43 / 131
43限目 疑惑
しおりを挟む
しばらくして、扉を叩く音が聞こえたので返事をすると、ユリコが「失礼致します」と言って扉をゆっくりと開けた。入室すると、レイラの側まで来て頭を下げた。
「伊藤(いとう)カナエはどうでしょうか」
「どうも何も、決まったことでしたら私には何の権利もありませんわ」
「それはそうですが……、あまり好ましい方ではないと感じましたので」
「よく見ていますわね」
ユリコの勘の良さに感心し彼女は頷いた。レイラはごまかしても意味がないと感じ素直答えた。
「この後は、ピアノのレッスンですよね。講師が到着しましたら山崎(やまざき)がピアノ室に案内します」
「承知しました」
(そーだよ。専属家政婦がいない間は彼女らの管理にてる山崎がでてくるよな)
「それではこれで失礼致します」
ユリコは手を前で揃えて、丁寧に頭を下げると扉を開けてた。部屋の外に出ると、彼女はすぐに、レイラの兄であるリョウの部屋へと向かった。
リョウの部屋の扉を叩くと返事と共に扉が開いた。出迎えたのは勿論、リョウである。
「ユリコさん」
彼はユリコの顔を見ると頷き、すぐに部屋を出た。その後をユリコがついて行った。
彼は外に出ると、門の前に止まっている車の方へ足早に向かった。勿論ユリコもついてくる。
リョウの運転手である港(みなと)はリョウの姿を確認すると、後部座席の扉を開けた。リョウは「ありがとうございます」と告げると車に乗り込んだ。後からきたユリコはお礼とお辞儀して車に乗り込んだ。
港は二人が車の乗りこんだことを確認すると扉を閉めて、自分も運転席に座り二人に声を掛けると車を動かした。
車はしばらく走ると、大きなショッピングモールの屋上駐車場に止まった。
夏休み期間中ということもあり、多くの車が止まっていた。
リョウたちが乗る車はエレベーターに近い場所に止まってので、多くの利用客が車の前を通り過ぎていく。
「それでは二時間ほどでよろしいでしょうか」
運転席から顔を出した港が後部座席に座る二人の方を見て声を掛けた。
リョウが頷くと港は「それでは失礼いたします」とお辞儀をして車から出て行った。
リョウはそれを確認すると、ユリコの方を向いた。彼女がしわくちゃな顔に更にシワを増やして笑った。
「いつも、ありがとうございます。こんなババアを女性と扱ってくれて嬉しいですよ」
「ババアなんてとんでもありません。ユリコさんはとても魅力的な方ですから誰からも見られない部屋で二人きりなったら私は間違えを犯してしまうかもしれません」
リョウの言葉を聞いてユリコは穏やかに笑った。
「ここなら、通行人の目と監視カメラがあります。なので、もし本当に私がユリコさんの魅力に負けてしまいましたら、遠慮なく訴えてください」
ユリコは真剣な顔で力説するリョウがおかしくて仕方なかった。
年齢差でいったら親というより祖母という方が近いが、リョウは常にユリコを女性として扱う。
「妹のレイラさんとは、彼女の部屋で二人きりになりますよね」
「妹ですから」
「“妹”という言葉を免罪符によく使いますよね」
「……そんな、そんなことよりも、本日の報告をお願いします」
リョウはバツの悪そうな顔をして、話を無理やり変えた。
「承知致しました。予定通りにレイラさんは、カナエさんと打ち合わせを行いました」
ユリコは手を顎に持っていき、考える様な態度をとっていました。リョウは何も言わず、彼女の方をじっと見て言葉を待った。
「初対面であったはずですが、カナエさんの顔を見たレイラさんはひどく驚かれていました。悟られないように笑顔を作られて話しておられましたが……、なんというのでしょうか。相手を探るような対応でした」
「そうですか」
リョウはゆっくりと息をはいてから、フロントガラス越しに通行人を見た。だれ一人として、車の中にいる自分たちを気にする人間はいない。
ユリコは鞄から、一枚写真を出してリョウに差し出した。リョウはそれを見ると頷き、タブレットを取り出して“レイラ”というフォルダをタップした。すると、レイラの写真が大量に出てきた。その一枚を大きく表示した。
「ユリコさん」
リョウはユリコが持つ写真の横にタブレットを置き指さした。
ユリコはそれを見て驚いた。
タブレットの写真の中央には二人の人物が映っていた。一人はレイラだが、問題はその向いでニヤリと笑っている人物だ。
カナエそっくりなのである。
ユリコは自分の持つカナエの写真と何度も見比べた。その人物はカナエの若い頃の写真と言われたら納得できるが近くにレイラが写っているためカナエとは違う人物だとわかる。
「彼女は中村彩花です。レイラさんと同じクラスの人間です」
「中村……」
ユリコは眉を寄せつぶやきながらリョウの顔を見た。
彼は更にタブレットを操作し、先程の写真の隣にもう一枚の写真を並べた。その写真には正装をした若い男性が写っていた。彼もカナエ程ではないが、彩花に似ていた。
「中村幸弘です。レイラさんの元婚約者で、中村彩花の兄です」
リョウは写真の人物を指差して説明した。ユリコは考えなが、ゆっくりと口を開いた。
「……つまり、中村幸弘さんのお父様とカナエさんの子どもが中村彩花さんと言うことでしょうか?」
リョウは首をゆっくりと横にふり、ため息をついた。
「恐らく、カナエさんと幸弘さんの子どもが中村彩花だと思います」
「ーッ」
リョウの言葉にユリコは言葉を失った。目をシロクロさせながら自分の手のある写真とタブレットの中にある写真を見比べた。
「中村彩花さんは、レイラさんと同い年ですよね。ってことは12,3年前ですか? 中村幸弘さんは今大学生ですよね?すると当時小学生ですか?」
ユリコは指を折り、年齢を何度も計算した。
「早い子でしたら可能ですよ。男の子ですし周囲にはバレませんよね。伊藤カナエさんは今30代ですから出産は可能ですね」
落ち着いて話すリョウに対してユリコは動揺を隠せず青い顔をしていた。
「……確証があるのですか?」
「いいえ、ただ幸弘さんの父の浮気の証拠が一切なく、幸弘さんは女遊びが派手であるという状況からの推測です。DNA鑑定の結果を見たわけではありませんので確証はありません」
「……」
リョウの話を聞いてカナエは難しい顔をした。
「彼女が他人の空似であり中村家とは一切関係ないのでしたらそれはそれで構いません。ただ、可能性があると言うのが問題なのですよ」
「確かにそうですね」
ユリコは、リョウの言い分に納得した。
様々な可能性を考えて対策をとる事は大切だ。今回の件が取り越し苦労ならそれでもいい。しかし、事実だった場合問題だ。
「母の会社からの派遣ですよね」
「そうですね」
リョウは少し考えるとユリコに見せていたタブレットを自分の膝の上に置いた。そして、家政婦派遣会社のホームページを出した。それをユリコに見れるように傾けた。
「これ」
「伊藤(いとう)カナエはどうでしょうか」
「どうも何も、決まったことでしたら私には何の権利もありませんわ」
「それはそうですが……、あまり好ましい方ではないと感じましたので」
「よく見ていますわね」
ユリコの勘の良さに感心し彼女は頷いた。レイラはごまかしても意味がないと感じ素直答えた。
「この後は、ピアノのレッスンですよね。講師が到着しましたら山崎(やまざき)がピアノ室に案内します」
「承知しました」
(そーだよ。専属家政婦がいない間は彼女らの管理にてる山崎がでてくるよな)
「それではこれで失礼致します」
ユリコは手を前で揃えて、丁寧に頭を下げると扉を開けてた。部屋の外に出ると、彼女はすぐに、レイラの兄であるリョウの部屋へと向かった。
リョウの部屋の扉を叩くと返事と共に扉が開いた。出迎えたのは勿論、リョウである。
「ユリコさん」
彼はユリコの顔を見ると頷き、すぐに部屋を出た。その後をユリコがついて行った。
彼は外に出ると、門の前に止まっている車の方へ足早に向かった。勿論ユリコもついてくる。
リョウの運転手である港(みなと)はリョウの姿を確認すると、後部座席の扉を開けた。リョウは「ありがとうございます」と告げると車に乗り込んだ。後からきたユリコはお礼とお辞儀して車に乗り込んだ。
港は二人が車の乗りこんだことを確認すると扉を閉めて、自分も運転席に座り二人に声を掛けると車を動かした。
車はしばらく走ると、大きなショッピングモールの屋上駐車場に止まった。
夏休み期間中ということもあり、多くの車が止まっていた。
リョウたちが乗る車はエレベーターに近い場所に止まってので、多くの利用客が車の前を通り過ぎていく。
「それでは二時間ほどでよろしいでしょうか」
運転席から顔を出した港が後部座席に座る二人の方を見て声を掛けた。
リョウが頷くと港は「それでは失礼いたします」とお辞儀をして車から出て行った。
リョウはそれを確認すると、ユリコの方を向いた。彼女がしわくちゃな顔に更にシワを増やして笑った。
「いつも、ありがとうございます。こんなババアを女性と扱ってくれて嬉しいですよ」
「ババアなんてとんでもありません。ユリコさんはとても魅力的な方ですから誰からも見られない部屋で二人きりなったら私は間違えを犯してしまうかもしれません」
リョウの言葉を聞いてユリコは穏やかに笑った。
「ここなら、通行人の目と監視カメラがあります。なので、もし本当に私がユリコさんの魅力に負けてしまいましたら、遠慮なく訴えてください」
ユリコは真剣な顔で力説するリョウがおかしくて仕方なかった。
年齢差でいったら親というより祖母という方が近いが、リョウは常にユリコを女性として扱う。
「妹のレイラさんとは、彼女の部屋で二人きりになりますよね」
「妹ですから」
「“妹”という言葉を免罪符によく使いますよね」
「……そんな、そんなことよりも、本日の報告をお願いします」
リョウはバツの悪そうな顔をして、話を無理やり変えた。
「承知致しました。予定通りにレイラさんは、カナエさんと打ち合わせを行いました」
ユリコは手を顎に持っていき、考える様な態度をとっていました。リョウは何も言わず、彼女の方をじっと見て言葉を待った。
「初対面であったはずですが、カナエさんの顔を見たレイラさんはひどく驚かれていました。悟られないように笑顔を作られて話しておられましたが……、なんというのでしょうか。相手を探るような対応でした」
「そうですか」
リョウはゆっくりと息をはいてから、フロントガラス越しに通行人を見た。だれ一人として、車の中にいる自分たちを気にする人間はいない。
ユリコは鞄から、一枚写真を出してリョウに差し出した。リョウはそれを見ると頷き、タブレットを取り出して“レイラ”というフォルダをタップした。すると、レイラの写真が大量に出てきた。その一枚を大きく表示した。
「ユリコさん」
リョウはユリコが持つ写真の横にタブレットを置き指さした。
ユリコはそれを見て驚いた。
タブレットの写真の中央には二人の人物が映っていた。一人はレイラだが、問題はその向いでニヤリと笑っている人物だ。
カナエそっくりなのである。
ユリコは自分の持つカナエの写真と何度も見比べた。その人物はカナエの若い頃の写真と言われたら納得できるが近くにレイラが写っているためカナエとは違う人物だとわかる。
「彼女は中村彩花です。レイラさんと同じクラスの人間です」
「中村……」
ユリコは眉を寄せつぶやきながらリョウの顔を見た。
彼は更にタブレットを操作し、先程の写真の隣にもう一枚の写真を並べた。その写真には正装をした若い男性が写っていた。彼もカナエ程ではないが、彩花に似ていた。
「中村幸弘です。レイラさんの元婚約者で、中村彩花の兄です」
リョウは写真の人物を指差して説明した。ユリコは考えなが、ゆっくりと口を開いた。
「……つまり、中村幸弘さんのお父様とカナエさんの子どもが中村彩花さんと言うことでしょうか?」
リョウは首をゆっくりと横にふり、ため息をついた。
「恐らく、カナエさんと幸弘さんの子どもが中村彩花だと思います」
「ーッ」
リョウの言葉にユリコは言葉を失った。目をシロクロさせながら自分の手のある写真とタブレットの中にある写真を見比べた。
「中村彩花さんは、レイラさんと同い年ですよね。ってことは12,3年前ですか? 中村幸弘さんは今大学生ですよね?すると当時小学生ですか?」
ユリコは指を折り、年齢を何度も計算した。
「早い子でしたら可能ですよ。男の子ですし周囲にはバレませんよね。伊藤カナエさんは今30代ですから出産は可能ですね」
落ち着いて話すリョウに対してユリコは動揺を隠せず青い顔をしていた。
「……確証があるのですか?」
「いいえ、ただ幸弘さんの父の浮気の証拠が一切なく、幸弘さんは女遊びが派手であるという状況からの推測です。DNA鑑定の結果を見たわけではありませんので確証はありません」
「……」
リョウの話を聞いてカナエは難しい顔をした。
「彼女が他人の空似であり中村家とは一切関係ないのでしたらそれはそれで構いません。ただ、可能性があると言うのが問題なのですよ」
「確かにそうですね」
ユリコは、リョウの言い分に納得した。
様々な可能性を考えて対策をとる事は大切だ。今回の件が取り越し苦労ならそれでもいい。しかし、事実だった場合問題だ。
「母の会社からの派遣ですよね」
「そうですね」
リョウは少し考えるとユリコに見せていたタブレットを自分の膝の上に置いた。そして、家政婦派遣会社のホームページを出した。それをユリコに見れるように傾けた。
「これ」
0
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる