いを学ぶベリル。
冒険者達も町を守る為、必死だった。
だが、最初に破壊されてしまったギルド。
他所から応援を呼ぶことも出来ない。
運はそんな冒険者達の味方ではなかった。
町の人々を逃そうと動き出すが、ベリルは誰も街から逃がさない様、ムカデを呼び出し町を囲む。
数十匹のムカデは町を囲むと、出て行こうとする者だけを襲い食べる。
厄災に乗り、町を破壊していくベリル。
だが陽が落ちると、二匹の厄災と共に姿を消した。
何処に消えたか分からない。
生き残った人々が、瓦礫の中から集まり救助が始まる。
ネウロも自分の責任と、町の人々の救助に動き出す。
生き残った冒険者達も、なんとか町の人を逃そうと動くが、ムカデは夜も町を見張っていた。
襲っては来ない。
ベリルの命令だろう、逃げようとする者だけを襲う。
生き残った人々を連れ、冒険者達はダンジョンに逃げ込み始める。
ベリルが姿を消した夜のうちに……
翌朝、日の出と共に現れたベリルは、町に人がいなくなった事に気付くと、一気に興味を無くしたのか、また姿を消した。
隠れ残ったネウロが瓦礫と化した町に、絶望する。
自分のせいだと……
涙を流しながら瓦礫をかき分け、生存者を探す。
俺が逃げる事は許されないと。
悲しみの中、町を徘徊するネウロ。
その2日後。
十数人の鎧を着た者達が、町の外でムカデと戦っていた。
ムカデの数は二匹だけだった。
ネウロはこの事を伝えないといけないと、走り出す。
誰かがベリルを止めなければ、他の町も被害に遭う!
見事ムカデを倒した騎士達が町の中に入ると、ベリルが二匹の厄災を連れ、また現れる!
騎士達は勇敢に戦う!
ネウロはベリルに止める様、叫び続ける!
勇敢に戦う騎士達は強かった。
町の冒険者達よりも!
ベリルも楽しそうだった。
厄災の一匹に傷を負わせるも、徐々に倒れていく騎士達。
ネウロの叫びも届かない。
生き残った騎士達は一人を逃がそうと、必死に戦う!
その馬に乗った騎士に、ベリルの剣が飛ぶ。
厄災のツノで出来た剣は、逃がそうと庇うネウロを貫き、その騎士の脇腹を掠める。
消えゆく意識の中で、馬が逃げ切った事を見届けると意識を失くす。
意識が戻った時、ネウロは背中に傷を負った鎧の騎士だった。
悪夢は続く……
立っている騎士は7人だけになっていた。
「ハァハァ、団長! どうする!」
俺の事だろうか?
身体が上手く動かない……
転生のせいか、背中の傷のせいなのか。
以前は転生に儀式的な準備が必要だった。
だが、転生を繰り返しているうちに、魂がこの世界に定着したのか、近くの遺体に勝手に転生を繰り返す様になった。
死ぬ事が出来なくなったネウロ。
俺が犠牲になり、生き残った騎士達だけでも逃さねば……
「ダ、ダンジョンだ! ダンジョンに逃げ込め」
槍を支えに立ち上がるネウロ。
騎士達が逃げる時間を稼がないと!
ひとり逃した事に腹を立てているかと思っていたが、ベリルには興味がない様子であった。
槍の使い方は体が覚えている。
だが、槍の支えなしに立つのがやっとであった。
すると騎士の一人が、
「サリーワイズ! 団長を連れて先に行け!」
そう言うと剣から炎を出し、厄災に斬りかかる騎士!
ネウロは女騎士に抱えられ、ダンジョンの中に飛び込む。
逃げ延びたのは5人。
追いかけて来ない所を見ると、入り口を塞がれたのだろうと………
「それで、ここにいると?」
「ああ、だが騎士のうち二人は、その時の傷が深く、ダンジョン内での戦闘で……」
おいおい、なんちゅう展開だ……
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