緊急事態!VRMMO”久遠の大陸”に閉じ込められた俺

羽兎里

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第一章 バグ編

欲求不満 解消

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さて、サリューも来たことだし、何の心配なく遊べるぞー!
あまり無茶しないようにとお達しが来たようだけど、大丈夫だよ。
だってこっちにはサリューがいるんだぜ。

「サリュー、俺もう限界。
狩に行こう。何処でもいいからさ。
何だったら屍の森でもいいよ。」

「お前何言ってるんだ?
そんな所でいきなり体に変化が起こったらどうするつもりだ。
素直に死に戻れるならいい、だが今のお前にはその保証はないんだぞ!」

リアルでそのまま心臓が止まったらどうするつもりだ、とサリューに怒られました。
それでも欲求不満の俺は、近くで我慢するからと、
サリューと一緒に深淵の森に行く事になった。
サリューは本当は、俺に部屋で大人しくしていてほしいみたいだったが、
とにかく俺は、欲求不満で爆発しそうなんだ!
そんな俺の我儘を聞いてくれるサリューって、やっぱりいい奴だよな。

深淵の森は、主に中級者がレベル上げをするクラスの森だ。

「さってと、サーチ。」

森に着いた俺はさっそく魔物を探す。

「サリュー、西北西約1キロに中型クラスの奴発見。」

「OK、無理するなよ。何かあったら俺を盾にして逃げろ。
お前は死に戻りを当てにするな。」

分かったって。
そして俺たちは全速力で走った。
久しぶりの狩りだ、気持ちいい~~。
見つけた奴は、A級に該当する魔物、ガロンドサイルだった。
特徴的に言ったら火を吐く首長竜て感じの奴。
やった!大当たりだね。久しぶりでワクワクする。
しかしサリューの顔を見ると、苦虫を噛み潰したよう表情だった。

「チッ、いいか紗月絶対に、」

「分かってるよ、無理はしない。
それよりほら、来るよ。」

俺たちに気が付いたガロちゃんは、早々に攻撃を仕掛けてきた。
長くて太い尾を勢いよく俺に向けて振ってくる。

「当たるかよ!」

俺は己のバネを生かし、瞬時に飛び上がりそれをかわす。
そして降り際に、奴の頭に得意のネコパンチをお見舞いしてやった。
よし、きいてるきいてる。
奴は頭を振りながら目を回しているようだ。
その隙を付きサリューが奴に切りかかっていく。
さすがバーサーカー。縦横無尽に剣を振り回し、
奴のHPをサクサク削っている。
やっぱりサリュー、かっこいいよなー。
おっと、見とれている場合じゃない。
せっかく来たんだ、俺もやるぞー。

「サリュー!」

俺の一言で、あいつはやりたい事をすぐ理解してくれる。
サリューは敵の前なのに、ぐっと足を踏ん張る。
すかさず俺はジャンプしサリューの背に足を着き、さらに高くジャンプした。
俺は奴の顔の正面に出た途端、爪を出し思いきり切り裂いた。
俺のバネや爪、ネコキャラは伊達じゃないのさ。
グギャア~~~!
俺の爪はモロ奴の目にヒットしたみたいだ。
しかし、致命傷には至らず、苦し紛れに首をやみくもに振り回しだした。
そして、ヒューッと息を吸う音。
まずい、火を吹く!このままだとモロ俺にかぶっちゃう。

「紗月―――!」

飛び出してきたサリューが、ザンッ!と一気に剣を振り下ろし、奴の首を落とした。
首を無くしたガロンドサイルはズシンと地響きを立てながら、
地面と仲良しになった後、キラキラと消えていった。

「わるい、手間かけた。」

「いや、俺がもっと気を付けるべきだった。」

サリューは顔色を少し悪くして、剣を持っていない左手で俺を抱きしめる。
これこれこれこれっ。
何かスキンシップ率高くなってませんかサリューさん。

「んー、常識?いや、我慢………。
ああ、自分に嘘つくのやめたんだ。」

???サリューノイッテイルコトバノイミガリカイデキマセン。
とにかく俺たちは、ガロンドサイルのお宝を回収することにした。

「結構な収穫があったな。さて、次の奴を探すか。」

まだまだやる気満々だよ俺は。

「もうダメだ、今日はこれで満足しろ。
俺はお前にあまり危ない真似してほしくないんだ。」

「え~っ。」

ブー垂れるよ、俺。

「そんな顔するなって、通常に戻ったらいくらだって付き合ってやるから。」

「本当だな。言質取ったぞ。」

「取らなくても付き合うって。」

やっぱりサリューは最高だよな。

「それに今日は、この後客が来る予定なんだ。」

「そうなの?」

何でも、運営からの人が来るそうで、
ゴッタニ亭で待ち合わせしてるんだって。

「いくら運営の人だからって、俺がいる間は放っておいていいからな。」

それは逆じゃないのか?
多分その人が居る間はデーターを取ったり、
いろいろしなくちゃならないだろうから、逆にお前が邪魔するなよ。
俺は早くリアルに帰りたいんだ。
そんな事を思いながら、俺たちはゴッタニ亭に向かった。
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