97 / 146
摂政の私室
しおりを挟む
昨日私が寝ている間に何あったようだ。それは、彼の機嫌の悪さから察することができた。機嫌が悪いことはあからさまなのにそれを私に隠そうと笑顔で笑うルイが嘘くさい。それを指摘すると笑顔はやめたが「後で話す」と理由は教えてくれなかった。
教えてもらえなかったことはおもしろくなったが不満そうにほほを膨らますルイが可愛らしいなと思ってしまった。
最近ルイは私の分からないところで動きすぎている気がする。少し前は国王を怖がる気弱な少年だと思っていたのに昨日は国王に食って掛かっていた。きっと城内を監視できるようになったから様々な情報を手にいれたのだろう。色々なことがわかることで物の見方が変わったのだと思った。
ルイは私の事を“天才”と言っていたが彼の方がすごいと思う。彼の様に行動することできないし頭も働かない。ルイと自分を比較すると気分が落ちてきたので思いっきり首をふった。ルイとは競い合う関係ではなく支えあう関係になるのだ。私は私のできることに全力を注ごうと誓った。
気合を入れていると叔父の私室の前についた。叔父の私室は婚姻関係にあるアーサーと同じである。
「休息日にお邪魔して申し訳ないなぁ」
以前私の部屋に来てくれて時も休息日であった気がする。貴重な休日に仕事のようなことをさせて本当申し訳なく思ったがルイは「こうなる事は想定しているでしょ」と全く気にする様子がない。堂々としているルイはカッコよく感じる。
叔父の部屋の前にいた衛兵は挨拶をして、扉を開けた。
中に入ると、部屋の真ん中にあるテーブルには叔父とアーサーが座っていた。私とルイが挨拶をすると席に着くように促された。私たちは言われたままに座るとすぐに部屋の扉を叩く音がして叔父が返事をした。すると侍女があらわれて朝食をテーブルに並べると去った。
その朝食を見て私はため息が出そうになるのを抑えた。朝食が出るという事は一言で終わる話ではないということだ。昨日昼間、応接室に行ったことを思い出した。あの時はお茶菓子が用意されたが一切口にすることができなかったのだ。今回も朝食を食べるタイミングがないかもしれないと思うと悲しい気持ちになった。前世食べていた物の方が好みであるが今世の食事も悪くはない。
チラリと叔父も方を見ると叔父と目が合った。叔父は頷くと手を前に差し出さして「どうぞ」と言ってくれた。私の気持ちが伝わったようで嬉しく思い「いただきます」といって食事をはじめた。
その様子を見て、ルイとアーサーは苦笑していた。そして彼らも私と同じように挨拶をして食事をはじめた。最初は“いただきます”や“ごちそうさま”の挨拶を疑問の思っていた彼らだが最近は一緒に言ってくれるようになり嬉しく思っている。
食事が終了してテーブルの上の物がすべて片付くと本題に入った。一番先に口を開いたのはルイだ。彼はテーブルの上で両手を組み真剣な顔をしている。隣に座っている私まで緊張してくる。
「まず、昨日ルカが倒れてしまった後話したことを伝えるね」
そう言って一番はじめに話してくれたのは最後に使った魔法陣についてだった。確かに魔法陣を使った瞬間に発作が落ち着いた。そして、私が唱えたのは複雑な魔法陣でもない。しかし、発動すると体力を一気に奪われてしまったのを思い出した。
教えてもらえなかったことはおもしろくなったが不満そうにほほを膨らますルイが可愛らしいなと思ってしまった。
最近ルイは私の分からないところで動きすぎている気がする。少し前は国王を怖がる気弱な少年だと思っていたのに昨日は国王に食って掛かっていた。きっと城内を監視できるようになったから様々な情報を手にいれたのだろう。色々なことがわかることで物の見方が変わったのだと思った。
ルイは私の事を“天才”と言っていたが彼の方がすごいと思う。彼の様に行動することできないし頭も働かない。ルイと自分を比較すると気分が落ちてきたので思いっきり首をふった。ルイとは競い合う関係ではなく支えあう関係になるのだ。私は私のできることに全力を注ごうと誓った。
気合を入れていると叔父の私室の前についた。叔父の私室は婚姻関係にあるアーサーと同じである。
「休息日にお邪魔して申し訳ないなぁ」
以前私の部屋に来てくれて時も休息日であった気がする。貴重な休日に仕事のようなことをさせて本当申し訳なく思ったがルイは「こうなる事は想定しているでしょ」と全く気にする様子がない。堂々としているルイはカッコよく感じる。
叔父の部屋の前にいた衛兵は挨拶をして、扉を開けた。
中に入ると、部屋の真ん中にあるテーブルには叔父とアーサーが座っていた。私とルイが挨拶をすると席に着くように促された。私たちは言われたままに座るとすぐに部屋の扉を叩く音がして叔父が返事をした。すると侍女があらわれて朝食をテーブルに並べると去った。
その朝食を見て私はため息が出そうになるのを抑えた。朝食が出るという事は一言で終わる話ではないということだ。昨日昼間、応接室に行ったことを思い出した。あの時はお茶菓子が用意されたが一切口にすることができなかったのだ。今回も朝食を食べるタイミングがないかもしれないと思うと悲しい気持ちになった。前世食べていた物の方が好みであるが今世の食事も悪くはない。
チラリと叔父も方を見ると叔父と目が合った。叔父は頷くと手を前に差し出さして「どうぞ」と言ってくれた。私の気持ちが伝わったようで嬉しく思い「いただきます」といって食事をはじめた。
その様子を見て、ルイとアーサーは苦笑していた。そして彼らも私と同じように挨拶をして食事をはじめた。最初は“いただきます”や“ごちそうさま”の挨拶を疑問の思っていた彼らだが最近は一緒に言ってくれるようになり嬉しく思っている。
食事が終了してテーブルの上の物がすべて片付くと本題に入った。一番先に口を開いたのはルイだ。彼はテーブルの上で両手を組み真剣な顔をしている。隣に座っている私まで緊張してくる。
「まず、昨日ルカが倒れてしまった後話したことを伝えるね」
そう言って一番はじめに話してくれたのは最後に使った魔法陣についてだった。確かに魔法陣を使った瞬間に発作が落ち着いた。そして、私が唱えたのは複雑な魔法陣でもない。しかし、発動すると体力を一気に奪われてしまったのを思い出した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
201
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる