37 / 43
35
しおりを挟むレオンの物騒な発言に幸せを噛み締めてると、大きいため息が聞こえて我に返る。
「レオンの気持ちはわかるけど物騒な発言は止めてくれ、聞いたら対処しないといけないからな」
そうですわよね。
物理的に抹殺するって聞いたら、王子としては止めないといけないよね。
エミリーやお父様達がしてるのは、人としては最低なことかもしれないけど犯罪ではない。
お父様達の体罰はギリギリアウトかもしれないですけど、躾の一環だと言われたら口出しは難しい。
お父様達がする体罰は大怪我などするようなことはしてこない、精神的に追い詰めるとかご飯を抜くとかだから、虐待として告発するのも難しいですし、虐待として処罰するのは難しい。
精神的な攻撃は証拠が残らない。
本人だけの証言では罰することが出来ない、複数人の目撃者が必要になる。
昔はここまで厳しくなかったみたいだけど、大昔に家督争いが切っ掛けで嘘の証言をして、冤罪で処刑された人が複数人いて、その事が切っ掛けで厳しくなったらしいのよね。
目撃者の証言をしてもらうには、全く関わりのない第三者に限ると言われている。
家族や友人や自分が雇ってる使用人などは認められない。
関わりのない第三者じゃないといけないのは仕方ないことだけど、そんな人を探すのは難しいわよね。
身内や友人では、信憑性がかけるのは理解できる。
仲良い友人や家族が泣きながら助けを求めてきたら、嘘の証言をしてでも助けたいと思ってしまう。
相手が悪いと思い込んでたら余計にそうなるはず、友人や仲良い家族なら自分に嘘をつくとは思わないもの。
私の場合は家族が泣きながら助けを求めてきても、助けたいとは思わないし、言ってることが事実なのか疑いますけどね。
「あんな人間の屑なんて消えても誰も気にしないだろ。生きてたってメアリーの邪魔にしかならない」
私のせいなんだろうけど、レオンは私の家族を毛嫌いしてるのよね。
今のレオンなら本当にあの人達を消してしまいそうね。
「おじさんとおばさんの子供なのに、レオンはなんでこんなに過激に育ったんだろうな?」
「父上達は普段はのほほんってしてるけど、怒らせたら1番ヤバい人達だぞ。滅多に怒らないからあまり知られてないけどな」
そうなんだ。
普段のお二人を見てると、全く想像できないわね。
いや………、ちょっと身に覚えがあるかもしれない。
この前、お父様達の話をしてる時に、凄く怖い顔をしていた気がする。
一瞬だったから気の所為だと思ってたけど………、
「本気で殺したりするつもりはないよな?」
「…………………勿論。」
「間が長くないか!?その返事は不安しかないぞ。本当に大丈夫なんだろうな?お前に何かあったら、悲しむのはメアリー嬢なんだからな」
私も不安になり、気が付いたらレオンの服を握っていた。
「メアリー?」
「私もレオンに危険なことはして欲しくないわ。あの人達がどうなろうが気にならないけど、あの人達のせいでレオンが犯罪者になるのは嫌よ。レオンにはずっと私のそばに居て欲しい。レオンが居なくなったら私は生きてる意味がないわ」
私が本音を話すと、レオンが急に悶え始めた。
「レオン!?」
「……可愛すぎる。メアリーはなんでそんなに可愛いんだ?お前は俺をどうしたいんだ?」
レオンが壊れた!?
レオンが何を言いたいのか理解出来ない。
「はいはい。メアリー嬢からの突然の愛の告白が嬉しいのはわかるけど、メアリー嬢が困ってるからそのへんにしとけ~~」
「愛の告白!?」
改めて自分が言ったことを思い出して、自分の顔が真っ赤になる。
382
あなたにおすすめの小説
いつまでも甘くないから
朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。
結婚を前提として紹介であることは明白だった。
しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。
この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。
目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・
二人は正反対の反応をした。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
わたくしは、すでに離婚を告げました。撤回は致しません
絹乃
恋愛
ユリアーナは夫である伯爵のブレフトから、完全に無視されていた。ブレフトの愛人であるメイドからの嫌がらせも、むしろメイドの肩を持つ始末だ。生来のセンスの良さから、ユリアーナには調度品や服の見立ての依頼がひっきりなしに来る。その収入すらも、ブレフトは奪おうとする。ユリアーナの上品さ、審美眼、それらが何よりも価値あるものだと愚かなブレフトは気づかない。伯爵家という檻に閉じ込められたユリアーナを救ったのは、幼なじみのレオンだった。ユリアーナに離婚を告げられたブレフトは、ようやく妻が素晴らしい女性であったと気づく。けれど、もう遅かった。
エミリーと精霊
朝山みどり
恋愛
誰もが精霊と契約する国。エミリーの八歳の誕生日にやって来たのは、おもちゃのようなトカゲだった。
名門侯爵家の娘としてありえない恥。家族はエミリーをそう扱った。だからエミリーは居場所を得るために頑張った。役に立とうとした。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
手放してみたら、けっこう平気でした。
朝山みどり
恋愛
エリザ・シスレーは伯爵家の後継として、勉強、父の手伝いと努力していた。父の親戚の婚約者との仲も良好で、結婚する日を楽しみしていた。
そんなある日、父が急死してしまう。エリザは学院をやめて、領主の仕事に専念した。
だが、領主として努力するエリザを家族は理解してくれない。彼女は家族のなかで孤立していく。
「10歳の頃の想いなど熱病と同じ」と婚約者は言いました──さようなら【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王太子フリードリヒの婚約者として、幼い頃から王妃教育を受けてきたアメリア・エレファウント公爵令嬢。
誰もが羨む未来を約束された彼女の世界は、ある日突然1人の少女の登場によって揺らぎ始める。
無邪気な笑顔で距離を(意図的に)間違える編入生ベルティーユは、男爵の庶子で平民出身。
ベルティーユに出会ってから、悪い方へ変わっていくフリードリヒ。
「ベルが可哀想だろ」「たかがダンスくらい」と話が通じない。
アメリアの積み上げてきた7年の努力と誇りが崩れていく。
そしてフリードリヒを見限り、婚約解消を口にするが話は進まず、学園の卒業パーティーで断罪されてしまう……?!
⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています
(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?
青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。
けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの?
中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる