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第32話 闇
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外にでると、姫路は祐介を抱っこしたまま飛び上がった。あっという間に街が小さくなり月が近づいた。
満月の光が姫路と祐介を照らした。姫路はふわふわとゆっくりと進むと祐介は高さに驚いて姫路に抱きついた。
「あはは、大丈夫ですよ」
「これ、落ちたら死ぬ高さだよね」
「そーですねぇ」
不安そうな祐介を抱きしめたまま、マンションの近くに降りた。
地に足が着くと、祐介はホッと胸をなで下ろした。
マンションのエントランスを通り過ぎ、部屋のドアを開けて中に入ると祐介は不満そうな顔していた。
「さっきのアレは何? お互い不本意そうだったから意味があるんだよね」
「よく見てますね。同期くんは頭に血が上ってましたのに」
あの時の優吾の顔を思い出すと、姫路は背筋が凍る気がした。それは祐介も同じであったようで、不安そうな顔をしていた。
「星のあんな表情というか、あんなに剝き出しな感情を始めてみたよ」
「そうなんですか」
「いつも無表情だからねって、違うよ。そんな話はいいんだ。その、アレの理由を……」
「話しますよ」と言って姫路は靴を脱いでリビングに向かった。祐介も靴を脱ぐと彼の後を追った。
姫路はソファも上でふあふあと浮いていた。祐介が座るようにすすめたが「疲れました」と言って浮いたまま正座した。地面に身体が着くようにする方が浮くより疲れるらしい。
「私は結構身分は高くて、うさなんかより出来ることは多いんですよ。しかし、カエの怪我を治すのは大変で月の光を浴びてギリギリでした。だから、うさに力を貰ったですよ。彼の所に行った本来の目的です」
「貰わないと大変の?」
心配そうに、姫路の顔を覗き込んだ。
「あのままでは、ヤバかったですよ」
「そんなに辛い状態に気づかなくてごめんね」
申し訳なさそうにする祐介に、「構いません」とにこりと笑った。
「死ぬまで気づかないと思いますよ。それまでどんなにひどい状態でも通常通り活動できてますから」
それを聞いて、祐介は真っ青な顔をして姫路の頬に触れた。姫路は首を傾げて彼を見た。
「……俺は姫路がいないくなるのがさみしい」
「子ども献上すると活動エネルギーをもらえますから永遠に生きることができますよ」
「じゃ、献上しないと死んでしまうのかい?」
「死ぬ……まぁ、そうですね。今はうさに、もらいましたし数年は大丈夫だと思いますよ」
“悲しい”、“寂しい”と言う感情が祐介から流れて来るが、姫路はそれがどういったことを指しているのか理解できず困惑した。
「えっと、君の考えがよくわからないのですが、何がそんなに悲しいですか?」
「……ひめ君が死んじゃうこと。でもひめ君が俺以外の人間と寝ないと死んじゃうだよね?」
祐介の目には涙が浮かんできたが、それが溢れないように彼は必死に耐えていた。
「星もこんな思いをしてるだよね。好きな人が他の人と交わるなんて……」
「え? うさは同期君としかヤってないというかヤれませんよ」
「へ?」
その言葉に祐介は目を点にした。
「あ……、私がカエとの約束を契約だと思ったやつです」
姫路は頬をかきながら恥ずかしそうに言った。
「あ、そういえばそんな事言っていたね」
祐介は思い出したように手を叩いた。
「そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。誰でも勘違いはあるよ。それにソレがきっかけで俺の側にひめ君がいることになったのだからとても嬉しいよ」
優しい笑顔をむけられると姫路の心は暖かくなった。裏表がなくストレートに感情を向けてくる祐介が気持ちが心地よくもこそばゆかった。
「それで、契約のこと詳しく聞いてもいい?」
「ええ。えーと」
真剣表情を向けられて、姫路は説明する言葉を考えた。祐介の世界にはない事柄であるため、分かりやすく解説しなくてはならないと思った。
「私たちは元々名前がないです。それを付け貰う事で契約します。うさも“うさ”と言う名前は同期君がつけました」
「じゃ、ひめ君は契約してるってこと」
祐介は身を乗り出して強い言葉を発した。姫路は驚いたが、ゆっくりと首をふった。すると、「そうなんだ」と落ち着いてソファーに座り直した。
「身分が上がれば、契約とは別に名前が作れるですよ。“うさ”のように一つの場所に住む方の世話をするためその戸籍を入手します。その方が動きやすいためです」
「世話……、話を聞いてるとその機関はもっとひめ君たちを道具と扱っているのかと思ったけど、そうじゃないだね」
ホッと胸をなで下ろしたが姫路の反応を見て一気に不安が襲ってきた。
「道具? それはどうか分かりませんが世話をする理由はあります。優遇措置をとることでこの世界で騒がれないようにするためです。もし、騒げば処分します」
淡々と話す姫路を祐介は怖く感じた。笑顔であるが、機械的な印象だった。
「で、契約の話ですよね?」
自分の口元に手を持ってくると、じっと祐介の方を見た。彼の真っ直ぐな瞳が心地よかった。
「名前を貰うという事はそれに縛られるということなんです。だから、“うさ”は同期君以外と関係を持てないですよね」
「でも、それだと献上できないよね。生活エネルギーは?」
「契約だけですと数年でエネルギーが尽きますよ。だから、命を繋ぐですね。すると、相手の寿命まで生きれるけど逆に自分が死んだら相手も死にますけどね」
笑いながら軽く話すと、突然祐介に抱き寄せられて目を大きくしたが姫路は抵抗しなかった。
「ひめ」
祐介は姫路に向かって言った。
「ひめ君の名前は“ひめ”今、俺が決めた。これで俺以外と関係を持てないね」
「へ……?」
(これで、ひめは俺のモノになった)
満足そうに笑う祐介に姫路は困った顔をした。
「いや、そんなじゃ契約成立しませんよ」
「そうなの? じゃどうすればいい?」
祐介の残念そうな声が頭の上からした。安易に契約しようとする祐介に姫路は首をふった。
「聞いてました? 契約して他の人と関係を持とうとすると体調を崩すんですよ? 更に一定期間触れないと具合悪くなりますよ?」
「なるほど。じゃ、ひめはずっと俺のそばを離れられなくなるんだね」
「私もですが、君もですよ?」
何度も念をおすが、祐介は一切迷う様子はなかった。
「彼氏なんだよね?」
ぎゅっと、力強く姫路を抱きしめられた。
「俺が大切だから、楓のことも助けてくれたんだよね?」
暖かい気持ちが流れていいてそれに包まれると気持ちが良い。そこから、彼の気持ちが嘘ではないことは分かった。
けど。
それが、逆に怖かった。
今の心が読めるが未来がわかるわけではない。彼の感情がいつか変わるかもしれないと思うと後込みした。
「ひめは俺が好きなんだよね? 俺が嘘ついてないこともわかってるよね?」
「それはそうですが……」
「なら、ひめを俺に頂戴。俺のこともあげるから」
先ほどまで、暖かった祐介の感情が一気にどす黒いモノになった。それは以前、楓もことで落ち込んでいた時に出ていたより強く色の濃いものであった。
「不特定多数の人間と関係を持ったのも“うさ”とかいう同種族の奴とキスをしたのも仕方ない理由だから黙っていたんだよ。でも、許したわけじゃないんだよ」
どんどん、祐介の闇は深くなり姫路は後ろを振り向いて彼の顔見る勇気がなかった。しかし、きっと笑顔だろうと思った。
「それは今後も必要なことなんだよね? でも、俺と契約して命繋げれば必要なくなるだよね?」
声はとても優しい。
心を感じることが出来なかったら、ただ愛されてると思うかもしれない。
愛情は感じるが、それが重い。闇の鎖にで繋がれた気分であった。
「確かにそうですが……、死ぬまで強制的に私と一緒ですよ」
「ひめと死ぬまで一緒にいられるんだよね」
「どんなに嫌でも7日に一度は私に抱かれるですよ」
「絶対に7日一度は抱いてもらえるだね」
「もう、他の人間と肉体関係を持てないんですよ」
「ひめも一生、俺以外を抱かないだね」
祐介の黒かった闇が少しずつ晴れて、また暖かいものになっていった。声も楽しそうであった。
「私が好きなのですか?」
「好きだよ。俺の全てを受け入れてくれたのは今までひめだけなんだよ。絶対に手放す気はないよ」
祐介に力強く抱きしめられた。
「俺はきっと後、数十年しか生きられない。俺がいなくなった世界でひめが他のやつと一緒に過ごすなんて耐えらないよ。一緒に生きて死んで欲しい」
