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第二章
物語1 -召喚理由-
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「ええ、少なくとも私はあなた方とは違う国の出身のようですね」
名前からか、それとも服装からか、なんとなく違うのはわかるが、とりあえず少女の言葉に便乗するように王女様が言葉を重ねる。
「ま、召喚なんて謎現象なんだし、異なる場所どころか違う時間軸や世界から同時に召喚されてもおかしくないんじゃないか」
「ふむ。こちらも二人を目標に召喚を発動はしたが、召喚先でどのような現象が起きてこちらに連れてこられるか、というのはわしらにはわからんからのう」
俺の言葉に国王が同意するように頷く。
「それで、なんでオレらはこの世界に呼ばれたんだ? ただの学生だぜ、オレら。……あっちはどうだか知らないけど」
明が自信なさそうにこちらに顔を向ける。
テンプレなところで言えば魔王軍襲撃とか起きてるんだろうか。いや、ただ単に各国で勇者召喚が盛んという場合もあるな。……国の特産品じゃねーぞおい。
くだらない想像をしてしまったが、ここで目的でも聞ければどの小説の中に入ってしまったのか思い出せるかもしれない。主人公の名前を聞いても思い出せない時点であまり期待はしないが。つまんなかったのかな。
「情けない話だが、我が国では現在邪教徒が暴れまわっておってな。この王都も末端での被害が出始めていてな……。王国軍でも手が回らなくなるのも時間の問題じゃ」
おいおい、王都でも被害って……、他の街とかは大丈夫なのか? しかし相当切羽詰まってないか……。ここまで勇者召喚を待ったと言えば、言い訳にもなるのかもしれないが。
いやでもただの高校生を召喚したところで即戦力にはなるとは思えんのだが……。仮にチート染みた力を持ってたとしても、それを存分に揮える技術や精神力がなければなんともならない気がするんだが……。
実際になんともならないからなぁ……。
しみじみと感想を抱くが、それと言うのも思い出したからだ。この小説を。
『アンデッドになるために召喚されたわけではありません!』
これがタイトルである。もうこの時点で嫌な予感しかしないが、実際その通りであるので仕方がない。
いや、本屋で手に取ったときはネタ全開だったんだけどね? 読んでみたら……、まあ記憶に残ってないことからも察してくれ。
実際に隣にいる少年少女がアンデッド化するとか気分のいいものではない。見た目がグロいやつにならないだけマシかもしれないが、方法がね……。
しかしである。これはこれである意味実験ができるというもんじゃないか?
ストーリーを覆せばその先がどうなるのか。
今までに入り込んだゲームは序盤しか進めていなかったが、自身が知るストーリーから外れることはなかった。明確なストーリーのないMMORPGにおいても、知らないイベントが発生することもないほど忠実だったと言えよう。
だが今回は別だ。初っ端のイベントを覆そうと言うのだから。
「おいおいおい、ますますオレらじゃ役に立ちそうにねーじゃねえか……」
国王が語った現状に顔面を引き攣らせる明。
「……これは燃えるシチュエーションね! とにかくその邪教徒とやらをぶっ飛ばせばいいんでしょう?」
穂乃果と言えば対照的にやる気十分である。なんの根拠があってなのかはわからないが。
「……はぁ」
そんな少女を見て明は大きくため息をつく。
この二人はいつもこういうやり取りをしているのかもしれない。
「そう仰るのも無理はないが、安心するといい。召喚された勇者は特別な力を持っているらしいのでな」
「特別な力……?」
「やっぱりあるのね!」
胡散臭そうな表情の明と目を輝かせる穂乃果。全くもって正反対な二人だな。
「うむ。さっそく調べたいんじゃが、よいかの?」
特に断る理由もないので頷くのは俺以外の三人だ。
「うん? どうかされましたか、マコト殿?」
それに目ざとく気づいたジョゼが俺に疑問を投げる。
そうなんだよね。召喚されたあの二人はともかく、自分から来た俺と王女様は、国王の言う『特別な力』とやらは備わってないと思うんだよね。
かと言ってこのまま拒むのも無理だよなあ……。
「……いえ、問題ないですよ」
もしかしたら今使えるスキルが特別な力として判定されるかもしれないし……。あ、でも王女様はどうなんだろう。この本で入り込んだ世界では成長率は確かにおかしいけど、職業に就かないとダメなんだよね。
ちょっと鑑定してみようかな。
――――――――――――――――――
名前:フィアリーシス・フォン・ブレイブリス
種族:人族
性別:女
年齢:17
職業:姫 Lv6
Lv:7
HP:589/589
MP:1056/1056
STR:125
VIT:112
AGI:104
INT:354
DEX:214
LUK:254
スキル:
水【ウォーターボールLv1】
風【ウィンドカッターLv1】
癒【ヒールLv2】
補【プロテクションLv1】
特殊スキル:
【献身Lv1】【MP上昇補正Lv1】【水魔法】
【風魔法】【癒魔法】【補助魔法】
【神聖魔法】
――――――――――――――――――
なんと。姫って職業だったのか……。しかし、レベルは低めだけど、俺がレベル1だったときのステータスと比較しても高めじゃないか。
あと気になるのは特殊スキルか。【献身】ってなんだろ。えーと、なになに。
【献身】について意識すると追加で説明文が表示される。
『相手に尽くすことで仲間と認識した相手に掛けるスキルの効果がスキルレベル×10%上乗せされる』
おお、なんと有能なスキルだろうか。もしかしたら姫っていう職業固有のスキルかもしれないな。
んで、次だ次。
【水魔法】に【風魔法】【癒魔法】【補助魔法】ってなんだよ……。すでにスキル欄にあんじゃねーか。
いやそれよりも、【神聖魔法】ってなんぞ? この五種類の魔法の説明も見てみたけど、それぞれの魔法が使えるようになる。としか表示されねーし。
「ではさっそくであるが、この石板にそれぞれ手を置いてみてくれぬか」
王女様の鑑定結果を見ているうちに準備が整ったのか、国王がテーブルの上の石板を指してそう告げた。
名前からか、それとも服装からか、なんとなく違うのはわかるが、とりあえず少女の言葉に便乗するように王女様が言葉を重ねる。
「ま、召喚なんて謎現象なんだし、異なる場所どころか違う時間軸や世界から同時に召喚されてもおかしくないんじゃないか」
「ふむ。こちらも二人を目標に召喚を発動はしたが、召喚先でどのような現象が起きてこちらに連れてこられるか、というのはわしらにはわからんからのう」
俺の言葉に国王が同意するように頷く。
「それで、なんでオレらはこの世界に呼ばれたんだ? ただの学生だぜ、オレら。……あっちはどうだか知らないけど」
明が自信なさそうにこちらに顔を向ける。
テンプレなところで言えば魔王軍襲撃とか起きてるんだろうか。いや、ただ単に各国で勇者召喚が盛んという場合もあるな。……国の特産品じゃねーぞおい。
くだらない想像をしてしまったが、ここで目的でも聞ければどの小説の中に入ってしまったのか思い出せるかもしれない。主人公の名前を聞いても思い出せない時点であまり期待はしないが。つまんなかったのかな。
「情けない話だが、我が国では現在邪教徒が暴れまわっておってな。この王都も末端での被害が出始めていてな……。王国軍でも手が回らなくなるのも時間の問題じゃ」
おいおい、王都でも被害って……、他の街とかは大丈夫なのか? しかし相当切羽詰まってないか……。ここまで勇者召喚を待ったと言えば、言い訳にもなるのかもしれないが。
いやでもただの高校生を召喚したところで即戦力にはなるとは思えんのだが……。仮にチート染みた力を持ってたとしても、それを存分に揮える技術や精神力がなければなんともならない気がするんだが……。
実際になんともならないからなぁ……。
しみじみと感想を抱くが、それと言うのも思い出したからだ。この小説を。
『アンデッドになるために召喚されたわけではありません!』
これがタイトルである。もうこの時点で嫌な予感しかしないが、実際その通りであるので仕方がない。
いや、本屋で手に取ったときはネタ全開だったんだけどね? 読んでみたら……、まあ記憶に残ってないことからも察してくれ。
実際に隣にいる少年少女がアンデッド化するとか気分のいいものではない。見た目がグロいやつにならないだけマシかもしれないが、方法がね……。
しかしである。これはこれである意味実験ができるというもんじゃないか?
ストーリーを覆せばその先がどうなるのか。
今までに入り込んだゲームは序盤しか進めていなかったが、自身が知るストーリーから外れることはなかった。明確なストーリーのないMMORPGにおいても、知らないイベントが発生することもないほど忠実だったと言えよう。
だが今回は別だ。初っ端のイベントを覆そうと言うのだから。
「おいおいおい、ますますオレらじゃ役に立ちそうにねーじゃねえか……」
国王が語った現状に顔面を引き攣らせる明。
「……これは燃えるシチュエーションね! とにかくその邪教徒とやらをぶっ飛ばせばいいんでしょう?」
穂乃果と言えば対照的にやる気十分である。なんの根拠があってなのかはわからないが。
「……はぁ」
そんな少女を見て明は大きくため息をつく。
この二人はいつもこういうやり取りをしているのかもしれない。
「そう仰るのも無理はないが、安心するといい。召喚された勇者は特別な力を持っているらしいのでな」
「特別な力……?」
「やっぱりあるのね!」
胡散臭そうな表情の明と目を輝かせる穂乃果。全くもって正反対な二人だな。
「うむ。さっそく調べたいんじゃが、よいかの?」
特に断る理由もないので頷くのは俺以外の三人だ。
「うん? どうかされましたか、マコト殿?」
それに目ざとく気づいたジョゼが俺に疑問を投げる。
そうなんだよね。召喚されたあの二人はともかく、自分から来た俺と王女様は、国王の言う『特別な力』とやらは備わってないと思うんだよね。
かと言ってこのまま拒むのも無理だよなあ……。
「……いえ、問題ないですよ」
もしかしたら今使えるスキルが特別な力として判定されるかもしれないし……。あ、でも王女様はどうなんだろう。この本で入り込んだ世界では成長率は確かにおかしいけど、職業に就かないとダメなんだよね。
ちょっと鑑定してみようかな。
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名前:フィアリーシス・フォン・ブレイブリス
種族:人族
性別:女
年齢:17
職業:姫 Lv6
Lv:7
HP:589/589
MP:1056/1056
STR:125
VIT:112
AGI:104
INT:354
DEX:214
LUK:254
スキル:
水【ウォーターボールLv1】
風【ウィンドカッターLv1】
癒【ヒールLv2】
補【プロテクションLv1】
特殊スキル:
【献身Lv1】【MP上昇補正Lv1】【水魔法】
【風魔法】【癒魔法】【補助魔法】
【神聖魔法】
――――――――――――――――――
なんと。姫って職業だったのか……。しかし、レベルは低めだけど、俺がレベル1だったときのステータスと比較しても高めじゃないか。
あと気になるのは特殊スキルか。【献身】ってなんだろ。えーと、なになに。
【献身】について意識すると追加で説明文が表示される。
『相手に尽くすことで仲間と認識した相手に掛けるスキルの効果がスキルレベル×10%上乗せされる』
おお、なんと有能なスキルだろうか。もしかしたら姫っていう職業固有のスキルかもしれないな。
んで、次だ次。
【水魔法】に【風魔法】【癒魔法】【補助魔法】ってなんだよ……。すでにスキル欄にあんじゃねーか。
いやそれよりも、【神聖魔法】ってなんぞ? この五種類の魔法の説明も見てみたけど、それぞれの魔法が使えるようになる。としか表示されねーし。
「ではさっそくであるが、この石板にそれぞれ手を置いてみてくれぬか」
王女様の鑑定結果を見ているうちに準備が整ったのか、国王がテーブルの上の石板を指してそう告げた。
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