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第二章
アンデッドになるために召喚されたわけではありません! -予感-
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ふと目が覚めた。
窓を見るとすでに明るくなっている。
寝ぼけた頭で窓の横の壁かけ時計を確認するが、どうやら目覚ましはまだ鳴る前の時間のようだ。
「――ん?」
ふにふに。
なんだか右手の中に非常に柔らかいモノがある。なんだコレ、すげー気持ちいい。マシュマロみたいな感じかな。
ふにふにふにふに。
「――んあっ、ぁん」
ぼーっとする頭で窓の外を眺めながら調子に乗って右手を動かしていると、不意にくぐもった嬌声が下の方から聞こえてきた。
思わずそちらに顔を向けると、布団の隙間から赤みがかった金髪のつむじが見えた。
どうやら俺の右手はそのつむじの持ち主の上にあるらしく――。
「うわっ!?」
一気に覚醒した俺は、柔らかいモノの上にあった右手を跳ね除けて、掛けてあった布団をめくりあげる。
そこには――俺の隣には居てはならないはずのフィアが俺の胸に顔をうずめていた。
布団がなくなったことに気づいたフィアがこちらを見上げてくる。その瞳は潤んでおり、頬を真っ赤に染めてはにかんだ笑顔だった。
「……んぁ、……おはよう、ございます」
んがーーーー!! もしかしてやっちまった!? 昨日の夜何も起きずに寝れたと思って気を抜いていたのがまずかったのか! 鍵かけときゃよかったか! いや自分の部屋に鍵なんかついてないけど!
待て待て落ち着け! ちゃんと確認しないと! うん、パジャマはちゃんと着てるぞ。俺もフィアも。特に問題ない。うん、きっと大丈夫だ。……大丈夫だよね?
しかし右手が何を触っていたのか確信は持てないが、きっとましゅまろなんだろう。……こっちは確認しないほうがいいよね?
いやそれよりも問いたださないとだな。
「……おはよう。
ところで、何でフィアがここにいるんだ? 俺の部屋だよな?」
とりあえずフィアと密着してるのも気まずいので、起き上がってベッドの横に立ち上がると気分を紛らわせるように伸びをする。
「はい、マコトの部屋ですね。一緒に寝たかったので、来ちゃいました」
「ええと、それだけ?」
「はい、本当はここでマコトを待ってようと思ったんですけど、試しに寝転んでみた妹さんのベッドが気持ちよすぎて……」
「ああ、そう……」
そのまま寝てしまってってことね。で、途中で目が覚めて夜這いに来たと。
よくはないが、実際にそれだけならまあ問題ない……はずだ。うむ、きっと何も起こってない。深く突っ込んで墓穴を掘るよりはこの話はもう終わらせよう。フィアもそれ以上何もなかったかのような反応だし。
大きくため息をつくと改めてフィアを観察する。白地にいちご模様があしらわれた可愛らしいパジャマだ。一番上のボタンは留められておらず、上から覗き込むとかろうじてミカンの谷間が見えるが、はだけているわけではない。
残念なことにましゅまろは服の上からだったようだ。……いやそんなことはどうでもいい、とりあえず落ち着け。
煩悩を振り払うように頭を振ると、気持ちを切り替え――
「なのできちんと責任は取ってくださいね」
られなかった。
「はあっ!? なんで! 勝手に人の部屋に侵入しておいてそれはないだろ!」
「……むう」
頬を膨らませてこちらを見上げるフィアだが、その姿はパジャマ姿も相まってとても可愛らしい。
なんとか反論できたが、フィアはそれ以上突っ込んでくることはないようだ。
よし、こんどこそ終わらせよう。
「ほらほら、早く戻らないと怪しまれるよ!」
「……そうですね」
状況が状況なだけに、フィアも逸らされた話を戻すこともない。不満そうに同意をするのみだ。
そのままの流れで、こちらに来た時の服に着替えると、邪教徒の世界へと戻るのだった。
□■□■□■
自宅へと一時帰宅する前と変わらない風景の、アリアドニス王国王城の俺に割り当てられた客室が目に飛び込んできた。
「はー、戻ってきたー」
魔法書をアイテムボックスへと仕舞いこみながら嘆息する。
俺よりも一瞬早くこの部屋へと戻ってきたフィアはなぜか屈伸運動をしていたが、こちらに気が付いたようだ。
「おかえりなさい」
「……ただいま」
このやりとりも変な気がするが、おかえりと言われたので苦笑しながらも返事をしておく。
ドンドンドンドン!!
と、無事に帰ってこれたことに一息ついているところに、激しくドアをノックする音が聞こえてきた。
「おーい! 誠さん! まだ寝てるのかー! そろそろ起きてくれよ!!」
ドアの向こうから切羽詰まったような明の声がする。何があったのかわからないが、まだ朝食前の時間帯のはずだ。
部屋にいるフィアをどうするか躊躇っていると、あろうことか当人のフィアが部屋の鍵を開けてドアを開けてしまった。
「ああ、よかった! 誠さん起きて……」
ドアが開いたことに安心した明だったが、フィアの姿を見た途端にセリフが途切れてフリーズしている。
「誠さん起きたの!? フィアさん反応ないんだけ……」
後ろから穂乃果も顔を出してきたようだがこちらからは姿は見えない。同じくフィアを見てフリーズしたのか、セリフが途切れている。
「おはようございます。アキラさん、ホノカさん」
「「――ええぇぇぇぇっ!?」」
フィアの挨拶のあと数秒間の時間を空けて、二人の叫び声が響き渡った。
窓を見るとすでに明るくなっている。
寝ぼけた頭で窓の横の壁かけ時計を確認するが、どうやら目覚ましはまだ鳴る前の時間のようだ。
「――ん?」
ふにふに。
なんだか右手の中に非常に柔らかいモノがある。なんだコレ、すげー気持ちいい。マシュマロみたいな感じかな。
ふにふにふにふに。
「――んあっ、ぁん」
ぼーっとする頭で窓の外を眺めながら調子に乗って右手を動かしていると、不意にくぐもった嬌声が下の方から聞こえてきた。
思わずそちらに顔を向けると、布団の隙間から赤みがかった金髪のつむじが見えた。
どうやら俺の右手はそのつむじの持ち主の上にあるらしく――。
「うわっ!?」
一気に覚醒した俺は、柔らかいモノの上にあった右手を跳ね除けて、掛けてあった布団をめくりあげる。
そこには――俺の隣には居てはならないはずのフィアが俺の胸に顔をうずめていた。
布団がなくなったことに気づいたフィアがこちらを見上げてくる。その瞳は潤んでおり、頬を真っ赤に染めてはにかんだ笑顔だった。
「……んぁ、……おはよう、ございます」
んがーーーー!! もしかしてやっちまった!? 昨日の夜何も起きずに寝れたと思って気を抜いていたのがまずかったのか! 鍵かけときゃよかったか! いや自分の部屋に鍵なんかついてないけど!
待て待て落ち着け! ちゃんと確認しないと! うん、パジャマはちゃんと着てるぞ。俺もフィアも。特に問題ない。うん、きっと大丈夫だ。……大丈夫だよね?
しかし右手が何を触っていたのか確信は持てないが、きっとましゅまろなんだろう。……こっちは確認しないほうがいいよね?
いやそれよりも問いたださないとだな。
「……おはよう。
ところで、何でフィアがここにいるんだ? 俺の部屋だよな?」
とりあえずフィアと密着してるのも気まずいので、起き上がってベッドの横に立ち上がると気分を紛らわせるように伸びをする。
「はい、マコトの部屋ですね。一緒に寝たかったので、来ちゃいました」
「ええと、それだけ?」
「はい、本当はここでマコトを待ってようと思ったんですけど、試しに寝転んでみた妹さんのベッドが気持ちよすぎて……」
「ああ、そう……」
そのまま寝てしまってってことね。で、途中で目が覚めて夜這いに来たと。
よくはないが、実際にそれだけならまあ問題ない……はずだ。うむ、きっと何も起こってない。深く突っ込んで墓穴を掘るよりはこの話はもう終わらせよう。フィアもそれ以上何もなかったかのような反応だし。
大きくため息をつくと改めてフィアを観察する。白地にいちご模様があしらわれた可愛らしいパジャマだ。一番上のボタンは留められておらず、上から覗き込むとかろうじてミカンの谷間が見えるが、はだけているわけではない。
残念なことにましゅまろは服の上からだったようだ。……いやそんなことはどうでもいい、とりあえず落ち着け。
煩悩を振り払うように頭を振ると、気持ちを切り替え――
「なのできちんと責任は取ってくださいね」
られなかった。
「はあっ!? なんで! 勝手に人の部屋に侵入しておいてそれはないだろ!」
「……むう」
頬を膨らませてこちらを見上げるフィアだが、その姿はパジャマ姿も相まってとても可愛らしい。
なんとか反論できたが、フィアはそれ以上突っ込んでくることはないようだ。
よし、こんどこそ終わらせよう。
「ほらほら、早く戻らないと怪しまれるよ!」
「……そうですね」
状況が状況なだけに、フィアも逸らされた話を戻すこともない。不満そうに同意をするのみだ。
そのままの流れで、こちらに来た時の服に着替えると、邪教徒の世界へと戻るのだった。
□■□■□■
自宅へと一時帰宅する前と変わらない風景の、アリアドニス王国王城の俺に割り当てられた客室が目に飛び込んできた。
「はー、戻ってきたー」
魔法書をアイテムボックスへと仕舞いこみながら嘆息する。
俺よりも一瞬早くこの部屋へと戻ってきたフィアはなぜか屈伸運動をしていたが、こちらに気が付いたようだ。
「おかえりなさい」
「……ただいま」
このやりとりも変な気がするが、おかえりと言われたので苦笑しながらも返事をしておく。
ドンドンドンドン!!
と、無事に帰ってこれたことに一息ついているところに、激しくドアをノックする音が聞こえてきた。
「おーい! 誠さん! まだ寝てるのかー! そろそろ起きてくれよ!!」
ドアの向こうから切羽詰まったような明の声がする。何があったのかわからないが、まだ朝食前の時間帯のはずだ。
部屋にいるフィアをどうするか躊躇っていると、あろうことか当人のフィアが部屋の鍵を開けてドアを開けてしまった。
「ああ、よかった! 誠さん起きて……」
ドアが開いたことに安心した明だったが、フィアの姿を見た途端にセリフが途切れてフリーズしている。
「誠さん起きたの!? フィアさん反応ないんだけ……」
後ろから穂乃果も顔を出してきたようだがこちらからは姿は見えない。同じくフィアを見てフリーズしたのか、セリフが途切れている。
「おはようございます。アキラさん、ホノカさん」
「「――ええぇぇぇぇっ!?」」
フィアの挨拶のあと数秒間の時間を空けて、二人の叫び声が響き渡った。
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