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最終章 暴走する悪役令嬢を止める禁句とは
6話 異変
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その夜、私はベアトリクス様と夜の営みに励んでいた。
どうしてだろう?
診療所に入院していたときは彼女が近くにいるのが少し苦痛に感じた。
しかし今はそんな事は感じていない。
生前のケイト曰く、似た者同士は自分が嫌いになると相手とも上手くいかなくなるはずなのだが・・・・・・。
やはりそういう考えは彼女の思い込みだったか。
何しろ私は自分が嫌いになったままだからな。
「ふふ、明日とうとう出発ですわね」
「ああ」
事後、ランプの灯りに照らされた地下室のベッドの上で私たちは裸で抱き合っていた。
若い少女の鮮烈な香りが鼻腔をくすぐる。
こういう時間は悪くない。
一匹の雄として優越感がある。
「約半年ぶりか」
「ええ」
もちろん会話の内容はあの別荘のある森。
「今年も冬休みの間ずっとあそこに滞在するつもりなのか?」
聞いてみた。
・・・・・・ケイトがいないなら、ベアトリクス様にとってあの地はつまらない場所ではと思えてたからだ。
「もちろん。探し物もありますしね」
「探し物?」
「ええ、ケイトとの思い出の・・・・・・」
やはり仲が悪かったとはいえ、ケイトの死は思うところがあるのか。
いや姉のフィオナ曰く、ベアトリクス様は影でこっそりケイトに憧れていた。
むしろあの事件の結末で一番心を動かされたのは今体温を感じている少女なのかもしれない。
もちろん、私もあの館に残るケイトの痕跡を調べたいと思ってる。
「もう寝ましょう。明日はいろいろ準備がありますわ」
「あ、ああ」
「まあ荷物はほとんど今日のうち積み込んだのですが?」
「ん? 言ってくれれば手伝ったのだが」
「いえ、配達に来た方に直接馬車に積んでもらいましたの」
「そうか」
ベアトリクス様はそう告げると、すぐに私のそばで寝息を立て始めた。
私はしばらくその愛らしい寝顔を見つめる。
彼女の荷物の話などどうでもよくなっていた。
「・・・・・・」
不思議だ。
改めて確認する彼女の寝顔。
まるで何かのイベントを待ちきれない子供のような生き生きとした表情だ。
使用人以外誰もいない、今となっては惨劇の場として有名になった森と館。
そこに行くのに何の楽しみがあるのか。
それに、やはり変だ。
ベアトリクス様は、身近な存在だったケイトの死は悲しくはないのか?
その辺はまともな神経な持ち主だと思っていたのだが。
†††††
翌朝。
主不在のヘザー家の館の前には馬車が停まっていた。
例のトレードされた少女趣味の奴だ。
見送りにはエイベルの若旦那とヘンズリーの老夫婦が。
「ベアトリクスちゃん。変なもの食べちゃダメよ」
「なっ? 大丈夫ですわ」
「さみしくなるのう」
「もう、お祖父さまもお婆さまも大げさですわ。たかが一ヶ月ですわよ」
貴族である少女が赤の他人の平民の老夫婦と親しげに別れを告げてる。
端から見たら奇妙な光景かもしれないが、彼女の生い立ちを知ると当然の関係だということを最近知った。
知っての通り、彼女の父親ヘザー男爵様は実質実業家。
早くに妻を亡くした彼は昔はずっとヘンズリー家にフィオナ ベアトリクス姉妹を預けていたそうなのだ。
つまりベアトリクス様にとって老夫婦は育ての親のようなもの。
老夫婦にとってもベアトリクス様は孫のような存在なのだろう。
老夫婦にとっては血縁は姉のフィオナだけだが、一緒に育てればそんな事は関係なくなっただろうし。
そう、そんな彼らの愛情をまっすぐに受けて育ったからこそ・・・・・・。
ベアトリクス様は多少ひねくれていてもまともなんだと思う。
「イーモン殿、道中はベアトリクス様を頼むぞ」
「・・・・・・! はい、おまかせを」
今回も御者役を務めるフィオナに声をかけられた。
相変わらず動きやすい男物の服を着た彼女は凜として美しい。
「ベアトリクス、足元に気をつけて」
「わかってますわ」
「それでは皆さん、失礼します」
「気をつけてな」
別れの言葉を済ませて、馬車の車輪は動き出す。
「寒いですわ」
「それは・・・・・・寒いからこその学園の長期休みだしな」
「じゃあ、イーモンにしばらくくっついているとしますわ」
「ははは」
さて、長旅になる。
夏の終わりの馬車での旅は彼女とチェスをしたっけかな?
そうだ。
小説を朗読したんだっけな。
†††††
揺れる馬車の窓から見える風景。
かなり雪が降っている。
とはいえこの辺は豪雪地帯ではない。
馬車の進行に影響が出るほど積もることはない。
「お姉様! 寒くありませんの?」
ベアトリクス様が突然大声を出す。
御者台に余裕で聞こえる大きさだ。
「問題ありませんよ! 着込んでいますから!」
「そうですか!」
「・・・・・・」
なんだろうこのやり取りは。
姉妹ならではの何かか。
「そうだイーモン!」
突然こちらを振り向く。
「なんだ?」
「今回の旅は一人で暇つぶしをしていてくださいますか?」
「え?」
「私、勉強したいことがありますの」
「・・・・・・? あ、ああ」
よく見たら、やたら座るスペースが広いこの馬車の中には様々な資料が積まれていた。
昨晩言っていた奴か。
「お小遣いをはたいてサラのお店に取り寄せてもらいましたの」
「ふーん。小説か?」
「いえ、違いますわ。この国の考古学、ケイトの得意分野だったものですわね」
「へえ」
またケイトの名前が出てきた。
ベアトリクス様はケイトの死をあまり悲しんでないように見えるが・・・・・・憧れる気持ちは失ってないのか。
「王宮に出入りするなんてレベルにはなれなくても、確かな実力を身につけてたいのです」
「それは古代語の解読という分野でか?」
「ええ、冬休みはそれに没頭するかも」
「そうか。まあ、影ながら応援するよ」
少し感心した。
彼女が生前のケイトに憧れに似たライバル心を持っていたのは間違いない。
しかし、それは健全な方向に向かっているようだ。
「目が悪くなると悪い。カーテンを開ける」
「お願いしますわ」
「あと、薄暗くなったらその日は読むのを止めた方がいい」
「そうですわね。そういう忠告は聞きますわ」
「うん」
素直な面もある。
しかしここに同世代の少女がいると途端にひねくれてしまうのも事実なのだが。
そういう面は大人になるにつれ影をひそめていくのだろう。
揺れる馬車の中、立ち上がってカーテンを開けた。
「本当に酔わないのか?」
「大丈夫ですわ」
すでに集中し始めてる。
読んでいる本のタイトルは・・・・・・絵本並みの内容量の古語解読書だ。
つまり、初歩の初歩。
ベアトリクス様は知能が低いとは思わないが、ケイトと違って学問に突出した才能があるわけでもない。
あまり良い結果は出ない気がしていた。
「ん?」
何気なく、積まれた本の一つの背表紙に目が行く。
「ゴシップ記事? これ、胡散臭い週刊誌か」
そこにはかつて私があの貴族街の書店で初回サービスでもらったあの本があった。
「ええ、過去三年分ほど取り寄せましたわ」
「息抜き用か?」
「いえ・・・・・・むしろこっちが本命」
「・・・・・・?」
「イーモン、暇なら先に読んでもいいですわよ」
「あ、ああ」
・・・・・・何か嫌な予感がする。
なぜなら、若く美しいベアトリクス様のその時の表情が少し不気味に見えた。
これまで彼女がどんなに怒ってようとどんなに他人に嫌がらせをしてようと、その表情は美しく可愛らしかった。
しかし今の表情はまるで。
どうしてだろう?
診療所に入院していたときは彼女が近くにいるのが少し苦痛に感じた。
しかし今はそんな事は感じていない。
生前のケイト曰く、似た者同士は自分が嫌いになると相手とも上手くいかなくなるはずなのだが・・・・・・。
やはりそういう考えは彼女の思い込みだったか。
何しろ私は自分が嫌いになったままだからな。
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「ああ」
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若い少女の鮮烈な香りが鼻腔をくすぐる。
こういう時間は悪くない。
一匹の雄として優越感がある。
「約半年ぶりか」
「ええ」
もちろん会話の内容はあの別荘のある森。
「今年も冬休みの間ずっとあそこに滞在するつもりなのか?」
聞いてみた。
・・・・・・ケイトがいないなら、ベアトリクス様にとってあの地はつまらない場所ではと思えてたからだ。
「もちろん。探し物もありますしね」
「探し物?」
「ええ、ケイトとの思い出の・・・・・・」
やはり仲が悪かったとはいえ、ケイトの死は思うところがあるのか。
いや姉のフィオナ曰く、ベアトリクス様は影でこっそりケイトに憧れていた。
むしろあの事件の結末で一番心を動かされたのは今体温を感じている少女なのかもしれない。
もちろん、私もあの館に残るケイトの痕跡を調べたいと思ってる。
「もう寝ましょう。明日はいろいろ準備がありますわ」
「あ、ああ」
「まあ荷物はほとんど今日のうち積み込んだのですが?」
「ん? 言ってくれれば手伝ったのだが」
「いえ、配達に来た方に直接馬車に積んでもらいましたの」
「そうか」
ベアトリクス様はそう告げると、すぐに私のそばで寝息を立て始めた。
私はしばらくその愛らしい寝顔を見つめる。
彼女の荷物の話などどうでもよくなっていた。
「・・・・・・」
不思議だ。
改めて確認する彼女の寝顔。
まるで何かのイベントを待ちきれない子供のような生き生きとした表情だ。
使用人以外誰もいない、今となっては惨劇の場として有名になった森と館。
そこに行くのに何の楽しみがあるのか。
それに、やはり変だ。
ベアトリクス様は、身近な存在だったケイトの死は悲しくはないのか?
その辺はまともな神経な持ち主だと思っていたのだが。
†††††
翌朝。
主不在のヘザー家の館の前には馬車が停まっていた。
例のトレードされた少女趣味の奴だ。
見送りにはエイベルの若旦那とヘンズリーの老夫婦が。
「ベアトリクスちゃん。変なもの食べちゃダメよ」
「なっ? 大丈夫ですわ」
「さみしくなるのう」
「もう、お祖父さまもお婆さまも大げさですわ。たかが一ヶ月ですわよ」
貴族である少女が赤の他人の平民の老夫婦と親しげに別れを告げてる。
端から見たら奇妙な光景かもしれないが、彼女の生い立ちを知ると当然の関係だということを最近知った。
知っての通り、彼女の父親ヘザー男爵様は実質実業家。
早くに妻を亡くした彼は昔はずっとヘンズリー家にフィオナ ベアトリクス姉妹を預けていたそうなのだ。
つまりベアトリクス様にとって老夫婦は育ての親のようなもの。
老夫婦にとってもベアトリクス様は孫のような存在なのだろう。
老夫婦にとっては血縁は姉のフィオナだけだが、一緒に育てればそんな事は関係なくなっただろうし。
そう、そんな彼らの愛情をまっすぐに受けて育ったからこそ・・・・・・。
ベアトリクス様は多少ひねくれていてもまともなんだと思う。
「イーモン殿、道中はベアトリクス様を頼むぞ」
「・・・・・・! はい、おまかせを」
今回も御者役を務めるフィオナに声をかけられた。
相変わらず動きやすい男物の服を着た彼女は凜として美しい。
「ベアトリクス、足元に気をつけて」
「わかってますわ」
「それでは皆さん、失礼します」
「気をつけてな」
別れの言葉を済ませて、馬車の車輪は動き出す。
「寒いですわ」
「それは・・・・・・寒いからこその学園の長期休みだしな」
「じゃあ、イーモンにしばらくくっついているとしますわ」
「ははは」
さて、長旅になる。
夏の終わりの馬車での旅は彼女とチェスをしたっけかな?
そうだ。
小説を朗読したんだっけな。
†††††
揺れる馬車の窓から見える風景。
かなり雪が降っている。
とはいえこの辺は豪雪地帯ではない。
馬車の進行に影響が出るほど積もることはない。
「お姉様! 寒くありませんの?」
ベアトリクス様が突然大声を出す。
御者台に余裕で聞こえる大きさだ。
「問題ありませんよ! 着込んでいますから!」
「そうですか!」
「・・・・・・」
なんだろうこのやり取りは。
姉妹ならではの何かか。
「そうだイーモン!」
突然こちらを振り向く。
「なんだ?」
「今回の旅は一人で暇つぶしをしていてくださいますか?」
「え?」
「私、勉強したいことがありますの」
「・・・・・・? あ、ああ」
よく見たら、やたら座るスペースが広いこの馬車の中には様々な資料が積まれていた。
昨晩言っていた奴か。
「お小遣いをはたいてサラのお店に取り寄せてもらいましたの」
「ふーん。小説か?」
「いえ、違いますわ。この国の考古学、ケイトの得意分野だったものですわね」
「へえ」
またケイトの名前が出てきた。
ベアトリクス様はケイトの死をあまり悲しんでないように見えるが・・・・・・憧れる気持ちは失ってないのか。
「王宮に出入りするなんてレベルにはなれなくても、確かな実力を身につけてたいのです」
「それは古代語の解読という分野でか?」
「ええ、冬休みはそれに没頭するかも」
「そうか。まあ、影ながら応援するよ」
少し感心した。
彼女が生前のケイトに憧れに似たライバル心を持っていたのは間違いない。
しかし、それは健全な方向に向かっているようだ。
「目が悪くなると悪い。カーテンを開ける」
「お願いしますわ」
「あと、薄暗くなったらその日は読むのを止めた方がいい」
「そうですわね。そういう忠告は聞きますわ」
「うん」
素直な面もある。
しかしここに同世代の少女がいると途端にひねくれてしまうのも事実なのだが。
そういう面は大人になるにつれ影をひそめていくのだろう。
揺れる馬車の中、立ち上がってカーテンを開けた。
「本当に酔わないのか?」
「大丈夫ですわ」
すでに集中し始めてる。
読んでいる本のタイトルは・・・・・・絵本並みの内容量の古語解読書だ。
つまり、初歩の初歩。
ベアトリクス様は知能が低いとは思わないが、ケイトと違って学問に突出した才能があるわけでもない。
あまり良い結果は出ない気がしていた。
「ん?」
何気なく、積まれた本の一つの背表紙に目が行く。
「ゴシップ記事? これ、胡散臭い週刊誌か」
そこにはかつて私があの貴族街の書店で初回サービスでもらったあの本があった。
「ええ、過去三年分ほど取り寄せましたわ」
「息抜き用か?」
「いえ・・・・・・むしろこっちが本命」
「・・・・・・?」
「イーモン、暇なら先に読んでもいいですわよ」
「あ、ああ」
・・・・・・何か嫌な予感がする。
なぜなら、若く美しいベアトリクス様のその時の表情が少し不気味に見えた。
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