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イラスト解説版 ある日親友の手によって自分の彼の弟に変身させられた。

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ある日
私のお母さんが再婚した

私の名前はミユ

相手は‥


私の幼馴染のユウキ君のお父さんだった

「今日からよろしくねwミユちゃん

ほらっ‥wユウキ
今日から家族になるんだから
オマエも挨拶しなさいw」


ユウキ君は
目をそらして軽くお辞儀をする


そりゃ‥気まずいよね

こうして
両方の家族集合住宅住まいなどの
接点も合った私達は

一軒家を購入し
新しく四人で住むことになった

二人の通う学校では
一緒に暮らしているという噂がすぐに流れる


「やーいwお前ら同棲してんだってなww
夫婦夫婦ww」

「新婚カップルじゃーんww」


「アンタらうっさいよ!
ミユが困ってんでしょ!」

ユカが私を庇ってくれるが

ユウキ君は無言のまま席を
立ち何処かへ行ってしまった


そんな後ろ姿を見て
私はため息をつく

‥そうだよね
私なんかと一緒に冷やかされて
イヤ‥だよね

そんなユウキ君には
口が裂けても
一緒に暮らせて
少しだけ嬉しいだなんて言えない‥

ずっと好きだったとも言えない


でもそんな日が続いた夜のこと‥

私の部屋の
ドアにノックが入る


「はーいどうぞ~」

返事をし
内側からドアを開けると

ユウキ君が目の前に立っていた


「‥?なっなあに?///」

「あのさ‥話したいことがあるんだ
ちょっと二人きりで‥///」

「うっ‥うん‥」

ベランダへ出ると
ユウキ君が口を開いた


「俺‥オマエのこと
実は好きなんだ‥///」


「えっ‥///」

思いがけない話に
私は驚く

「本当なの‥?///」

でもユウキ君は
背を向けてこう言う

「だけど‥好きでいるの‥やめるよ

伝えれただけで俺は十分だ
っていうことで
‥自己満足だからさw
まぁ気にしないでいつも通りに
気軽にしててくれよw!」


「大丈夫だよ‥!好きで居てくれるままで!///」

「え‥?」

私はユウキ君に
抱きつく

「みっ‥ミユ⁉///」

「私もユウキ君のこと
前から好きだったよ‥///

だから私に気を遣って
想ってくれてたこと押し殺さなくて良いの‥!///」

後から
ユウキ君の手が私の背中へと伸び
二人は抱きしめ合う

「そうだったんだ‥オマエも///

‥奇遇‥だな!へへw///」


こうして私達は両思いになった

それから高校に進学すると
私達を周りは怪しむようになっていた

屋上の外
二人でいると
ユカが開口一番
私に尋ねた

「アンタたちってさ
やけに義兄妹仲っていうか家族仲が
良いわよね~‥

高校生になっても
二人で出かけてることあるし‥

もしかして‥付き合ってんのw?」


やっヤバい‥バレてる



でもユカになら‥言ってもいいか///

図星の言葉に動揺しつつも
私は決意した



「‥じっじつは正解‥w///
付き合ってるよ‥ユウキ君と私///」


「ほほぉうww!

でっw⁉‥いつからwwいつからww?」


「中学1年生のときに
二人共告白して‥それで両思いってわかったの‥///」



「ふーん‥で?両親には話したの?」


「いや‥まだ話せないよ///

学校とか他の役員の人の耳に入ったら
血の繋がりのない
未成年の男女が恋愛関係のまま
一緒に暮らしてるだなんて

私達の関係を知らなくても

子どもたちの教育に悪い親って
お母さんたちが白い目で見られるだろうし


だから高校卒業したら話すつもりなんだ


もっもちろん‥///
やましいことなんて二人で一緒にはシてないよ!///

そういう関係の進展も大人になって
認められたらしようって約束したし‥///」






「凄い純愛だね~w

でもさ~wバラさないで
ユウキ君をキープしとくのって難しいと思うよ?

兄妹の関係と恋人の関係とじゃ違うもんねぇ~」



たっ確かに‥
他にユウキ君を好きな子が現れたら
どうやっても対処できない‥


「どうしよう‥」


頭を抱えてると
ユカがそっと肩に手を添えた


「‥だったらさ
『仲』が良くなるおまじない‥教えてあげよっか?」


「仲が良くなる‥おまじない?

何それ‥?」


「このおまじないをすれば
仲良くなりたい人と
もの凄く近しい存在になれるのw!

ねっ!やってみなよ!?」


ユカは顔をぐっと近づけた

その勢いに押され
私は顔を引く

「うっうん‥やって‥みようかな‥w」


「じゃあ今からやりましょw♪」

「えっ?今から‥」

私がうなずくと
ユカは教室へと行き
何か持って屋上に戻ってきた


「よいしょ~っ!」

屋上のコンクリートの上に敷かれたのは
うちの両親と私達の関係図が書かれた紙だった

関係図には私の写真とユウキ君の写真二枚が貼られている


「‥これがおまじないの道具?
どうやってやるの‥?」


「名付けて
血の契約の関係図よ!

今からアンタの血を使って
おまじないをかけるの!」


「えっ‥そんな事言われても
怪我なんてしたくないし‥」

「ユウキ君と仲良くなるためでしょ!
我慢しなさい!」

「うん‥わかった!」

ユカから
針を貰うと指に刺した

「うっ‥ぅう!」


傷口から血が出ると
ユカが
私の指を持って関係図に近づけた

「後は‥こうすれ‥ば」

押し当てた四人の関係図の線に
血液の線が上塗りされる


「これでおまじないは終わりよ♪」


「へぇ‥案外
早く終わるものなんだね‥」

痛かったけど
ユカは私のこと思ってくれてるんだね‥

関係図の紙を片付ける
ユカの背中を見て沁み沁みしていた

その時だった


あれ‥なんか
急にめまいが‥

目がくらみ
ふらつく私

「ねぇ‥ゆ‥か」

バランスを保とうにも
体の力が抜け
徐々に目線が下がっていく


あれ地面が近くなる‥
私‥倒れたんだ


まさか血を出したから
貧血‥?

いや‥そんなことって


後ろを振り返り
こちらを見下ろすユカの顔を最後に
私の意識は遠のいた


それから
どのくらい経っただろうか


心地の良い陽だまりの中
部屋の一角で私は布団から起き上がる

「あれぇ‥?ここ何処ぉ?」

一声を放つ自分の声

あれ‥?何か声がおかしい

「わたしぃ‥どちたの‥?」


女性としての大人びいた声ではない
呂律も回らない幼い声に
何度も空咳を鳴らす

声帯に違和感を覚えていたが
それ以前に
さまざまな疑問に引っかかった



視界がとても広い気がする‥


立ち上がり
周りを見渡した

部屋の中には
玩具がたくさん置いてある

それに
どれもこれも男の子が遊ぶものばかり

部屋の隅にあるあのドレッサーは
‥お母さんの部屋の
ものと同じだ

そう考えてみると
部屋の間取りも家と同じなことに気がつく

それじゃ
ここは家なの‥?


でも
うちに小さな男の子なんて居ないし‥






「もっもしかして‥」


私はドレッサーの三面鏡を開いた


すると
鏡には幼稚園児くらいの男の子が
映っていた

上半身はキャラクターの
描かれたパジャマを着ていて
下半身は
おもつを履いている


「‥これ
わた‥し?」



なんで‥⁉
何で小ちゃな男の子になってるの‥⁉


思いもよらない状況に不安が押し寄せ
涙が溢れてきた

「うう‥うわあああああん!///」


年甲斐もなく
大声を上げて涙をこぼす自分に
わけも分からず
泣き続けた

「びええええんびええええん!///」


その声を聞いてか
お母さんが部屋へと駆けつける


「ユミくん‥?どうしたの‥」

自分の本名を逆さにしたような
知らない子の
名前を呼ぶお母さん

話さなきゃ‥///


「おかあ‥しゃん///
あのね‥ぼくぅ‥!///」

しかし話そうにも
使わない言葉ばかり発してしまう

あれ‥⁉どうして‥!
こんなのおかしい‥!さっきはわたしって言えたのに!///


「ぼく‥ぼくぅ‥///」


宥められながら
私は一生懸命事情を話そうとした

落ち着けず
変な汗を欠いてると
すぐに冷えが回ってきた

「おしゅっこぉぉ‥♡♡///」


尿意が襲ってきたと同時に
おむつを湿らせた


「ふあぁ♡///」

気持ちよさから
我に返ると
おむつの気持ち悪さが伝わってきた


うそぉ‥
部屋でお漏らししちゃったぁ‥///


そんな私をよそに
お母さんは笑顔で私を寝かした

「はいはいw♪
新しいおむつに
お着替えしましょうね

私の息子はホントしようがない子ね♪」


どうして‥?
私だってわからないのはともかく
何で息子?

知らない男の子になったんじゃなく
私はお母さんたちの息子になったの‥?


そして夕方
私は大人しく小さい子のふりをして
一人で遊んでいた


すると玄関の方で
ドアの開く音が聞こえてきた

「ただいまー」

ユウキ君の声だ‥!

慌てて
ユウキ君のもとへと急ぐ

しかし
その拍子で散らかしっぱなしの
積み木に躓き転んでしまった


「やぁああ!」

身体を起こすと
打ったのか膝小僧の痛みが
ジンジンと身体に響いた

ううう‥なんでこんな‥ドジを///

再び私は泣き出した

大きな泣き声は
やっぱり部屋の外まで響いたみたいで‥

ユウキ君のもとにまで届いた


どうしよ‥///
こんな小さい子みたいに
大泣きして
ユウキ君に聞かれたら
変な子だと思われちゃう‥///

泣き止もうと
目を擦っていると
部屋にユウキ君が入ってくる


「大声で泣いたりして‥
どうしたんだ‥?ユミ」


やっぱり私のこと
ユミとして見てるんだ‥
この姿に何の違和感もない‥

でも一緒に暮らしてるのは同じ‥

ってことは私はユウキ君の弟になっちゃったってこと‥?///


「い゛だいぃ゛よぉ‥にぃにぃ///」

頭の冷静な考えとは裏腹に
感情だけが言葉を奪う


押さえつける
膝小僧をユウキ君は
晒させ確認する

「だいじょーぶだぞw
今手当してやるからな」


背の高いユウキ君におぶられ
風呂場へと連れてかれる

おぶられて恥ずかしさや安心感があるけど
地に足がついてないと
少し怖さも感じた

感覚も幼稚園児になってきてる‥


タイルの床の上に降ろされると
ユウキ君は私の足に優しく水をかけて
傷口を洗ってくれた

「ヒリヒリしゅるよぉ‥にぃにぃ///」

染みる傷口を隠そうとする私

「あーっ!ダメだろ?我慢しなきゃ!


‥そんな傷口を隠すような悪いやつには
兄ちゃんがお仕置きするぞぉw?」


そしてユウキ君は
片方の手で私の身体をくすぐり始める


咄嗟に私は
傷口から手を離す


「へへwにぃにぃ
くしゅぐったいwwいひひ♪///」



あまりのくすぐったさに耐えられず
私は
ユウキ君に飛びついた

と同時に
盥のぬるま湯が掛かり
二人はびしょ濡れになった

「あちゃ‥びちょびちょになっちゃった」

「ごっごめんなしゃい‥にぃにぃ///」


ホント‥この身体言うこと効かなすぎるよ///


それから一時間後
風呂から出た私はパジャマを着替えさせられる


ユウキ君と‥お風呂入っちゃった‥ぁ///


頬を染めていると
大きな手が額に押し当てられる

「どうした?のぼせたのかw?」

優しく問いかけるユウキ君から
目をそらした

「なんでもぉ‥ないの僕///」


そうして
部屋へと行き
ユウキ君に遊んでもらっていると
玄関のインターホンが鳴った

「はーいどちらさま~?」

ユウキくんが私を連れて
玄関のドアを開けると

そこにはユカが立っていた

「遊びに来ちゃった♪」


「何だよ‥wメールでもくれりゃ
掃除とか準備しといたのにw」


ユカはユウキ君に抱きついた

「別に良いって‥♪
そんな気を遣うような仲でも無いでしょ♪アタシたち‥」

「おっおいwやめろってw
弟が見てんだろw///」

ユウキ君は満更でもない顔をしている‥


「良いじゃないw私達将来結婚するんだから
そしたらユミ君は弟になるんだし
こんなの日常茶飯事よ♪」


何‥ユウキ君とユカって
付き合ってるの?

私はユカを見つめた

ねぇ気づいてユカ‥!
ユウキ君と付き合ってるだなんて嘘だよね⁉

必死に訴えていたその時
網戸の玄関から夜の冷たい風が
廊下へと入ってきた

私は身震いをお越す


「おしゅっこぉ‥♡///」

じんわりと広がると
おむつが尿で重く垂れ下がる



いやああ‥///
またシちゃったぁ‥///
ユウキ君とユカがいる前で‥///

「ううう‥///
うわあああ~ん!やぁ!やんやぁ!///」

私は必死に不快感のある紙おむつを
脱ごうと泣きながら暴れる

その後
ユウキ君が私のおむつを替えてくれて
その場は収まった

「俺もちょっとトイレ行ってくるよw」

「漏らしちゃダメだぞ~w♪」

ユカに冗談を言われ
ユウキ君はトイレへと行ってしまった

その場に残されたユカは
私を見下ろす

「ふふwミユのやつ
ユウキ君におむつも替えてもらってる‥

お風呂も一緒に入れる仲だなんて

‥かえって恋人同士の初々しさのかけらも
感じられない仲で良いじゃないの♪


あのまじないはねぇwアンタとユウキ君を本物の兄弟に変える
呪いだったのよ♪

ごめんねw私もユウキ君のこと好きだったから
義兄妹として仲良くしてるって嘘つくアンタが憎かったんだw」




そんなことを呟かれ

ユカの本性を知ることになったが
もう‥無視するしか無い

何をやろうにもこの身体じゃ
言う通りにならない


いくら以前よりも
親しい関係になれても

それは男同士であって
血の繋がった兄弟同士であって

近くて遠い関係で

大人になっていけば
いずれは遠ざかっていく

何処まで行っても追いつけない
一定の距離を保ち続ける存在になってしまったんだ


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