熱烈な告白に、姫路の心は熱くなった。
姫路はクルリと彼を方を向いて対面に座った。
「分かりました。契約して命つなげましょう」
満月の光が姫路と祐介を照らした。姫路はふわふわとゆっくりと進むと祐介は高さに驚いて姫路に抱きついた。
「あはは、大丈夫ですよ」
「これ、落ちたら死ぬ高さだよね」
「そーですねぇ」
不安そうな祐介を抱きしめたまま、マンションの近くに降りた。
地に足が着くと、祐介はホッと胸をなで下ろした。
マンションのエントランスを通り過ぎ、部屋のドアを開けて中に入ると祐介は不満そうな顔していた。
「さっきのアレは何? お互い不本意そうだったから意味があるんだよね」
「よく見てますね。同期くんは頭に血が上ってましたのに」
あの時の優吾の顔を思い出すと、姫路は背筋が凍る気がした。それは祐介も同じであったようで、不安そうな顔をしていた。
「星のあんな表情というか、あんなに剝き出しな感情を始めてみたよ」
「そうなんですか」
「いつも無表情だからねって、違うよ。そんな話はいいんだ。その、アレの理由を……」
「話しますよ」と言って姫路は靴を脱いでリビングに向かった。祐介も靴を脱ぐと彼の後を追った。
姫路はソファも上でふあふあと浮いていた。祐介が座るようにすすめたが「疲れました」と言って浮いたまま正座した。地面に身体が着くようにする方が浮くより疲れるらしい。
「私は結構身分は高くて、うさなんかより出来ることは多いんですよ。しかし、カエの怪我を治すのは大変で月の光を浴びてギリギリでした。だから、うさに力を貰ったですよ。彼の所に行った本来の目的です」
「貰わないと大変の?」
心配そうに、姫路の顔を覗き込んだ。
「あのままでは、ヤバかったですよ」
「そんなに辛い状態に気づかなくてごめんね」
申し訳なさそうにする祐介に、「構いません」とにこりと笑った。
「死ぬまで気づかないと思いますよ。それまでどんなにひどい状態でも通常通り活動できてますから」
それを聞いて、祐介は真っ青な顔をして姫路の頬に触れた。姫路は首を傾げて彼を見た。
「……俺は姫路がいないくなるのがさみしい」
「子ども献上すると活動エネルギーをもらえますから永遠に生きることができますよ」
「じゃ、献上しないと死んでしまうのかい?」
「死ぬ……まぁ、そうですね。今はうさに、もらいましたし数年は大丈夫だと思いますよ」
“悲しい”、“寂しい”と言う感情が祐介から流れて来るが、姫路はそれがどういったことを指しているのか理解できず困惑した。
「えっと、君の考えがよくわからないのですが、何がそんなに悲しいですか?」
「……ひめ君が死んじゃうこと。でもひめ君が俺以外の人間と寝ないと死んじゃうだよね?」
祐介の目には涙が浮かんできたが、それが溢れないように彼は必死に耐えていた。
「星もこんな思いをしてるだよね。好きな人が他の人と交わるなんて……」
「え? うさは同期君としかヤってないというかヤれませんよ」
「へ?」
その言葉に祐介は目を点にした。
「あ……、私がカエとの約束を契約だと思ったやつです」
姫路は頬をかきながら恥ずかしそうに言った。
「あ、そういえばそんな事言っていたね」
祐介は思い出したように手を叩いた。
「そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。誰でも勘違いはあるよ。それにソレがきっかけで俺の側にひめ君がいることになったのだからとても嬉しいよ」
優しい笑顔をむけられると姫路の心は暖かくなった。裏表がなくストレートに感情を向けてくる祐介が気持ちが心地よくもこそばゆかった。
「それで、契約のこと詳しく聞いてもいい?」
「ええ。えーと」
真剣表情を向けられて、姫路は説明する言葉を考えた。祐介の世界にはない事柄であるため、分かりやすく解説しなくてはならないと思った。
「私たちは元々名前がないです。それを付け貰う事で契約します。うさも“うさ”と言う名前は同期君がつけました」
「じゃ、ひめ君は契約してるってこと」
祐介は身を乗り出して強い言葉を発した。姫路は驚いたが、ゆっくりと首をふった。すると、「そうなんだ」と落ち着いてソファーに座り直した。
「身分が上がれば、契約とは別に名前が作れるですよ。“うさ”のように一つの場所に住む方の世話をするためその戸籍を入手します。その方が動きやすいためです」
「世話……、話を聞いてるとその機関はもっとひめ君たちを道具と扱っているのかと思ったけど、そうじゃないだね」
ホッと胸をなで下ろしたが姫路の反応を見て一気に不安が襲ってきた。
「道具? それはどうか分かりませんが世話をする理由はあります。優遇措置をとることでこの世界で騒がれないようにするためです。もし、騒げば処分します」
淡々と話す姫路を祐介は怖く感じた。笑顔であるが、機械的な印象だった。
「で、契約の話ですよね?」
自分の口元に手を持ってくると、じっと祐介の方を見た。彼の真っ直ぐな瞳が心地よかった。
「名前を貰うという事はそれに縛られるということなんです。だから、“うさ”は同期君以外と関係を持てないですよね」
「でも、それだと献上できないよね。生活エネルギーは?」
「契約だけですと数年でエネルギーが尽きますよ。だから、命を繋ぐですね。すると、相手の寿命まで生きれるけど逆に自分が死んだら相手も死にますけどね」
笑いながら軽く話すと、突然祐介に抱き寄せられて目を大きくしたが姫路は抵抗しなかった。
「ひめ」
祐介は姫路に向かって言った。
「ひめ君の名前は“ひめ”今、俺が決めた。これで俺以外と関係を持てないね」
「へ……?」
(これで、ひめは俺のモノになった)
満足そうに笑う祐介に姫路は困った顔をした。
「いや、そんなじゃ契約成立しませんよ」
「そうなの? じゃどうすればいい?」
祐介の残念そうな声が頭の上からした。安易に契約しようとする祐介に姫路は首をふった。
「聞いてました? 契約して他の人と関係を持とうとすると体調を崩すんですよ? 更に一定期間触れないと具合悪くなりますよ?」
「なるほど。じゃ、ひめはずっと俺のそばを離れられなくなるんだね」
「私もですが、君もですよ?」
何度も念をおすが、祐介は一切迷う様子はなかった。
「彼氏なんだよね?」
ぎゅっと、力強く姫路を抱きしめられた。
「俺が大切だから、楓のことも助けてくれたんだよね?」
暖かい気持ちが流れていいてそれに包まれると気持ちが良い。そこから、彼の気持ちが嘘ではないことは分かった。
けど。
それが、逆に怖かった。
今の心が読めるが未来がわかるわけではない。彼の感情がいつか変わるかもしれないと思うと後込みした。
「ひめは俺が好きなんだよね? 俺が嘘ついてないこともわかってるよね?」
「それはそうですが……」
「なら、ひめを俺に頂戴。俺のこともあげるから」
先ほどまで、暖かった祐介の感情が一気にどす黒いモノになった。それは以前、楓もことで落ち込んでいた時に出ていたより強く色の濃いものであった。
「不特定多数の人間と関係を持ったのも“うさ”とかいう同種族の奴とキスをしたのも仕方ない理由だから黙っていたんだよ。でも、許したわけじゃないんだよ」
どんどん、祐介の闇は深くなり姫路は後ろを振り向いて彼の顔見る勇気がなかった。しかし、きっと笑顔だろうと思った。
「それは今後も必要なことなんだよね? でも、俺と契約して命繋げれば必要なくなるだよね?」
声はとても優しい。
心を感じることが出来なかったら、ただ愛されてると思うかもしれない。
愛情は感じるが、それが重い。闇の鎖にで繋がれた気分であった。
「確かにそうですが……、死ぬまで強制的に私と一緒ですよ」
「ひめと死ぬまで一緒にいられるんだよね」
「どんなに嫌でも7日に一度は私に抱かれるですよ」
「絶対に7日一度は抱いてもらえるだね」
「もう、他の人間と肉体関係を持てないんですよ」
「ひめも一生、俺以外を抱かないだね」
祐介の黒かった闇が少しずつ晴れて、また暖かいものになっていった。声も楽しそうであった。
「私が好きなのですか?」
「好きだよ。俺の全てを受け入れてくれたのは今までひめだけなんだよ。絶対に手放す気はないよ」
祐介に力強く抱きしめられた。
「俺はきっと後、数十年しか生きられない。俺がいなくなった世界でひめが他のやつと一緒に過ごすなんて耐えらないよ。一緒に生きて死んで欲しい」
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