6 / 27
第一章
第5話 グラス
しおりを挟む
真紅の石で熱した炉で水晶がドロドロに溶けていく。
筒状の鉄の棒を静かに差し込み、先端に液化した水晶を少量つける。
持ち手となる部分に水をかけ冷却した後、濡らした紙を手に乗せて、棒を回転させながら手の丸みで水晶の形を整える。
一度強く短く息を吹き込み、再び炉で水晶を温める。
十分に温まった水晶を取り出し、鉄の棒を回しながら、今度は強く、長く息を吹き込む。
これを何度か繰り返し、レモンの様な形になったら、膨らんだ水晶の根元を細い火バサミで挟む。
ゆっくりと回転させていくと根元がどんどん細くなり丸みを帯びた容器になる。
炉に水晶を戻し、柔らかくして水晶の先端を鉄の板に押し付けて長い息を吹きながら棒をゆっくり回転させていく。
そうすると平たい底ができてグラスの原型が見えてくる。
先端にほんの少しだけ溶けた水晶をつけた鉄の棒を用意する。
平くなった部分につけると、その棒は不思議と水晶のグラスにくっつく。
細くなった根元に少し傷をつけて、穴の開いた鉄の棒を軽く叩くとパキンと気持ちの良い音がして、小さな穴を残して水晶から離れた。
その穴にハサミを入れて切る様に動かすと、水晶は熱した飴の様に切れていく。
切り口を炉で温めながら回していくと、不格好な切り口が丸みを帯びて綺麗な縁が出来上がる。
最後に鉄の棒を軽く叩くと、良い音を立て、グラスが離れた。
男がそっとグラスに水を注ぐと嫌味な声で告げる。
「どうだ、水晶は価値がなかったか?」
ガラスでできた、グラス。この世界で初めて出来た本当の『グラス』。
それは、ダイヤモンドの様に己を主張し中身を隠すのではなく、されど鉄の様に己自身の美しさが欠けているわけでもない
ダイヤモンドの様に煌びやかでは無い。しかし、鉄の様に不格好でも無い。
その透き通った美しさは、質素でありつつ華やかであった。
光さえ無視するほど主張が大人しにも関わらず、なぜか目が離せない魅力がそこある。
その魅力に三者は全く違う想いを寄せた。
吸血鬼は異世界を夢見た。
平民はそこに金を見出した。
ドワーフは己の無知に後悔を、そして未知の技術に期待を抱いた。
そんな中、ガラスの創造主は静かに呟いた。
「鉄臭い水とも、落ち着かないダイヤともこれでおさらばだ」
✴︎
暑い。
相も変わらず炉の周りは暑くてたまら無い。
しかし、前の世界の趣味がこんなところで役に立つとは思っても居なかった。
5年ぶりに吹きガラスをやってみたが案外上手くいったものだ。
視察で知り合った鍛冶屋の大将の店を無理に借りた甲斐があったものだ。
これで失敗したら恥さらしもいいところだ。
三人は無言でジッとガラスを見ている。
無関心なわけでは無いことが、輝く瞳からうかがえる。
…しかし、まるで無言だ。
気まずい何かを感じながらも、グラスの水を飲み干す。
———あぁ美味い。鉄臭くなく、安っぽい水の旨味がある。
再び水を注いで、無言の彼らに飲ませる。
沈黙をこじ開けようとやったことなのに、皮肉なことにさらに沈黙が深くなった。
こいつらは、俺に感想の一つでも言ってくれてもいいんじゃないか?
「…お前ら何とk——」
「レン!!」
沈黙に耐えられなくなり口を開こうとした瞬間にアランが両肩をがっしり掴み体を前後に揺さぶってきた。
「素晴らしい、素晴らしいよ!!ゴミ同然の水晶と、格安で手に入る真紅の石からこんな美しいものができるなんて!このグラスは鉄より安い。なのにこんなに美しいだなんて!間違いなく売れる!新しい物好きの貴族なんて格好のカモだ!!しかも、売った値段がほとんど利益になるんだよ!そして、最も重要なことは!作るには技術と知識がいる!!これだ!!!誰でも簡単に作れるものじゃ無い。それを持っているのは今はこの世界で君だけだ!誰にこの技術を教えるか、どうやって利用するかは君の自由だ!ここから生まれる金は全部君のものだ!あぁ、素晴らしい!そうだ!商会を作ろう!君と何人かの職人でこれをたくさん作るんだ。そうだ、それが良い!フフフフ…フハハハハ!!ゴミから無限の富が生まれるぞ!!!!」
そう早口で捲し立てると守銭奴は鍛冶屋から飛び出していった。
商会を作るってお前…。自由って言いながら勝手に決めてるじゃねぇか!
