【R18】僕だけの大切な弟。誰にもわたすつもりはない。〜DomSubユニバース〜

黒夜須(くろやす)

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第六話 新宮ひな子④

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男子の横山と真田がメインになって攻撃をした。
星は彼らからすぐにボールを奪いひな子にパスを回してきた。それをゴールに入れるだけであったためさほど難しくなかった。それを何度と横山が校庭に仰向けになって倒れた。
「もう、いい限界」横山が音を上げた。「無理でしょ。なんで一点も取れないだよ」
「つうか、お前らほとんどボール触ってないじゃん」
キーパーをやっている女子、江本が大きな声を上げ横山を非難した。
「お前だって守れてねぇだろ」
すぐに横山が反論した。言い合いになると他の二人は肩をすくめた。
「ひな子のすごさは知ってだけど、星君もすごいね」
騒いでる横山と江本を横目に、真田が汗を拭きながら下駄箱前の階段に座った。その横水筒を飲んでいた甲斐も頷いた。
「星君はなんで汗をかかないの? やばいね」
甲斐は水筒を置き、ケラケラ笑いながら言った。
「当たり前だろ。俺、最強だから」
褒められ天狗になった星が親指で自分を指しながら鼻を鳴らした。
「バケモンなんだよ」
ひな子は二人にそう答えながらも元気になった星を見て四人のクラスメイトに感謝した。
「あ、俺ら限界だから休んでいく。先に帰っていいよ」ゴール前で喧嘩をしている二人を見ながら真田が答えた。「アイツらの喧嘩なげーし」
「そーか」
星は頷くと、階段にほってあったランドセルを担いだ。ひな子もランドセルを背負うと二人に挨拶をした。
「お前のクラスのヤツいい奴だな」
「いい奴?」その定義がいまいち分からず首を傾げながらひな子を考えた。「そういえば、あの四人はみてくれでミーハーな態度とったり噂に左右された言動聞いたことはないねぇ」
「なんだ、ソレ」星は吹き出すように笑った。「ダチじゃねぇのかよ」
「ダチねぇ」顔がいいからと言う理由で、寄ってくる人間が多くいたがそれは善意のモノは少なかった。仲良くしていても陰口を言われたり、自分を通して星と知り合いたがったりそんな奴らを見ていると『友だち』の概念がいまいち分からなかった。
「まぁ、俺がいるかいらねぇよな」
「あーねぇ」
帰り道、星がまた暗い顔をしている。どう声を掛けようか考えているうちにいつもの分かれ道についた。
そこで待っているはずの星遥斗がいなかった。
「星さん、いないの?」
「あぁ……うん……」そう言うと星は不貞腐れたような顔をした。
「喧嘩?珍しいね」
「……」星は地面を向いた。「なぁ、新宮はアノ検査受けた?」
「……検査?」
彼が言っている事が分からず首を傾げた。
「あっ、ないよな。普通中学行ってからだもんな」小さくため息をついた星は酷く落ちこんでいるようであった。「俺さ……いや、いい」
彼が手を降ると走り去って行った。ひな子も手を振り返して、彼に背を向けた。
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