99 / 146
反発
しおりを挟む
私がアーサーに忘却の魔法陣を私達二人に掛けたのかと確認すると彼は頷いて肯定した。私は勢いよくルイの方を見た。
「ルイ、私の発作と魔法陣発動って同時だったのかな」
私は恐る恐るルイに確認するとルイは頷いて眉を寄せる。目だけでジロリとアーサーを睨みつける。どんどんルイが黒く染まっていくように感じた。これはただ怒っているのではなく恨みに近い気がする。
「ルカは魔法陣を使われるたびに発作をおこしていたようですね」
叔父とアーサーはルイの言っている意味が理解できないようで眉を寄せている。恐らく彼らは私が発作を起こしていることを知らない。
「もしかして叔父上やアーサー殿は気づいておりませんでしたか」
ものすごく怖い顔して叔父たちをルイが睨む。叔父とアーサーは眉をよせて私たちを見ている。彼らは発する言葉が見つからないようである。
私はルイにいつから気づいていたのかを確認すると目を細めた。
「ルカは僕の癒しの力があると言うが根拠のないだよね。だから他に理由があると考えった。いろいろ考えた結果“魔法への拒否反応”だと思ったら辻褄があっただよね。それで今回試させてもらった。アルバート殿下の話をすれば必ずアーサー殿は魔法陣発動すると思いました」
ルイが睨むようにアーサーを見ると「う~ん」とぼやきながら頭をかいた。ルイはアーサーが更にとぼけるつもりけど思ったらしく口調を強めた。
「僕が推測するにルイの魔法拒否反応は彼の魔力の強さではないでしょうか。潜在魔力が強いため外部からの魔力弾いてしまうのではないのかと思います。彼の魔力の強さは祖母イザベラ女王の死で証明されていますよね」
突然大きな音なった。叔父が勢いよく立ち上がったため座っていた椅子が倒れたのだ。叔父の顔は真っ青になり唇が震えている。その様子にアーサーはあっけにとられて固まっている。私も言葉を失ってしまった。その原因を作ったルイだけは落ち着いて立ち上がったオリバーを見ている。
「ルイ、なぜ女王について知っている」
いつもは余り表情を変えない叔父の顔が今は険しくなりルイを睨みつけている。その目は可愛い甥をみる瞳とは程遠い。
「今はルカの発作の話をしています」
怖い怖い怖い
テーブルを挟んでルイと叔父はにらみ合っている。アーサーに助けを求めようと彼の方を見ると固まっていて動く気配がない。いつもへらへら余裕の笑みを浮かべなんでも知っているという態度をとっているのに肝心な時に使えない。この男にため息がでる。
敵同士ではないのに睨みあう意味が分か……るかもしれない。ルイの行動は全て私のためだ。彼が今怒っているのは叔父とアーサーが私に発作を起こさせたことだろう。彼らは意図していなかったのだから仕方ないことだがルイにとっては我慢ならなかった。かなり自惚れた考えかもしれないが外れてはいないと思う。
それに対して叔父はルイが“祖母の死”について知っていることに焦っているのだろう。アーサーの様子からきっと彼も知らない。
なにか重大な事件があった。つまりは病死という発表はウソなのだろう。
「ルイ」
話しかければ落ち着くかと思い彼の服をつかみ名前を呼んだ。すると、彼は私の方を見て笑みを浮かべてくれた。ルイが落ち着いて所で叔父は軽く息を吐き「取り乱した」と謝罪すると椅子を直し座った。
緊迫した空気が消え去ったことで私も安心した。そして、ここからは私が仕切ろうと思った。ルイに任せてはまたあの空気にしかねない。
「ルイ、私の発作と魔法陣発動って同時だったのかな」
私は恐る恐るルイに確認するとルイは頷いて眉を寄せる。目だけでジロリとアーサーを睨みつける。どんどんルイが黒く染まっていくように感じた。これはただ怒っているのではなく恨みに近い気がする。
「ルカは魔法陣を使われるたびに発作をおこしていたようですね」
叔父とアーサーはルイの言っている意味が理解できないようで眉を寄せている。恐らく彼らは私が発作を起こしていることを知らない。
「もしかして叔父上やアーサー殿は気づいておりませんでしたか」
ものすごく怖い顔して叔父たちをルイが睨む。叔父とアーサーは眉をよせて私たちを見ている。彼らは発する言葉が見つからないようである。
私はルイにいつから気づいていたのかを確認すると目を細めた。
「ルカは僕の癒しの力があると言うが根拠のないだよね。だから他に理由があると考えった。いろいろ考えた結果“魔法への拒否反応”だと思ったら辻褄があっただよね。それで今回試させてもらった。アルバート殿下の話をすれば必ずアーサー殿は魔法陣発動すると思いました」
ルイが睨むようにアーサーを見ると「う~ん」とぼやきながら頭をかいた。ルイはアーサーが更にとぼけるつもりけど思ったらしく口調を強めた。
「僕が推測するにルイの魔法拒否反応は彼の魔力の強さではないでしょうか。潜在魔力が強いため外部からの魔力弾いてしまうのではないのかと思います。彼の魔力の強さは祖母イザベラ女王の死で証明されていますよね」
突然大きな音なった。叔父が勢いよく立ち上がったため座っていた椅子が倒れたのだ。叔父の顔は真っ青になり唇が震えている。その様子にアーサーはあっけにとられて固まっている。私も言葉を失ってしまった。その原因を作ったルイだけは落ち着いて立ち上がったオリバーを見ている。
「ルイ、なぜ女王について知っている」
いつもは余り表情を変えない叔父の顔が今は険しくなりルイを睨みつけている。その目は可愛い甥をみる瞳とは程遠い。
「今はルカの発作の話をしています」
怖い怖い怖い
テーブルを挟んでルイと叔父はにらみ合っている。アーサーに助けを求めようと彼の方を見ると固まっていて動く気配がない。いつもへらへら余裕の笑みを浮かべなんでも知っているという態度をとっているのに肝心な時に使えない。この男にため息がでる。
敵同士ではないのに睨みあう意味が分か……るかもしれない。ルイの行動は全て私のためだ。彼が今怒っているのは叔父とアーサーが私に発作を起こさせたことだろう。彼らは意図していなかったのだから仕方ないことだがルイにとっては我慢ならなかった。かなり自惚れた考えかもしれないが外れてはいないと思う。
それに対して叔父はルイが“祖母の死”について知っていることに焦っているのだろう。アーサーの様子からきっと彼も知らない。
なにか重大な事件があった。つまりは病死という発表はウソなのだろう。
「ルイ」
話しかければ落ち着くかと思い彼の服をつかみ名前を呼んだ。すると、彼は私の方を見て笑みを浮かべてくれた。ルイが落ち着いて所で叔父は軽く息を吐き「取り乱した」と謝罪すると椅子を直し座った。
緊迫した空気が消え去ったことで私も安心した。そして、ここからは私が仕切ろうと思った。ルイに任せてはまたあの空気にしかねない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
201
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる