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お仕事の時間ですよ 3
+王宮騎士物語 第45話 魔女の記憶
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ああ、竜巻のシーンだわ。でもずいぶん違うわね……湖?ハンスの傷も軽症だし、怪我した所も違う……
雷が鳴り、急に氷の粒が空から降ってきた。
黒い雲はみるみる大きくなり、近づいてくる。
辺りには雹を避ける場所はなく、この先にある湖の休憩所を急ぎ目指す。しかし……
強い風に隊列は乱れ、王女の乗る馬車に隊長、クロードとハンスがぴったり並走し、一塊になって、スピードを上げる。他の者達は向かい風に阻まれ進めない。
竜巻の縦に伸びた渦が王女の乗った馬車に近づき、宙を舞った。
「王女様!」
同時にクロード達も巻き上がる。
「うわああ!」
『ハンス!』
「!」
手綱を離して浮き上がるハンスをグリーンが助けようと見上げ力を解放する。
クロードは上空に一気に高く持ち上げられた自らと王女の馬車の周りの空間に狙いを定め、風を切り裂き、地面に下ろそうと力を発する。
『あぶないクロード!』
どこからか声がして黒い一陣の風が辺りを包んだ。
それら全てが同じ時に起こった。
一面は真っ黒に染まり、何もなくなっていた。
泣き声が聞こえる。
後悔の涙。
真っ黒な地面に伏せ、泣き続ける黒い塊。その胸を締め付ける声にマリーも涙を流す。
『マリー、帰りましょう。』
エリーの手がマリーを導き、黒い塊から離れた。
「これは……今見た光景は……」
『沢山ある中の……一つの選択。これは彼女の悪夢なの。』
「……彼女の……記憶………国を滅ぼしてしまうほどの……」
『森の魔女の記憶……』
雷が鳴り、急に氷の粒が空から降ってきた。
黒い雲はみるみる大きくなり、近づいてくる。
辺りには雹を避ける場所はなく、この先にある湖の休憩所を急ぎ目指す。しかし……
強い風に隊列は乱れ、王女の乗る馬車に隊長、クロードとハンスがぴったり並走し、一塊になって、スピードを上げる。他の者達は向かい風に阻まれ進めない。
竜巻の縦に伸びた渦が王女の乗った馬車に近づき、宙を舞った。
「王女様!」
同時にクロード達も巻き上がる。
「うわああ!」
『ハンス!』
「!」
手綱を離して浮き上がるハンスをグリーンが助けようと見上げ力を解放する。
クロードは上空に一気に高く持ち上げられた自らと王女の馬車の周りの空間に狙いを定め、風を切り裂き、地面に下ろそうと力を発する。
『あぶないクロード!』
どこからか声がして黒い一陣の風が辺りを包んだ。
それら全てが同じ時に起こった。
一面は真っ黒に染まり、何もなくなっていた。
泣き声が聞こえる。
後悔の涙。
真っ黒な地面に伏せ、泣き続ける黒い塊。その胸を締め付ける声にマリーも涙を流す。
『マリー、帰りましょう。』
エリーの手がマリーを導き、黒い塊から離れた。
「これは……今見た光景は……」
『沢山ある中の……一つの選択。これは彼女の悪夢なの。』
「……彼女の……記憶………国を滅ぼしてしまうほどの……」
『森の魔女の記憶……』
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