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松の位のとばっちり(8)
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ちょうど都合の良いことに、脱走決行の夜はくもり空で月がかくれていた。
「よし、あとは夜更けを待つだけだ」
渚は窓から空を見上げてつぶやいた。緊張と期待が体にみなぎる。が、次の瞬間グーと腹がなった。
「ああ~、腹がへったなあ」
「おいら、外にでたらすきなものたらふく食ってやるんだ」
見世では、陰間や遊女たちにろくな飯を出さない。なのでたくさん食べるには梓のような売れっ子になって客に好きな物をねだるしかなかった。
「ああ、そうだな・・・」
そこへ桂が入ってきた。
「おい、松風は今見世を出て行ったぜ。しっかりこの目で確認した」
この日のために、4人で念入りに計画を立てた。あらかじめ松風のもとに嘘の手紙をとどけ、その夜外出するように仕向ける。
「梓の太い客から身請けの相談・・・ときたらヤツが交渉しに行かないわけがないもんな。梓も考えたなあ」
そして時間通り皆で外に出れるよう、客を早く返すようあしらう。いつも夜は忙しい梓は念を入れて、
この日は早く帰る客ばかり呼んでおいた。すでにその中の一人を接客中だ。
「モノも、ぜんぶそろってるな?」
ほかの客たちにまぎれて逃げるため、変装しなければならない。町人風の着物を事前に用意していた。
「よし、じゃあ引け四ツ(十二時)に約束の場所で」
「わかった」
「おう」
目配せし、3人とも仕事にかかった。
「ありがとうございました、旦那さま・・・・」
「ハハ、礼をいうのはこちらだよ。さ、少ないけど受け取っておくれ」
梓は戸口まで客を見送った。この客はかなりの上客だ。綺麗に遊んでさっと帰っていく。
(1、2・・・3朱か。けっこうある・・・・)
こうした花代チップもすべて松風に渡していたので梓はいつも一文なしだった。だが今夜からは、お金が手元にないと困る。
(あのお客が来てくれて、よかった・・・・)
梓は部屋にもどり、かねてから用意していた着物一式を取り出した。遊び帰りの客らしく、あえてだらしなく着くずし、懐には抜かりなく金子を入れた。
(よし、行かなくちゃ)
もう時間ぎりぎりだ。
梓はごったがえす客たちの流れになぎれ、見世を出て約束の場所へ向かった。
「よし、時間通りだな」
渚たち3人はすでに待っていた。
「梓、帯がきっちりしすぎだ」
渚が、梓の帯をさらにゆるめた。これでもだらしなく着付けたつもりだったが、まだまだだったみたいだ。
「みんな、けっこう様になってるな」
歩きながら梓は3人をしげしげと見た。
「おいらはもともと、材木問屋の小僧だったから。桂も渚も似たようなもん」
と紅。
(そうか、この格好がニセモノなのは俺だけか・・・)
と梓は今さらながら気がついたが、そんな3人と一緒と思うと心強かった。
・・・・そうこうしているうちに、行く手に川が見えてきた。4人ともぴたりと黙った。緊張が走る。が、失敗は許されない。
自然と、前に桂と紅、後ろに渚と梓の2列に分かれた。前の二人は、遊び帰りの若者になりきって女の感想を言い合っている。
「いやあ~、俺の相手はなかなか当たりだったぜ」
「ちぇっ、ついてねえなあ。おいらの方は・・・」
船を渡す船頭が、こちらのほうへ視線をよこす。わずかに動揺したが、弥彦はかまわず彼に声をかけた。
「おっ、船頭さん、俺達も乗せてくれ、遊び帰りなんだ・・・」
梓は内心祈りながら前の二人のあとにつづいた。たのむ、このまま乗せてくれ・・・・!
「おい、そこのにいちゃん」
四人の願いも空しく、船頭は梓に声をかけた。おもわずびくりと体が反応しそうになったが、梓はとっさにおさえた。
「へえ、何ですか?」
必死の梓の様子を察して、渚が船頭に返した。
「となりのアンタ」
船頭は梓の足元を指差した。
「ずいぶんと上等なものをはいているじゃねえか。ただの遊び人じゃあ、なさそうだな?」
船頭は疑わしげに梓の整った顔を見た。
しまった。下駄だけは、いつものものを履いてきてしまった・・・梓は失敗に気がついて背筋が凍った。その下駄は、なじみの客にねだって買ってもらった高価なものだった。
(・・・おしまいだ)
「あ、そいつの下駄ですかい?」
渚が涼しい顔で言い返し、梓は面食らった。どう言い抜けるつもりだ・・・?
「そいつは、俺がやった下駄なんでさ。ノミの市で一分でしたよ!・・・そんないいもんなら船頭の旦
那、買い取ってくれませんかね、とくべつにまけて二分でいいでさァ」
渚は見事に軽いちんぴらのノリで言いきった。
「いや、いらんいらん。わかったから乗りな」
それを見た船頭はわずらわしそうにしっしっと手をふった。
「へへっ、どうもどうも」
渚が頭をかきながら梓の肩をひきよせ、4人で船へ向かった。
(た、助かった・・・)
梓はほっと胸をなでおろした。渚の機転のおかげだ。
「ありがとうな」
小声で渚につげる。
「良いってことよ」
冗談めかして言った後、
「どうだい?外のながめは」
とニヤリと笑った。代わり映えしない道だ。だが、この道が川につながっている、そこから船にのれば、どこへでもいける・・・・渚と。
「・・・なかなか、悪くねえ」
「ははっ、なら良かった。俺はさ・・・最初から梓と出たいなって思ってたんだ」
「え」
「でも、お前には松風がいるだろ。金だってたくさん稼いでる。それを捨てて一緒に来てくれなんて、いえなくてさ。」
梓は目を見開いた。渚も、俺と一緒に外に行きたいと思っていたなんて。
「でも・・・松風じゃなくて俺たちを選んでくれた。そう思っていいんだよな・・・?」
「お前たち、じゃねえよ。」
「は?」
「お前、だよ」
今度は渚が目を見開いた。そして、満面の笑みになった。
「おいそれって、お前、俺のこと・・・・」
「うるせえよ、バカッ」
梓が渚の頭をはたいた。
「おい、うるせえぞ」
「犬もくわねえことをこの非常時にやるんじゃねえっ」
桂と紅がふり返って文句を言った。
「へっへっへ・・・悪い悪い」
「にやけてんじゃねえよ、ったく・・・おいらたちはオマケじゃねえんだぞ」
「さっ、船に乗るぞ」
梓はうつむいていた顔を上げて川を見た。。
「すげえ・・・」
川幅が広く、向こう岸がとても遠くにおぼろに見える。月の光がないのに見えるのは、無数の川舟、そして対岸の家々に明かりが灯っているからだ。水面にうつってゆらゆら橙色の明かりがゆれるその光景は、もちろん初めてみる景色だった。
「・・・きれいだな」
「だろう、なかなかいいもんだろう。でも俺は・・・」
渚の言葉を桂がさえぎった。
「んなこたいいから、とっとと乗るぞ」
いつ脱走が発覚し追っ手がかかるかわからない。だが船にさえ乗ってしまえば、追っ手がかかっても捕まる可能性がぐんと低くなる。
桂が先に船にのりこんだ。続いて他の3人ものる。ぐらりと足元が揺れる感覚に、梓は慣れずよろめいた。
「ほら、手つかめよ」
「・・・・ありがと」
梓にとっては、初めての経験だ。素直に渚の腕につかまり、乗り込んだ。スレているはずの梓なのに、そんな行いにドキドキしている自分が少しおかしかった。
(浮かれちまって、ばかみてえだな、俺)
だが不思議といやではなかった。渚のほうはもっと嬉しそうにしていた。
(なんだよ、もう・・・)
呆れながらも、梓も心が浮き立つのを止められなかった。初めての外、隣にいるのは好きな男・・・。
「ほら、見てみろよ」
渚が夜空を見上げて言った。狭い花街からみあげる、建物に切り取られた夜空と違い、さえぎるもののない大きな夜空が広がっていた。月の出ていない晩だから、群青の夜空に白銀の星が降ってきそうなほど輝いている。
「・・・・ありがとう、渚」
「へ?」
渚は驚いて、夜空から梓に目を戻した。
「お前がいたから、こうして外に出てこれた。最初から・・・お前には助けられっぱなしだな」
「ははっ・・・・梓が素直だと不気味だなあ」
「この・・・っ。悪かったなあ」
川岸に連なる橙色の灯りが、濃紺の水面にゆらゆらと反射している。船は、揺れる水面をゆったりと下
っていく。桂と弥彦は、2人のふざけたやり取りを見てみぬふりをしてあげた。
「そろそろ、つけますぜ」
こぎ手がそう声をかけた。夢の時間は終わり、ぴたりと桟橋に船がついた。
「よし、行こう」
4人は船から桟橋に下り立った。
(川を渡った・・・・・もう自由だ!)
4人の誰もそう思っていた。が、桂が不意に足を止めた。
「橋の終わりに誰か居る。あれ・・・・」
たしかに、桟橋と岸の境目に数人男が立っている。どいてもらわないと通れなさそうだ。顔は、よく見えない・・・・
「おい、皆待て。あれ、見世のやつらだ」
渚が気がついた。その瞬間、男たちがこちらへ歩をふみだした。4人は騒然とした。
「バレたか」
「どこから?」
「そんなことは良い、逃げろ!」
「よし、あとは夜更けを待つだけだ」
渚は窓から空を見上げてつぶやいた。緊張と期待が体にみなぎる。が、次の瞬間グーと腹がなった。
「ああ~、腹がへったなあ」
「おいら、外にでたらすきなものたらふく食ってやるんだ」
見世では、陰間や遊女たちにろくな飯を出さない。なのでたくさん食べるには梓のような売れっ子になって客に好きな物をねだるしかなかった。
「ああ、そうだな・・・」
そこへ桂が入ってきた。
「おい、松風は今見世を出て行ったぜ。しっかりこの目で確認した」
この日のために、4人で念入りに計画を立てた。あらかじめ松風のもとに嘘の手紙をとどけ、その夜外出するように仕向ける。
「梓の太い客から身請けの相談・・・ときたらヤツが交渉しに行かないわけがないもんな。梓も考えたなあ」
そして時間通り皆で外に出れるよう、客を早く返すようあしらう。いつも夜は忙しい梓は念を入れて、
この日は早く帰る客ばかり呼んでおいた。すでにその中の一人を接客中だ。
「モノも、ぜんぶそろってるな?」
ほかの客たちにまぎれて逃げるため、変装しなければならない。町人風の着物を事前に用意していた。
「よし、じゃあ引け四ツ(十二時)に約束の場所で」
「わかった」
「おう」
目配せし、3人とも仕事にかかった。
「ありがとうございました、旦那さま・・・・」
「ハハ、礼をいうのはこちらだよ。さ、少ないけど受け取っておくれ」
梓は戸口まで客を見送った。この客はかなりの上客だ。綺麗に遊んでさっと帰っていく。
(1、2・・・3朱か。けっこうある・・・・)
こうした花代チップもすべて松風に渡していたので梓はいつも一文なしだった。だが今夜からは、お金が手元にないと困る。
(あのお客が来てくれて、よかった・・・・)
梓は部屋にもどり、かねてから用意していた着物一式を取り出した。遊び帰りの客らしく、あえてだらしなく着くずし、懐には抜かりなく金子を入れた。
(よし、行かなくちゃ)
もう時間ぎりぎりだ。
梓はごったがえす客たちの流れになぎれ、見世を出て約束の場所へ向かった。
「よし、時間通りだな」
渚たち3人はすでに待っていた。
「梓、帯がきっちりしすぎだ」
渚が、梓の帯をさらにゆるめた。これでもだらしなく着付けたつもりだったが、まだまだだったみたいだ。
「みんな、けっこう様になってるな」
歩きながら梓は3人をしげしげと見た。
「おいらはもともと、材木問屋の小僧だったから。桂も渚も似たようなもん」
と紅。
(そうか、この格好がニセモノなのは俺だけか・・・)
と梓は今さらながら気がついたが、そんな3人と一緒と思うと心強かった。
・・・・そうこうしているうちに、行く手に川が見えてきた。4人ともぴたりと黙った。緊張が走る。が、失敗は許されない。
自然と、前に桂と紅、後ろに渚と梓の2列に分かれた。前の二人は、遊び帰りの若者になりきって女の感想を言い合っている。
「いやあ~、俺の相手はなかなか当たりだったぜ」
「ちぇっ、ついてねえなあ。おいらの方は・・・」
船を渡す船頭が、こちらのほうへ視線をよこす。わずかに動揺したが、弥彦はかまわず彼に声をかけた。
「おっ、船頭さん、俺達も乗せてくれ、遊び帰りなんだ・・・」
梓は内心祈りながら前の二人のあとにつづいた。たのむ、このまま乗せてくれ・・・・!
「おい、そこのにいちゃん」
四人の願いも空しく、船頭は梓に声をかけた。おもわずびくりと体が反応しそうになったが、梓はとっさにおさえた。
「へえ、何ですか?」
必死の梓の様子を察して、渚が船頭に返した。
「となりのアンタ」
船頭は梓の足元を指差した。
「ずいぶんと上等なものをはいているじゃねえか。ただの遊び人じゃあ、なさそうだな?」
船頭は疑わしげに梓の整った顔を見た。
しまった。下駄だけは、いつものものを履いてきてしまった・・・梓は失敗に気がついて背筋が凍った。その下駄は、なじみの客にねだって買ってもらった高価なものだった。
(・・・おしまいだ)
「あ、そいつの下駄ですかい?」
渚が涼しい顔で言い返し、梓は面食らった。どう言い抜けるつもりだ・・・?
「そいつは、俺がやった下駄なんでさ。ノミの市で一分でしたよ!・・・そんないいもんなら船頭の旦
那、買い取ってくれませんかね、とくべつにまけて二分でいいでさァ」
渚は見事に軽いちんぴらのノリで言いきった。
「いや、いらんいらん。わかったから乗りな」
それを見た船頭はわずらわしそうにしっしっと手をふった。
「へへっ、どうもどうも」
渚が頭をかきながら梓の肩をひきよせ、4人で船へ向かった。
(た、助かった・・・)
梓はほっと胸をなでおろした。渚の機転のおかげだ。
「ありがとうな」
小声で渚につげる。
「良いってことよ」
冗談めかして言った後、
「どうだい?外のながめは」
とニヤリと笑った。代わり映えしない道だ。だが、この道が川につながっている、そこから船にのれば、どこへでもいける・・・・渚と。
「・・・なかなか、悪くねえ」
「ははっ、なら良かった。俺はさ・・・最初から梓と出たいなって思ってたんだ」
「え」
「でも、お前には松風がいるだろ。金だってたくさん稼いでる。それを捨てて一緒に来てくれなんて、いえなくてさ。」
梓は目を見開いた。渚も、俺と一緒に外に行きたいと思っていたなんて。
「でも・・・松風じゃなくて俺たちを選んでくれた。そう思っていいんだよな・・・?」
「お前たち、じゃねえよ。」
「は?」
「お前、だよ」
今度は渚が目を見開いた。そして、満面の笑みになった。
「おいそれって、お前、俺のこと・・・・」
「うるせえよ、バカッ」
梓が渚の頭をはたいた。
「おい、うるせえぞ」
「犬もくわねえことをこの非常時にやるんじゃねえっ」
桂と紅がふり返って文句を言った。
「へっへっへ・・・悪い悪い」
「にやけてんじゃねえよ、ったく・・・おいらたちはオマケじゃねえんだぞ」
「さっ、船に乗るぞ」
梓はうつむいていた顔を上げて川を見た。。
「すげえ・・・」
川幅が広く、向こう岸がとても遠くにおぼろに見える。月の光がないのに見えるのは、無数の川舟、そして対岸の家々に明かりが灯っているからだ。水面にうつってゆらゆら橙色の明かりがゆれるその光景は、もちろん初めてみる景色だった。
「・・・きれいだな」
「だろう、なかなかいいもんだろう。でも俺は・・・」
渚の言葉を桂がさえぎった。
「んなこたいいから、とっとと乗るぞ」
いつ脱走が発覚し追っ手がかかるかわからない。だが船にさえ乗ってしまえば、追っ手がかかっても捕まる可能性がぐんと低くなる。
桂が先に船にのりこんだ。続いて他の3人ものる。ぐらりと足元が揺れる感覚に、梓は慣れずよろめいた。
「ほら、手つかめよ」
「・・・・ありがと」
梓にとっては、初めての経験だ。素直に渚の腕につかまり、乗り込んだ。スレているはずの梓なのに、そんな行いにドキドキしている自分が少しおかしかった。
(浮かれちまって、ばかみてえだな、俺)
だが不思議といやではなかった。渚のほうはもっと嬉しそうにしていた。
(なんだよ、もう・・・)
呆れながらも、梓も心が浮き立つのを止められなかった。初めての外、隣にいるのは好きな男・・・。
「ほら、見てみろよ」
渚が夜空を見上げて言った。狭い花街からみあげる、建物に切り取られた夜空と違い、さえぎるもののない大きな夜空が広がっていた。月の出ていない晩だから、群青の夜空に白銀の星が降ってきそうなほど輝いている。
「・・・・ありがとう、渚」
「へ?」
渚は驚いて、夜空から梓に目を戻した。
「お前がいたから、こうして外に出てこれた。最初から・・・お前には助けられっぱなしだな」
「ははっ・・・・梓が素直だと不気味だなあ」
「この・・・っ。悪かったなあ」
川岸に連なる橙色の灯りが、濃紺の水面にゆらゆらと反射している。船は、揺れる水面をゆったりと下
っていく。桂と弥彦は、2人のふざけたやり取りを見てみぬふりをしてあげた。
「そろそろ、つけますぜ」
こぎ手がそう声をかけた。夢の時間は終わり、ぴたりと桟橋に船がついた。
「よし、行こう」
4人は船から桟橋に下り立った。
(川を渡った・・・・・もう自由だ!)
4人の誰もそう思っていた。が、桂が不意に足を止めた。
「橋の終わりに誰か居る。あれ・・・・」
たしかに、桟橋と岸の境目に数人男が立っている。どいてもらわないと通れなさそうだ。顔は、よく見えない・・・・
「おい、皆待て。あれ、見世のやつらだ」
渚が気がついた。その瞬間、男たちがこちらへ歩をふみだした。4人は騒然とした。
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「どこから?」
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