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番外編⑷きみにはやっぱり敵わない
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未紘を番にして半年ほど経った頃、帰宅すると家中に何かが焦げたような匂いが充満していた。
不審に思いながらキッチンに向かうと、珍しく未紘がそこに立っている。
「あーお疲れ」
「なにしてんの?」
「メシ作った」
「メシ?」
思ってもみなかった返答に顔をしかめてしまう。よく見ればダイニングテーブルにはいくつかの皿が並んでいた。
もはや材料が何なのかすらよくわからない、黒っぽい色をした炒め物のようなもの。ぱさぱさとした米に、具なしの色の薄い汁物。
お世辞にも美味しそうとは言えそうにない。
一人分だけ用意されている食事を見て呆気に取られてしまう。こんなことは初めてだ。
「……えーと、おまえの?」
「いや、あんたの」
マジか、これを俺に食べさせようとしているのか。
正気か、頭沸いてんじゃねえの。
そう言いかけたが、相手は六つも下の相手だと思い直して、ぐっと言葉を飲み込んだ。
「俺、外で済ませてるからいらないんだけど。今日だけじゃなく今後も一切、こういうのいらない」
「でも、一応住まわせてもらってるし」
「住んでってお願いしたの俺だし。今更気とか遣わなくていいから」
芹がそう言うと、未紘はむっとした顔をして黙り込んでしまった。今まで気付かなかったが、彼は見かけたことのない真新しいTシャツを着ている。
バイトを始めて半年経って、ようやく服を買う余裕が出てきたのだろう。色んなことに慣れてきて、今度は芹に対する罪悪感でも生まれたのだろうか。
(つーか、オメガの作る飯なんか食えるかよ)
別に潔癖なわけではないが、間接的にとはいえオメガが触れたものを口にするのは、やはりそれなりに嫌悪感がある。
芹は嘆息しながら再びテーブルに視線を移した。
「大体なにこれ、おまえ料理したことないの?」
半笑いで指摘すれば、それまでつんとした顔をしていた未紘は、悔しそうに顔を歪めた。
おそらく図星だ。半年前まで実家暮らしの高校生だったわけだし、慣れていなくてもおかしくはない。
しかしプライドの高い未紘には耐えられない屈辱だったのだろう。顔を背けているが、その耳は真っ赤に染まっている。
「ろくに作ったこともないくせに、人様のキッチン勝手に使ってんじゃねえよ」
「……レシピ見ればできると思ったんだよ。想像以上にわけわかんなくて」
「それであれ? 不器用にも程があるでしょ」
言いながら芹は、未紘の指先が傷だらけなことに気が付いた。いくつか絆創膏が貼ってあるが、覆い切れなかったであろう細かい傷が浮き出ていて痛々しい。
背後のキッチンは野菜の皮やらゴミやらでぐちゃぐちゃになっていて、謎にひっくり返った鍋や皿が散乱している。
逆にどうすればこうなるんだろう。疑問を抱くと同時に、なんだか彼が哀れに思えてきた。
芹にこてんぱんに言い負かされた未紘は、そっぽを向きながら黙り込んでいる。その手は悔しそうに自分の服の裾を握りしめていた。
(……こうなるって少し考えればわかるくせに、何で途中で諦めないかな)
もう何度目かわからないため息が漏れる。芹が背を向けると、未紘が僅かに身体を強張らせたのが視界の端に映った。
「え?」
テーブルの前に移動して席に着くと、驚いたような声が背後から聞こえてくる。
構わずにいただきますと手を合わせてから、箸を手に取った。
「いや……食わなくていいよ」
焦ったような声と共に、未紘がこちらに近寄ってくる気配がする。
いつもの自分だったら絶対にこんなことはしない。ただ少し、同情したのかもしれない。
平皿に乗った謎の茶色の物体を箸で掴んで、口に運んだ。
ぼりぼりと硬い食感がする。焦げたような苦みに混ざって、生のにんじんの臭みが口の中いっぱいに広がった。
「まずい」
「……っ、だからいいって、無理しなくて」
「俺は美味しい夕飯しか食べたくない」
ごくりとにんじんを飲み込んでから、そばで狼狽えている未紘の方を振り向いた。
「だから、もっと練習して」
オメガの作った食事なんか生理的に無理だと思っていたのに、何でこいつの作ったものは大丈夫なんだろう。
オメガらしくないからか。それとも、ただのクソガキだからだろうか。
「……わかった」
未紘はそれだけ言うと、まっすぐにキッチンの方に歩いていった。ガチャガチャと片付けをしている音が聞こえてくる。
焦げた肉と生野菜の炒め物も、ぱさぱさした水分のない白米も、味のしないただのお湯のような汁物も、どれも最悪な味だったけど、結局全て胃の中に収めてやった。
皿をまとめてシンクの方に持っていったときの、未紘の仰天した表情は今でも忘れられない。
その日からだ。
負けず嫌いな性格に火をつけたのか、未紘は毎日芹に夕飯を作るようになった。
だけどそんなに簡単に上達はしない。
基本的にまずいし、火が通っていないことも多いし、逆に煮込みすぎてからからになった煮物なんかが出てくる日もあった。
外で済ませてこようかと何度も考えたが、そのたびにキッチンを慌ただしく動きまわるあの背中が頭をちらついた。
食べ物を粗末にするわけにもいかない。そんな最もらしい理由を取り立てて、毎晩未紘が作った夕飯を食べるのに付き合ってやった。
芹がオメガ嫌いだと知っているからだろう。芹が早めに帰宅して食事のタイミングが重なっても、未紘は一度も一緒に食事をとろうとしなかった。
作っている量からして、きっと自室で同じメニューを食べているのだろう。
従順な犬みたいだ。
なんとも都合がいい。こんな自分にいいように使われて、未紘はこの先好きなヤツができたとしても、そいつと番になることはできないのに。
「……?」
そう思う度に胸がモヤモヤして気持ちが悪くなった。
(罪悪感? オメガ相手に、俺が?)
利用するだけ利用してやろうと思っていたはずなのに、少しずつ情が湧き始めていることには、気付かないふりをした。
*
「ねえ」
風呂上がりを待ち伏せて声を掛けると、未紘は芹に驚いて大袈裟によろめいた。
その姿を見て小さく笑いが漏れる。
「今日の生姜焼き、美味しかったよ」
そう告げると、僅かに彼の目に光が差した。
喜んでいるのだろうか。相変わらず何でも顔に出るから扱いやすい。
「味噌汁は濃いから、もう少し味噌薄めて出汁長めにとって。水たっぷり入れなくていいよ。今の半分ぐらいにしてみて」
「……わかった」
「それだけ」
用件を終えて横を通り過ぎようとすると、「待って」と後ろから声を掛けられた。振り向くと、未紘が相変わらず鋭い目つきでこちらを睨み付けている。
「……その、いつも完食してくれてありがとう」
まっすぐな目だった。最後まで言い切ると、ふいっと顔を逸らされてしまう。
「俺も、そんだけ」
未紘は芹の返事も待たずに、リビングの方に引っ込んでいく。
別に感謝されたかったわけじゃない。
そもそも感謝されるようなことなんて何もしていない。
鎖で繋いで、自由を奪って、利用しようとしているだけなのに。
(……なんだこれ、気味悪い)
そのはずなのに、胸がくすぐったい。
感じたことのない未知の感情が急に恐ろしくなって、断ち切るように自室の扉を閉めた。
不審に思いながらキッチンに向かうと、珍しく未紘がそこに立っている。
「あーお疲れ」
「なにしてんの?」
「メシ作った」
「メシ?」
思ってもみなかった返答に顔をしかめてしまう。よく見ればダイニングテーブルにはいくつかの皿が並んでいた。
もはや材料が何なのかすらよくわからない、黒っぽい色をした炒め物のようなもの。ぱさぱさとした米に、具なしの色の薄い汁物。
お世辞にも美味しそうとは言えそうにない。
一人分だけ用意されている食事を見て呆気に取られてしまう。こんなことは初めてだ。
「……えーと、おまえの?」
「いや、あんたの」
マジか、これを俺に食べさせようとしているのか。
正気か、頭沸いてんじゃねえの。
そう言いかけたが、相手は六つも下の相手だと思い直して、ぐっと言葉を飲み込んだ。
「俺、外で済ませてるからいらないんだけど。今日だけじゃなく今後も一切、こういうのいらない」
「でも、一応住まわせてもらってるし」
「住んでってお願いしたの俺だし。今更気とか遣わなくていいから」
芹がそう言うと、未紘はむっとした顔をして黙り込んでしまった。今まで気付かなかったが、彼は見かけたことのない真新しいTシャツを着ている。
バイトを始めて半年経って、ようやく服を買う余裕が出てきたのだろう。色んなことに慣れてきて、今度は芹に対する罪悪感でも生まれたのだろうか。
(つーか、オメガの作る飯なんか食えるかよ)
別に潔癖なわけではないが、間接的にとはいえオメガが触れたものを口にするのは、やはりそれなりに嫌悪感がある。
芹は嘆息しながら再びテーブルに視線を移した。
「大体なにこれ、おまえ料理したことないの?」
半笑いで指摘すれば、それまでつんとした顔をしていた未紘は、悔しそうに顔を歪めた。
おそらく図星だ。半年前まで実家暮らしの高校生だったわけだし、慣れていなくてもおかしくはない。
しかしプライドの高い未紘には耐えられない屈辱だったのだろう。顔を背けているが、その耳は真っ赤に染まっている。
「ろくに作ったこともないくせに、人様のキッチン勝手に使ってんじゃねえよ」
「……レシピ見ればできると思ったんだよ。想像以上にわけわかんなくて」
「それであれ? 不器用にも程があるでしょ」
言いながら芹は、未紘の指先が傷だらけなことに気が付いた。いくつか絆創膏が貼ってあるが、覆い切れなかったであろう細かい傷が浮き出ていて痛々しい。
背後のキッチンは野菜の皮やらゴミやらでぐちゃぐちゃになっていて、謎にひっくり返った鍋や皿が散乱している。
逆にどうすればこうなるんだろう。疑問を抱くと同時に、なんだか彼が哀れに思えてきた。
芹にこてんぱんに言い負かされた未紘は、そっぽを向きながら黙り込んでいる。その手は悔しそうに自分の服の裾を握りしめていた。
(……こうなるって少し考えればわかるくせに、何で途中で諦めないかな)
もう何度目かわからないため息が漏れる。芹が背を向けると、未紘が僅かに身体を強張らせたのが視界の端に映った。
「え?」
テーブルの前に移動して席に着くと、驚いたような声が背後から聞こえてくる。
構わずにいただきますと手を合わせてから、箸を手に取った。
「いや……食わなくていいよ」
焦ったような声と共に、未紘がこちらに近寄ってくる気配がする。
いつもの自分だったら絶対にこんなことはしない。ただ少し、同情したのかもしれない。
平皿に乗った謎の茶色の物体を箸で掴んで、口に運んだ。
ぼりぼりと硬い食感がする。焦げたような苦みに混ざって、生のにんじんの臭みが口の中いっぱいに広がった。
「まずい」
「……っ、だからいいって、無理しなくて」
「俺は美味しい夕飯しか食べたくない」
ごくりとにんじんを飲み込んでから、そばで狼狽えている未紘の方を振り向いた。
「だから、もっと練習して」
オメガの作った食事なんか生理的に無理だと思っていたのに、何でこいつの作ったものは大丈夫なんだろう。
オメガらしくないからか。それとも、ただのクソガキだからだろうか。
「……わかった」
未紘はそれだけ言うと、まっすぐにキッチンの方に歩いていった。ガチャガチャと片付けをしている音が聞こえてくる。
焦げた肉と生野菜の炒め物も、ぱさぱさした水分のない白米も、味のしないただのお湯のような汁物も、どれも最悪な味だったけど、結局全て胃の中に収めてやった。
皿をまとめてシンクの方に持っていったときの、未紘の仰天した表情は今でも忘れられない。
その日からだ。
負けず嫌いな性格に火をつけたのか、未紘は毎日芹に夕飯を作るようになった。
だけどそんなに簡単に上達はしない。
基本的にまずいし、火が通っていないことも多いし、逆に煮込みすぎてからからになった煮物なんかが出てくる日もあった。
外で済ませてこようかと何度も考えたが、そのたびにキッチンを慌ただしく動きまわるあの背中が頭をちらついた。
食べ物を粗末にするわけにもいかない。そんな最もらしい理由を取り立てて、毎晩未紘が作った夕飯を食べるのに付き合ってやった。
芹がオメガ嫌いだと知っているからだろう。芹が早めに帰宅して食事のタイミングが重なっても、未紘は一度も一緒に食事をとろうとしなかった。
作っている量からして、きっと自室で同じメニューを食べているのだろう。
従順な犬みたいだ。
なんとも都合がいい。こんな自分にいいように使われて、未紘はこの先好きなヤツができたとしても、そいつと番になることはできないのに。
「……?」
そう思う度に胸がモヤモヤして気持ちが悪くなった。
(罪悪感? オメガ相手に、俺が?)
利用するだけ利用してやろうと思っていたはずなのに、少しずつ情が湧き始めていることには、気付かないふりをした。
*
「ねえ」
風呂上がりを待ち伏せて声を掛けると、未紘は芹に驚いて大袈裟によろめいた。
その姿を見て小さく笑いが漏れる。
「今日の生姜焼き、美味しかったよ」
そう告げると、僅かに彼の目に光が差した。
喜んでいるのだろうか。相変わらず何でも顔に出るから扱いやすい。
「味噌汁は濃いから、もう少し味噌薄めて出汁長めにとって。水たっぷり入れなくていいよ。今の半分ぐらいにしてみて」
「……わかった」
「それだけ」
用件を終えて横を通り過ぎようとすると、「待って」と後ろから声を掛けられた。振り向くと、未紘が相変わらず鋭い目つきでこちらを睨み付けている。
「……その、いつも完食してくれてありがとう」
まっすぐな目だった。最後まで言い切ると、ふいっと顔を逸らされてしまう。
「俺も、そんだけ」
未紘は芹の返事も待たずに、リビングの方に引っ込んでいく。
別に感謝されたかったわけじゃない。
そもそも感謝されるようなことなんて何もしていない。
鎖で繋いで、自由を奪って、利用しようとしているだけなのに。
(……なんだこれ、気味悪い)
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