黒頭巾は異世界で…

雪城 いぶき

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26話 訓練場

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ここが訓練場。広い。魔道具のライトが点いていて明るい。
訓練場には何人かいる。私がギルドカードを作っている間に、来たのかな?

まあ、いいか。
この辺で、体を動かそう!
まず、体をほぐして…。

おお!この身体柔らかい!
立ち前屈で地面に手が付く。太ももとお腹が付く!
日本にいた時は固かったからな~。

あっ、忘れてた。
今スカートだった。一応スカートの下にスパッツを履いていたし、壁際だったから…大丈夫だったはず。


じゃあ、まずはゆっくり身体を動かす為に、舞にするか。

アイテムポーチから鉄扇を取り出し、ゲーム内でやり込んだ戦闘に近い舞を舞いながら感覚を掴みながら俊敏に動いたり、緩やかに軽やかに動いてみせる。これの凄い所は名の通り鉄扇な為、重いのだが見た目を重視して軽そうにみえるよう作りこんでいる。
見た目に反して、かなり重い。身体強化を使用している為、軽々と持ち上げて閉じたり開いたりとしているメイジーは凄いのだった。

次にトンファー
左手を打ち込み、次に右手を打ち棒を回転し戻す。何度か打ち込んだ後、回り蹴りを繰り出し左手を打ち棒を回転させ戻す、などを繰り返し、上段前蹴り、膝蹴り、二段蹴り、払い蹴りなども入れながら繰り返し練習する。

刀を取り出した所で、なんだか静かだなと思い、周りを見る。

あれ、見られてる?
朝練に来ている冒険者の人達が、練習もせず私の方を見ている…。
え?私の後ろに何か?振り向いても壁…
なんなんだ?

なんかやりにくい。
うーん、お腹も空いたし戻ろう。









メイジーが鉄扇で舞の戦闘練習をしていた頃、エヴァドネが起きた所だった。

寝返りをし寝ぼけ目でメイジーが寝ている筈のベッドを見る、本人がいない為お手洗いにでも行っているのだろうと思い、瞼を閉じる。
そろそろ起きようと、メイジーがいる筈のベッドに目を向けて居ない事に、言いようのない違和感を覚え、すぐに服を着替え、隣のアディス達の部屋へ向かい、ノックする。アディス達がノックに反応がない為、何度か叩く。

「誰だ?」

ライアスの声が聞こえて直ぐに答える。

「私、エヴァドネ。そっちにメイジー来てない?」

パーティーメンバーだった為、ライアスはドアを開けエヴァドネに答える、アディスはベッドの脇に座った状態で聞いている。

「メイジーならこちらに来ていないが。」

「どこ行ったんだろう。」

眉を八の字にして心配して、ドアの前で立ち尽くす。

「ここを出るにしても、受付の前は通るから、受付嬢なら何か知っているかもしれない。先に受付に行ってくれ。私達も直ぐ受付に向かう。」

「わかった。」

急ぎ足で向かうのだった。



エヴァドネは受付に向かう途中、向かいから受付嬢が通りかかり、エヴァドネを引き止める。

「!エヴァドネ様、メイジー様より伝言をお預かりしております。」

「え?伝言!?どういう内容?」

伝言と聞き焦る。私達から離れて出て行ってしまったのではと。

「早くに目を覚まされたようで…。部屋の鍵をお預かりしております。メイジー様は体を動かせる場所をと言う事でしたので訓練場を紹介致しました、ただいま訓練場を使用されています。」

「はぁ。そうだったのー?」

気が抜けた。でも良かったぁ。出て行ったんじゃなくて。

「鍵は、カウンターにございますので受け取りに来て下さい。では、私はこれで失礼致します。」

「うん。ありがとう。」






訓練場から出たメイジーは受付に向かう。そこでどこかで見た後ろ姿を確認して近寄る。

「エヴァドネさん?おはようございます。


エヴァドネは受付で部屋の鍵を受け取り、後ろからメイジーの朝の挨拶が聞こえて、すぐに振り向く。


「"おはようございます。"じゃあないわよ!?部屋に居ないから心配したじゃない!」

エヴァドネに怒られている間に、上の階からアディス達も降りてくる。

「メイジーが部屋に居なくてエヴァドネが心配していた。俺達もだ。」

「心配掛けて御免なさい。次は、紙に書くか、ちゃんと言ってからにします。」

「ああ。そうしてくれ。」

「食堂が開いているみたいだ、食べにいこう。」

ライアスが話題を変えて食堂に促した。







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