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お出かけ 1
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「これ……は、奇抜すぎるし、これなんて、丈が短すぎるわ。……どう、しよう」
明日、ノーハルトと出掛けることになった。それは、とても嬉しい。嬉しいのだけれど、来ていく服がないことに、前日の夜になって気づいた。
フレーネの母親は、もちろん入学の際に荷物を送ってくれていて、その中には、私服もあったのだけれど、どれも私には刺激が強いものばかりだ。
特に丈。丈が短すぎるものばかりで、これではノーハルトにはしたないと引かれてしまうだろう。
あれでも、ない、これでもない、と悩んでいると、目覚まし時計がなった。
「うそ!?」
気づけば、もう、朝だ。半泣きになりながら、何とか自分の妥協点である、膝小僧が隠れる丈がある花柄のワンピースを選び、着る。せっかくのお出掛けだから、髪形を変えて見たかったけれど、仕方ない。それより、目の下の隈を隠す方が先決だ。
冷水と温水を交互に当てて、隈をなんとか、隠し終えると、なんと、もう、約束していた時間は迫っていた。
慌てて部屋を飛び出し、女子寮の門へと向かった。
門へ向かって、走っていくと、ノーハルトが顔をあげた。
「おはよう、フレーネ」
「おはよう、ございます、ノー、ハルト」
ぜえはぁ、と息をつきながら、挨拶すると、ノーハルトは、笑った。
「ここ、はねてる」
ノーハルトが、指差したところを慌てて、押さえると、ノーハルトは笑った。
「悪い、冗談だ。そのワンピース、フレーネの瞳に良く映えてとても似合ってる」
ノーハルトも、素敵です、と言おうとしたところで、私のお腹がなった。
──恥ずかしい!
今日は朝食をとる時間なんてなかったせいとはいえ、まだお昼まで時間があるというのに、これでは食い意地が張っているみたいだ。思わず真っ赤になって顔を伏せると、ノーハルトは、優しく笑った。
「実は、俺、今日が楽しみでなかなか寝付けなかったんだ。それで、朝食も逃してしまって。もし、フレーネさえ、よければ町の露店で食べ歩きでもしないか?」
「たべ、あるき……?」
食べ歩き。単語としての意味は知っているけれど、実際にしたことはない。
「悪い。女の子は、こういうの嫌だよな──」
「いえ! 私、『食べ歩き』やってみたい、です」
お父様とお母様が見たら、卒倒するかも知れないし、貴族はそんなこと、しない。でも、やってみたい。
「わ、わかった、フレーネわかったから、あの、その、手をだな」
そう言われて、はっとする。気づけば、勢い余るあまりノーハルトの手を握ってしまっていた。
「も、申し訳ありません!」
慌ててぱっと、手を離す。私ったら、はしたない。けれど、ノーハルトは、いや、といって、右手を差し出した。
「はぐれたら、いけない。やっぱり、手は繋いでおこう」
はぐれないため、というのもあるだろうけれど、私に恥をかかせないためでもあるだろうその流れがあまりにスマートで。ノーハルトは、女性をエスコートすることに慣れているんだなぁ、と思うと、なんだか、もやもやする。
ノーハルトの優しさに感謝をする場面であって、もやもやすることは、何もないはずなのに、何だかおかしい。
そう思いながらも、ノーハルトの手をとった。
明日、ノーハルトと出掛けることになった。それは、とても嬉しい。嬉しいのだけれど、来ていく服がないことに、前日の夜になって気づいた。
フレーネの母親は、もちろん入学の際に荷物を送ってくれていて、その中には、私服もあったのだけれど、どれも私には刺激が強いものばかりだ。
特に丈。丈が短すぎるものばかりで、これではノーハルトにはしたないと引かれてしまうだろう。
あれでも、ない、これでもない、と悩んでいると、目覚まし時計がなった。
「うそ!?」
気づけば、もう、朝だ。半泣きになりながら、何とか自分の妥協点である、膝小僧が隠れる丈がある花柄のワンピースを選び、着る。せっかくのお出掛けだから、髪形を変えて見たかったけれど、仕方ない。それより、目の下の隈を隠す方が先決だ。
冷水と温水を交互に当てて、隈をなんとか、隠し終えると、なんと、もう、約束していた時間は迫っていた。
慌てて部屋を飛び出し、女子寮の門へと向かった。
門へ向かって、走っていくと、ノーハルトが顔をあげた。
「おはよう、フレーネ」
「おはよう、ございます、ノー、ハルト」
ぜえはぁ、と息をつきながら、挨拶すると、ノーハルトは、笑った。
「ここ、はねてる」
ノーハルトが、指差したところを慌てて、押さえると、ノーハルトは笑った。
「悪い、冗談だ。そのワンピース、フレーネの瞳に良く映えてとても似合ってる」
ノーハルトも、素敵です、と言おうとしたところで、私のお腹がなった。
──恥ずかしい!
今日は朝食をとる時間なんてなかったせいとはいえ、まだお昼まで時間があるというのに、これでは食い意地が張っているみたいだ。思わず真っ赤になって顔を伏せると、ノーハルトは、優しく笑った。
「実は、俺、今日が楽しみでなかなか寝付けなかったんだ。それで、朝食も逃してしまって。もし、フレーネさえ、よければ町の露店で食べ歩きでもしないか?」
「たべ、あるき……?」
食べ歩き。単語としての意味は知っているけれど、実際にしたことはない。
「悪い。女の子は、こういうの嫌だよな──」
「いえ! 私、『食べ歩き』やってみたい、です」
お父様とお母様が見たら、卒倒するかも知れないし、貴族はそんなこと、しない。でも、やってみたい。
「わ、わかった、フレーネわかったから、あの、その、手をだな」
そう言われて、はっとする。気づけば、勢い余るあまりノーハルトの手を握ってしまっていた。
「も、申し訳ありません!」
慌ててぱっと、手を離す。私ったら、はしたない。けれど、ノーハルトは、いや、といって、右手を差し出した。
「はぐれたら、いけない。やっぱり、手は繋いでおこう」
はぐれないため、というのもあるだろうけれど、私に恥をかかせないためでもあるだろうその流れがあまりにスマートで。ノーハルトは、女性をエスコートすることに慣れているんだなぁ、と思うと、なんだか、もやもやする。
ノーハルトの優しさに感謝をする場面であって、もやもやすることは、何もないはずなのに、何だかおかしい。
そう思いながらも、ノーハルトの手をとった。
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