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第4章 激動の冬編

第122話 それでも散らない白薔薇騎士の意志は気高く強く

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 リリライト邸の地下監禁室。

 もはやこの状況下で、グスタフがこそこそと隠れる必要はない。それでもグスタフがここを使う場合は、どんな重要で緊急な案件があっても誰にも邪魔されたくないこと、お気に入りの相手をじっくり虜にしたいときは、あえてこの地下室を使っていた。

 地下監禁室にはベッドルームとバスルームが準備されており、それぞれにグスタフ好みの色々な道具や設備が準備されている。

 フェスティアと共にアストリア……いや、今はタマを凌辱しつくしたグスタフが、次の相手に選んだのはリアラだった。

 今まさに行為に及んでいる場所はバスルームの方。

 わざと湿度を上げた蒸し暑いバスルームの中、リアラは天井から吊るされた手枷に両手を拘束された状態で、バンザイをするような恰好で立ったまま、後ろからグスタフに肉棒を突かれていた。

「ふんっ、ふんっ、ふんっ!

「あぁぁんっ! あんっ! あんっ!」

 2人とも蒸し暑い中で汗だくになりながら夢中になって性の快楽を貪っていた。

 グスタフはリアラの腰を両手で固定しながら、欲望の赴くままに肉棒で突き立てていた。その悦楽を主張するように、醜悪に舌なめずりをして見せる。

「ぐふおおおっ! 相変わらず、お前のマンコは最高じゃああ! あんなクソエロ猫とは大違いじゃのお!」

 相変わらず唾液をまき散らしながら本能の赴くままに叫び散らすグスタフ。

 そしてリアラの方もただ突き上げられているだけではなく、両手を吊るされた不自由な格好にも関わらず、グスタフに合わせるように腰をくねらせながら、淫らな肉の音を響かせていた。

「ん、おおおっ! は、激しいっ! 腰がドスケベに動いちゃうよおっ! おほっ、おおおおおっ! ぎもぢいいいっ! ぎんも゛ぢいいいいっ!」

 グスタフと同じように、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、本能むき出しの表情で悶えるリアラ。

 その股間には、変わらずグスタフに植え付けられた禍々しい肉棒が、凶悪なまでに屹立しており、リアラの腰の動きに合わせてブルブルと震えている。

 天井から吊るされた鎖に拘束されている手が、もどかしそうに動き、ガチャガチャと鎖の音を奏でる。

「んいいいいっ! シコりたいっ! パコられながら、チンポシコシコするのぉ! お願い、グスタフっ! 外してっ! 鎖外して! チンポセンズリさせてぇぇ!」

 半狂乱になりながらグスタフに犯されるリアラ。しかしグスタフはそんなリアラの懇願の逆をいくように、腰の動きを止める。

「あっ? あああっ……どうして、どうしてっ? 突いて! 突いてよぉぉっ!」

「ぐひひひ……お前の恋人は誰じゃあ? リアラ」

 しっかりと腰を抑えられて自ら動くことも出来ないリアラは必死の形相で答える。

「グスタフ! グスタフだよ! グスタフのこと、チョー好きだからっ! マジで愛してるのぉぉ! だから、ちょーだい! 生ハメチンポちょーだいよぅ」

 グスタフにとって、リアラはこれから聖アルマイトを手に入れるにあたって必要不可欠な手駒でもある。あまりやり過ぎて戦闘能力に影響を及ぼすのはまずいとは思いつつ、その「異能」の影響は以前よりも色濃くなっているのは明らかだった。

(ぐひ、ぐひひひ。気を付けんといかんのぅ)

 そう思いながら、全くそのつもりがない笑みを浮かべるグスタフ。

「じゃあ、この間ワシの前で見せた、あれはなんじゃ? 浮気かぁ? ああ?」

「ち、違ううぅ! あああ……で、でもでも……リューイのことも好きぃ! チョー好きぃぃ! 会えただけでチンポ勃起しちゃったのぉ! ごめんね、グスタフっ! でもリューイのことも愛しているの! リューイとも生ハメ交尾したいよほおおおおおっ? んほおおおおおおっ?」

 リアラがその言葉を半分口にしたところで、グスタフが不意に腰の動きを再開し、一気にリアラを絶頂に昇らせて、自身もそのまま精を吐き出す。

「おっ? おおおおおおっ? んおっ? おおおうっ! しゃ、しゃせぇ……出来ないっ! 出したい出したいっ! ザーメン、オチンポミルク出して気持ちよくなりたいのにぃぃぃ! 出ないよぅぅぅぅ!」

「--ち」

 女性の身にありえぬ器官はグスタフの意のままに操れる。どれだけ雌の快感を高められても、決して吐き出すことが出来ない雄の衝動に、リアラは狂い悶える。

 一方、身勝手極まりないままに精を吐き出すグスタフは、それでも不満そうな表情を浮かべていた。

「っああああ? リュ、リューイ……? た、助けてぇぇ! ああああ……あが、ああああっ! がああああっ?」

 快感と愛する恋人への想いで混乱したリアラは、不自由な手をもがくように動かしながら、全身を痙攣させながら、苦痛に喘ぐ。

 リューイと再会したあの時から、このようにリアラは極めて不安定な状態にあった。

 これだけ快楽の渦に呑まれていながら、それでも正気を取り戻すとは、それほどまでにリアラの魔法耐性体質が強いのか。それとも、それほどまでに恋人に寄せる思いが強いのか。

「虫唾が走るわい」

 グスタフは本気で嘔吐をしそうになるのをこらえながら、リアラの秘部から肉棒を引き抜く。

「っふあああ……!」

 ビクンと反応するリアラ。

 完全に堕としきったにも関わらず、ここでまだ正気に戻ろうとするのは、グスタフをもって「恐るべき」と思わせていた。

 思えば、この少女に関しては謎が多い。

 希少な聖魔法の使い手、異常なまでの魔法耐性、謎の感覚共有ーーそして何より”あの”ステラ=ストールが、決して手を出させまいと特別扱いしていた人物だ。

 そのことと、いくらグスタフの「異能」で強化しているとはいえ、カリオスの首をあと一歩で取れたこと、王国最強の騎士ディード=エレハンダーを一方的に追い詰めたこと--ただ性の欲望を満たすためだけではなく、戦闘兵として何としても完全に支配下におさめたい。

 簡単には手に入らない物ほど渇望する、とはこのことか。

「やだ……こんなの嫌だよ。助けて……リューイ……リリライト様……」

 どうしたものかと思案にくれていたグスタフは、その言葉に妙案を思いつく。

「ぐひ……ぐひひひ……そうじゃ、そうじゃのう。リリライトなら、お前を救ってやれるかもしれんのぅ」

□■□■

(私は……どうなってしまったの? どうなってしまうの…?)

 湯気が立ち込めるバスルーム内で、グスタフが醜悪な笑みを浮かべる傍ら、リアラは自問自答していた。

 さんざんリアラを犯したにも関わらず、終始不満げな様子だったグスタフは、最終的には何か悪だくみを考えている顔をしながら、バスルームを去っていった。すぐに戻ってくると言い残して、リアラにはここで待つように指示をして。

 おそらくは、さらにリアラを狂わせる趣向を思い出したのだろう。

 それを考えただけで、リアラの植え付けられた肉棒は、ムクムクと大きくなっていく。

「う、うううぅ……」

 灼ける程の苛烈な性の欲望に、シャワーの熱い湯を浴びながらリアラはうずくまる。

(汚れた……汚された……)

 ただ身体を凌辱されただけではない。こんな有り得ない、悪魔のような器官をもたされて、心まで凌辱されてしまった。

 今はもう、グスタフを見るだけで身体が火照り、身体を重ねているだけで、圧倒的な多幸感が襲ってくる。異形の器官である肉棒が大きく硬くなるのが止められない。もっとグスタフと、淫らで下品で過激な行為をしたいという衝動が、リアラを狂わす。

「リューイ……信じてる……」

 --でも、希望はあった。

 そう、私にはいる。

 この世で最も愛している恋人が。

 そしてその最愛の恋人も、私に向けて最高の愛を向けてくれている。

『そんなこと、出来るわけないだろ! 絶対に助ける! ここで死ぬことになっても、絶対にリアラだけは助けて見せる!』

 あの時のリューイの台詞。これがあるから頑張れる。どんなに狂わされて性の衝動に駆られても戻って来られる。自分の最愛の恋人は、絶対絶対に約束を守る。絶対に助けてに来てくれる。だから、頑張れる。

『今、ここで死ぬ覚悟じゃなくて、明日へ希望を繋げるための勇気を見せて。だから、お願い。今は逃げて。死なないで』

 辛かった。この言葉を言うのは本当に辛過ぎて、死んでしまうかと思った。

 本当はこのまま一緒にいて欲しかった。その命を賭してでも、自分のこの地獄のような場所から連れ出してほしかったのが正直な気持ちだ。

 --でも、それ以上に愛するリューイを失うことが怖い。そんなことは考えられない。

 私は言った。リューイに勇気を見せて、と。

 だから私も誓う。この地獄に耐え抜く勇気を。どんなことがあってもリューイのことを忘れずに、信じぬく勇気を。

 絶対に、必ず、リューイは助けに来てくれる。

 今度こそ、その時は--本気で思う存分甘える。抱きしめる。我がままを言う。愛を告げる。

「リューイ……私、信じているから。だから、負けないよ」

 じんじんと疼く下半身の熱に抗うように、リアラの瞳に正気の色が戻ってくる。

 悪辣なるグスタフの「異能」に耐える決意を、白薔薇の騎士は心の誓う。

「ぐひ、ぐひひひ……美味しそうなオチンポ、見つけましたー♪ じゅるるるるっ……!」

 すっかり聞き慣れた、狂気に包まれた不快で醜悪な言葉。

 しかしそれを発した人物は、いつもの悪魔ではなかった。

「リアラぁぁぁ……エロマンコが来ましたよぉ? 今夜は思う存分、ねっちょりドスケベ交尾を楽しみましょうねぇ」

 もはや完全に悪魔に狂わされ、壊れてしまった、かつての純白の姫が、そこに立っていた。

 悪魔は微笑み、いよいよ白薔薇の騎士と純白の姫を、その手に完全に堕とそうとするのだった。
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