身勝手な守銭奴に呆れていると、ドワーフの大将が話しかけてきた。
「…行ってしまいやしたね。なんと言うか…あんな方だとは思って思っても居なかったでさぁ」
「あいつは金が絡むと頭がおかしくなるんだよ。まぁ、昔苦労したらしいからな。」
普段の嫌味の無い振る舞いから忘れがちだが、元々彼は平民だった。貧乏なこともあっただろう。
そんなことも知らない大将は腑に落ちない様子だ。
「はぁ…。騎士様でもお金に困ることがあるんでやすね。ところで領主様、相談がありやす。新しくできる商会に入れて欲しいでさぁ」
「願っても居ない申し出だが…。この鍛冶屋を続けながらか?」
「そうでさぁ。この鍛冶屋も商会の物にして頂いて構いやせん。その代わりわしにガラスとやらを作らせてくだせえ」
どう考えても彼が不利な取引だ。そのままならば、鍛冶屋の売上が全て彼の手に入る。それを投げ出して、わざわざ商会に入るメリットが無い。
「お前にメリットがないが?」
「わしは職人でさぁ。こんんな素晴らしい技術を目の前にして滾らない方がおかしいでさぁ」
「なるほどね。俺が職人に向いて居ないと言うことがよくわかった」
こちらは本気だったのだが、このドワーフは冗談と受け取った様だ。
豪快な笑い声が部屋に響く。
「こんなことが出来るに職人に向いて居ないって、面白い冗談さぁ」
「俺は自分の満足するグラスを作るために始めただけだからな。そんな心意気はない。…で、商会の件だが、一応アランへはこちらから言っておく。まぁ、こちらにはメリットしかないからあいつも快諾するだろう」
余程新しい技術に触れられることが嬉しいのだろう。
大将はモジャモジャに生えた髭を右手で触りながらニヤリと笑い
「ありがとうございやす。それでは早速始めさせていただきやすね」
そう言うと、そそくさと炉の前に座り、見様見真似でガラスの作成を始めた。
さすがは職人。初めてにしてはかなりの腕がある。一週間もすればとりあえず売れるものは作れるだろう。
いろいろ助言はしたいところだがアランの件もあるし、さっさと仕事に戻るとしよう。
グラスを手に取り、いつまでも呆けているエリザベートを小突きさっさと鍛冶屋を出る。
エリザベートと役所に向かいながら会話をする。
「で、エリザベート殿は終始無反応でしたが、お気に召さなかったのでしょうか?」
いつもの様なやり取りをするため、からかってみたのに、存外真面目なトーンで返されてしまった。
「あんたの居た世界でもガラスは貴重だったのかしら?」
「いや、掃いて捨てるほどあった。と言うか、ガラスなんだ改めて意識しないとそれがガラスなんだと思うことも少ないな」
「何言ってるのよ。全く意味が分からないわ」
「金銀宝石使って平気で家具やら何やらを作る方が俺には意味分からねぇよ」
その瞬間、こちらの言っている意味を理解したのだろう、エリザベートの目が輝いた。
顔だけは良いのだから急にそんな顔するな。心臓に悪い。
「そんなにありふれたものだった訳ね!…はぁ、向こうの世界の吸血鬼は羨ましいわね。鉄臭くない美味しい血を簡単に飲めるじゃない」
柄にもなく、自分の頬に手を添えうっとりとしている。考えている内容は文字通り血生臭い内容だが…。
向こうの世界には血を啜る人間なんてシリアルキラーぐらいしか居ねえよ。
もう誰にも共感さえれないツッコミを心の中で小さく入れた。
筒状の鉄の棒を静かに差し込み、先端に液化した水晶を少量つける。
持ち手となる部分に水をかけ冷却した後、濡らした紙を手に乗せて、棒を回転させながら手の丸みで水晶の形を整える。
一度強く短く息を吹き込み、再び炉で水晶を温める。
十分に温まった水晶を取り出し、鉄の棒を回しながら、今度は強く、長く息を吹き込む。
これを何度か繰り返し、レモンの様な形になったら、膨らんだ水晶の根元を細い火バサミで挟む。
ゆっくりと回転させていくと根元がどんどん細くなり丸みを帯びた容器になる。
炉に水晶を戻し、柔らかくして水晶の先端を鉄の板に押し付けて長い息を吹きながら棒をゆっくり回転させていく。
そうすると平たい底ができてグラスの原型が見えてくる。
先端にほんの少しだけ溶けた水晶をつけた鉄の棒を用意する。
平くなった部分につけると、その棒は不思議と水晶のグラスにくっつく。
細くなった根元に少し傷をつけて、穴の開いた鉄の棒を軽く叩くとパキンと気持ちの良い音がして、小さな穴を残して水晶から離れた。
その穴にハサミを入れて切る様に動かすと、水晶は熱した飴の様に切れていく。
切り口を炉で温めながら回していくと、不格好な切り口が丸みを帯びて綺麗な縁が出来上がる。
最後に鉄の棒を軽く叩くと、良い音を立て、グラスが離れた。
男がそっとグラスに水を注ぐと嫌味な声で告げる。
「どうだ、水晶は価値がなかったか?」
ガラスでできた、グラス。この世界で初めて出来た本当の『グラス』。
それは、ダイヤモンドの様に己を主張し中身を隠すのではなく、されど鉄の様に己自身の美しさが欠けているわけでもない
ダイヤモンドの様に煌びやかでは無い。しかし、鉄の様に不格好でも無い。
その透き通った美しさは、質素でありつつ華やかであった。
光さえ無視するほど主張が大人しにも関わらず、なぜか目が離せない魅力がそこある。
その魅力に三者は全く違う想いを寄せた。
吸血鬼は異世界を夢見た。
平民はそこに金を見出した。
ドワーフは己の無知に後悔を、そして未知の技術に期待を抱いた。
そんな中、ガラスの創造主は静かに呟いた。
「鉄臭い水とも、落ち着かないダイヤともこれでおさらばだ」
✴︎
暑い。
相も変わらず炉の周りは暑くてたまら無い。
しかし、前の世界の趣味がこんなところで役に立つとは思っても居なかった。
5年ぶりに吹きガラスをやってみたが案外上手くいったものだ。
視察で知り合った鍛冶屋の大将の店を無理に借りた甲斐があったものだ。
これで失敗したら恥さらしもいいところだ。
三人は無言でジッとガラスを見ている。
無関心なわけでは無いことが、輝く瞳からうかがえる。
…しかし、まるで無言だ。
気まずい何かを感じながらも、グラスの水を飲み干す。
———あぁ美味い。鉄臭くなく、安っぽい水の旨味がある。
再び水を注いで、無言の彼らに飲ませる。
沈黙をこじ開けようとやったことなのに、皮肉なことにさらに沈黙が深くなった。
こいつらは、俺に感想の一つでも言ってくれてもいいんじゃないか?
「…お前ら何とk——」
「レン!!」
沈黙に耐えられなくなり口を開こうとした瞬間にアランが両肩をがっしり掴み体を前後に揺さぶってきた。
「素晴らしい、素晴らしいよ!!ゴミ同然の水晶と、格安で手に入る真紅の石からこんな美しいものができるなんて!このグラスは鉄より安い。なのにこんなに美しいだなんて!間違いなく売れる!新しい物好きの貴族なんて格好のカモだ!!しかも、売った値段がほとんど利益になるんだよ!そして、最も重要なことは!作るには技術と知識がいる!!これだ!!!誰でも簡単に作れるものじゃ無い。それを持っているのは今はこの世界で君だけだ!誰にこの技術を教えるか、どうやって利用するかは君の自由だ!ここから生まれる金は全部君のものだ!あぁ、素晴らしい!そうだ!商会を作ろう!君と何人かの職人でこれをたくさん作るんだ。そうだ、それが良い!フフフフ…フハハハハ!!ゴミから無限の富が生まれるぞ!!!!」
そう早口で捲し立てると守銭奴は鍛冶屋から飛び出していった。
商会を作るってお前…。自由って言いながら勝手に決めてるじゃねぇか!
