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黒の国の王子
王宮騎士物語 第69話 末永く……
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セリーヌはミライとの再会にボロボロ泣いて、落ち着いてから、部屋の中を見回した。両親と黒い髪の女性が抱きあって泣いている。ん?………誰?………
「あ、そうだ、王女の結婚式は?」
自分が王女として結婚するはずだったと思い出しミライを見上げると、ニッコリ笑って腰を抱く彼は窓際まで手を引いて行った。
そこから見えたのはバルコニーから民衆に手を振る王女とクロードの姿。
「式は無事終ったよ。ソフィーナ王女とクロード王子のね。」
「そう…よかった…シャノアの王子はやっぱり、クロードだったのね。でも、クロードの相手はエリーじゃなかった?」
「そうか……台本の変更を君は知らなかったんだね……」
「ああ、セリーヌが事故にあって、物語の変更があったのね。私の知ってる物語は、エリーがシャノアに行って、クロードと結婚するはずだった。王女とハンスが惹かれ合うとセリーヌとミライが付き合って、その結果が事故……なら、王女とクロードがくっつけば……セリーヌが死なずにすむかな~と思って……そうだ、セリーヌは目覚めたの?………ソフィーナ王女は目が覚めたのよね。」
「セリーヌは目覚めたよ。……そうか……君の力だったんだね。君の未来を変える力は凄い!」
「良かった~。あ、そうだ!ハンス、足は?……怪我は?……ああ……治っているのね……良かった……」
セリーヌは今気付いたように、ミライが両足でしっかり立つ姿を見て、胸をなでおろした。
「エリー……いや、マリーか?良かったな、マリー。」
ハマーがマリーを潤む目頭をハンカチで押さえ、抱き締めた。
「お父様……」
「マリー。おめでとう。セリーヌって名前だったのね。」
「お母様………」
「おめでとう……」
黒い髪の女性が、手を出した。セリーヌはそれが誰かわからずに、誰?と、ハンスを見上げた。
「お久しぶりです。森の魔女……マリーのお母様ですよね?」
ミライがクレッセリアに微笑みかける。クロードと一緒に出会った魔女の姿は、年月がたっても、変わっていなかった。
「えっ!?」
セリーヌはブリジットとハマーを見て、クレッセリアを見た。
「えっ!?」
そして、もう一度ハンスを見上げた。ハンスは頷き、セリーヌの身体をクレッセリアの方に押し出した。
「大きくなったね~マリーちゃん!産みの母さんだよ。」
「え~っっ?」
その時、大きな音と共に扉が開いた。
「エリー!!」
「サーバス様!?」
走り寄って抱き上げようとしたが、その手はセリーヌには届かず空を切った。既にクレッセリアにくるりとセリーヌが抱き取られていたためだ。
「セリア!何で邪魔する!」
「私が先!ね~マリー。母さんと呼んで~ふふ。」
「え?」
「いやいや、先に私を父と呼んでくれ………マリー……」
クレッセリアとサーバスに挟まれて頭が混乱するセリーヌ。
「えええ?」
「王女の結婚式に出ていたから遅れてしまった。マリー、そこの男との……もう誓いは終わったのか?ああ、間に合わなかったのかぁぁ?」
「え~!?サーバス様が?え?」
「母さんと呼んで~」
混乱するセリーヌを遠巻きに見ながら、あ、初めまして、前世『ミライ』のハンスと申します。ああ、母のブリジットです。ハマーです。末永くお願いいたします。よろしくお願いいたします。と王弟と魔女を気にせず両親に挨拶するミライ。
「お願い、誰か説明して~」
セリーヌの声が響いていた。
「あ、そうだ、王女の結婚式は?」
自分が王女として結婚するはずだったと思い出しミライを見上げると、ニッコリ笑って腰を抱く彼は窓際まで手を引いて行った。
そこから見えたのはバルコニーから民衆に手を振る王女とクロードの姿。
「式は無事終ったよ。ソフィーナ王女とクロード王子のね。」
「そう…よかった…シャノアの王子はやっぱり、クロードだったのね。でも、クロードの相手はエリーじゃなかった?」
「そうか……台本の変更を君は知らなかったんだね……」
「ああ、セリーヌが事故にあって、物語の変更があったのね。私の知ってる物語は、エリーがシャノアに行って、クロードと結婚するはずだった。王女とハンスが惹かれ合うとセリーヌとミライが付き合って、その結果が事故……なら、王女とクロードがくっつけば……セリーヌが死なずにすむかな~と思って……そうだ、セリーヌは目覚めたの?………ソフィーナ王女は目が覚めたのよね。」
「セリーヌは目覚めたよ。……そうか……君の力だったんだね。君の未来を変える力は凄い!」
「良かった~。あ、そうだ!ハンス、足は?……怪我は?……ああ……治っているのね……良かった……」
セリーヌは今気付いたように、ミライが両足でしっかり立つ姿を見て、胸をなでおろした。
「エリー……いや、マリーか?良かったな、マリー。」
ハマーがマリーを潤む目頭をハンカチで押さえ、抱き締めた。
「お父様……」
「マリー。おめでとう。セリーヌって名前だったのね。」
「お母様………」
「おめでとう……」
黒い髪の女性が、手を出した。セリーヌはそれが誰かわからずに、誰?と、ハンスを見上げた。
「お久しぶりです。森の魔女……マリーのお母様ですよね?」
ミライがクレッセリアに微笑みかける。クロードと一緒に出会った魔女の姿は、年月がたっても、変わっていなかった。
「えっ!?」
セリーヌはブリジットとハマーを見て、クレッセリアを見た。
「えっ!?」
そして、もう一度ハンスを見上げた。ハンスは頷き、セリーヌの身体をクレッセリアの方に押し出した。
「大きくなったね~マリーちゃん!産みの母さんだよ。」
「え~っっ?」
その時、大きな音と共に扉が開いた。
「エリー!!」
「サーバス様!?」
走り寄って抱き上げようとしたが、その手はセリーヌには届かず空を切った。既にクレッセリアにくるりとセリーヌが抱き取られていたためだ。
「セリア!何で邪魔する!」
「私が先!ね~マリー。母さんと呼んで~ふふ。」
「え?」
「いやいや、先に私を父と呼んでくれ………マリー……」
クレッセリアとサーバスに挟まれて頭が混乱するセリーヌ。
「えええ?」
「王女の結婚式に出ていたから遅れてしまった。マリー、そこの男との……もう誓いは終わったのか?ああ、間に合わなかったのかぁぁ?」
「え~!?サーバス様が?え?」
「母さんと呼んで~」
混乱するセリーヌを遠巻きに見ながら、あ、初めまして、前世『ミライ』のハンスと申します。ああ、母のブリジットです。ハマーです。末永くお願いいたします。よろしくお願いいたします。と王弟と魔女を気にせず両親に挨拶するミライ。
「お願い、誰か説明して~」
セリーヌの声が響いていた。
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