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最終章 暴走する悪役令嬢を止める禁句とは
7話 探索開始
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目的地に着いた。
思えば私が十八の頃から約八年間暮らした土地。
王都に帰ってきた時も懐かしさがこみ上げたが、半年ぶりのこの地にも似たような感覚が湧き上がる。
「なんだか久しぶりに見ると感極まりますわ」
「・・・・・・何が?」
「ほら、あの木とか。ケイトがよく登っていた木です」
「ああ」
ベアトリクス様が特徴のある大きな木を指差して語る。
揺れる馬車の中、だんだんと館が見えてきた。
「・・・・・・」
懐かしさと共に、なんだか不気味さも感じている。
手入れされている森とはいえ、日の光を遮るほどの背の高い木々。
王都では耳慣れない鳥の声。
独特の緑の濃い香り。
「今やここも、惨劇の場として有名になってるのだったな」
「ほんの少し前までお父様はここを宿場町にしようとしてましたのにね」
雑談を続けるうちに、馬車が止まる。
「付きましたよ。イーモン殿、しばしの間ベアトリクス様のお相手を」
フィオナの声が外から響いた。
今気づいた。
使用人であるフィオナが屋敷の者たちに到着を知らせる間、貴族であるベアトリクス様はここで待っていたのか。
「みんな辞めてないかしら」
「え?」
唐突にベアトリクス様がつぶやく。
「何がだ? ベアトリクス」
「使用人のみんな。ケイトが起こした騒ぎでこの地に嫌気がさした人もいるかなって」
「そういうことか。チャーリーの件もあるしな」
「ええ」
確かにそうかもしれない。
同僚のチャーリーと元雇い主の娘が王都で人を浚い、この地で殺人を行っていたのだ。
まともな神経なら仕事を辞めるか。
「イーモン殿、ベアトリクス様のエスコートを頼む」
「わかりました」
フィオナの大声が聞こえてきた。
「お姉さまったら、エスコートだなんて。イーモンは私の婚約者なのに」
ベアトリクス様は不安げに語る。
「例え婚約者でも女性はエスコートされるものだ」
「はあ」
「それに私はまだ正式にはあなたの家の使用人なんですよ。ベアトリクス様」
「もう! 様は付けないでっていつも言ってますわ」
「ははっ」
冗談のつもりだった。
実際いつものようにベアトリクス様とは接している。
しかし私は頭の中ではいつもベアトリクス様には敬称を付けて敬意を保ったままだ。
この令嬢の恋人という今のシチュエーション。
私は未だにそれを演じているのだろうか。
†††††
フィオナがドアを開ける。
いつもは出迎える側だったが、別館を訪れる貴族側はこんな景色なのか。
「さ、イーモン。腕を」
「ん?」
「あなたは私の婚約者なんですからね」
再度婚約者という事実を強調される。
ベアトリクス様と腕を組んだまま馬車から館への道をゆっくりと歩いた。
「お帰りなさいませ! ベアトリクス様、イーモン様」
「・・・・・・!?」
館に入った途端、聞き慣れない単語が耳に入る。
イーモン様?
大広間に整列した五人の使用人。
彼らがそれぞれ私に敬称を付けている。
私がベアトリクス様と婚約したことは伝わっているのか。
しかし・・・・・・五人か。
予測はしていたが、かなり人数が減っている。
「相変わらず趣味の悪い内装ですわ。いつかすべて買い替えないと」
「・・・・・・」
なんでこの子はこうなのか。
館の使用人を前にして、急に聞こえるように悪態をつき始めた。
その行為に何の意味があるのか。
屋敷の使用人たちの顔が引き攣るのが見えた。
「長旅で疲れましたわ。食事の用意をして欲しいのですが」
「かしこまりました。ベアトリクス様」
「ん?」
見慣れない男が返事をした。
私よりもかなり若く、精悍な顔つきの背が低めの青年。
こういうときに真っ先に貴族の相手をするのは、本来は私だったわけだが。
今は彼の仕事か。
しかし、どこかで見たような気も・・・・・・。
「あら? あなたどなたですの?」
「イーモン様の代わりに新しく執事を務めさせていだいております」
「あらそう」
「ブルーノ・ロビンズと申します。以後お見知りおきを」
「ブルーノ!?」
思わず噴き出しそうになった。
見たことがあるような気がするわけだ。
彼は館の近くの農村の悪ガキだ。
たまに買い出しで村を訪れるときに見かけていた。
「・・・・・・とにかく、一旦部屋に行きますわ。イーモン、また後で」
「ああ」
「マリンはいませんのね」
「彼女は三ヶ月ほど前にこの館の使用人を辞めました。ベアトリクス様が滞在中は主に私がお世話させていただきます」
「そう、よろしくお願いしますわリリー」
「はい」
ソバカスが目立つ赤毛のメイド、リリーに連れられベアトリクス様は自室に去っていく。
「・・・・・・」
しばらく場に沈黙が流れる。
「イーモンの兄貴! うまくやったな。本当に貴族のお嬢様をものにしたんだな」
突然ブルーノがくだけた口調でそう告げてきた。
こいつが執事か。
・・・・・・ヘザー家別館は相当人手不足のようだ。
†††††
食事が始まった。
質素な料理が装飾されたテーブルに並ぶ。
しかしそこに並ぶのは・・・・・・ただの田舎の家庭料理。
もちろん美味いのだが、これは館の近くの村の酒場で出される料理と同じものだ。
「リリー、この鳥の揚げ物のおかわりをお願いしますわ」
「かしこまりました」
「・・・・・・」
さすがは健康的なベアトリクス様。
田舎料理とか関係なしにどんどん料理を口に運ぶ。
「ブルーノ、料理人たちはみんな辞めたのか?」
「ええ、その・・・・・・」
「チャーリーの件がらみかしら?」
「はい」
やはりか。
実はこの館に来て生前のケイトの情報を集めたかったのだが。
聞き込みは難しそうだ。
この館内には知った顔はメイドのリリーと馬番のアレンしかいない。
「みんな本当にやめましたのね。意地悪のネタをいろいろ考えてたのに」
「・・・・・・」
ベアトリクス様が悲しそうな表情をする。
最後の台詞が無ければ、美しい少女の可憐に悩む姿に見えるはずなのだが。
「ベアトリクス、人が少ないのはちょうどいい」
「え?」
私は道中考えていたことを告げる。
「地下室を探そう」
「地下室?」
「そう、ケイトがこっそり使っていた地下室がこの館にもあるはずなんだ」
「・・・・・・? たしかに私の部屋にも隠し通路がありましたが」
不思議そうな顔を返された。
しかし私には確信があるのだ。
ケイトが生前、王都の貴族街の地下を徘徊していたように・・・・・・この館にも様々な仕掛けがあるはず。
思えば私が十八の頃から約八年間暮らした土地。
王都に帰ってきた時も懐かしさがこみ上げたが、半年ぶりのこの地にも似たような感覚が湧き上がる。
「なんだか久しぶりに見ると感極まりますわ」
「・・・・・・何が?」
「ほら、あの木とか。ケイトがよく登っていた木です」
「ああ」
ベアトリクス様が特徴のある大きな木を指差して語る。
揺れる馬車の中、だんだんと館が見えてきた。
「・・・・・・」
懐かしさと共に、なんだか不気味さも感じている。
手入れされている森とはいえ、日の光を遮るほどの背の高い木々。
王都では耳慣れない鳥の声。
独特の緑の濃い香り。
「今やここも、惨劇の場として有名になってるのだったな」
「ほんの少し前までお父様はここを宿場町にしようとしてましたのにね」
雑談を続けるうちに、馬車が止まる。
「付きましたよ。イーモン殿、しばしの間ベアトリクス様のお相手を」
フィオナの声が外から響いた。
今気づいた。
使用人であるフィオナが屋敷の者たちに到着を知らせる間、貴族であるベアトリクス様はここで待っていたのか。
「みんな辞めてないかしら」
「え?」
唐突にベアトリクス様がつぶやく。
「何がだ? ベアトリクス」
「使用人のみんな。ケイトが起こした騒ぎでこの地に嫌気がさした人もいるかなって」
「そういうことか。チャーリーの件もあるしな」
「ええ」
確かにそうかもしれない。
同僚のチャーリーと元雇い主の娘が王都で人を浚い、この地で殺人を行っていたのだ。
まともな神経なら仕事を辞めるか。
「イーモン殿、ベアトリクス様のエスコートを頼む」
「わかりました」
フィオナの大声が聞こえてきた。
「お姉さまったら、エスコートだなんて。イーモンは私の婚約者なのに」
ベアトリクス様は不安げに語る。
「例え婚約者でも女性はエスコートされるものだ」
「はあ」
「それに私はまだ正式にはあなたの家の使用人なんですよ。ベアトリクス様」
「もう! 様は付けないでっていつも言ってますわ」
「ははっ」
冗談のつもりだった。
実際いつものようにベアトリクス様とは接している。
しかし私は頭の中ではいつもベアトリクス様には敬称を付けて敬意を保ったままだ。
この令嬢の恋人という今のシチュエーション。
私は未だにそれを演じているのだろうか。
†††††
フィオナがドアを開ける。
いつもは出迎える側だったが、別館を訪れる貴族側はこんな景色なのか。
「さ、イーモン。腕を」
「ん?」
「あなたは私の婚約者なんですからね」
再度婚約者という事実を強調される。
ベアトリクス様と腕を組んだまま馬車から館への道をゆっくりと歩いた。
「お帰りなさいませ! ベアトリクス様、イーモン様」
「・・・・・・!?」
館に入った途端、聞き慣れない単語が耳に入る。
イーモン様?
大広間に整列した五人の使用人。
彼らがそれぞれ私に敬称を付けている。
私がベアトリクス様と婚約したことは伝わっているのか。
しかし・・・・・・五人か。
予測はしていたが、かなり人数が減っている。
「相変わらず趣味の悪い内装ですわ。いつかすべて買い替えないと」
「・・・・・・」
なんでこの子はこうなのか。
館の使用人を前にして、急に聞こえるように悪態をつき始めた。
その行為に何の意味があるのか。
屋敷の使用人たちの顔が引き攣るのが見えた。
「長旅で疲れましたわ。食事の用意をして欲しいのですが」
「かしこまりました。ベアトリクス様」
「ん?」
見慣れない男が返事をした。
私よりもかなり若く、精悍な顔つきの背が低めの青年。
こういうときに真っ先に貴族の相手をするのは、本来は私だったわけだが。
今は彼の仕事か。
しかし、どこかで見たような気も・・・・・・。
「あら? あなたどなたですの?」
「イーモン様の代わりに新しく執事を務めさせていだいております」
「あらそう」
「ブルーノ・ロビンズと申します。以後お見知りおきを」
「ブルーノ!?」
思わず噴き出しそうになった。
見たことがあるような気がするわけだ。
彼は館の近くの農村の悪ガキだ。
たまに買い出しで村を訪れるときに見かけていた。
「・・・・・・とにかく、一旦部屋に行きますわ。イーモン、また後で」
「ああ」
「マリンはいませんのね」
「彼女は三ヶ月ほど前にこの館の使用人を辞めました。ベアトリクス様が滞在中は主に私がお世話させていただきます」
「そう、よろしくお願いしますわリリー」
「はい」
ソバカスが目立つ赤毛のメイド、リリーに連れられベアトリクス様は自室に去っていく。
「・・・・・・」
しばらく場に沈黙が流れる。
「イーモンの兄貴! うまくやったな。本当に貴族のお嬢様をものにしたんだな」
突然ブルーノがくだけた口調でそう告げてきた。
こいつが執事か。
・・・・・・ヘザー家別館は相当人手不足のようだ。
†††††
食事が始まった。
質素な料理が装飾されたテーブルに並ぶ。
しかしそこに並ぶのは・・・・・・ただの田舎の家庭料理。
もちろん美味いのだが、これは館の近くの村の酒場で出される料理と同じものだ。
「リリー、この鳥の揚げ物のおかわりをお願いしますわ」
「かしこまりました」
「・・・・・・」
さすがは健康的なベアトリクス様。
田舎料理とか関係なしにどんどん料理を口に運ぶ。
「ブルーノ、料理人たちはみんな辞めたのか?」
「ええ、その・・・・・・」
「チャーリーの件がらみかしら?」
「はい」
やはりか。
実はこの館に来て生前のケイトの情報を集めたかったのだが。
聞き込みは難しそうだ。
この館内には知った顔はメイドのリリーと馬番のアレンしかいない。
「みんな本当にやめましたのね。意地悪のネタをいろいろ考えてたのに」
「・・・・・・」
ベアトリクス様が悲しそうな表情をする。
最後の台詞が無ければ、美しい少女の可憐に悩む姿に見えるはずなのだが。
「ベアトリクス、人が少ないのはちょうどいい」
「え?」
私は道中考えていたことを告げる。
「地下室を探そう」
「地下室?」
「そう、ケイトがこっそり使っていた地下室がこの館にもあるはずなんだ」
「・・・・・・? たしかに私の部屋にも隠し通路がありましたが」
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