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お仕事の時間ですよ 3
+王宮騎士物語 第33話
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知らせを聞いて、つい、かーっとなって暴走してしまった。全力で駆け続け、河を越えようと水の中に入った。冷たい………待って……私は何処へいこうとしているのかな?…………
何も考えずに知らない土地を走り続けて、問題が解決するわけはない。ちょっと、落ち着いて、考えよう。喉も乾いていたし、水を飲み、河から出た。改めて周りを見た。
ここ、何処。しまった……私ってば考えなし。バカだ。
闇雲に走ってもハンスの居場所が解らなければたどり着きようがない。あーどうしよう。情報を集めてから来ればよかった。困った……進むにしても、どの方向?
だって、仕方ないじゃない……ハンスは可愛い。大好き。私の言葉は通じないけれど、気持ちは通じていると思う。鬣を梳いてくれる手はとても優しい。いつも一緒にいる、あの黒いクロードには言葉が通じるのに、どうして愛するハンスには聞こえてくれないのかしら。どんなにこの胸がときめいているか、愛しているか、私の言葉を人伝に聞いているハンスの微笑みに……きゅんきゅんするぅ~
そうよ、クロード!あいつ腹立つわぁ、どんなに愛しているかハンスに伝えてって、何度も私が一生懸命お願いしても、伝えてくれないんだから。十回頼んでようやく一度伝えてくれる。それなのに「おい、ハンス、グリーン嬢が好きだってさ。」ええ?もう!もう!ばかクロード!好きの一言で済ませないでよ、ハンスのサラサラな妖精の手によって梳かれた美しい髪、プックリ艶々なキスしたくなるような唇、パッチリ開いた潤んだ瞳は私の宝石、王子様のような優雅な振る舞いに、私っ…きゅぅぅとなるぅ、耳元に囁かれると身体から力が抜けそう幸せ~ハンスはどこをとっても、素的素的素的素的~。もっと、伝えてよどんなに私がハンスを愛しているか~それを好きの一言でぇ~?今度会ったら蹴ってやる、……あ、……クロード……そうよ、クロードを探せばハンスも一緒にいるはず!
『クロード!クロード!アンタドコよ!王女と一緒にいるの?返事しなさいよ!ハンスの居場所を教えて!』
第七部隊と各部隊に配属されている通信部の面々が一斉に頭を抱えてうずくまった。
「……グリーン……アイツは……やめろ……大音量で無差別遠話飛ばしやがって…思考全部…情報筒抜けだぞ……誰か近くにいる奴……止めに行け!………」
フォムボトルが叫んだ。
普段はフォムボトルとクロードとくらいしか、会話ができないグリーンだが、感情が高まると誰彼なしに一方的に思念を叩きつける。力の弱い能力者はその強力な念を受けると酔って体調を崩してしまう。
「グリーン!ちょっと、落ち着け!なあ!」
フォムボトルが呼びかけるが聞く耳を持たないグリーン。
『クロード!ドコ!返事してよ!…わわ!……え?』
その声を最後にグリーンの声は聞こえなくなった。
「?グリーン?おい、グリーン!どうした?」
項がピリピリする。グリーンの身に何か起こったのだと、フォムボトルの勘が告げていた。
何も考えずに知らない土地を走り続けて、問題が解決するわけはない。ちょっと、落ち着いて、考えよう。喉も乾いていたし、水を飲み、河から出た。改めて周りを見た。
ここ、何処。しまった……私ってば考えなし。バカだ。
闇雲に走ってもハンスの居場所が解らなければたどり着きようがない。あーどうしよう。情報を集めてから来ればよかった。困った……進むにしても、どの方向?
だって、仕方ないじゃない……ハンスは可愛い。大好き。私の言葉は通じないけれど、気持ちは通じていると思う。鬣を梳いてくれる手はとても優しい。いつも一緒にいる、あの黒いクロードには言葉が通じるのに、どうして愛するハンスには聞こえてくれないのかしら。どんなにこの胸がときめいているか、愛しているか、私の言葉を人伝に聞いているハンスの微笑みに……きゅんきゅんするぅ~
そうよ、クロード!あいつ腹立つわぁ、どんなに愛しているかハンスに伝えてって、何度も私が一生懸命お願いしても、伝えてくれないんだから。十回頼んでようやく一度伝えてくれる。それなのに「おい、ハンス、グリーン嬢が好きだってさ。」ええ?もう!もう!ばかクロード!好きの一言で済ませないでよ、ハンスのサラサラな妖精の手によって梳かれた美しい髪、プックリ艶々なキスしたくなるような唇、パッチリ開いた潤んだ瞳は私の宝石、王子様のような優雅な振る舞いに、私っ…きゅぅぅとなるぅ、耳元に囁かれると身体から力が抜けそう幸せ~ハンスはどこをとっても、素的素的素的素的~。もっと、伝えてよどんなに私がハンスを愛しているか~それを好きの一言でぇ~?今度会ったら蹴ってやる、……あ、……クロード……そうよ、クロードを探せばハンスも一緒にいるはず!
『クロード!クロード!アンタドコよ!王女と一緒にいるの?返事しなさいよ!ハンスの居場所を教えて!』
第七部隊と各部隊に配属されている通信部の面々が一斉に頭を抱えてうずくまった。
「……グリーン……アイツは……やめろ……大音量で無差別遠話飛ばしやがって…思考全部…情報筒抜けだぞ……誰か近くにいる奴……止めに行け!………」
フォムボトルが叫んだ。
普段はフォムボトルとクロードとくらいしか、会話ができないグリーンだが、感情が高まると誰彼なしに一方的に思念を叩きつける。力の弱い能力者はその強力な念を受けると酔って体調を崩してしまう。
「グリーン!ちょっと、落ち着け!なあ!」
フォムボトルが呼びかけるが聞く耳を持たないグリーン。
『クロード!ドコ!返事してよ!…わわ!……え?』
その声を最後にグリーンの声は聞こえなくなった。
「?グリーン?おい、グリーン!どうした?」
項がピリピリする。グリーンの身に何か起こったのだと、フォムボトルの勘が告げていた。
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