身勝手な守銭奴に呆れていると、ドワーフの大将が話しかけてきた。
「…行ってしまいやしたね。なんと言うか…あんな方だとは思って思っても居なかったでさぁ」
「あいつは金が絡むと頭がおかしくなるんだよ。まぁ、昔苦労したらしいからな。」
普段の嫌味の無い振る舞いから忘れがちだが、元々彼は平民だった。貧乏なこともあっただろう。
そんなことも知らない大将は腑に落ちない様子だ。
「はぁ…。騎士様でもお金に困ることがあるんでやすね。ところで領主様、相談がありやす。新しくできる商会に入れて欲しいでさぁ」
「願っても居ない申し出だが…。この鍛冶屋を続けながらか?」
「そうでさぁ。この鍛冶屋も商会の物にして頂いて構いやせん。その代わりわしにガラスとやらを作らせてくだせえ」
どう考えても彼が不利な取引だ。そのままならば、鍛冶屋の売上が全て彼の手に入る。それを投げ出して、わざわざ商会に入るメリットが無い。
「お前にメリットがないが?」
「わしは職人でさぁ。こんんな素晴らしい技術を目の前にして滾らない方がおかしいでさぁ」
「なるほどね。俺が職人に向いて居ないと言うことがよくわかった」
こちらは本気だったのだが、このドワーフは冗談と受け取った様だ。
豪快な笑い声が部屋に響く。
「こんなことが出来るに職人に向いて居ないって、面白い冗談さぁ」
「俺は自分の満足するグラスを作るために始めただけだからな。そんな心意気はない。…で、商会の件だが、一応アランへはこちらから言っておく。まぁ、こちらにはメリットしかないからあいつも快諾するだろう」
余程新しい技術に触れられることが嬉しいのだろう。
大将はモジャモジャに生えた髭を右手で触りながらニヤリと笑い
「ありがとうございやす。それでは早速始めさせていただきやすね」
そう言うと、そそくさと炉の前に座り、見様見真似でガラスの作成を始めた。
さすがは職人。初めてにしてはかなりの腕がある。一週間もすればとりあえず売れるものは作れるだろう。
いろいろ助言はしたいところだがアランの件もあるし、さっさと仕事に戻るとしよう。
グラスを手に取り、いつまでも呆けているエリザベートを小突きさっさと鍛冶屋を出る。
エリザベートと役所に向かいながら会話をする。
「で、エリザベート殿は終始無反応でしたが、お気に召さなかったのでしょうか?」
いつもの様なやり取りをするため、からかってみたのに、存外真面目なトーンで返されてしまった。
「あんたの居た世界でもガラスは貴重だったのかしら?」
「いや、掃いて捨てるほどあった。と言うか、ガラスなんだ改めて意識しないとそれがガラスなんだと思うことも少ないな」
「何言ってるのよ。全く意味が分からないわ」
「金銀宝石使って平気で家具やら何やらを作る方が俺には意味分からねぇよ」
その瞬間、こちらの言っている意味を理解したのだろう、エリザベートの目が輝いた。
顔だけは良いのだから急にそんな顔するな。心臓に悪い。
「そんなにありふれたものだった訳ね!…はぁ、向こうの世界の吸血鬼は羨ましいわね。鉄臭くない美味しい血を簡単に飲めるじゃない」
柄にもなく、自分の頬に手を添えうっとりとしている。考えている内容は文字通り血生臭い内容だが…。
向こうの世界には血を啜る人間なんてシリアルキラーぐらいしか居ねえよ。
もう誰にも共感さえれないツッコミを心の中で小さく入れた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる