53 / 65
プロムパーティ
しおりを挟む
ベビィピンク、アップルグリーン、サックスブルー。数えきれないほどの、パステルカラーの風船が、上にも横にもふわふわ漂っている。
桃色のコットンキャンディに、カラークリームをたっぷり絞ったマフィン。その上に、「PARTY♡」の文字。
卒業式を終えた午後。甘い香りと、ネオンカラーのライトに包まれたホールで、はじけたプロムパーティが始まった。
「Yeahhhhhh!!! 6年生の皆さん! この度はっ、卒業、おめでとうございますweeeeeee!!」
ド派手なサングラスをかけた西寮の監督生が、壇上で開始を呼びかける。
「6年間の苦労も努力も、赤点もクソ喧嘩もぜーんぶ今は忘れちゃって! 踊ろう!
歌おう! 男子も女子もォ! 気になるやつに告白しちゃお~~~~~~ッッ!!!」
ボン! と派手な音とともに、ピンクのラメと煙がぼわっと立ち込める。きゃあっ、と嬉し気な歓声が上がり、煙の向こうにバンドが姿を現す。
「わああっ!」
一層声援が高くなり、ご機嫌なパーティーチューンが流れ出す。
ダンスミュージックの波に身を任せ、誰もがパートナーの腕に身を任せ踊りだす。
「ちょっと、なにもうへばってんのよ、アレク」
ココに腕をひっぱられ、アレックスはうぐうとうなった。
「いやごめん、昨日、飲みすぎて……」
「だから言ったじゃない、馬鹿ッ。吐いても踊るわよ!」
ぎゅーんとギターが音を飛ばす。ココはここぞとばかりに音に合わせてくるっと回った。
手をひかれたアレックスは、なんとかその慣性に耐えてココをサポートする。
「もうちょい、お手柔らかに……」
「やなこった!」
バンドが次々繰り出すアップチューンに合わせて、ココは踊って踊って、踊りまくった。
風船が、ネオンが、揺れて見える。
皆がくるくる踊っている。ドレスがキラキラ、ライトもキラキラ……
どこを見ても綺麗だ。
だけど、どこを見ても、グレアムはいない。
(いいじゃない、だからなにっ!? 今はただ踊るの――――!)
曲調がメロウソングに切り替わり、ココはやっと踊る足を止めた。へろへろになっているアレクをソファに放りなげて、チェリーの浮くカクテルを一気飲みする。
「水……水……」
ソファでアレックスが鳴く声が聞こえたので、ココはしかたなくミネラルウォーターのボトルを取ってもっていってやった。
「ったくもー。余裕だしとか言っといてこのざま、どういうことよ」
ぱきっとふたを開けてやると、アレックスはごくごく水を飲みだした。
それを横目で見ながら、二杯目のカクテルを一気飲みする。
メロウなビートと甘いシロップが、混ざって喉におちていく。
「おいココ、お前も飲みすぎるなよな……」
水で少し回復したのか、アレックスが起き上がって忠告した。
「よけーなお世話よっ……わあっ!?」
その時、ココはグラスを落としそうになった。
その胸元に、白い何かが飛び込んできたからだ。
アレックスがソファから立ち上がる。
「こいつは……ピィピィ!?」
ココははっとして胸元の鳥を抱きかかえた。
「うそ……イヴの家族?」
ぴぴぴぴぴ、とピィピィが鳴いて、二人に足を差し出した。
その足には、手紙が結わえてあった。
「届けてくれたの? これって……」
アレックスが、二日酔いも吹き飛んだ顔で、その手紙を広げる。
「イヴからだ……!」
二人は額を突き合わせて、その手紙を覗き込んだ。
『 アレクさん、ココさんへ
ごきげんよう、エヴァンジェリンです。
とつぜんお手紙を送りつけてごめんなさい。
以前、アレクさんにお願いしたいと言ったことがあるのを、覚えていらっしゃるでしょうか。
手紙でこんな事をお願いするのは申し訳ないのですが、今しか機会がなく、やむを得ず紙面からお願いいたします。
どうか、この子、ピィピィの飼い主になってはくれませんか。
この子のために、バナナの木と、寝床を二つと、用務員さんに終生の餌の管理をお願いしてあります。
ですが、それだけでは心もとなく。名目上だけでよいので、ピィピィの飼い主になっていただきたいのです。ピィピィを気にかけ、何かの折りには様子を確かめていただければ、ありがたいのです。
もちろん、連れて行っていただけるのなら、ご実家のある南へ一緒に連れて行ってもかまいません。
こちらに、だいたいですが、ピィピィの終生かかる飼育料を同封してあります。
どうか使っていただければ、嬉しいです。
突然こんなお願いをしてごめんなさい。
お二人のおかげで、私は学園最後の2年を、楽しく過ごせました。
言葉にできないほど、とても、とても、感謝しています。
友達といっていただいて、嬉しかった。
ご迷惑とは思いますが、優しいお二人になら、ピィピィの事も頼めると思ったのです。
どうか、よろしくお願いいたします。
ココさんとアレクさんの健康と幸せを、遠くからお祈りしております。
エヴァンジェリン・ハダリー』
二人の身体から、一気に血が引く。
「なにを言ってるんだ、イヴ……」
「これじゃ……これじゃまるで」
二人は顔を合わせて、どちらともなくつぶやいた。
「遺言みたいな……」
手紙をたたんで、アレックスは混乱したように首を振った。
「冗談じゃない、イヴはまた、俺に会うっていったんだ。なのになんで、こんな事を頼むんだ……!」
「遠くから祈っています……って、やっぱり、どこかに行ってしまったってこと?」
その言葉にアレックスがはっとする。
「やっぱり、今朝出発したのか! ちくしょう、今から追いかけりゃ、間に合うか……!?」
「まって、行先も知らないじゃない」
「家の用っていうんだから実家のある北だろ!」
すぐにも出ていこうとするアレックスをとめて、ココは叫んだ。
「本当に実家に帰るなら、ピィピィだって連れていくでしょ。冷静になって……!」
「じゃあどうしろって言うんだよ!」
やぶれかぶれにアレックスが叫んだ、その時。
ドーンと派手な音がして、ステージに煙と炎が上がった。
その音に、思わずびくっとココは肩を震わせた。
「何!? まったくもう、物騒な演出……!」
ステージに目を向けたアレックスが、目をすがめる。
「いや……待てよ、あれって」
ココもステージを振りかえる。すると、そこには。
桃色のコットンキャンディに、カラークリームをたっぷり絞ったマフィン。その上に、「PARTY♡」の文字。
卒業式を終えた午後。甘い香りと、ネオンカラーのライトに包まれたホールで、はじけたプロムパーティが始まった。
「Yeahhhhhh!!! 6年生の皆さん! この度はっ、卒業、おめでとうございますweeeeeee!!」
ド派手なサングラスをかけた西寮の監督生が、壇上で開始を呼びかける。
「6年間の苦労も努力も、赤点もクソ喧嘩もぜーんぶ今は忘れちゃって! 踊ろう!
歌おう! 男子も女子もォ! 気になるやつに告白しちゃお~~~~~~ッッ!!!」
ボン! と派手な音とともに、ピンクのラメと煙がぼわっと立ち込める。きゃあっ、と嬉し気な歓声が上がり、煙の向こうにバンドが姿を現す。
「わああっ!」
一層声援が高くなり、ご機嫌なパーティーチューンが流れ出す。
ダンスミュージックの波に身を任せ、誰もがパートナーの腕に身を任せ踊りだす。
「ちょっと、なにもうへばってんのよ、アレク」
ココに腕をひっぱられ、アレックスはうぐうとうなった。
「いやごめん、昨日、飲みすぎて……」
「だから言ったじゃない、馬鹿ッ。吐いても踊るわよ!」
ぎゅーんとギターが音を飛ばす。ココはここぞとばかりに音に合わせてくるっと回った。
手をひかれたアレックスは、なんとかその慣性に耐えてココをサポートする。
「もうちょい、お手柔らかに……」
「やなこった!」
バンドが次々繰り出すアップチューンに合わせて、ココは踊って踊って、踊りまくった。
風船が、ネオンが、揺れて見える。
皆がくるくる踊っている。ドレスがキラキラ、ライトもキラキラ……
どこを見ても綺麗だ。
だけど、どこを見ても、グレアムはいない。
(いいじゃない、だからなにっ!? 今はただ踊るの――――!)
曲調がメロウソングに切り替わり、ココはやっと踊る足を止めた。へろへろになっているアレクをソファに放りなげて、チェリーの浮くカクテルを一気飲みする。
「水……水……」
ソファでアレックスが鳴く声が聞こえたので、ココはしかたなくミネラルウォーターのボトルを取ってもっていってやった。
「ったくもー。余裕だしとか言っといてこのざま、どういうことよ」
ぱきっとふたを開けてやると、アレックスはごくごく水を飲みだした。
それを横目で見ながら、二杯目のカクテルを一気飲みする。
メロウなビートと甘いシロップが、混ざって喉におちていく。
「おいココ、お前も飲みすぎるなよな……」
水で少し回復したのか、アレックスが起き上がって忠告した。
「よけーなお世話よっ……わあっ!?」
その時、ココはグラスを落としそうになった。
その胸元に、白い何かが飛び込んできたからだ。
アレックスがソファから立ち上がる。
「こいつは……ピィピィ!?」
ココははっとして胸元の鳥を抱きかかえた。
「うそ……イヴの家族?」
ぴぴぴぴぴ、とピィピィが鳴いて、二人に足を差し出した。
その足には、手紙が結わえてあった。
「届けてくれたの? これって……」
アレックスが、二日酔いも吹き飛んだ顔で、その手紙を広げる。
「イヴからだ……!」
二人は額を突き合わせて、その手紙を覗き込んだ。
『 アレクさん、ココさんへ
ごきげんよう、エヴァンジェリンです。
とつぜんお手紙を送りつけてごめんなさい。
以前、アレクさんにお願いしたいと言ったことがあるのを、覚えていらっしゃるでしょうか。
手紙でこんな事をお願いするのは申し訳ないのですが、今しか機会がなく、やむを得ず紙面からお願いいたします。
どうか、この子、ピィピィの飼い主になってはくれませんか。
この子のために、バナナの木と、寝床を二つと、用務員さんに終生の餌の管理をお願いしてあります。
ですが、それだけでは心もとなく。名目上だけでよいので、ピィピィの飼い主になっていただきたいのです。ピィピィを気にかけ、何かの折りには様子を確かめていただければ、ありがたいのです。
もちろん、連れて行っていただけるのなら、ご実家のある南へ一緒に連れて行ってもかまいません。
こちらに、だいたいですが、ピィピィの終生かかる飼育料を同封してあります。
どうか使っていただければ、嬉しいです。
突然こんなお願いをしてごめんなさい。
お二人のおかげで、私は学園最後の2年を、楽しく過ごせました。
言葉にできないほど、とても、とても、感謝しています。
友達といっていただいて、嬉しかった。
ご迷惑とは思いますが、優しいお二人になら、ピィピィの事も頼めると思ったのです。
どうか、よろしくお願いいたします。
ココさんとアレクさんの健康と幸せを、遠くからお祈りしております。
エヴァンジェリン・ハダリー』
二人の身体から、一気に血が引く。
「なにを言ってるんだ、イヴ……」
「これじゃ……これじゃまるで」
二人は顔を合わせて、どちらともなくつぶやいた。
「遺言みたいな……」
手紙をたたんで、アレックスは混乱したように首を振った。
「冗談じゃない、イヴはまた、俺に会うっていったんだ。なのになんで、こんな事を頼むんだ……!」
「遠くから祈っています……って、やっぱり、どこかに行ってしまったってこと?」
その言葉にアレックスがはっとする。
「やっぱり、今朝出発したのか! ちくしょう、今から追いかけりゃ、間に合うか……!?」
「まって、行先も知らないじゃない」
「家の用っていうんだから実家のある北だろ!」
すぐにも出ていこうとするアレックスをとめて、ココは叫んだ。
「本当に実家に帰るなら、ピィピィだって連れていくでしょ。冷静になって……!」
「じゃあどうしろって言うんだよ!」
やぶれかぶれにアレックスが叫んだ、その時。
ドーンと派手な音がして、ステージに煙と炎が上がった。
その音に、思わずびくっとココは肩を震わせた。
「何!? まったくもう、物騒な演出……!」
ステージに目を向けたアレックスが、目をすがめる。
「いや……待てよ、あれって」
ココもステージを振りかえる。すると、そこには。
1
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたのでファンシーショップ始めました。 ― 元婚約者が、お人形さんを側室にしようとして大恥をかきました ―
鷹 綾
恋愛
隣国の王子から「政略的にも個人的にも魅力を感じない」と婚約破棄された、ファンタジア王国第三女王タナー。
泣きも怒りもせず、彼女が考えたのは――「いつか王宮の庇護がなくなっても困らない生き方」だった。
まだ八歳。
それでも先を見据え、タナーは王都の片隅で小さなファンシーショップを開くことを決意する。
並ぶのは、かわいい雑貨。
そして、かわいい魔法の雑貨。
お茶を淹れてくれるクマのぬいぐるみ店員《テイデイ・バトラー》、
冷めないティーカップ、
時間になると小鳥が飛び出すアンティーク時計――。
静かに広がる評判の裏で、
かつての元婚約者は「お人形さんを側室にしようとして」赤っ恥をかくことに。
ざまぁは控えめ、日常はやさしく。
かわいいものに囲まれながら、女王は今日も穏やかにお店を開けています。
---
この文面は
✔ アルファポリス向け文字数
✔ 女子読者に刺さるワード配置
✔ ネタバレしすぎない
✔ ほのぼの感キープ
を全部満たしています。
次は
👉 タグ案
👉 ランキング用超短縮あらすじ(100字)
どちらにしますか?
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】名前もない悪役令嬢の従姉妹は、愛されエキストラでした
犬野きらり
恋愛
アーシャ・ドミルトンは、引越してきた屋敷の中で、初めて紹介された従姉妹の言動に思わず呟く『悪役令嬢みたい』と。
思い出したこの世界は、最終回まで私自身がアシスタントの1人として仕事をしていた漫画だった。自分自身の名前には全く覚えが無い。でも悪役令嬢の周りの人間は消えていく…はず。日に日に忘れる記憶を暗記して、物語のストーリー通りに進むのかと思いきや何故かちょこちょこと私、運良く!?偶然!?現場に居合わす。
何故、私いるのかしら?従姉妹ってだけなんだけど!悪役令嬢の取り巻きには絶対になりません。出来れば関わりたくはないけど、未来を知っているとついつい手を出して、余計なお喋りもしてしまう。気づけば私の周りは、主要キャラばかりになっているかも。何か変?は、私が変えてしまったストーリーだけど…
婚約破棄されたので、戻らない選択をしました
ふわふわ
恋愛
王太子アルトゥールの婚約者として生きてきた
貴族令嬢ミディア・バイエルン。
だが、偽りの聖女シエナに心を奪われた王太子から、
彼女は一方的に婚約を破棄される。
「戻る場所は、もうありませんわ」
そう告げて向かった先は、
王都から遠く離れたアルツハイム辺境伯領。
権力も、評価も、比較もない土地で、
ミディアは“誰かに選ばれる人生”を静かに手放していく。
指示しない。
介入しない。
評価しない。
それでも、人は動き、街は回り、
日常は確かに続いていく。
一方、王都では――
彼女を失った王太子と王政が、
少しずつ立ち行かなくなっていき……?
派手な復讐も、涙の和解もない。
あるのは、「戻らない」という選択と、
終わらせない日常だけ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる