私を裏切った相手とは関わるつもりはありません

みちこ

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ベルナール様とリシャールさんは神様の話を聞いて、怪訝そうな顔をしている

「何故、そんなことになってるんですか?それに僕たちをこの世界に呼んで何をさせるつもりですか?」

『お前達にはこの国の王様を助けて欲しい。巻き戻り前の世界でも王様は助かったけど、助かるのが遅すぎてこの国はかなり荒れてしまった。王様が病に倒れてたから結果的にエミリーも亡くなる事になってしまった。王様が健康だったら結果は変わっていたはずだ』

『エミリーは神々に可愛がられているけど、それを気に入らない神も居るんです。逆恨みした神がこの世界に干渉して、エミリーが亡くなる事になってしまいました。その神は私たちが見つけ出して止めますから、あなた方にはパトリシアからエミリーを守って欲しいんです』

何だろう………、

すごく2人に申し訳なく思う

メーネ様達は私を守ろうとしてくれてるんだろうけど、そこにベルナール様とリシャールさんの気持ちは考えられてないんだよね

勝手に2人の行動が決められてるなんて、酷いって思ってしまう

「待ってください!!それでは2人は私を生かすためだけに、この世界に存在してるみたいではないですか。2人にも感情があるんですよ。2人の人生を神様が勝手に決めるなんて良くないです!!」

例え相手が神様とはいえ、これだけは譲れない

私には日本で生きていた記憶があるから、人には自由に行動できる権利があるってことが当たり前だと思っている

私が神様に噛み付いてると、ベルナール様が私の頭をポンッて乗せて、小さい声でありがとうとつぶやく

「あなた方は俺たちに何をさせたいのですか?俺にとって兄は大切な存在ですから、助けることが出来るなら何でもするつもりです」

『神である我々でも、この国の王がいつ襲われるかは分からない、これが人間だけで計画してる事なら分かるけど、神が関わってることで予想が出来なくなっているんだ。だから君たちには国王が襲われてもすぐ助けられるように、今から万能薬を手に入れて欲しい』

万能薬?

聞いたことないけど、有名な薬なのかしら?

「万能薬!?あれは幻だったんじゃないのか?」

「ダンジョンで手に入る幻の薬だよね?万能薬は本当に存在していたのですか?」

『間違いなくこの世界に万能薬はある。だけどとても難易度の高いダンジョンの最下層にあるから、手に入れられるものは少ないせいで幻の薬って言われてるな』

難易度の高いダンジョン…………

ダンジョンの難易度はピンキリで、簡単なダンジョンは初心者でも簡単にクリア出来るけど、難易度が高い場所は今でもクリアされてない場所があるって聞いたことがある

「難易度が高いダンジョンってどの程度のダンジョンですか?」

『そうですね~、ちょっと待ってくださいね』

メーネ様はそう言って空中を何か操作してるような仕草をし始めた

何をしてるのかしら?

私には何も見えないけど?

『ありました。え~っと地下100層から出てくる魔物を倒した時に、極たまに落とすみたいですね』

「地下100層!?今の俺達の実力では行くことも出来ないな。幸いなことにこの領地にも地下100層以上あるダンジョンがあるから、移動する必要はないことは運が良かったな」

「そうだね。今から死ぬ気で訓練してどれぐらいで手に入るかが問題だね。地下100層なんて冒険ランクがSランククラスのものがやっと行けるような場所だからね」

私のせいで2人は危険な目に遭うの?

私は安全な場所で、2人が万能薬を手に入れるのを待たないといけないなんて嫌!!

私に出来ることはないのかしら?

「エミリー嬢は気にする必要は無い。俺にとっては身内を助けることになるんだ。それにエミリー嬢が8年前から戻ったなら、時間の余裕はまだまだある。8年もあったら俺達も今よりもっと強くなれるさ」

私が使える魔法は火と土と光、あと使えるか分からない空間…………

今はまだまだ使いこなせてないけど、もしも私がこの属性を使いこなすことが出来るようになったら、2人の力になれるかもしれない

空間魔法は私の想像だけど、荷物を大量に入れられたりするかもしれない

地下100層なんてかなりの日数がかかるはず、もしも私1人で大量の荷物を持てて、2人が怪我した時に回復魔法が使えたら、2人の役に立つわよね

火属性があるから攻撃だってできるはず

「メーネ様とファネス様にお聞きしたいんですけど、私はどうすれば空間魔法が使えるようになりますか?お2人なら分かりますよね?」

『そうね。魔力量には問題ないから、魔力操作を練習すれば使えるようになるわ。空間魔法はとても繊細な魔法だから、魔力操作が上手くできない者は使えないようになってるのよ』

なら私はまだまだよね。まだ全然魔法の練習してないもの

巻き戻り前も魔力量が少なかったから、魔法なんて練習しなかったし

「ベルナール様、リシャールさん、私が魔法を使えるようになって、2人の足手纏いにならなくなったら一緒に連れて行ってくれますか?」

「何を言ってるのか分かってるのか?ダンジョンはとても危険な場所なんだぞ。遠足気分で行くような場所ではない。エミリー嬢はミカエル殿の跡を継いで、この領地の当主になるつもりなんだろ?だったらそんな危険なことをするべきではない」

「ダンジョンがどれだけ危険な場所かは理解してるつもりです。ベルナール様は私の為ではなく、王様を助ける為にダンジョンに潜るのは理解してますけど、王様が危険な目に遭うのは私のせいかもしれないって知ったのに、私だけが安全な場所で大人しくしてるなんて嫌です!!」

「エミリー嬢が責任を感じてるのは理解したけど、僕たちがエミリー嬢を安全に守れるとは限らない。下手したらダンジョンの中で死んでしまうかもしれないんだよ?万能薬が手に入る場所は今の僕達では、絶対に行けないような場所なんだ。行けるぐらいの力を身に付けたとしても、自分の身を守るだけで精一杯だと思う」

ベルナール様とリシャールさんは優しすぎる、決して足手纏いだから来るなって言わないのね

2人は私が行くのには危険すぎるって心配してくれる

私が行ったら自分たちが危険な思いするかもしれないのに、そのことは絶対に触れない


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