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第一章
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お祖父様とお祖母様の方を見ると、二人の表情はとても冷たかった。
完全に嫌われたわね。
普通に考えて初めて会うのに、あんなに理不尽なことを言ってるの見たら、完全に幻滅するわよね。
お二人のリリヤに対する評価はあまり良くなかったのだから、今はドン底まで落ちてそうな気がする。
「父親に似て卑しい子ね。性格まで父親に似たなら救いようがないわ。娘は自由奔放なところは有りましたけど、周りの空気を読むのは上手でしたもの」
そういえばリリヤのご両親のことはあまり知らないのよね。
リリヤが我が家に来るってなった時に、お母様から叔母様夫婦は結婚を認めてもらえず、駆け落ちしたって聞いただけだった。
反対してる理由も相手の身分が釣り合ってないのと、旦那さんの方の仕事が危険だから認めたくないって聞いただけなのよね。
旦那さんの仕事が何か聞いてないけど、命の危険がある仕事だと言っていた。
叔母様達のことを詳しく聞きたいけど、今は聞ける空気ではないわよね。
お兄様なら知ってるかしら?
お祖父様の服をツンツン引っ張って、お祖父様の視線を私に向ける。
「お祖父様そろそろ下ろしてください。そんな顔しても駄目です」
「はぁ~、仕方ないな。イリーナに嫌われたくはないからな」
お祖父様は優しく私を床に下ろしてくれた。
お兄様の近くに行き、小声でお兄様に話しかける。
『お兄様に質問したいんですけど、叔母様夫婦は何であんなに結婚を反対されてたんですか?身分や仕事が関係あるって聞いてましたけど、何の仕事をしてたのか知ってますか?身分だって伯爵と男爵なら絶対に有りえないわけではないですよね?』
男爵家と侯爵家や公爵家なら滅多に無いけど、男爵家と伯爵家ならそれなりに居るわよね?
そこまで反対する理由はないと思うけど?
『俺も詳しくは知らないな。ただ父親の方が男爵家の一人息子で没落寸前の家だった気がする。仕事は何だったかな?…………ルポライターと考古学者だったかな?』
大事な娘を没落寸前の家に嫁がすのは反対するわよね。
それに兄弟が居ないなら何か有った時に、助けてくれる相手も居ないものね。
危険な仕事をしてるって知ったら余計に心配になるかもしれない。
ルポライターは取材内容によって危険なのはわかるけど、考古学者は危険な仕事なのかしら?
『考古学者って危険なの?』
『色々と危険だろうな。洞窟とか多いだろうから、洞窟の崩落や有毒ガスが出てる場合もある。その場所自体は安全でも利権の奪い合いがあるかもしれないだろ?それに有名なのは原因不明の病とかだな、呪いって言ってる人も居るぐらいだ』
呪か………
前世でもそういうのあったわよね。
エジプトのピラミッドだったかな?
調査しようとすると体調不良や怪我をするものが出るのよね。
それでもロマンとか言って調査する人は居なくならないのよね。
私もそういう話を聞くのは好きだったしな~
そんな人が結婚相手なら、お祖父様とお祖母様が反対するの分かるかも
子供が小さいうちに未亡人になってしまう可能性があるし、叔母様も考古学者になってしまう可能性もある。
解明されてない昔の文明に興味持ってしまう人って多そうよね。
私も話だけなら聞きたいって思ってしまうもの
死にたくはないから考古学者になりたいとは思わないけど、強く興味を持つ人なら自分で解明したいって思うはず。
叔母様夫婦は仕事中に亡くなってるらしいから、お祖母様達は余計に叔母様の旦那さんを恨んでるわよね。
もしも叔母様が旦那さんと出会わなければ、今も元気で生きていたかもしれないのだから
『考古学者はそんなに危険な仕事なんですね』
『普段は安全を考えて仕事をしてるだろうけど、魔法が盛んだった時代の遺跡が見つかったら危険が倍増するって話だな。何千年も前の遺跡なのに、入ったものを拒んで魔法が飛んでくるらしい』
魔法!!
それは夢がある。
もしも研究が進んだら、魔法がなぜ使えなくなったのか分かるかもしれない。
また使えるようになるかもしれない。
魔法は憧れるわよね。
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