黒頭巾は異世界で…

雪城 いぶき

文字の大きさ
36 / 82

34話 副ギルドマスターと従魔

しおりを挟む
精算後は受付に向かい、アディスが代表して受付嬢に確認を取る。

「撃絶の黒颷だがギルマスに呼ばれているらしんだが…。」

「はい。伺っております。では、執務室にご案内致します。」

執務室前、受付嬢がノックをし"撃絶の黒颷様をお連れ致しました。"と伝え、ドアの向こうから"入れ。"とギルマスの声が聞こえ、受付嬢はドアを開ける。
執務室に入ると、ギルマスは机で書類の処理をしながら椅子に座る様促す。受付嬢は業務に戻る。

「ソファーに座ってくれ。」

ギルマスの横でかや色で短めの髪に根岸色の瞳を持つ文官風の男性が立っていた。
ギルマスは書類に目を離し席を立つ。
ギルマスとその横に立っていた男性とソファーに近寄り一緒に座る。

「アディス達は知っているな?こいつは…」

ギルマスから男性の紹介をしようと話始めたが、男性から話を遮られる。

「貴方がメイジーさんですね。副ギルドマスターのクライブです。初めましてお見知りおきを。」

「初めましてメイジーと申します。こちらこそよろしくお願い致します。」

「私にも顔を拝顔させて頂いてもよろしいですか?」

私はギルマスを見て、頷きが帰ってくる。そのあとアディスにも確認するが同じく頷く為、フードを下ろす。

「……。ありがとうございます。フードを被って頂いて大丈夫です。」

「メイジーの容姿が見たかっただけですか?」

アディスが副ギルマスに問いただす。

「いや、間違ってはいないが少し待て。」

『 結界 』

副ギルマスのクライブが魔法を行使する。

「話を外に漏らさない、外からドアが開かないようにした。」

真剣な面持ちでギルマスから話始めた。

「メイジー嬢ちゃん。お前さん従魔がいるんだったな?フェンリル以外にもいるって報告を受けている。」

ギルマスから従魔について言われた事で、"やっぱりこうなるよね~"と内心呟く。
メンバーも驚いている。

そうなるよね~。覚悟を決めるか。

「報告通りですよ。紙にも書いて、ギルドカードにも登録しましたから。」

「…そうか。すまないが我々に従魔の姿を見せてもらってもいいか?把握しておきたい。例えば、依頼で何か重要な報告などで従魔に何かさせるなどがあれば姿や性格などを知っていれば少しでもスムーズに行えるからだ。本音はただ見たいだけなのだがな。」

副ギルマスが話に加わる。

「また、知っているのと知らないのとでは、対応が違いますからね。」

「従魔の紹介をしてもいいですが…。ここの執務室に入りきらないのがいます。一応サイズを小さくする事が出来ますが、それでも宜しければ呼び出します。」

「仕方ありません。本来のサイズについては、また次回に。今回は、この執務室で確認させて頂きます。それでいいですか?ギルマス。」

「ああ。それでいい。メイジー嬢ちゃん、いいか?」

「分かりました。…じゃあ。」

《フェンダー?私より、すこーし大きいくらいになれる?》

《なれる。》

《良かった。呼び出したら、それで出てきて。クリル、コルネ、ガルも》

《わかったー。》
《分かりました。》
《分かった。》

「フェンダー。」

メイジーの横にスッと現れる。

「フェンリルのフェンダー。今は小さくなってもらってます。アディス達は見たことあるよね?」

「小さくなれるんだな。」

「本来の大きさだと。執務室が大変になっちゃうから。…じゃあ、次呼んだら入れ替わってね。」

最初はアディス達に話していたが、最後はフェンダーに話しかける。

「分かった。」

フェンダーは頷く。

「次に、クリル。」

フェンダーと入れ替わり、スッと現れる。

「はい、はーい。僕、クリル。よろしく!」

クリルは楽しそうに返事をしている。
紹介が済んだあと、待機している間にもクリルは首を傾げたり、胸を張ったりしていた。その仕草にメイジーは見ていて和む。
だが、周りは息を呑み呆然としていた。

「グリフォンのクリル。本来はもう少し大きいです。…次に、コルネ。」

クリルと入れ替わりにコルネが現れる。

「私はコルネ。よろしゅうお願い致します。」

体を少し斜めにし、顔は正面で頭を下げる。

「九尾のコルネ。本来は大きいです。…次にガル。」

コルネと入れ替わりにガルが現れる。

「俺はガル。主をよろしく。」

ガルは執務室にいる全員の顔を見て挨拶をする。

「白虎のガル。ガルも本来大きいですよ。次に、バズヴとミスト。」

ガルと入れ替わりにバズヴとミストが現れる。皆んなはそれを見てホッとする。
今までの従魔と違って普通に見えるからである。

「私はバズヴ。宜しく。」

「ズキンガラスのバズヴとこっちがスライムのミスト。両方共に希少種にあたります。」

ミストは、前のめりに頷く。

皆んなはホッとしたのも束の間、メイジーのバズヴとミストの希少種宣言にぎこちなく従魔に顔を向けるのだった。

しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~

鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。 そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。 母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。 双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた── 前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...